【米国株式市場】
米国株式市場は2026年3月9日(月)〜13日(金)にかけて、地政学リスク(イラン情勢)と原油価格の乱高下に大きく揺さぶられ、週を通して主要3指数はいずれも下落した。特に原油供給不安と利下げ期待の後退が重荷となり、S&P500・ダウ・NASDAQはいずれも前週末比で1%前後のマイナスとなった。
主な市場イベント(3月9日〜13日)
1. 中東情勢の緊迫化と原油価格の乱高下
– ホルムズ海峡でのタンカー航行停止、イラン関連施設への攻撃などで供給不安が拡大。 原油は一時 $119 を突破する急騰局面も。 その後、米国大統領の「戦争はほぼ終結」との発言で原油が急反落し、株式市場は下げ幅を縮小。
2. 金利上昇(利下げ期待の後退)
– 原油高によるインフレ懸念で米国債利回りが上昇。利下げ時期が後ろ倒しになるとの見方が株式の重荷に。
3. セクター別ではエネルギーが強く、半導体が下支え
– 原油高を背景にエネルギー株が上昇(S&P500エネルギーセクター:+2.47%)。半導体株(Nvidia、AMD、Micron など)が市場の下支えに。
主要指数の週間騰落率
指数 終値 週間騰落率
SP500 6632.19 -1.28%
ダウ平均 48558.47 -1.77%
NASDAQ 22105.36 -1.15%
今後の見通し:市場が注目するテーマ
① 中東情勢と原油価格の動向
– 先週は原油が一時 $119 まで急騰し株式市場を圧迫。
– 週末にかけて「戦闘の終息に近い」との報道で原油が急反落し、株式は下げ渋り。今週は原油の方向性が最大のカギ。
– 原油が落ち着けば株式は反発余地
– 再び供給不安が高まれば株式は再度下押し
② 米国金利(利下げ時期)
– 原油高→インフレ懸念→金利上昇という流れが先週の株安要因。
– 今週は 金利上昇が一服するかどうか が焦点。
– 金利が落ち着けば、特に NASDAQ(ハイテク)に追い風。
③ 企業業績と半導体セクター
– 先週は半導体株(Nvidia、AMD、Micron)が市場の下支え。
– 今週も AI関連・半導体が相対的に強いセクターと予想。
– エネルギー株は原油次第で強弱が分かれる。
総括
今週の米国株は「不安定だが下値は限定的」という展開がメインシナリオ。原油価格と中東情勢が引き続き最大の変動要因だが、金利上昇が一服する兆しもあり、過度なリスクオフは後退しつつある。
【日本の株式市場】
先週の日本株は、中東情勢の悪化による原油高・世界株安の影響を強く受けて下落した。特に週前半は米国株の急落を受けてリスクオフが広がり、日経平均・TOPIXともに大きく値を下げた。
週後半は原油価格の反落や米国株の下げ渋りを受けて下げ幅を縮小したが、週間では明確なマイナスとなった。
主要指数の終値と週間騰落率(3月13日終値)
■ 日経平均株価(Nikkei 225)終値:55,025.37 −1.07%
■ TOPIX(東証株価指数)終値:3,629.03 −0.57%
日本株に影響する主要テーマ
① 中東情勢と原油価格(最大の外部要因)
– 先週は原油が一時 $119 まで急騰し、世界株安の引き金に。 週末にかけて原油が急反落し、リスクオフがやや後退。今週は 原油の方向性が日本株の最大のカギ
特に日本はエネルギー輸入国のため、
– 原油高 → 景気懸念・コスト増 → 株安
– 原油安 → 景気安心感 → 株高 という反応が出やすい。
② 米国株の動き(NASDAQがカギ)
– 先週の米国株は3指数とも下落。 ただし半導体株は相対的に底堅い。 今週、米金利が落ち着けば NASDAQが反発し、日本の半導体株にも追い風になる。
日本市場は「米国ハイテクの影響を最も受ける市場」の一つなので、米国の半導体・AI関連の動きが日本株の方向性を決める。
③ 国内要因:日銀政策は材料になりにくい
– 日銀は3月会合を控えつつも、政策変更は限定的との見方が主流。 為替は有事の円は起きず、やや円安方向だが、急激ではない
– 国内企業業績は総じて堅調で、日本株の下値を支える要因
【PE市場、プライベートクレジットPC市場の動き】
PEの減速を PC が補完する構造が定着
– PEがLBOを組みにくい → PCが資金を提供
– 大型PEファンドは 自前でプライベートクレジット部門を拡大
- Blackstone Credit
- KKR Private Credit
- Apolloの巨大クレジット部門
– 「PE × PC」の垣根が消えつつある
Continuation Fund × Private Credit の組み合わせも増加
– 良い資産を延命するために→ continuation fund→ そこに private credit が融資 という構造が一般化。
PEは「長期保有・運営型」にシフト
短期で売り抜けるモデルから、運営改善・価値創造型Operational Value Creationへ。
PCは「新しい銀行」として定着
銀行規制強化の中で、プライベートクレジットは構造的な成長産業になった。
一方、2025年後半〜2026年にかけて、PC市場では「不良資産の顕在化」「大手ファンドの引き出し制限」「ファンド閉鎖・再編」など、明確にストレスが表面化している。
大手ファンドで「引き出し停止(Gate)」が発生
2025年後半から2026年にかけて、複数の大手クレジットファンドで投資家の引き出し要求が急増 → Gate(引き出し制限)を発動
という事例が出ている。
代表的な例(実際の市場で起きている傾向)
- Blackstone のクレジット系ビークルで引き出し制限
(不動産REITのBREITと同様の仕組みで、PC版でもGateが発動)
- Apollo・KKR の一部クレジットファンドで償還制限→ 特に「NAVローン」「ユニトランシェ」でリスクが高い部分
なぜ引き出しが増えたのか
- 金利高で投資家が「安全な債券」に戻り始めた
- PCファンドの評価額が下がり、投資家がリスク回避
- 一部ファンドで不良債権が増え、信頼が低下
→ 流動性の低いPCファンドに「取り付け」のような動きが発生
ただし「市場全体が崩壊」ではない理由
✔ 大手(Blackstone, Apollo, KKR)はむしろ拡大
- 不良債権の一部は織り込み済み
- 銀行規制強化で PCへの構造的な需要は継続
- 投資家資金は「大手に集中」する流れが強まる
✔ PCは「銀行の代替」として定着
- BIS規制強化
- 銀行が貸せない領域をPCが埋める構造は変わらない
✔ 不良債権の増加は「過熱の正常化」
- 2021〜23年の過剰レバレッジの反動
- 市場の健全化プロセスとも言える
総じて米国のPCへの見方は楽観的だ。今後に注目したい。
2026年3月14日 土曜日 晴れ
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