世界の動き 2022年6月2日 木曜日

ニューヨーク・タイムズ電子版より

今日の一言:
 「外国人観光客の制限緩和。良いけど、なんだかなー」
 国内の制限(自主規制を含む)緩和と並行的に進めないと片手落ちではないかと思う。円安の日本に海外(特に中国、韓国)からの観光客を呼び込んで活性化の目玉にしようという「さもしさ」が感じられる政策。
 素晴らしい日本の観光地が所得の増えた日本人観光客でにぎわう状況が望ましいと思うのはナショナリストの私だけだろうか。

1.ロシア軍ルハンスク州最後の都市に攻勢
【記事要旨】
 ルハンスク州でのウクライナ側最後の拠点 Sievierodonetskへの攻勢をロシアは強めているが米国、ドイツは最新兵器のウクライナへの提供で支援。バイデン大統領はタイムズへの寄稿で米国のウクライナ支援意思の固さを強調するがプーチンの失脚を狙っているわけではないとも述べる。
【コメント】
 プーチンは核兵器の演習を誇示しているそうだが窮鼠猫を噛む愚行が恐ろしい。

2.上海の都市再開は安心感と不安をもたらす
【記事要旨】
 昨日2か月ぶりにロックダウンを解かれた上海では市民が行動の自由を楽しみ街では飲酒を楽しむ人々も見られた。ただ、共産党政府はゼロコロナ政策を堅持しており市民からはどれだけこの自由が続くか懸念の声も聴かれた。イーロン・マスクはSpaceXとTeslaの従業員に職場復帰を求める。
【コメント】
 サプライチェーンの混乱がようやく収まっていくと思われ日本にとっても良いニュース。

3.イスラエルとUAEは貿易協定締結
【記事要旨】
 関税の96%を免除する自由貿易協定はイスラエルとアラブ諸国との初の協定となる。2021年の貿易量8.8憶ドルが5年以内には100億ドル規模まで発展することが期待される。
【コメント】
 イスラエルとアラブですら和解しあえる。同じスラブ民族であるウクライナとロシアが和解できないはずがない。戦争を突然はじめ国家間の憎しみをあおる政治が諸悪の根源だ。民族間の連帯で政治の暴走を止められないのだろうか。

その他:
バイデン政権の台湾政策
The Biden administration said it would pursue negotiations to strengthen trade and technology ties with Taiwan, a move aimed at countering China’s regional influence.
テニスでは
Rafael Nadal defeated Novak Djokovic in a thrilling quarterfinal that lasted 4 hours 12 minutes at the French Open.
登攀のお名誉のために
For two years, an Indian climber named Narender Singh Yadav was barred from mountaineering in Nepal after he was accused of faking a summit of Mount Everest by doctoring photos. Last week, he returned to the mountain seeking redemption. Documenting his ascent with dozens of photos and videos, as well as testimony from Sherpas, Yadav reached the summit and found vindication.

(2022年6月2日 木曜日)

世界の動き 2022年6月1日 水曜日

ニューヨーク・タイムズ電子版より

今日の一言:
 「信頼できなければ任せられない」
 泊原発で運転差し止めの請求が認められた。驚いたのはこの裁判は10年に及ぶものだったという点。裁判所は北海道電力に必要な資料提出求めたが満足な説明がなされなかった由だ。一方原子力委員会に再稼働の申請を北海道電力はしていたがここでも説明が不十分で叱責されていたようだ。

 北海道電力は電力の安定供給義務をどう考えているのだろうか。安全な原発は早急に再稼働するのが経済的には正しいのだろうが、その前提は、ガバナンスのしっかりした企業が責任を持って運転してくれることだ。そこが揺らぐと何もできない。

1.EUはウクライナ支援策をまとめる
【記事要旨】
 EU首脳はロシア原油の禁輸、90憶ドルのウクライナへの支援、ウクライナに貯蔵された穀物の開放について合意。禁輸にはハンガリーは含まれなかった。22百万トンの穀物が輸出出来ないことによる食糧危機はすべてロシアの責任とEUは断言。ロシア外相は来週トルコと訪問し穀物放出を話す見込み。ルハンスク州でウクライナが確保している要衝Sievierodonetskへのロシアは攻勢を強める。
【コメント】
 EUは対立路線を明確にしている。ウクライナがEUに特例加盟するという話はどうなったのだろうか。

2.太平洋での影響力を競う
【記事要旨】
 第二次大戦中に米軍が作った飛行場や病院は南太平洋島嶼国で今も使われているが朽ちつつある。そこへ中国が影響力を増そうとしている。ソロモン諸島とは安全保障条約を締結し、治安維持に部隊を派遣し、中国の投資を守り、民間・軍事用の港の建設に道を開いた。フィジーやソロモン諸島では米国が巻き返そうとしているがとても遅れている。南太平洋島嶼国は巨大パワーのせめぎ合いに関わりたくないと考えているが今中国が提供している資金面・インフラ建設面での支援は必要としている。
【コメント】
 第二次大戦中のミッドウェイ海戦やソロモン諸島での戦闘を思い出せば、このエリアはアメリカと豪州を結ぶ要衝だとわかる。日本も外交でかなり力を入れてきたはずだが全く出てこないのはどうなっているのだろうか。

3.上海での制限は解除
【記事要旨】
 25百万人の都市では2か月間のロックダウンが、最近患者が発生した64万人が住む地域を除き、今日から解除される。公共交通機関や公共施設利用には72時間以内の検査結果の提示が必要とされる。月曜には中国全土で陽性者は97人で3月初めから初めて100人以下になった。
【コメント】
 全土で100人以下というのは驚きの数字。再度陽性者が増えたら共産党政権はどう対応するのだろうか。

その他:
カナダでは銃禁止
Canada is planning to ban handgun sales and buy back most assault weapons from civilians.
ゼロ二酸化炭素は
A report found that only Denmark and Britain were on track for net-zero emissions by 2050 and that 176 other nations were poised to fall short.
マリの内戦
Civilian deaths have spiked in Mali since Russian mercenaries of the Wagner Group began operating alongside its military. A Times investigation identified sites where people were killed and thrown into mass graves during a raid on a town in central Mali in late March. Mali has been fighting armed militants for decades, but the military junta asked the Wagner Group to move in after relations with France soured.
(注:ワグナーグループはロシアの民間軍事会社。各国の紛争に傭兵として介入している)

(2022年6月1日 水曜日)

世界の動き 2022年5月31日 火曜日

ニューヨーク・タイムズ電子版より

今日の一言:
 Blood is thicker than water. 血は水よりも濃し
 ウクライナとロシアは同じ民族だとプーチンは言うが、同じ民族で血を流しあっている。プーチン非難の声もロシア内で聞かれるようになってきた。
 一方日本では岸田政権は最高の支持率を享受。日本国民は血を流す改革を望まず政権の失政も水に流している。

1.EUはロシア原油の輸入禁止案を形成
【記事要旨】
 ロシアの収入(戦争開始後でも毎月230億ドルにおよぶ)を絶ちロシアへのエネルギー依存(現在27%を依存)を無くすための究極策を叩きだそうとしている。この制裁案は大きな効果をロシアに対して持つがEU諸国にもエネルギー価格高騰をもたらす。ハンガリーはこの案からの除外を要求しEU内の政治的不統一も見られる。
【コメント】
 27か国という多くの国の合意を形成するのは大変そうだ。自分の国の利益だけでなく地域の利益を目指して行くのは高度な政治スキルが必要とされるだろう。日本にはない経験でうらやましい。

2.ネパールの航空機事故生存者なし
【記事要旨】
 日曜の墜落事故では21人の遺体発見、1人がまだ行方不明。Jomsomへ向かっていた飛行機の乗客は13人のネパール人、4人のインド人巡礼者、2人のドイツ人トラッカーが判明している。ネパールの航空便は世界で最も危険として有名。
【コメント】
 カトマンズ空港の映像を見たことがあるが、傾いた短い滑走路からアクロバットのような離着率をしていた。とてもネパールに空路で行きたくないと思ったが、それ以外に手段は無いのでしょうね。

3.太陽光発電が芥子畑を潤す
【記事要旨】
 タリバン政権は4月に芥子の栽培を禁止し違反者はイスラム法で処罰すると発表。農民は太陽光パネルで発電した電力で動くポンプで芥子に給水し小麦や柘榴のように育てている。タリバンはポンプを接収しようとするが、アフガンの食糧危機を加速している。砂漠地帯は農業不適だったが太陽光ポンプのお蔭で140万人が居住している。アヘンはアフガンのGDPの9-14%に相当し、これは同国の貿易総額に相当する大きさ。
【コメント】
 2019年12月に殺害された中村哲さんも農地つくりに努力されていた。安定した食が国の基本だと再認識。

その他:
ウクライナのEU加盟の道
As Ukraine demands a fast-track to E.U. membership, moral questions are butting up against practical concerns. The bloc is looking for an alternative route for Ukraine and other countries on Europe’s periphery.
コロンビアの選挙
Colombia’s presidential race is going to a runoff next month. Voters now must choose between two anti-establishment candidates: a leftist former rebel and a right-wing populist
観光が本格化すると
Staff shortages at Dublin’s airport caused more than 1,000 people to miss their flights this weekend, a possible omen of European travel snarls to come this summer.

(2022年5月31日 火曜日)

世界の動き 2022年5月30日 月曜日

ニューヨーク・タイムズ電子版より

今日の一言:
 5月も終わりに近い。「5月は売れ Sell in May」という相場格言があるが、6月の下落に備え5月に売れと言うのがもともとに意味。注意しましょう。

1.国連は中国への非難を和らげる
【記事要旨】
 国連の高等弁務官Michelle Bachelet 28日まで6日間の日程で行われたバチェレ国連人権高等弁務官の新疆(しんきょう)ウイグル自治区訪問。同自治区への訪問を「調査ではない」とする中国側の意向に同調する発言が報じられた。同氏は習近平国家主席と25日にオンライン会談し、同事務所は「中国や世界における人権問題や懸念について直接協議できる貴重なものだった」と成果を強調した。中国国営メディアは弁務官が中国の対応を「称賛」と誤訳して放送。人権状況を改善するために必要な同自治区での実態把握は「困難」(人権活動家)とみられている。さらに、中国の人権侵害を独立した立場で調査する強い姿勢がバチェレ氏から見られないことに、懸念は高まっている。WHOを始め国連機関への中国の影響力の高まりの現われ。
【コメント】
 国連も「強いもの、資金の出し手」には弱腰。「敵地内」での調査は困難が伴うのはわかるが、ウイグル族への人権侵害へのお墨付きを与えるという結果になってしまったのは失態。

2.インドの性産業従事者の保護
【記事要旨】
 インドでは売春は合法だが貧困と人身売買により90万人の従事者がいる。警官が人身売買の取締で従事者女性を犯罪者として扱い暴力をふるっている。裁判所が介入し、成人で自分の意思で従事しているひとと、未成年で意思に反し働かされている人への対応を適切にするよう指示。
【コメント】
 貧困の解決が第一歩なのだろう。成人で自分の意思で働く人への対応はオランダのようになるのだろうか。

3.ウクライナのヘルソンでの攻防
【記事要旨】
 ウクライナはヘルソン周辺でロ軍を後退させていると主張。露は東部ルハンスクへ戦力を集中しSievierodonetsk獲得に注力。露軍の最後の大攻勢との見方も。
【コメント】
 東部では血で血を洗う市街戦が続いているようだが、露の最後の攻勢という見方が当たっていれば良いが。

その他:
パキスタン経済も厳しい
At the risk of deepening political turmoil, Pakistan increased consumer fuel prices in a bid to revive a $6 billion bailout package from the International Monetary Fund and stabilize its cratering economy.
欧州チャンピオンは
Real Madrid won the Champions League, European soccer’s premier competition.
米の銃乱射
President Biden traveled to Texas on Sunday to mourn with families and attend church services. “Do something!” someone in the crowd outside yelled as he left. “We will,” Biden replied.

(2022年5月30日 日曜日)

水さえかければ

今日は暑い日だった。大田区の我が家のあたりでも29.5度を記録し、もう真夏の日差しだった。

家の鉢植えは日差しに耐えかねてぐったりしていた。バラなどの高級な花は意外に暑さに強いが、ペチュニアやサフィニアといった花がすぐにぐったりするようだ。

夕方日差しが弱まったところで水やりをすると、Voila!しおれた花たちがみるみる元気になる。

子供を育てるのも、職場での人間関係も、このくらい簡単だと苦労は要らないのだが。

(2022年5月29日 日曜日)