相場格言シリーズ No.1 「噂で買って、事実で売る」

今後、シリーズで相場についての格言を見て行きたい。その時々の相場動向に示唆が得られる格言を取り上げる。

 今日(2021.1.28)の日経朝刊のトップ記事は「米3月利上げへ 市場動揺」だった。最近の大きな下げ相場は、利上げのニュースで投資家が慌てて株を売っているからだ、というのだ。

 この記事を見て「噂で買って事実で売る」という格言を思い出した。この格言は、上昇する株式をどのタイミングで売買するか、についての教訓だ。英語でも Buy the rumor, sell the fact.という言い方がある。

 格言が意味しているのは、「株式は、買うべき材料(噂レベル)が出たらその時点で買っておいて、その噂が事実としてきちんと判明した時点で、すぐに売ることにより儲けられる可能性が高い」ということになります。

 例えば、ファイザーがコロナ向けのワクチンを開発に成功しそうだという報道があったらファイザー株を買い、ファイザーが実際にワクチン開発できたら、値上がりした株を売る、というようなケースだ。

 さて、今日の日経の記事は、市場環境が悪化する場合への対処の仕方を考えさせる。株が上がる場合と全く逆の動きになりそうだ。

 米国で利上げの観測はこれまで何回か出たが、大きな売りは誘発しなかった。今回は、3月利上げという噂の確度が高まったので、株を売る動きが広まった。実際に3月にFEDが利上げをすると、市場は安心して株の買いを入れると思われる。

 さすれば、「噂で売って、事実で買う」というのがベアマーケットでの格言になるだろう。Let’s see!

(2021.1.28 Friday)