コロナ下の事業再生

私事で恐縮だが、「認定事業再生士」という資格を持っている。日本ではあまり知られていないが、米国では、Certified Turnaround Professional(CTP)という資格で、それなりに価値のある資格だ。

2000年代の初めに日本で事業再生の専門家を育成しなければならないという考えで、米国のTurnaround Management Association (TMA)という事業再生の専門家組織が行っている認定試験を日本に導入する形で、有志が作った資格だ。www.tmajapan.jp を参照されたい。

金融マンや弁護士、会計士、税理士の方々が事業再生の専門家資格であるCTPを獲得しようと頑張った。現在の有資格者は700名ほどではないだろうか、

2009年に金融円滑化法が成立すると、銀行が中小企業への借入返済の一時猶予が殆ど無条件で認めるようになった。さらに、貸出金利がほぼゼロになると、喉元過ぎれば熱さを忘れ、本格的な事業再生へのニーズが低まり、CTPへの興味も急速に萎んだ。

10以上経ち時代が変わった。新型コロナウィルス感染症の突然の蔓延で、苦境に立つ中小企業の「事業性評価」をして、企業が生き残り、発展するための「再生計画の作成」が要請されるようになった。

今回は、しっかり対象企業を分析し、事業性を評価し、将来的に発展する企業が生まれるのを支援する事業再生を目指したいものだ。

(2020.7.31)

余茂春って誰?

マイク・ポンぺオ国務長官が2020年7月23日にカリフォルニアのニクソン大統領記念図書館で行った中国批判の演説は、米中冷戦の開始を告げる記念すべき演説になるかもしれない。

その内容は、
習近平主席は中国人民を抑圧し自由世界に挑戦する全体主義者だと痛烈に批判している。中国と中国人民を区別し、共産党による圧政は世界の自由を脅かすとして自由主義国家が自国にあったやり方で中国共産党政権に対抗するように呼び掛けている。

余茂春はポンぺオの首席補佐官で中国出身だ。最近米国の対中政策のキーパーソンとして注目が集まってきたが、私もこれまでは全く知らなかった。
ポンぺオ演説の骨子は余茂春が考えたものだと言われる。
日本の首相補佐官のレベルと比べると米国の人材の豊富さは羨ましい。

それにつけても、
日本は依然として中国人の名前を日本語で読んでいる。余茂春氏は日本では多分「よ・もしゅん」と読むのだろう。英語ではMaochun Yuだ。
習近平はXi Jinping 李克強はLi Keqiang 李登輝はLi Teng-hui

中国の人名や地名を現地の読み方ですらすらいえる日本人は中国に詳しい人以外は稀だろう。
現地読みに通じていないと世界中の人と中国について話をすることは不可能だ。
韓国朝鮮人の名は現地表記するようになっているのでわかりやすい。
中国人の名前も現地語での表記に早急に切り替えてゆくべきだ。

(2020.7.30)

三大何とか

先日、球磨川で大きな水害が起きた。この時ニュースでしばしば「日本三大急流の一つ球磨川が氾濫した」と聞いたので、いったいどの川が三大急流かと調べてみた。
答えは、球磨川、最上川、富士川である。
最上川が今回氾濫したので、次は富士川が危ないと言うと不謹慎だが、急流 三つは不動のようだ。

三大美術館というのがある。ルーブル、メトロポリタンで
二つは決まり。次にエルミタージュが来たりプラドが来たり。結局は四大美術館というのがおさまりが良い。

三大瀑布というのがある。世界では、イグアス、ヴィクトリア、ナイアガラが不動。私はナイアガラしか行ったことがないが、カナダ旅行でご一緒した80過ぎのご夫妻が、イグアスとヴィクトリアは制覇済みで、ナイアガラを見れば三大瀑布を制覇すると聞いて驚いたことが有る。

日本の三大瀑布はどこだろうか。華厳の滝、那智の滝、までは異論がない。三つめは袋田の滝を挙げるのが多数説だが、白糸の滝他を挙げる説もあるようだ。

世界の三大美女というのもある。クレオパトラ、楊貴妃、小野小町というのが定説だが、これはちと変だ。小野小町は世界的に知名度が高いとは思えないので、このランキングは日本でしか通用しそうもない。

三大コンサルティングファームというのもある。マッキンゼー、ボストンコンサルティンググループ、ベインというのが不動のようだ。

我が、コンサルティング・ワンはどのあたりに位置するのだろうか。
競争範囲を限定しよう。栃木県那須町では三大ファームの一つとか、大田区で内部統制のコンサルとしてはベスト3とか言うと、信じてくれる人がひょっとしたらいるかもしれない。「言ったもの勝ち」の例かな。

(2020.7.29)

コロナ後の世界での働き方

個人的には、夜遅くまで起きていることが少なくなり
朝6時には起きて散歩を始めるようになった。
朝布団でぐずぐずしていたとしても7時には起床している。
驚くべき「早寝早起き」の生活だ。

朝起きがけに散歩しているのが健康に良いかどうかあやふやだ。朝食後に散歩するほうが良いという人が多いが、起きがけに散歩するのが日課だ。

顧問先への用で外出しようとするとチェックが多く入る。
電車や地下鉄に乗って都心へ出るのは狂気の沙汰だと非難されるが、
実際の面談のほうが能率が良いのであれば。実開催にするのが当然だ。

殆どの企業がコロナ対策を十分にしており、コロナに怯えて必要な外出も抑制するのはどうかしている。

日本電産の永守社長によればテレワークは能率が3割下がるそうであり、限界も把握して実証する必要がある。

コロナ後の世界、働き方はどう変わるのであろうか。
夜のノミュニケーションは当分下火だろう。
早朝勤務(在宅で有れ実勤務で有れ)には
午後の遅い時間の使い方が役にたつだろう。

社員の生産性が最大化する働き方はどうなるのであろうか?他社のありかたに流されず、自社にあった働き方の改革が企業生き残りの必要条件であろう。

(2020.7.28)

Cash is king!

創業間もない企業の資金繰りはいつもひやひやだ。

・アイデアを商品化するのには資金が必要だ。
・商品を売って現金を回収するのには時間がかかり資金が必要だ。
・開発のための人材、販売のための人材、内部管理の人材、最低限必要な人員を雇い給料を払うためには資金が必要だ。

コロナ禍の影響で予定どおりに事業が進まない。そんな時はどうすれば良いか。

増資や借り入れで資金調達できた場合は、慎重に使いたい。
投資家や金融機関への適時適切な事業説明を決しておろそかにしてはならない。
人件費、物件費の冗費は切り詰め、必要最小限の経費で回すべきだ。
経営者の公私混同は倒産の前兆だ。

Cash is king. この言葉は、現金の重要性を述べているだけでなく、フリーキャッシュフローがプラスでなければ、企業に価値はないことを教えてくれる。
ベンチャー起業家が心しておきたい至言だ。

(2020.7.27)