世界の動き 2026年1月20日 火曜日

今日の一言
「信を問う」
 昨日の首相会見では「自民党」という言葉は出てこなかった。「高市早苗」が繰り返し語られ、支持率が非常に高い首相自身の信を問う作戦だ。そう来たか。
 内容は、未来を作るの繰返しで、具体性は乏しかった。国論を二分する論点で信を問うようだ。積極財政、国防予算の増高、憲法・皇室典範の改定等を指すようだが、国民はどう判断するのだろうか。 

ニューヨークタイムズ・ニュースレターより
1.富裕税
【記事要旨】
 カリフォルニア州で、超富裕層に対して一度限りの5%の資産課税案が浮上し、州内のビリオネアたちが反発している。Google創業者のブリンとペイジは資産を州外へ移し、投資家デヴィッド・サックスはテキサスに拠点を開設、ピーター・ティールは反対運動に300万ドルを寄付した。
 ビリオネアの数と資産は急増している一方、彼らの実効税率は一般の納税者より低い。資産課税は世界的に過去に導入されたが、評価の難しさや多くの例外規定により十分な税収を得られず、多くの国で廃止された。
 経済学者ガブリエル・ズックマンは、課税対象をビリオネアに限定した単純な資産税なら過去の欠点を克服できると主張する。最大の課題は富裕層の国外・州外移転だが、退出税(exit tax)で対応できる可能性がある。
 一方、反対派は、相続税の強化やキャピタルゲインを通常所得として課税するなど、別の方法でも不平等是正は可能だと指摘する。
 近年は「極端な富の集中が民主主義を損なう」という認識が広がっており、世界経済フォーラムでも不平等が主要リスクとされた。NVIDIAのCEOジェンスン・フアンのように、資産税を受け入れる姿勢を示すビリオネアもいる。
【コメント】
 超大金持ちは税金に対してとても敏感なのに違いない。日本のお金持ちでシンガポールに住居を移す人も多い。分配の公正を実行するのは難しい。

2.スペインの鉄道事故
【記事要旨】
 スペインで発生した列車衝突事故で少なくとも40人が死亡、数十人が負傷した。スペイン南部で昨日、高速鉄道の列車同士の衝突事故が発生し、現場から遺体の収容作業が行われた。衝突は非常に激しく、数百メートルも吹き飛ばされた人もいた。2013年以降、スペインで発生した最悪の衝突事故となった。
 原因は現在調査中だ。事故は最近改修された直線区間で発生し、最初に脱線した列車はわずか数年しか経っていなかったため、専門家は「困惑している」と運輸大臣は述べた。
【コメント】
 スペインの高速鉄道は以前乗ったことがある。快適な乗り心地だったが、どうしたのだろうか。原因究明をしっかりして、再発を防止してもらいたい。

3.廃墟と化したシリア
【記事要旨】
 私の同僚たちは、13年間の戦争による破壊の規模を把握するため、シリア各地の廃墟を数週間かけて視察しました。彼らが見たものをご紹介します。
 アレッポでは、スークの一部の修復作業が進められていますが、旧市街は依然として埃と瓦礫に覆われた恐ろしい景観を呈しています。東部のデリゾールは、国連ハビタットが最も深刻な被害を受けた都市とされています。多くの西側諸国政府が援助予算を削減したため、復興に向けた明確な計画は未だにありません。
【コメント】
 新政権下、西側の支援も再開しているようだ。復興の進展を祈りたい。

その他の記事
・日本の首相は、権力強化のため、来月の総選挙を実施する予定だ。
・パキスタンのカラチにあるショッピングモールで火災が発生し、少なくとも23人が死亡した。緊急対応の遅れが犠牲者数をさらに増やした。
・トランプ大統領は、グリーンランド領有を目指し、欧州やその他の外交ルートとの合意を拒否してきた。彼は、この取り組みはノーベル平和賞の受賞を逃すことと関連していると述べた。
・中国の出生率は1949年以来の最低水準に急落し、公式データによると、2025年には経済成長率が5%であるにもかかわらず、人口は4年連続で減少する見込みだ。
・ニュージーランドでは、12ヶ月間で人口の1%以上が国を離れた。多くの人々がより良い経済機会を求めていた。

2026年1月20日 火曜日
今日から大寒。桃の節句まで最も寒い季節だ。

世界の動き 2026年1月19日 月曜日

今日の一言
「FOMO」
 FOMOという言葉はかなり広まってきたようだ。今回の超強気相場に乗り遅れる恐怖感を示す言葉だ。最近米国の株式市場で流行しているスラングをいくつか紹介したい。

FOMO
 Fear Of Missing Out(乗り遅れることへの恐怖)。
 上がっている相場を見て「この波に乗らないと損だ」と焦って飛び乗る心理状態を指す。

FUD
 Fear, Uncertainty, Doubt(恐怖・不確実性・疑念)。
 ネガティブなニュースや噂で市場心理が悪化し、売りが加速している状況や、そのような情報自体を指す。

YOLO
 You Only Live Once(一度きりの人生)。
 「どうせ一度きりだから」とハイリスク銘柄に大きくベットするような投機的トレードを揶揄する言い方だ。​

BTD / BTFD
 Buy The Dip / Buy The “F***ing” Dip(押し目買い)。
 調整や暴落局面で「今が買い場だ」として下落局面で積極的に買う行動を表す。

DEGEN(5文字ですが最近のキーワード)
 “Degenerate” の略で、ファンダメンタル無視の超高リスク投機をするトレーダーや、そのスタイル全体を指す流行語になっている。

 今後は、FUDのニュースが多く流れるが、強気派はBTDを主張し、YOLOで買いを進めるが、どこかでバブルがはじける展開を予想します。

ニューヨークタイムズ・ニュースレターより
1.欧州と米国、深刻な対立局面へ
【記事要旨】
 トランプ大統領がグリーンランドの「完全買収」を欧州に要求し、拒否すれば欧州諸国に段階的な追加関税を課すと警告したことで、欧米関係が一気に緊張した。
 欧州側は強く反発し、英スターマー首相は「完全に間違っている」と批判。仏マクロン大統領は、米企業のEU市場アクセスを制限できる最強の貿易制裁「反強制措置(通称:貿易バズーカ)」の発動に言及した。欧州議会は、米国との貿易協定の批准凍結を発表し、EUは緊急会合を開く予定だ。
 欧州はNATOやウクライナ支援で米国に依存しているため、これまでトランプ氏に慎重に対応してきた。しかし、デンマーク領であるグリーンランドの買収要求は、主権への脅威として看過できないとの空気が広がっている。
 EUが保有する制裁手段には、
  - 米大手テック企業へのアクセス制限
  - 930億ユーロ規模の報復関税リストの発動
などがあり、欧州は一定の対抗力を持つが、消費者への負担増など副作用も大きい。
 一方、グリーンランドやデンマークでは大規模な抗議デモが発生し、住民は「売り物ではない」と強く反発。デンマーク国民も、米国の脅しに「裏切られ、困惑し、恐怖を感じる」と語っている。
 トランプ氏は中国・ロシアの北極圏進出を理由にグリーンランド支配の必要性を主張するが、米国はすでに1951年の協定で軍事拡張の権利を持っている。
 欧州が実際に強硬な報復措置に踏み切るかは不透明だが、グリーンランド問題は欧州の姿勢を転換させる可能性があると指摘されている。
【コメント】
 米国政権内で誰一人トランプを止めようとする人がいないのは驚きだ。たった一人の暴君の出現で米国の民主主義が頭から腐ってきている印象だ。

2.ロシアの猛攻撃でキエフは凍りつく
【記事要旨】
 真冬を迎えたキエフで、ロシアは市内の暖房・電力インフラの遮断作戦を強化している。ウクライナの首都キエフの一部のアパートは、耐え難いほどの寒さに見舞われている。
 地元当局は、学校を2月まで休校にすると発表した。これは日常生活へのこれまでで最も深刻な混乱の一つだ。人口300万人のキエフが停電に見舞われたのは今回が初めてではない。ロシアは以前にも都市の凍結を試みたものの、失敗に終わった。しかし、今年はロシアのミサイルとドローンによる攻撃がこれまでで最も壊滅的な被害をもたらしている。
【コメント】
 今調べたらキエフは最高気温-10度、最低気温-17度だ。凍える市民生活に同情を禁じ得ない。

その他の記事
・シリア政府とクルド人主導の民兵組織は、数週間にわたる断続的な衝突の後、即時停戦に合意した。
・米国防総省は、抗議活動への対応としてミネソタ州への派遣の可能性に備えるよう、現役部隊1,500人に指示した。
・ウガンダのヨウェリ・ムセベニ大統領は、野党候補から不正投票の疑惑がかけられている中、再選を果たし、40年間の政権を延長した。
・イラン全土で反体制デモが鎮静化した。
・国連は、国際水域における海洋生物を保護する世界初の条約である公海条約を批准した。

・「Board of Peace」の憲章草案によると、トランプ大統領は同委員会の議席を10億ドルの現金で売却する方針だ。
【コメント:「Board of Peace」は、ガザ復興を名目にした国際組織だが、トランプ大統領が議長として強い権限を持ち、10億ドルを払えば永久議席が得られるという、極めて異例の仕組み。そのため、国際社会では透明性や正当性に疑問の声が上がっている。】

2026年1月19日 月曜日

モデルポートフォリオ 

    どう考えても米国のAI関連株は高すぎると思われ、早晩大幅な調整が不可避と考えている者として、ポートフォリオをどう組みなおすかは重要な課題だ。特に今年「遊行期」入りする身としては、大幅な金融資産の減価は避けたいところだ。

 現在、自分のポートフォリオはすべて株式や株価関連のファンドとETFなので、債券を増やすことで株価下落のリスクをヘッジしたい。現金も非常時に備え保持しておきたい。一方、SP500の保有は継続し株式市場のアップサイドも狙いたい。日本株のファンド・ETFも分配重視のものをキープしたい。

このような条件で構成したのが以下だ。Copilotのコメントも併記する。
ポートフォリオ構造の評価
1. 30% 東証2620ETF(iShares 1-3 Year Treasury)
 - 期間リスクが極めて小さく、金利上昇局面でも値動きが安定。
 - 為替リスクはあるが、短期債なので価格変動は限定的。
2. 20% 大和証券販売 日本好配当リバランスオープン
 - 日本株の中でも配当とバリューに寄せたファンド。
 - 日本株の構造的な低ボラティリティと相性が良い。
 - 為替リスクがないので、2620・1557との分散効果が高い。
3. 30% 東証1557ETF(S&P500)
 - 世界の成長エンジンを取り込むコア資産。
 - 為替リスクはあるが、長期ではリターン源泉として重要。
 - 1557は信託報酬が低く、実務的にも扱いやすい。
4. 20% 現金
 - 市場急落時の買い増し余力としても機能。
 - 生活防衛資金としても十分。

要すれば、i以下の資産配分になる。
      株式        債券・現金

  円   30%SP500      20%現金   

  ドル  20%日本株オープン  30% iShares短期債

 これでどんな運用成績になるか週次でフォローしてゆきたい。

2026年1月18日 日曜日

週間市場動向 2026年1月12日から16日 備忘録

【米国市場】
1月12日から16日の米国株式市場は、指数ベースでは「高値圏での小幅な上下動」でしたが、個別では決算発表と半導体関連ニュースを中心に物色が進みました。​

全体観:高値圏でのもみ合い
S&P500とナスダックは週を通じて史上最高値近辺で推移しつつ、週トータルではわずかに反落しました(S&P500は週間で約0.4%安、ナスダックは約0.7%安)。
​ 一方、小型株のラッセル2000は堅調で、週間では約2%上昇し、連日で過去最高値を更新する場面がありました。

週を通じた主なテーマ
決算シーズン入り:
大手行(ゴールドマン、モルガン・スタンレー)と一部地域銀行の四半期決算が相次ぎ、好決算組は急騰する一方、予想未達の銀行株は下落するなど、銘柄間の明暗が分かれました。

AI・半導体関連への期待:
TSMCの「記録的な四半期」と積極的な設備投資計画が、米国上場の半導体・半導体製造装置株へ波及し、AI関連株に再度資金が向かいました。

マクロ要因:
週間新規失業保険申請件数の予想外の低下などを受け、労働市場の底堅さが意識され、米長期金利はやや上昇、ドル高気味で推移しましたが、株式全体への圧迫は限定的でした。

投資家センチメントの整理
インデックスレベルでは「高値警戒感からの利益確定売り」と「好決算・AI期待による押し目買い」が拮抗している状態でした。

セクターでは半導体・AI関連と一部銀行を中心に成長ストーリー銘柄へ物色が集まる一方、高値警戒感の強い一部大型グロース株や、決算が冴えない金融株には調整売りが入る、という構図が見られました。

【日本の株式市場】
1月12日から16日の日本株市場は、日経平均・TOPIXとも史上最高値圏でもみ合いながら、高市政権の解散観測と円安、日銀会合への思惑が交錯する展開でした。​

全体観:高値圏での調整入り
日経平均は5万4千円台を中心に推移し、週末時点でも5万4千円前後を維持しつつ、週トータルでは上昇(週間で日経約3.8%高、TOPIX約4.1%高)。1月上旬の急伸で「PER20倍水準の割高感」が意識され、12〜16日の局面では利益確定売りと押し目買いが交錯する「高値圏での調整」の性格が強まりました。
​​

1月14日まで:解散観測・円安・先物買いで最高値更新
直前の1月14日までに、日経平均は初の5万4千円台に乗せ、3日続伸・連日で史上最高値更新となり、TOPIXも連日で最高値を更新しました。高市首相による早期衆院解散観測が浮上し、「選挙前の株高(いわゆる高市トレード)」期待が先物主導で強まり、海外投資家の先物買いが指数を押し上げたこと。円安進行が輸出株の追い風となり、自動車・機械などグローバル企業に買いが広がったことが挙げられます。

1月15日:日経は4日ぶり反落
15日の現物市場の日経平均は、前日比約230円安の5万4,110円と4営業日ぶりに反落し、TOPIXは3,668.98ポイントと小幅安ながら高値圏を維持しました。前日までの急伸の反動による利益確定売りが優勢となったこと。米国市場でのハイテク株調整や、国内では決算本格化前のポジション調整が意識され、半導体など値がさグロースに売りが出たことが指摘されています。

1月16日:日銀会合・為替介入観測を意識した小反落
16日の日経225(CFDベース)は54,040ポイントと0.13%安、JP225指数ベースでも約0.3%安と小幅続落でしたが、依然として5万4千円近辺と高値圏を維持しました。同日のTOPIX現物は3,658.68と前日比0.28%安で引け、先物清算値は3,668.5ポイントと、やはり小幅安にとどまりました。来週の日本銀行金融政策決定会合を控え、「マイナス金利解除・利上げペース」に対する警戒感から、金融・金利敏感株を中心に持ち高調整が進んだこと。為替市場で円高方向への調整(介入警戒)も意識され、輸出関連に上値の重さが出たことです。

セクターと個別株の動き・テーマ
週を通じては、半導体・製造装置(東京エレクトロン、SCREENなど)と防衛・インフラ関連が強く、「高市政権の積極財政・防衛強化」期待と、世界的なAI・半導体サイクル拡大期待が重なりました。一方、16日には、東京エレクトロンやソフトバンクグループ、重工や自動車の一角に調整売りが入り、値がさ株主導で指数を押し下げる展開となりました。

政局では、高市首相が1月19日に財政・解散方針を含む政策の骨格を示すと見込まれており、「政策期待」と「国債金利上昇・財政悪化懸念」が同時に意識される中で、株式市場のボラティリティ上昇がテーマになりつつあります。

【金利と為替の動き】
日米とも長期金利は「小幅上昇・高止まり」、ドル円は一時159円台まで円安が進んだ後、158円台で引ける展開でした。

米国金利の動き
米10年国債利回りは12〜16日にかけて概ね4.1〜4.2%のレンジで推移し、12日4.19%→15日4.17%とほぼ横ばい圏内での小動きでした。週ベースでも2年・5年・10年とも数bpの上昇にとどまり、「早期大幅利下げ観測は後退しつつも、金利は落ち着いたレンジ相場」という評価が多くなっています。

日本金利の動き
日本の10年国債利回りは12日2.08%前後から16日には2.18%へ上昇し、約1週間で0.1%ポイント程度のじり高となりました。背景として、日銀によるマイナス金利解除・追加利上げ観測と、高市政権の積極財政・解散観測による国債増発懸念が意識され、長期・超長期ゾーンまで利回り上昇圧力がかかっています。

円ドル為替(USD/JPY)の動き
ドル円は12日終値158.15円前後から、14日に一時159.45円近辺まで上昇し、年初来高値圏の円安水準を試しました。その後は円安警戒や介入思惑もあって上値が抑えられ、15日158.54円、16日158.13円と、週末にかけては158円台前半へ小反落しています。

日米金利と為替の関係
米10年金利が4.1〜4.2%で横ばいの一方、日本10年金利が2%台前半まで上昇しても、依然として日米金利差は大きく、ドル高・円安基調の根底は維持されています。もっとも、日本側金利のじり高と日銀のタカ派寄りスタンスが意識され始めており、159円台では当局の口先介入・実弾介入への警戒から、短期的な円買い戻しが入りやすい地合いになっています。

【日本でトラスショックは再現しないか?】
完全に同じ形での「トラスショック再現」は確率が高くはないものの、日本でも条件次第では「債券急落+通貨不安」が起こり得る局面に入っている、というのが現状に近い整理になります。

トラスショックとは何だったか
2022年の英国トラス政権は、大規模減税と歳出拡大を「財源示さず・OBR(独立財政監督)評価なし」で打ち出し、市場の信認を一気に失いました。その結果、長期国債利回り急騰とポンド急落、年金基金のLDI運用に絡む「強制売り連鎖」が起き、英中銀が緊急買入れに追い込まれたのが「トラスショック」です。

日本が似てきていると言われる論点
高市政権の「積極財政+大型補正・防衛費増額」方針を背景に、日本の長期国債利回りは2025〜26年にかけて約2%超まで上昇し、超長期ゾーンも過去数十年で見ない水準まで売られています。
​ 一部海外投資家やストラテジストは、
・債務残高の巨大さ
・金利上昇と円安の同時進行
・独立した財政評価機関の不在
などを挙げ、「日本版トラス・モーメントのリスク」と警鐘を鳴らしています。

日本で「そのまま再現しにくい」理由
日本銀行が国債残高の約半分を保有し、イールドカーブ・コントロールや買入れの微調整によって長期金利の急騰を一定程度抑制し得る構造がある点は、英国と大きく異なります。
​ 年金・生保など国内機関投資家の国債保有がなお厚く、LDI型レバレッジ運用に依存した英国年金のような「短期でのマージンコール連鎖」が起きにくい点も相違です。

それでもリスクが顕在化し得る条件
財政規律への筋の通ったコミットメントが見えないまま、
・さらなる大型補正・防衛費拡大
・国債増発
・日銀の急速な利上げ・国債買入れ縮小
が重なると、「債券売り・円安加速・株安」が同時進行するリスクは高まります。
​ とくに海外投資家が「日本国債はインフレと財政の両面で懸念が高まった」と判断すると、日米欧の長期金利との差以上にリスクプレミアムを要求し、金利のボラティリティが跳ねる可能性があります。

実務的な見方のヒント
トラスショック型の「一週間で市場が崩れる」ような劇的展開より、数カ月〜数年かけたJGB利回りのじり高、円安・インフレ持続
を通じた「ゆっくり進む財政・金利ショック」の方が日本では現実的との見方が有力です。

ウォッチすべき指標としては、
・10年超(20・30・40年)のJGB利回りとスプレッド
・新発・増発の国債入札の応札状況(テールの拡大など)
・政府予算・補正予算の規模と税収見通し
・政府・日銀によるインフレ目標と財政健全化へのメッセージ
が挙げられます。

したがって、「英国と同じ轍をそのまま踏む」確率より、「財政・金利・為替のじわじわした不安定化」が日本流トラスショックとして現れる可能性を意識しておく、というスタンスが現実的だと考えられます。

【PE市場、プライベートクレジット市場の動向】
直近のPE市場は「ファンドレイズは弱いが投資とエグジットは持ち直し」、プライベートクレジット市場は「資金流入が続く高利回り資産」として拡大が続いています。

PE市場:ファンドレイズ減速、投資は高水準
2025年のグローバルPEファンドレイズ額は約4,800億ドルと前年比約13%減で、募資は引き続き鈍い一方、大手・実績豊富なGPへの「資金集中」が鮮明になっています。​
取引面では、2025年のPE投資額は2025年第3四半期時点で累計約1.5兆ドルと、Q2の一時減速から再加速し、大型パブリック・トゥ・プライベート案件(米ゲーム・航空リースなど)が全体を押し上げています。
​ PEのエグジット・分配の状況
IPO再開やM&A市場の回復で、2022〜23年の「ディストリビューション・ドライ」からは徐々に脱しつつあり、「最悪期は過ぎた」とする機関投資家向けリサーチも増えています。
​ ただし、バリュエーション調整や金利水準を踏まえ、売却タイミングを選びながらの部分回復であり、中堅・小型ファンドやニッチ戦略では依然としてエグジットの出遅れが目立つ状況です。

プライベートクレジット:資金流入と「フライト・トゥ・クオリティ」
プライベートクレジットは2024年に約2,100億ドルのファンドレイズ、2025年上期だけで1,240億ドルを集めるなど、年ベースで2024年超えペースの資金流入が続いています。
​ サブ戦略では、シニア・セキュアード中心のダイレクトレンディングが全体の約6〜7割を占める一方、それ以外の戦略(ディストレスト、メザニンなど)はボリューム減少と「安全志向」による選別が強まっています。
​リスク・与信環境
高金利長期化の影響で、借り手企業のインタレスト・カバレッジは低下し、PIK(金利の元本化)や期限延長を伴う「ライアビリティ・マネジメント」案件が増加しており、表面上のデフォルト率はまだ低いものの、クレジットの質にはばらつきが出ています。
​ 一方で、シニア担保・強いコベナンツ・優良スポンサー案件を中心としたダイレクトレンディングは、レバレッジドローン、に対して約200〜300bp程度のイールドプレミアムを維持しており、オルタ投資家にとっては依然「相対的に魅力的な収益源」と位置づけられています。

2026年に向けた全体トーン
オルタナティブ全体のアウトルックでは、PE・プライベートクレジット・インフラ・不動産などのうち、特にプライベートクレジットとインフラが「安定キャッシュフロー+インフレ耐性」で高く評価されており、PEについては「選別色を強めつつも再加速フェーズ」に入るとの見方が多くなっています。
​ 実務的には、LP側の資金配分は
PE:メガ/グロース/セカンダリーの一部に集中
プライベートクレジット:シニア・ダイレクトレンディング+一部オポチュニスティック
という「質とスケール重視」の傾向が強まっており、新興GPや高レバレッジ戦略には逆風が続いています。

2026年1月17日 土曜日

世界の動き 2026年1月16日 金曜日

今日の一言
「中道」
立憲民主党と公明党が新党の結成に合意したと昨日の16時ころ急にニュースが流れて驚いた。
敗者連合という冷ややかな見方から、自民は大きく苦戦という見方まで識者の見方はばらばらだ。
両党は中道勢力の結集というが、「中道」とは、単に「右と左の中間」という意味だけでなく、仏教的な「中(ちゅう)の道」を指し、「道に中(あた)る」、つまり物事の本質・根源(生命や尊厳)に迫り、真実の在り方を見極める姿勢を意味する。それは偏らず、生命の尊厳を重んじ、民衆の幸福や平和の実現を目指す哲学的な立場だ。
しっかりそうした考えを政策に反映して選挙を戦ってもらいたい。

ニューヨークタイムズ・ニュースレターより
1.健康な脳は健康な肉体から
【記事要旨】
脳の健康は誰にとっても重要で、不安を感じやすいテーマだが、実は自分で改善できる部分が多い。
認知症の患者数は高齢化で増えているものの、発症率は低下しており、その理由は主に生活習慣の改善にある。
– 喫煙者の減少
– 心血管の健康向上(特に血圧管理)
脳の健康を守る基本は、よく知られた「食事・睡眠・運動」だ。
運動が脳に良いのは、筋肉などから分泌される「エクサーカイン」が神経を修復し、新しい神経回路を作るためだ。
脳の状態は睡眠の質に最も表れやすい。
よく眠れた日は頭が冴え、眠れない日は集中力や気分が落ちる。
散歩などの小さなセルフケアも脳の働きを良くする。
結論として、脳の健康と身体の健康は不可分であり、「健康な身体=健康な脳」という考え方が重要だ。
【コメント】
世界が混乱していると感じるほど、自分自身を大切にすることが重要になる。世界で何が起こっていても、自分や自分の家族が健康危機に陥れば、すべてが止まってしまうからだ。

2.イスラエルとアラブ諸国、トランプ大統領にイラン攻撃の自制を要請
【記事要旨】
トランプ大統領は、数日間検討してきたイランへの米国による攻撃を控える動きを見せている。水曜日、トランプ大統領はイスラエルのベンヤミン・ネタニヤフ首相と会談し、ネタニヤフ首相はイランへの米国による軍事攻撃計画の延期を要請したと、米国当局者が明らかにした。
カタール、サウジアラビア、オマーン、エジプトも、米国の軍事行動がより広範な地域紛争につながる可能性があるとして、トランプ政権に軍事行動の停止を要請した。
専門家によると、イスラエルが米国のイラン攻撃に慎重な姿勢を見せているのは当然のことだ。イスラエルへの反発、新たな戦争を含むリスクはあまりにも大きい。そして、大規模な攻撃以外でイランの聖職者による統治体制を転覆させる可能性は低い。
イランは昨日、数週間にわたるデモの後、政府が残忍な弾圧を続けているにもかかわらず、抗議活動参加者を処刑するとのこれまでの脅しを撤回したようだ。イラン当局は次のように語っている。
【コメント】
トランプはcontrarian:A contrarian is a person who goes against other people’s/majority/prevailing opinions. だ。
みんながやめろというとやる可能性がある。

その他の記事
・グリーンランドの人々は、トランプ政権との会談が行き詰まりに終わった後、今後何が起こるのか不安を抱いている。NATO加盟国の一部は、グリーンランドへの部隊派遣計画を発表した。
・国際宇宙ステーションから医療避難を受けた4人の宇宙飛行士が地球に帰還した。
・トランプ大統領は、ミネアポリスの抗議活動を鎮圧するため、大統領が米国内で軍事力を使用することを認める反乱法を発動すると警告した。
・ノーベル賞受賞者でベネズエラの野党指導者であるマリア・コリーナ・マチャド氏は、トランプ大統領に賞金を分け合うことを申し出た後、会談した。
・オーストラリアのソーシャルネットワークは、禁止措置発効から1か月後、10代の若者のアカウント約500万件を削除または削除した。

かつて世界で最も生産性の高い研究大学だったハーバード大学は、中国の大学がランキングを上げてきたため、3位に後退した。

2026年1月16日 金曜日 当方睡眠の質は低い。昨夜も2度起きた。