株式市場動向 2026年1月2日から9日 備忘録

【株式市場全般】 米国は年初に一度下落した後、1月7~8日にかけて主要指数が再び高値圏に乗せる展開となり、日本は初商い(1月5日)から日経平均が約3%急騰する「強いスタート」となりました。 地政学リスクの高まりはボラティリティやセクター間の強弱に影響を与えたものの、生成AI関連・半導体と大型テック(マグニフィセント7周辺)への資金集中という、2025年からの流れを基本的には継続させています。

1. 米国株式市場(1/2~1/9)
1月2日の米株は2026年初日こそエネルギー・資本財が上昇する一方、消費関連や通信サービスが軟調で、S&P500・ナスダックとも週トータルではマイナススタートとなりました。
​ ただし、その後の取引ではダウが1月7日に49,000ドル台へ上昇し、S&P500も過去最高値更新、ナスダックも上昇する局面があり、週後半にかけて指数全体は再び高値圏を試す動きとなっています。

 米国主要指数
S&P500
2025年終値:約6,845ポイント
2026年1月9日終値:6,966.28ポイント 騰落率:約+1.77%
ダウ平均
2025年終値:約48,062ポイント
​2026年1月9日終値:49,504.07ポイント騰 落率:約+3.00%
NASDAQ総合
2025年終値:約23,242ポイント
​2026年1月9日終値:23,671.35ポイント 騰落率:約+1.85%

2. 日本株式市場(1/5~1/9)
 東京市場は1月5日の大発会で日経平均が前営業日比約1,493円高(+2.96%)の51,832.80円、TOPIXも約2%高で、2026年を力強くスタートしました。
​ 上昇を主導したのは半導体・AI関連など大型テックであり、背景には米国でのAI・半導体株高と円安進行を織り込んだ海外投資家の買いがあると分析されています。

 日本主要指数
日経平均
2025年終値:50,339.48円 2026年1月9日終値:51,939.89円
​騰落率:約+3.18%
TOPIX
2025年終値:3,408.97ポイント 2026年1月9日終値:3,514.11ポイント 騰落率:約+3.08%

3. 地政学リスクの影響
 年初は米軍によるベネズエラへの軍事行動など、地政学リスク要因が意識されましたが、東京市場ではこれに対する反応は限定的で、むしろAI・半導体主導の上昇トレンドが優勢でした。
​ 米国市場でもインフレ鈍化や利下げ観測、強い企業収益がリスク要因をある程度相殺し、指数全体としては「調整を挟みつつも高値圏維持」という姿になっており、リスクはボラティリティ要因として残りつつもトレンドを完全には崩していません。

4. 生成AI関連・半導体の過熱感
 米国では2026年入り後も半導体・AI関連株が上昇基調を維持し、1月2日のセクター別ではエネルギー・資本財と並んでチップ(半導体)銘柄が上昇し、市場を相対的にアウトパフォームしました。
​ 日本でも大発会の急騰は「米国でのAI・半導体高を受けた買い」が主因とされ、生成AI・半導体関連への期待と高バリュエーション容認のムードが、TOPIXの史上最高値更新や日経平均5万2千円台回復に反映されています。

5. マグニフィセント7等への集中
 2025年に市場を牽引したマグニフィセント7については、年初の局面ではグループ全体で足元5営業日連続下落するなど、やや調整色が強く、「一強相場」からのスタイル分散をうかがわせる動きも出ています。
​ 一方で、「マグニフィセント7」全体の利益成長率はS&P500平均を上回っており、AI関連投資の恩恵を受けるメガテックへの中長期的な期待は依然として高く、2026年の市場見通しでもこれら大型テックが重要な収益ドライバーであり続けるとの評価が多い状況です。
​ このため、年初の米日株式市場は「地政学リスクと高バリュエーションへの警戒からの一時的な調整」を挟みつつも、生成AI・半導体と大型テックを軸とした上昇トレンドを基本線として維持し、市場構造としては依然「AI・メガテック偏重」の色彩が強いスタートになったと整理できます。

 まだまだタイタニックの甲板での音楽会は続くようだ。いつ市場がピークを打ち、その後崩落するかは誰にもわからない。

【PE市場、プライベートクレジット市場の動き】 昨年末から足元にかけて、PEもプライベートクレジットも「コロナ後の調整から回復・再アクセル」に入っており、特にエグジット再開とプライベートクレジットへの資金流入が目立っています。 公募市場のボラティリティや関税・地政学要因を横目に見つつ、「ディシプリン強化+流動性確保」をキーワードに2026年サイクルに入っている印象です。

PE市場:ディール・エグジットの回復

 2025年後半は世界のPEディール価値が前年同期比で2ケタ増となり、Q3時点で年間1.6兆ドル(前年同期比+23%)規模に達するなど、2023年前後の停滞から明確な回復が確認されています。M&A・IPOの回復でエグジット価値も2025年Q3までで2022〜24年の通年を上回るペースとなり、LPへの分配再開期待から2026年の売却案件増が見込まれているのが昨年末以降の大きな変化です。

PEの投資テーマとスタンス

 テック・インフラ・サービス(特にデジタルインフラ、エネルギートランジション、ミッションクリティカルSaaS)がディール中心で、バリュエーションは高止まりだが「ハンズオンでの価値創造」を前提としたより選別的な投資が主流になっています。2025年半ば以降の関税・金利不透明感を受け、「レバレッジ抑制」「ストラクチャーの保守化」「ファンドレベルでの流動性管理強化」がキーワードとなり、2026年に向けてもディシプリン重視のトーンが維持されています。

プライベートクレジット:成長と質の両にらみ

 2025年を通じてプライベートクレジットAUMは前年比で数%台の四半期成長を続け、特にQ1〜Q2は4~5%成長と強い伸び、その後やや減速しつつもQ3〜Q4にかけて再加速が見込まれるなど、「拡大トレンドが続いた年」と整理されています。直接融資(ダイレクトレンディング)はタリフ不透明感やボラティリティでディール数自体はモデストながら、リファイナンスとアドオンM&A向けの案件が目立ち、スプレッドは高水準を維持したまま2026年入りしています。

プライベートクレジットの昨年末からの注目点

 2026年アウトルックでは、第一順位シニアローンの直接起源案件の利回りが8.0~8.5%程度でトラフを形成するとの見方が多く、利下げが浅い中で「依然として過去12年の上半分の水準」として、イールド面の魅力が強調されています。​   セミリキッド型ビークル(個人向けオープンエンド/インターバルファンド)への資金流入が加速し、米国ダイレクトレンディング市場の約3分の1を占める水準に達したことは、2025年末時点での大きな構造変化です。

公募クレジットとの関係・構造面の変化

 2024~25年にかけて「プライベート→パブリック」「パブリック→プライベート」のリファイナンスがほぼ同程度見られるなど、レバレッジドローン・ハイイールド市場との間で資金調達が双方向に行き来する状況が定着しつつあります。​  銀行は貸出をバランスシートから落とし、プライベートクレジットと共同で組成するケースが増えており、レバレッジの一部が銀行からノンバンク(プライベートファンド)にシフトしている点は、システミックリスクの観点からも昨年末時点で強調されているトレンドです。

投資家目線でのインプリケーション

 PE:2023~24年の「デニード・エグジット」が解消されつつあり、2026年にかけて分配再開・セカンダリー市場活性化が期待される一方、金利・関税・地政学でシナリオ差が大きく、ファンド選別(Vintage・戦略・GPのトラックレコード)が一層重要になっています。

 プライベートクレジット:利回りは依然魅力的で、ロスレートも管理可能との見方が多いものの、ストラクチャー(コベナンツ、シニアリティ、スポンサーの質)による分散がリスク管理の肝となり、「拡大市場のなかでどの部分に乗るか」が昨年末以降の主な論点になっています。

 日本のプライベートクレジット市場の現状は「銀行貸出が厚い中で、ミドルマーケット向けダイレクトレンディングを中心にニッチを切り開きつつある初期成長フェーズ」だ。機関投資家のオルタ配分拡大と海外マネージャーの参入が今後数年の主な推進力になるとの見方があるが、そうなるのだろうか。

2026年1月10日 土曜日​

 
 
 
 

2026年1月10日 土曜日

世界の動き 2026年1月9日 金曜日

今日の一言
「丹羽宇一郎氏」(以下時事通信の記事)
  元伊藤忠商事社長で、民間初の駐中国大使を務めた丹羽宇一郎(にわ・ういちろう)さんが2025年12月24日、老衰のため死去した。86歳だった。名古屋市出身。葬儀は近親者で済ませた。
 1998年から2010年にかけ伊藤忠の社長、会長を歴任。10年6月、中国大使に起用された。民間人の中国大使は72年の国交正常化後で初めてで、中国と太いパイプを持つ大手商社の実力者として、経済交流の拡大に向けた手腕を期待された。
 しかし、就任直後に沖縄県・尖閣諸島沖の中国漁船衝突事件や、レアアース(希土類)輸出規制問題などが相次ぎ発生。12年には尖閣諸島の領有権をめぐり日中関係が悪化した。中国各地で大規模な反日デモが起き緊張が高まる中、東京都の尖閣諸島購入計画に懸念を示し、与野党から更迭論が浮上、同年内に退任した。
 伊藤忠の経営者としては、バブル期の「負の遺産」処理を決断。社長2年目の00年3月期には巨額の損失計上に踏み切り、経営の立て直しにつなげた。
  歯に衣(きぬ)着せぬ物言いでも知られ、会長時代は経済財政諮問会議の民間議員や地方分権改革推進委員会の委員長として活躍した。大使退任後の15年には日中国交正常化に関する記念式典の開催を提案するなど、晩年も両国の関係改善に心を砕いた。
・・・・・・・・・・
 社長就任後の質素な暮らしぶりには感心した。権力は必ず腐敗すると述べ、自身も伊藤忠で院政を引くことは無かった。冥福をお祈りしたい。

ニューヨークタイムズ・ニュースレターより
1.トランプを止められる唯一のもの
【記事要旨】
 トランプ大統領はニューヨーク・タイムズのインタビューで、国際法や国際秩序に縛られるつもりはなく、自分を制約できるのは「自分自身の道徳心だけだ」と述べた。
 彼は、米国は望む限りベネズエラを支配し、同国の豊富な石油資源を利用すると語り、グリーンランドについても「所有」こそが重要だと主張した。NATOについては、米国なしでは無意味だと切り捨てた。
 また、ウクライナや台湾への影響について問われても、中国の習近平国家主席は自分の任期中には台湾を攻撃しないだろうと述べた。
 ベネズエラでは、暫定政府が米国に全面協力しているとし、米国が同国を「利益の出る形で再建する」と発言。これを受け、米上院は大統領の軍事行使権限を制限する決議の審議に入った。
 グリーンランドについては、すでに存在する米軍の基地再開の権利だけでは不十分で、的成功には「所有」が必要だと強調し、NATO維持との優先順位は明言しなかった。
 インタビュー中には、コロンビアのペトロ大統領からの電話もあり、同国への攻撃の可能性に対する懸念が示された。
 さらに、ミネアポリスでのICE(移民税関捜査局)職員による女性射撃事件について、トランプ氏は女性が職員を「轢いた」と主張し続けたが、後の映像分析では女性は職員から離れて走行しており、職員は轢かれていなかったことが判明した。
【コメント】
 トランプ氏の考えがこれほど明確になったインタビューは無かった。常軌を逸した人物が世界の常軌を壊しまくっている。

その他の記事
・監視団体によると、イラン政府は抗議活動の弾圧を強化しており、イランでは全国的なインターネット遮断に見舞われている。
・ベネズエラは政治犯の釈放を発表し、カラカスの新政権による変革の兆しとなった。
・ロシアによるウクライナのエネルギー施設への攻撃により、ドニプロ周辺地域では50万世帯以上が暖房と電気の供給を停止した。
・トランプ大統領は、地球温暖化抑制の基盤となる国連気候変動枠組条約からの離脱を発表した。
・サウジアラビアは、アラブ首長国連邦(UAE)がイエメンからの分離主義指導者の逃亡を支援したと非難し、米国の同盟国であるアラブ首長国連邦(UAE)間の対立が激化した。

2026年1月9日 金曜日
やっと2026年と書くのに慣れてきました。

世界の動き 2026年1月8日 木曜日

今日の一言
「レアアース依存の現状」
 高市首相の台湾有事をめぐる発言に中国が禁輸をちらつかせている。2010年の尖閣の国有化に発するレアアースの全面禁輸以来日本はどのような対応をしてきたのだろうか。

 日本のレアアース調達多様化の取り組み(2010年〜現在)
2010年の尖閣事件で中国がレアアース輸出を停止したことは、日本にとって「サプライチェーン安全保障」の転換点だった。
当時、日本のレアアース輸入の約90%が中国依存だった。
その後、日本は以下の5つの柱で多角化を進めてきた。

1. レアアース使用量の削減技術の開発
 日本政府は2010年10月に1000億円規模の補正予算を組み、企業の技術開発を支援した。
– モーター用磁石の重希土類(ディスプロシウムなど)使用量削減
– 省レアアース型モーターの開発
– 高効率磁石の研究開発
これはトヨタ・日立・三菱電機などの製造業に大きな影響を与え、中国依存度を構造的に下げる効果を持った。

2. 代替材料の研究開発
– レアアースを使わない磁石(フェライト系など)の開発
– 代替触媒材料の研究
– レアアース不要のモーター技術
これにより、レアアースの「戦略的価値」を相対的に低下させる方向へ。

3. レアアースのリサイクル強化
 政府はリサイクル設備への投資を支援し、技術開発を促進。
– 使用済み家電・ハイブリッド車バッテリーからの回収
– 高効率リサイクル技術の開発
– JOGMECによるリサイクル支援
日本は世界でも最先端のレアアースリサイクル技術を持つ国の一つになった。

4. 海外鉱山の開発・権益取得(豪州など)
 日本は中国以外の供給源確保に積極的に投資しました。
– 豪州ライナス社(Lynas)への出資・融資
→ 日本企業向けの安定供給を確保
– ベトナム、インド、カザフスタンなどとの共同開発
– アフリカや南米の鉱山開発支援
これにより、中国依存度は約90% → 約60%程度まで低下したとされている(ただし精製工程は依然として中国が支配的)。

5. 日米によるレアアース供給網の共同構築(2025年)
2025年には高市首相とトランプ大統領が日米レアアース協力枠組みを締結。
– 共同投資(今後5年で20〜30億ドル規模)
– 共同備蓄
– 分離・精製技術の共同開発
– 磁石製造まで含むサプライチェーン構築
特に重要なのは、
「採掘ではなく精製・分離・磁石製造こそがボトルネック」
という認識を日米が共有した点だ。

 今回の恫喝に対し、日本の経済界からどのような発言が出てくるか見守りたい。
 日本の中国の極端な政策への対応は、妥協の出口を探ることも、報復への急進も避けることだと思われる。むしろ、中国が最終的に落ち着くのを辛抱強く待つことしかあるまい。

ニューヨークタイムズ・ニュースレターより
1.不人気なトランプ大統領
【記事要旨】
●米国の内政・外交
 トランプ大統領はノーベル平和賞を強く望み、ガザ停戦やウクライナ和平を模索する一方で、2025年には複数国への軍事攻撃を実施し、特に最近のベネズエラ攻撃は任期中で最も衝撃的な介入となった。その後もコロンビア、キューバ、イランに対して強硬姿勢を示している。
 しかし、トランプの支持率は42%と低迷し、ベネズエラ攻撃を支持した有権者は3分の1にとどまる。中間選挙を控え、経済指標も悪化(インフレ率3%超、失業率4年ぶり高水準)しており、選挙戦では郵便投票の禁止など選挙制度への介入が懸念される。
(不確定要素)
 AIブームがバブル崩壊すれば市場が急落し、政権への不信感がさらに高まる可能性もある。一方で、もしウクライナ和平が実現すれば、トランプが平和賞を得る可能性もゼロではない。

●世界経済の不確実性
 トランプの関税政策は混乱を招いたが、世界経済は予想より強靭だった。ただし、不確実性は依然として最大のテーマである。
– ベネズエラ政権崩壊と米国による石油資源の掌握は、さらなる米国の海外介入の前兆となり得る。
– これらは原油、暗号資産、株式市場に影響を及ぼす可能性がある。
– トランプの関税(約90カ国対象)が違憲と判断されるリスクもある。
– 中国は引き続き安価な輸出で世界市場に供給し、インフレ抑制に寄与する一方、他地域の企業には圧力となる。
米中はAI・ロボティクス分野で競争を強め、これが経済成長を牽引するが、エネルギー・水・鉱物などの資源需要を大きく押し上げる。
(不確定要素)
 世界的な債務危機だ。先進国の記録的な政府債務は金融システムを脆弱にしている。これほどの高水準の国家債務は「システムが脆弱である」ことを意味すると指摘した。世界経済が通常のセーフティネットを失っているかどうか、今年明らかになるかもしれない。

【コメント】
 世界的な債務危機の先頭に挙げられるのは日本の債務の大きさだが、政府および上げ潮派の危機感は少ない。

2.米国による石油タンカー拿捕は、ロシアとの緊張を高めた
【記事要旨】
 米国沿岸警備隊は、ベネズエラで原油を積み込む途中に拿捕されたタンカー「ベラ1号」を2週間以上追跡していた。昨日、北大西洋で同タンカーを拿捕した。これは、トランプ大統領がベネズエラ産原油に対する米国の封鎖を継続する意向を示している。
 ベラ1号の乗組員は、拿捕を回避するためロシア国旗を掲げていた。ロシアは少なくとも1隻の海軍艦艇を派遣し、同タンカーの護衛を行っていた。しかし、米国当局は、沿岸警備隊が同タンカーに乗り込んだ時点で、その海域にはロシア艦艇はいなかったと述べ、米ロ間の対立の可能性は回避された。米軍は昨日、カリブ海付近の国際水域で別のタンカーにも乗り込んだ。

ベネズエラに関するその他の情報:
 ニコラス・マドゥロ大統領の追放以降、ベネズエラの治安部隊は弾圧を強化しています。少なくとも14人のジャーナリストが拘束された。
 トランプ政権は、ベネズエラの安定化と再建、そして新政権の樹立に向けた3段階の計画を発表した。エネルギー長官は、米国はベネズエラへの石油販売を「無期限に」維持する意向だと述べた。
【コメント】
 米ホワイトハウスのミラー大統領次席補佐官は、デンマーク自治領グリーンランドについて、トランプ政権の正式な立場は「グリーンランドは米国領であるべきだ」と述べた。一方で、グリーンランド獲得のために軍事力が必要となる可能性については否定した。
 ミラー氏はCNNの番組で、「グリーンランドの将来をめぐって、米国と軍事的に戦う国はどこにもない」と述べた。
 ミラー氏は、軍事介入の可能性はないのかと迫られると、デンマークの北極圏領有権の主張に疑義を呈した。(以上CNNの記事より)
 ミラー氏はヒトラーにおけるゲッペルス宣伝相のような役割を果たす人に見える。怖い人だ。

その他の記事
・マルコ・ルビオ国務長官は、トランプ大統領はグリーンランドを侵略するのではなく、買収したいだけだと述べた。
・中国は、レアアース(希土類元素)の輸出制限をちらつかせ、日本に警戒​​感を与えている。
・サウジアラビアは、分離主義指導者が会談のためリヤドへの渡航を拒否したことを受け、イエメンを攻撃した。両国の対立により、数百人の観光客がイエメンの島に取り残された。
・シリアでは、政府軍とアレッポのクルド人主導の民兵との間で激しい戦闘が繰り広げられ、数人が死亡した。
・CIA職員のアルドリッチ・エイムズはソ連の二重スパイとして活動し、10人ものスパイの死に関与した。エイムズは84歳で亡くなった。

2026年1月8日 木曜日 昨夜は七草粥をいただきました。胃腸が休まりました。

MBOが起きやすい上場企業

 久光製薬でのMBOを受けて、今後MBOが起こりやすい企業を選別してみました。以下の4つの条件は私が設定し、AIに銘柄選定を委ねました。

MBO候補を抽出するための「定量スクリーニング条件」
① PBR(株価純資産倍率)
– PBR < 1.0 → 市場から「資本効率が悪い」と見られており、創業家にとって非公開化のインセンティブが強い。 – 理想的には PBR < 0.8 → MBOのプレミアムを乗せても買収価格が合理的。

② 自己資本比率(Equity Ratio) – 自己資本比率 > 50%
→ 財務の安全性が高く、外部資金調達に依存しない。
– 理想は 60〜70% 以上 株式市場から調達の必要がない。
→ 久光製薬・大正製薬と同じタイプ。

③ 創業家持株比率(Founder Ownership)
– 創業家・同族が 20%以上保有
→ MBOの意思決定を主導しやすい。
– 30〜40% 以上なら “ほぼ支配”
→ MBOの実行可能性が高い。

④ ブランド力(定性だが重要)
– 消費者向けブランド(B2C)
– 老舗・長寿ブランド
– 安定キャッシュフロー
– 市場からの成長期待は低い(=PBRが低くなりやすい)

 業種別のMBOのしやすさや、株式市場での受け取りについても詳しく議論しましたが、それは捨象して、結論は以下です。

総合評価:最もMBOの“定量条件”に合う企業
  ◎ アース製薬
  ◎ ロート製薬
  ◎ ワコールHD
この3社は、
– 創業家支配
– 高自己資本比率
– ブランド力
– PBR低位
– 市場からの資本効率圧力
のすべてを満たし、久光製薬・大正製薬と極めて近いプロファイルです。ぜひ参考にしてください。

 このような分析は、従来は、証券会社の若手がデータを駆使して行ったものでした。多分小一時間かかる作業だと思います。投資ファンドのアナリスト(年収2000万円程度)が、データとファンドの知見を活かして分析していた分野でもあります。

 今回の私の分析では、4つの条件を入れたら瞬時にAIが回答してくれました。ハルシネーションもなさそうです。恐るべしAIです。今後は証券会社のセールスマンやアナリスト、投資ファンドのアナリストは本当に大変になるだろうという印象を強くしたAIとの対話でした。

2026年1月7日
松の内も明け、今日は七草がゆ。正月にたまった贅肉を落とさねば。。

世界の動き 2026年1月7日 水曜日

今日の一言
「大型MBO」
 「サロンパス」で知られる久光製薬はマネジメント・バイアウト(MBO)で株式を非公開化すると発表した。創業家出身の中冨一栄社長の資産管理会社が株式公開買い付け(TOB)を行い、全株を買い取る。買い付け価格は1株6082円で、5日の終値に対し約35%のプレミアムとなる。買い付け期間は7日から2月19日まで。MBOや再編に伴う上場廃止は、2025年に過去最多を更新した。市場再編や投資家からの資本効率向上を求める圧力が強まる中、非公開化を選ぶ企業が増えている。同じ製薬業界では、大正製薬ホールディングスが24年にMBOで上場廃止している。(Bloombergより)
 サロンパスほど有名なブランドを持つ企業で株式市場から資金調達の必要がない同族企業は、MBOによる非公開化が、自然な動きになる。こうした動きの候補企業はたくさんあるので注目したい。

ニューヨークタイムズ・ニュースレターより
1.2026年のウクライナ、中東、中国:3地域の行方
【記事要旨】
■ ウクライナ:戦況は膠着、社会は疲弊
– 戦争は2月には5年目に入り、戦闘は激しいが前線はほぼ停滞。
– ロシア軍は少しずつ前進しているが、犠牲も大きい。
– ウクライナ軍は疲弊し、脱走や徴兵逃れが増加。前線に隙間が生じ、ロシアが突破する可能性も。
– 国民の多くが停電や犠牲に疲れ、譲歩してでも戦争終結を望む傾向が強まる。
– これによりゼレンスキー大統領は交渉の政治的余地を得つつある。
– トランプ政権はウクライナ支援を縮小しつつ、経済取引を餌にロシアに停戦を促すが、プーチンはイデオロギー的理由で応じるか不透明。
– 不確定要素(ワイルドカード):ウクライナのドローン攻撃がロシアの石油輸出を脅かし、世界の石油市場が不安定化する可能性。

■ シリア:アサド後の国家再建は岐路に
– 反体制派がアサドを倒して1年、国の方向性が問われている。
– 悲観的にみると、都市は破壊され、復興資金は乏しく、宗派対立も残る。
– 楽観的にみると、新政権のシャラー大統領(元ジハード戦闘員)は制裁解除に成功し、外交関係も改善。
– 内戦終結直後の高揚感は薄れ、今後の国家像が問われている。
– シリアは中東の要衝であり、安定すれば地域全体に良い影響を与える可能性。
– ワイルドカード:イスラエル。2025年に複数地域を空爆し、周辺国に軍事的影響力を拡大。軍事的成果はあるが、国際的評価は悪化し、持続的な和平の道筋は見えない。

■ 中国:2025年は「勝利」したが、2026年は不透明
– 2025年、中国はトランプ政権の関税に耐え、史上初の1兆ドル貿易黒字を達成。
– AI分野でもDeepseekなどが台頭し、米国の半導体規制を部分的に克服。
– トランプ大統領が他の重要課題(台湾や技術覇権)で譲歩する姿勢を見せたことも追い風。
– しかし、レアアース輸出停止の脅しは効果が薄れ、各国が脱中国依存を進めている。
– 中国製品の流入に警戒する国も増え、失業や賃金停滞など国内経済への悪影響が懸念される。
– ワイルドカード:中国の「ソフトパワー」。
– Labubu などの玩具ブーム、上海や重慶の都市映像がSNSで人気。
– 米国の若者の対中感情も改善。
– これが続けば、各国の対中政策にも影響を与える可能性。
【コメント】
 中国のソフトパワーの台頭というのはさらなる脅威だ。現在の米国の大学が獲得している世界の頭脳を集める動きを、今後は中国が代替することになるかもしれない。日本から新たな「遣唐使」が必要になるか、うーん。

2.トランプ氏の脅しが欧州と南北アメリカ大陸を揺るがす
【記事要旨】
 ベネズエラにおける最近の米国の軍事作戦、そしてコロンビアとメキシコへの介入とグリーンランドの制圧を脅かしたことを受け、欧州をはじめとする各国の指導者たちは、トランプ氏とその「力こそ正義」という権力のビジョンに反発した。デンマーク、フランス、ドイツ、英国などの首脳は、反抗的な共同声明の中で、「グリーンランドはそこに住む人々のものだ」と述べた。
 米州機構(OSA)の緊急会合では、ブラジル、メキシコ、コロンビアなどの国々がベネズエラにおける米国の軍事行動を非難した。ある抗議者がOSAの米国代表の発言を遮り、「ベネズエラに手を出すな」と叫び、米国の攻撃を「帝国主義的な石油収奪だ」と非難した。
【コメント】
 グリーンランドはカナダのやや右上で西半球にある。トランプのドンロー主義からは当然自分のものだ。

その他の記事
・欧州各国首脳はウクライナ情勢をめぐる協議のためパリに集結し、戦後安全保障へのコミットメントに焦点を合わせた。
・シリアとイスラエルは、国境紛争の緊張緩和について、米国の仲介の下、協議を再開した。
・トランプ支持者が連邦議会議事堂を襲撃してから5年が経ったが、大統領は依然として2020年の選挙結果に疑念を抱かせている。
・先週、スイスで発生した火災で死傷者を出したバーは、6年間も検査が行われていなかったことを当局が認めた。
・ハンガリー出身の映画監督で、数々の映画作品でアートハウス映画界のヒーローとなったベラ・タール氏が70歳で亡くなった。

2026年1月7日 水曜日
今朝は足が攣り、歩行困難です。