内部統制ことわざシリーズ No.2 「25のサンプル検査で10,000を知る」

本歌:「一を聞いて十を知る」

解題:サンプリングは、検査の対象全体(母集団)の全てを調べることなしに、その状態を把握する手法だ。我々の身近で良く見るのは「一流シェフのスープの味見」だ。大鍋で作ったスープをスプーンで一口すくうだけで出来栄えがわかるのだ。

内部統制の確認のためには「属性サンプリング」を使うが、内部統制の可否についての判断するためには、いくつサンプルを取れば良いのだろうか? 

「内部統制監査実施基準」では、以下のように説明されている。日常反復継続する取引について評価対象となる統制上の要点ごとに少なくとも 25 件のサンプルを取ることが例示されているが、こ のサンプル数は統計的サンプリングに基づいて、母集団に予想される逸脱(内部統制が遵守されないケース)がないと仮定したサンプル数であるため、通常、全社的な内部統制の評価が有効であることが前提になっている。

 つまり、皆さんの組織がしっかりした運営をしている場合は、母集団がいくつあっても(10,000であっても)、25件のサンプルを取れば良いというわけだ。内部統制をレビューする実務上は大変ありがたいルールになっているのだ。

結論:「25のサンプル検査で10,000を知る」

(2022.1.31 Monday)

世界の動き 2022.1.31 Monday

N.Y. Times 電子版より

1.米は露に剛球でのぞむ
【記事要旨】
 米国がロシアに示している最も厳しい制裁はロシアに深刻な打撃を与えるだろう。但し、ロシアはその強靭性を特徴にしており、強力な制裁は世界経済に甚大な影響をもたらす。
 ロシアは欧州への天然ガスの供給をストップする可能性をちらつかせている。米と独はそのような事態になればNord Stream2が前に進まないと警告している。フランスはロシアと交渉し欧州の安全保障体制を形成しようとしている。
【感想】
 ウクライナは、米はやりすぎだと依然として言っている。
 フランスは露仏協商の伝統がある。革命前のロシアの知識人の多くはパリに遊学した。アングロサクション諸国や二度の大戦で戦ったドイツよりも、ロシアにとっては話しやすい相手だと思われる。
 今後の事態の解決にフランスが活躍するかもしれない。

2.米国が支援するクルド人勢力が刑務所を奪回
【記事要旨】
 8日間続いた戦いは日曜に終了。米軍が巻き込まれた近時最大の戦闘だった。
【感想】
 シリアのクルド人支配地域に米軍700人が駐留してる。米国はこうした兵士の士気をどのように維持し高めているのだろうか。

3.中国のハイテクを使ったCOVID対策
【記事要旨】
 武漢で始まったCOVIDを、中国は14億大衆の習政権への支援を基にハイテク監視システムを駆使してコントロールしようとしている。
 コロナだけでなく、犯罪、汚染、反政府活動を広範に監視することは、習近平のいう「西側の混迷」に対抗するやり方として支持されている。
【感想】
 マスクをかけていても顔認識が出来る。街中の監視カメラで個人の行動が監視される。ここにはジョージ・オーウェルの世界がある。
 個人の健康管理がすごい。
 Individuals are assigned a health code — green, yellow or red — determined by location, travel history, test results and other health data. The code can be used to restrict movement, and it has been key to China’s zero-Covid goal. It’s also the foundation for increased surveillance.

その他:またispaceの記事が載っていました。期待しましょう。
 The Japanese company ispace is pushing ahead with plans to launch a private moon lander in 2022.

(2022.1.31 Monday)

相場格言シリーズ No.2 “As goes January, so goes the year.”

アメリカで一年間の株式相場の見通しを語る際に良く使われる格言だ。

 意味は、what happens on the financial markets in the first few weeks of the calendar year tends to set the tone for the rest of the year ahead. ということで、最初の数週間の株式市場の動きはその年の相場の動きを示している、ということだ。

 Investopiaというネット事典によれば、過去91回(つまり91年間で)の分析では、63回で、1月の動きが、その他の月の動きに比べ、年全体の動きを上手く示していたという。ご興味の有る方は、https://www.investopedia.com/january-barometer-4780193 を参照してください。

 もしこの格言が当てはまるとすると、今年の株価はボラティリティが高く、下落圧力が強くなりそうだ。

 因みに、この格言に相当する日本語の格言はない。敢えて言うと、As goes NYSE, so goes NIKKEI. ということだが、それでは格言になりませんな。

(2022.1.30 Sunday)

内部統制ことわざシリーズ No.1 「溺れる者は粉飾をも掴む」

本歌:「溺れる者は藁をも掴む」

解題:
 会社の業況が悪くなると何とかできないかとあらゆることを考える。売り上げを伸ばし収益率が改善できれば、いうことは無いが、それが出来ないときにどうするか?
 上場企業であれば、何とか赤字を避けたいとか、前期比減収を避けたいとか、いろいろな課題が課せられ、特に、経営者には重圧がかかる。こうした際に、粉飾をして外見を良くしようという誘惑が働く。
 東芝で、PC部門で部品の仕入れと販売の価格操作で利益を計上したとか、プロジェクト部門で収入を先取りし費用を先送りした、といったやり方は、典型的な粉飾決算だ。トップの意向を受けて各部門が粉飾を行った。

結論:「溺れる者は粉飾をも掴む」

(2022.1.29 Saturday)

相場格言シリーズ No.1 「噂で買って、事実で売る」

今後、シリーズで相場についての格言を見て行きたい。その時々の相場動向に示唆が得られる格言を取り上げる。

 今日(2021.1.28)の日経朝刊のトップ記事は「米3月利上げへ 市場動揺」だった。最近の大きな下げ相場は、利上げのニュースで投資家が慌てて株を売っているからだ、というのだ。

 この記事を見て「噂で買って事実で売る」という格言を思い出した。この格言は、上昇する株式をどのタイミングで売買するか、についての教訓だ。英語でも Buy the rumor, sell the fact.という言い方がある。

 格言が意味しているのは、「株式は、買うべき材料(噂レベル)が出たらその時点で買っておいて、その噂が事実としてきちんと判明した時点で、すぐに売ることにより儲けられる可能性が高い」ということになります。

 例えば、ファイザーがコロナ向けのワクチンを開発に成功しそうだという報道があったらファイザー株を買い、ファイザーが実際にワクチン開発できたら、値上がりした株を売る、というようなケースだ。

 さて、今日の日経の記事は、市場環境が悪化する場合への対処の仕方を考えさせる。株が上がる場合と全く逆の動きになりそうだ。

 米国で利上げの観測はこれまで何回か出たが、大きな売りは誘発しなかった。今回は、3月利上げという噂の確度が高まったので、株を売る動きが広まった。実際に3月にFEDが利上げをすると、市場は安心して株の買いを入れると思われる。

 さすれば、「噂で売って、事実で買う」というのがベアマーケットでの格言になるだろう。Let’s see!

(2021.1.28 Friday)