世界の動き 2026年1月30日 金曜日

今日の一言
「魚は頭から腐る」
 (以下Yahoo Newsより部分引用)
 ニデックは、不適切会計の疑いを巡り、東京証券取引所から特別注意銘柄に指定されたことを受け、1月28日、改善計画・状況報告書を提出した。
 中国の子会社で、経営陣の関与のもと不適切な会計処理が行われていた疑いがあり、内部管理体制を改善する必要性が高いとして、去年10月、東京証券取引所から特別注意銘柄に指定された。
 ニデックは、1月28日、特別注意銘柄の解除に向け、企業風土改革のための新組織を立ち上げることなど再発防止策を盛り込んだ改善計画・状況報告書を東京証券取引所に提出した。
 改善計画・状況報告書によると、不適切会計の原因として創業者の永守重信氏の意向を優先する企業風土が内部統制の脆弱性に繋がったとしている。決裁権限が同氏に集中していたことで、永守氏の意思を周囲の幹部らが忖度していたとも分析している。また永守氏が株価を非常に重視し、株価の水準を維持・向上することを過度に重視する傾向が強かったことも、原因のひとつとしてあげている。目標が達成できない可能性があると、一日に数回にわたり進捗を共有する会議が設定されたり、会議が深夜に及ぶケースもあるなど、これらが目標達成に向けたプレッシャーを生じさせた。
 創業オーナー経営者に内部統制を利かせるにはどうすれば良いか。これは同種のトップをいただく企業にとって大きな課題だ。詳しくは週末に述べてみたい。

ニューヨークタイムズ・ニュースレターより
1.世界の音楽のるつぼ
【記事要旨】
 グラミー賞についての対話で、批評家は「今年はBad Bunnyの年になるべきだ」と語る。彼はスペイン語で歌うプエルトリコ出身のアーティストで、旧来のモデルに頼らず世界的スターとなり、ストリーミング時代の象徴的存在となった。
 インターネットとストリーミングが言語圏を越えて音楽を広げ、スペイン語音楽やK-popのようなジャンルが世界的に台頭している。
 アメリカは長く音楽の中心だったが、現在は世界中のコミュニティが互いに影響し合う「グローバルな音楽のるつぼ」へと変化している。TikTokなどのSNSは新人アーティストの主要な登竜門となり、かつてのように「SNS出身=軽視」という時代ではなくなった。
 また、AIはすでに制作現場で部分的に使われているが、まだ本質的な創造には至っていない。AIは「正しい音楽」を作るのは得意になるかもしれないが、「間違いから生まれる革新」は人間にしかできない。
 最後に、批評家は自身が注目する音楽として、K-popの巨大産業の影響下で独自性を追求する韓国人アーティストEffieの作品を挙げ、革新性や破壊力のある音楽に惹かれると語っている。
【コメント】
 ここに上がっているアーティストはどれも知りませんでした。世界の潮流に遅れている自分を痛感しますが、ラップやレゲエっぽい音楽は全く聞く気になりません。

2.英中関係の再構築
【記事要旨】
 英国のスターマー首相は昨日、北京で中国の習近平国家主席と会談し、長年続いた両国関係の「氷河期」からの脱却で合意した。
 スターマー首相にとって、今回の訪問は、中国とのより緊密な関係が英国のさらなる成長をもたらすという現実的な賭けである。習主席との会談後、スターマー首相は中国が英国民の30日以内の旅行に対するビザ発給要件を緩和したと発表した。
【コメント】
 中国の圧力を感じない欧州諸国は中国との関係改善が容易だらう。日本がロシアの圧力を感じないのと同様だ。スターマー首相は中国の後、訪日予定だが、関係の親密化をさらに図りたい。

その他の記事
・トランプ大統領の国境管理担当官は、ミネアポリスにおける移民取り締まりは「改善」する必要があると述べ、移民税関捜査局(ICE)の職員を同市から撤退させる可能性を示唆した。
・ミネアポリスの暴力行為を目の当たりにしたグリーンランドの人々は、米国との緊密な関係に反対している。
・EUは、イランの抗議者殺害を受け、イラン革命防衛隊をテロ組織に指定した。
・中国の検察は、同意のない女性との間に複数の子どもをもうけた男性を起訴しないことを決定し、激しい議論を巻き起こした。
【コメント: なぜ不起訴になったのか(報道内容に基づく要点)
 中国のある省の裁判所は、重度の精神疾患で同意能力のない女性に対し、男性が繰り返し妊娠させたにもかかわらず、刑事責任を問わない判断を下した。
 その理由として、判決文には次のような趣旨が含まれていたと報じられている:
– 女性が産んだ子どもが「社会的有用性(social utility)」を持つ
– 出産が中国の人口減少対策と整合的である
– よって男性の行為を「犯罪として扱わない」判断が下された
この「社会的有用性」という表現が、人口政策のために女性の権利が軽視されたのではないかという強い批判を呼んでいる。
 少子化対策は社会通念に勝つということだろうか?】
・トランプ大統領の関税が不安定さを引き起こし、米国の貿易赤字は急増した。

・テスラは売上減少に対抗するため価格を大幅に引き下げたため、年間利益は急落した。
【コメント:テスラ株は現在416.57ドル。14.89ドル、3.45%の値下がりだ。しばらく調整するとみる。】

2026年1月30日 金曜日
7:00AM 摂氏0度 今日も寒いです。

世界の動き 2026年1月29日 木曜日

今日の一言
「プライマリーバランスの軽視」
 今朝のラジオ番組で京都大学の藤井聡教授が高市首相を絶賛していた。何をか? プライマリーバランスという財政のくびきを日本の首相が音頭を取って外したことだ。これで日本の再成長が可能になるというのだ。そうだろうか。
 プライマリーバランスが存在しても日本の政府債務残高は積みあがってきた。これが無くなれば(首相は単年度から複数年度で見てゆくと言ってはいるが)一層の財政の悪化を懸念される。懸念するのは、我々だけではない。世界中の巨大な機関投資家だ。
 藤井教授の絶賛する一点は、首相に対して筆者が最も懸念する一点である。

ニューヨークタイムズ・ニュースレターより
1.新しい世界でカナダが示す教訓
【記事要旨】
 ダボス会議でのマーク・カーニー首相の演説は、世界の指導者だけでなくカナダ国民からも強い支持を受けた。演説の中心にある問いは、「長年アメリカに依存してきた国々は、今や不安定で時に敵対的な米国とどう向き合うべきか」というものだった。
 カーニーは「古い秩序は戻らない」と述べ、貿易相手の多角化や戦略的依存の縮小、そして“中堅国同士の連携”を訴えた。
■ カナダの現状と転換
 カナダは米国との経済的結びつきが最も強い国で、輸出の約7割が米国向けだ。トランプ政権の関税強化(25〜35%)で大きな打撃を受けている。
 それでもカナダは米国依存からの脱却を最も積極的に進めており、中国との戦略的パートナーシップ締結や、アジア・中南米との自由貿易協定交渉を加速している。こうした姿勢が国民に支持され、カーニーの支持率は60%に上昇している。
■ 多角化の進展
 2025年、米国との貿易は4%減少する一方、他地域との貿易は13%増加した。 初めてアジアへの天然ガス輸出が開始され、 米国以外への石油輸出比率は2%から10%へ上昇(主に中国向け)した。
■ 中国との関係強化
 中国EVへの関税引き下げと引き換えに、カナダ産菜種への関税が減免された。 これは「対中政策で米国に追随する」という従来路線からの転換を象徴している。
■ 中堅国の連帯というメッセージ
 カーニーの主張の核心は、「米国の気まぐれに各国が単独で対抗するのは不可能。中堅国が協力してこそ抑止力が生まれる」という点にある。
 専門家は、もしカナダのような米国依存度の高い国が転換に成功すれば、他の同盟国にとっても大きな示唆になると指摘する。
■ 結論
 カナダは完全に米国から離れることはできないが、米国が力を振るうとき、他国がカナダを支える世界をつくるための国際連携を呼びかけている。これは、米国中心の秩序が揺らぐ中で、中堅国が生き残るための新しい戦略だといえる。
【コメント】
 カーニー首相の発言を引用する。
 “The old order is not coming back, Nostalgia is not a strategy.”

2.トランプ政権によるイランへの圧力強化
【記事要旨】
 トランプ大統領は、米空母打撃群がイラン攻撃可能な位置に展開したのに合わせ、イランへの威嚇を大幅に強めた。イランが米国の要求に応じなければ、「迅速かつ激しい」攻撃を行う可能性があると発言した。
 米国と欧州がイランに提示している主な要求は次の3点である。
– ウラン濃縮の全面停止
– 弾道ミサイル開発の制限
– ハマス、ヒズボラ、フーシ派など代理勢力への支援停止
 一方、トランプ大統領は以前「支援する」と述べていたイラン国内の抗議者に関する要求は今回含めなかった。
【コメント】
 米国が大きく前のめりになっている印象だ。前回の核施設への爆撃のような攻撃があるかどうかは微妙な状況になってきている。

3.ミネアポリスで進む変化
【記事要旨】
 アレックス・プレッティ殺害への強い反発を受けてトランプ大統領は表向きには語調を和らげているものの、ミネソタ州では依然として厳しい取り締まりが続いている。
■ ミネソタ州のその他の動き
– ミネアポリスでの公的イベント中、民主党議員イルハン・オマルが男に襲われ、正体不明の液体をかけられた。
– 土曜日の致命的な銃撃事件に関与したICE(移民・関税執行局)職員2名が停職処分となった。
– エクアドル政府は、ICE職員が許可なくミネアポリスの同国領事館に入ろうとしたとして正式に抗議した。
【コメント】
 口先での言い逃れで片付けようとしてきたが、白人男性が射殺される事件への対応次第では、トランプを強力に支持してきた中下層の白人が離反する恐れがある。

その他の記事
・ウラジーミル・プーチン大統領は、退陣したシリアの独裁者バッシャール・アル=アサド氏をかくまっているにもかかわらず、モスクワでシリアのアハメド・アル=シャラー大統領を歓迎した。
・銀価格は金価格よりも急騰している。一体何が起こっているのだろうか?
【コメント:銀特有の追い風(産業需要)がある。銀は高い導電性・熱伝導率を持ち、太陽光パネル、EV、半導体、電池、スマホや家電など広範な製品に不可欠な素材だ。AIデータセンター向けのチップや電力インフラ、高度な軍需用途などでも需要が増えており、「脱炭素・電化・AIブーム」が銀需要を構造的に押し上げている。
 米内務省が銀を「クリティカル・ミネラル(重要鉱物)」に指定したことや、中国の輸出管理強化など、戦略物資としての位置づけも強まっている。】
・ウクライナ東部で無人機による攻撃があり、列車内で5人が死亡した。生存者がその瞬間を語った。
・科学者たちは、政治、テクノロジー、気候の憂慮すべき進展を理由に、終末時計を終末にさらに近づけている。
【コメント:いま終末時計(Doomsday Clock)は「真夜中まで残り85秒」、つまり23時58分35秒に相当する位置に設定されている。】

2026年1月29日 木曜日
6:54AM 摂氏1度 ようやく太陽が出ました。寒いです。

世界の動き 2026年1月28日 水曜日

今日の一言
「Debt Bomb」
日本の金利上昇について市場での懸念が増している。昨夜の報道番組で識者が集まって心配する必要がないというコメントを述べていた。以下の理由だ。
・負債額は総額ではなく純負債で見るべきだ(政府には資産が沢山ある)
・政府の財政状況はここ数年で好転している
・金利が上がっても既存債務の利払いがすぐ増高するわけではない
・財政支出を梃子に日本の成長力が高まる
そうだろうか。
米国の政府債務の増大には、昨年から米国で大きな懸念が高まっていた。米国債の金利上昇は政府にとって大きな懸念材料だった。市場関係者も懸念を述べていた。
そういった状況で、日本の極端に大きな政府債務が注目された。欧米のメディアではDebt BombとかJapan Origin Financial Crisisとかという言葉が躍る。
市場は常にオーバーシュートする。債務が金融危機につながらないことを祈る。だだ、危機が去ったとしても、日本を待ち受けるのは戦後の英国型の長い調整インフレの時代だということを忘れてはならない。

ニューヨークタイムズ・ニュースレターより
1.イランの過激なデモ弾圧
【記事要旨】
2026年1月、イラン全土で広がった抗議デモに対し、政府は通信遮断を行いながら極めて強硬な弾圧を実施した。
ニューヨーク・タイムズの調査によれば、1月9日に最高指導者ハメネイ師が「いかなる手段を使ってでも抗議を鎮圧せよ」と命じ、治安部隊は少なくとも19都市でデモ参加者に実弾を発砲した。
病院には頭部・眼部・胴体への銃撃やペレット弾による重傷者が殺到し、遺体安置所には300体以上の遺体が運び込まれた。多くは頭蓋骨の損傷や眼窩の陥没など、明らかに致死性の暴力の痕跡があった。
独立系団体は、死者数が「数千人規模」に達するとの見方で一致している。
イランでは過去20年で何度も抗議運動が起きてきたが、今回の弾圧は桁違いの規模で、政権が自らの存続に深刻な危機感を抱いていたことを示している。
経済不満から始まったデモは、やがて「ハメネイ打倒」を叫ぶ政権転覆要求へと発展し、政権は4日間でほぼ完全に鎮圧した。
専門家は、1988年の大量処刑以来の規模だと指摘する。現在のイランは、国内の正統性危機と、国外では米国・イスラエルとの緊張や地域代理勢力の弱体化が重なり、建国以来最も脆弱な局面にあるとされる。
歴史と今回の弾圧は、政権が生存を脅かされるとき、より苛烈な暴力に訴える傾向を示している。
【コメント】
米軍の介入観測があるが、イランは西半球には無い。トランプは口策介入にとどめるとみる。

2.EU とインドが大規模な貿易協定に合意
【記事要旨】
EU とインドは、約20年にわたる交渉の末、「史上最大級」とされる貿易協定に署名した。
両者は、トランプ大統領による関税引き上げの脅威を受け、米国依存を減らす必要性が高まっていた。
協定では、インドが欧州車への関税を最大10%まで引き下げることが盛り込まれ、今後6年間で EU の対インド輸出額が倍増すると見込まれている。
その他の貿易関連の動き
– 英国のキア・スターマー首相は、中国との新たな貿易・投資協定を模索するため訪中。ただし、トランプ大統領を刺激しないよう慎重に進める意向。
– トランプ大統領は、韓国が以前の貿易合意の履行が遅れているとして、韓国製品への関税を再び25%に引き上げた。
【コメント】
日本とインドの間にはすでに自由貿易協定(EPA/CEPA)が存在し、2011年に発効している。
韓国への関税引き上げ発表は驚いた。何がトランプの気に障ったのだろうか。

3.スペイン、無登録移民に合法滞在への道を開く
【記事要旨】
スペイン政府は、数十万人規模の無登録移民に一時的な在留許可を申請できる制度を認める政令を可決した。
これにより、長年「法的な宙づり状態」に置かれてきた人々が、合法的な滞在へ進む道が開かれる。
社会党主導の政府は、農業・観光業などで移民労働力が不可欠であることを理由に、この政策はスペインにとって重要だと説明している。
【コメント】
この決定は、違法移民への取り締まりを強化する傾向にある他の欧米諸国とは対照的な動きとなった。

その他の記事
・ロシアとウクライナの犠牲者総数は、春までに200万人に達する見込みです。
・トランプ大統領は、ミネソタ州の抗議活動参加者が連邦捜査官に射殺される前に合法的に許可された銃を所持していたと非難し、「誠実な」調査を行うと約束しました。
・決議案には、トランプ大統領の平和委員会に関する計画の一部が明らかにされており、ガザ地区に対する広範な権限をトランプ大統領に付与することも含まれています。
・ICE(移民税関捜査局)の捜査官は、来月の冬季オリンピックに米国代表団に同行する予定で、イタリア国民は憤慨しています。
【コメント:なぜ ICE が同行するのか
米国政府の説明は以下だ。
– 米国選手団や関係者の安全確保のため
国際大会では、テロ対策や重大犯罪対策として、米国はしばしば法執行官を派遣します。その一環として ICE の捜査官も同行させるという立場です。
– 国際犯罪・人身取引対策の支援
ICE には国際犯罪捜査部門(HSI)があり、海外イベントでの犯罪防止を支援することがあります。】
・デンマークのメッテ・フレデリクセン首相は、米国がいつまで同盟国であり続けるかは分からないと述べました。

2026年1月28日 水曜日
7:04AM 摂氏0度 寒いです。

世界の動き 2026年1月27日 火曜日

今日の一言
「内部監査講座」
 昨日今日と、金融財政事情研究会(キンザイ)の主催の「金融内部監査人養成講座」で講師を務めている。今回で64回目。20数年にわたり、すでに3000人強の受講者を送り出した講座だ。
 ニューヨークで銀行の内部監査部門長をしていたあと帰国した際に、日本の金融機関の皆さん向けにリスクベースの内部監査を伝える講座の必要性を訴えて始まったものだ。
 北海道、東北、北陸の受講生の方々は、寒波による交通の乱れを乗り越えて東京に来られた。その熱意にはいつもながら頭が下がる思いだ。
 今回も熱心な受講者の参加を得て楽しい講座になった。内部監査という地味な仕事の楽しさと重要性を認識してそれぞれの職場に戻っていただければ講師冥利に尽きるというものだ。

ニューヨークタイムズ・ニュースレターより
1.張又侠(Zhang Youxia)失脚の意味
【記事要旨】
 習近平国家主席は過去3年間、汚職や忠誠心の欠如を理由に多数の将軍を粛清してきたが、今回の張又侠副主席の失脚はその中でも異例の大事件とみなされている。
●中央軍事委員会は実質「習近平+1名」に
 張ともう1名の高官が追放されたことで、人民解放軍を統括する中央軍事委員会は習近平と粛清を担当する将軍の2名だけとなり、専門家は「高級指揮層の完全な壊滅」と評している。
●張又侠への疑惑
– 国防省は「法令・政治規律違反」で調査中と発表
– 軍機関紙は汚職と習近平への不忠を示唆
– 一部報道(WSJ)は「米国への核機密漏洩疑惑」まで指摘
●なぜ今、習は張を切ったのか
 北京では理由をめぐり憶測が渦巻いている。
– 張が権力を持ちすぎたと習が判断した
– 軍の腐敗が深刻で、大規模な世代交代が必要と判断
– さらに深刻な安全保障上の疑惑が浮上した可能性
●軍の弱体化と台湾問題への影響
 2023年以降、軍高官・軍需企業幹部の大量粛清が続き、行方不明者も多い。
 2022年に中央委員に選ばれた制服組44名のうち、約3分の2がすでに失脚または消息不明。
 張は人民解放軍の実務を担う「習の目と耳」とされ、戦闘経験を持つ数少ない将軍だったため、その追放は軍の戦闘準備態勢に深刻な影響を与えるとの見方がある。
 専門家は、
– 現在、最高レベルで実戦経験を持つ指揮官がいない
– 訓練や演習を統括できる人物も欠けている
と指摘し、台湾有事の判断にも影響が出る可能性を懸念している。
●習近平への進言役の喪失
 米国の元国防総省高官は、張は米台の軍事力を客観的に評価し、台湾侵攻のリスクを習に率直に伝えられる人物だったとし、彼の不在が誤った軍事判断につながる危険性を警告している。
【コメント】
 腐敗・汚職は中国のトップ指導者層のくまなく浸透しているのでそれだけで解任されるとも考えにくい。米国への情報漏洩の疑惑も出ているが中国軍トップの老将軍がそんなことをするとはもっと考えにくい。真相はなぞだ。

2. ミネソタでのトランプ大統領の対応転換
【記事要旨】
 ミネアポリスで起きた連邦当局による致死的な事件の影響が広がる中、トランプ大統領は移民取り締まり作戦を監督する新たな担当者を派遣し、これまで批判していたミネソタ州知事ティム・ウォルツへの攻撃を控える姿勢に転じた。
 知事と大統領の電話会談後、ウォルツ知事の事務所は以下を明らかにした。
– トランプ大統領は、今月起きたアレックス・プレッティ氏とレニー・グッド氏の死亡事件について、独立した調査が行われるよう連邦当局と協議することに同意した
– ミネソタ州に派遣されている連邦捜査官の数を減らす可能性についても検討することに同意した。
【コメント】
 トランプ特有の大きく出て少し譲歩するやり方だ。

3.ガザで最後に残っていた人質の遺体をイスラエルが回収
【記事要旨】
 イスラエル軍は、ガザに残されていた最後の人質である警察軍曹ラン・グヴィリ氏の遺体を回収したと発表した。
 この出来事は、イスラエルにとって長く痛ましい章の終結を意味すると同時に、停戦の次の段階に進む道を開くものとされている。
またイスラエルは、数日以内にガザ地区とエジプトの国境を再開すると発表。
 これにより、2年にわたる戦争でガザを離れたパレスチナ人が、初めて帰還できるようになる見通しだ。
【コメント】
 ハマスは最後のカードを切った。今後のイスラエルの出方が注目されるが、ネタニヤフは戦時状態の継続を好むはずだ。

その他の記事
・中東当局は、米国が近日中にイランを攻撃するのではないかとの懸念を強めている。
・米国は、大雪による交通の混乱と少なくとも21人の死者を出したことで、危険な寒さに直面した。
・フィリピン南部で大型フェリーが沈没し、少なくとも18人が死亡した。
・メキシコでは、武装集団が混雑したサッカー場で銃撃し、11人が死亡した。この銃撃事件は、麻薬カルテルが争っていた地域で発生した。
・地政学的な不確実性から投資家が避難先を求めたため、金は過去最高値を記録した。
【コメント:コルチナ冬季五輪の金メダルのコストが急上昇しているようだ。メダルの重さは約500グラム、素材は95%が銀、5%程度が金メッキだそうだ。】

2026年1月27日 火曜日
やっと夜が明けた。現在1度。寒い朝です。

世界の動き 2026年1月26日 月曜日

今日の一言
「円か二等辺三角形か」
 ある物体を見て、その形をある人は円だと言い、他の人は二等辺三角形だという。そんなことがあるのだろうか。
 実はその物体は円錐形だ。上から見ている人は円だと言う。横から見ている人は二等辺三角形だという。
 それぞれの見方は交わることがない。それぞれが自分が正しいと思っている。
 現在の日本と世界の政治情勢に似ている。

ニューヨークタイムズ・ニュースレターより
1.ミネアポリスでの銃撃事件をめぐって
【記事要旨】
 事件について
 ミネアポリスで今月2度目となる致死的な銃撃事件が発生し、連邦捜査官が市民アレックス・プレッティ(37)を射殺した。彼は抗議活動中に携帯で撮影し、他の参加者を助けようとしていたが、複数の捜査官に取り押さえられた後、複数回撃たれた。政府は「銃で連邦捜査官を殺害しようとした」と主張したが、目撃映像ではプレッティが銃を抜いておらず、すでに武装解除されていたことが示されている。
 この事件は全米で大規模な抗議を引き起こし、連邦当局が州・市の捜査官の現場立ち入りを阻止したことで対立が激化。裁判所は証拠破壊を禁じる命令を出した。プレッティは犯罪歴がなく、合法的に銃を携帯していた市民で、周囲からは誠実で思いやりのある人物と評されていた。
 報道機関の役割について
 この事件は、政府発表と独立報道が食い違う状況が続く中で、報道の自由の重要性を改めて浮き彫りにしている。最近ではFBIがワシントン・ポスト記者の自宅を捜索するなど、米国内でも報道機関への圧力が強まっている。
 ニューヨーク・タイムズ発行人A.G.サルツバーガーは、トランプ政権が海外の権威主義的手法を模倣し、メディアへの攻撃・訴訟・規制圧力を強めていると指摘。過去の政権も報道に不満を示したが、今回の攻撃性は際立っていると述べた。
 彼は、報道の自由は行使し続けなければ守れず、圧力に屈すれば将来の攻撃を助長するだけだと強調。メディアは誤りがあれば正し、透明性を高め、政治的対立の一方に見られないよう独立性を保つ必要があると語った。
【コメント】
 米国憲法修正第2条(Second Amendment)では次のように定めている。
「規律ある民兵は自由な国家の安全に必要であるから、
人民が武器を保有し、携行する権利は侵してはならない。」
 この一文が、アメリカにおける「銃を持つ権利」の根拠だ。
 今回はこの権利が被害者が銃殺された根拠になっているようだ。

その他の記事
・中国は最高司令官を解任し、軍エリート層の粛清をエスカレートさせた。あるアナリストはこれを「最高司令部の完全な壊滅」と表現した。
・ロシア、ウクライナ、米国の当局者による和平交渉は、珍しく前向きな形で終了した。
・トランプ大統領は、カナダが「中国と合意」すれば高額な関税を課すと警告し、マーク・カーニー首相との確執を深めた。
【コメント:カーニー首相がダボス会議で行った感動的な演説への意趣返しだ。】
・イランではインターネットが遮断される中、短時間の通信が可能となり、政府による弾圧の様子をより鮮明に把握できるようになった。
・シリア政府は、同国北東部でクルド人主導の民兵との停戦協定が失効してから数時間後に停戦を延長した。

2026年1月26日 月曜日
現在零度、寒い朝です。