世界の動き 2026年1月9日 金曜日

今日の一言
「丹羽宇一郎氏」(以下時事通信の記事)
  元伊藤忠商事社長で、民間初の駐中国大使を務めた丹羽宇一郎(にわ・ういちろう)さんが2025年12月24日、老衰のため死去した。86歳だった。名古屋市出身。葬儀は近親者で済ませた。
 1998年から2010年にかけ伊藤忠の社長、会長を歴任。10年6月、中国大使に起用された。民間人の中国大使は72年の国交正常化後で初めてで、中国と太いパイプを持つ大手商社の実力者として、経済交流の拡大に向けた手腕を期待された。
 しかし、就任直後に沖縄県・尖閣諸島沖の中国漁船衝突事件や、レアアース(希土類)輸出規制問題などが相次ぎ発生。12年には尖閣諸島の領有権をめぐり日中関係が悪化した。中国各地で大規模な反日デモが起き緊張が高まる中、東京都の尖閣諸島購入計画に懸念を示し、与野党から更迭論が浮上、同年内に退任した。
 伊藤忠の経営者としては、バブル期の「負の遺産」処理を決断。社長2年目の00年3月期には巨額の損失計上に踏み切り、経営の立て直しにつなげた。
  歯に衣(きぬ)着せぬ物言いでも知られ、会長時代は経済財政諮問会議の民間議員や地方分権改革推進委員会の委員長として活躍した。大使退任後の15年には日中国交正常化に関する記念式典の開催を提案するなど、晩年も両国の関係改善に心を砕いた。
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 社長就任後の質素な暮らしぶりには感心した。権力は必ず腐敗すると述べ、自身も伊藤忠で院政を引くことは無かった。冥福をお祈りしたい。

ニューヨークタイムズ・ニュースレターより
1.トランプを止められる唯一のもの
【記事要旨】
 トランプ大統領はニューヨーク・タイムズのインタビューで、国際法や国際秩序に縛られるつもりはなく、自分を制約できるのは「自分自身の道徳心だけだ」と述べた。
 彼は、米国は望む限りベネズエラを支配し、同国の豊富な石油資源を利用すると語り、グリーンランドについても「所有」こそが重要だと主張した。NATOについては、米国なしでは無意味だと切り捨てた。
 また、ウクライナや台湾への影響について問われても、中国の習近平国家主席は自分の任期中には台湾を攻撃しないだろうと述べた。
 ベネズエラでは、暫定政府が米国に全面協力しているとし、米国が同国を「利益の出る形で再建する」と発言。これを受け、米上院は大統領の軍事行使権限を制限する決議の審議に入った。
 グリーンランドについては、すでに存在する米軍の基地再開の権利だけでは不十分で、的成功には「所有」が必要だと強調し、NATO維持との優先順位は明言しなかった。
 インタビュー中には、コロンビアのペトロ大統領からの電話もあり、同国への攻撃の可能性に対する懸念が示された。
 さらに、ミネアポリスでのICE(移民税関捜査局)職員による女性射撃事件について、トランプ氏は女性が職員を「轢いた」と主張し続けたが、後の映像分析では女性は職員から離れて走行しており、職員は轢かれていなかったことが判明した。
【コメント】
 トランプ氏の考えがこれほど明確になったインタビューは無かった。常軌を逸した人物が世界の常軌を壊しまくっている。

その他の記事
・監視団体によると、イラン政府は抗議活動の弾圧を強化しており、イランでは全国的なインターネット遮断に見舞われている。
・ベネズエラは政治犯の釈放を発表し、カラカスの新政権による変革の兆しとなった。
・ロシアによるウクライナのエネルギー施設への攻撃により、ドニプロ周辺地域では50万世帯以上が暖房と電気の供給を停止した。
・トランプ大統領は、地球温暖化抑制の基盤となる国連気候変動枠組条約からの離脱を発表した。
・サウジアラビアは、アラブ首長国連邦(UAE)がイエメンからの分離主義指導者の逃亡を支援したと非難し、米国の同盟国であるアラブ首長国連邦(UAE)間の対立が激化した。

2026年1月9日 金曜日
やっと2026年と書くのに慣れてきました。

世界の動き 2026年1月8日 木曜日

今日の一言
「レアアース依存の現状」
 高市首相の台湾有事をめぐる発言に中国が禁輸をちらつかせている。2010年の尖閣の国有化に発するレアアースの全面禁輸以来日本はどのような対応をしてきたのだろうか。

 日本のレアアース調達多様化の取り組み(2010年〜現在)
2010年の尖閣事件で中国がレアアース輸出を停止したことは、日本にとって「サプライチェーン安全保障」の転換点だった。
当時、日本のレアアース輸入の約90%が中国依存だった。
その後、日本は以下の5つの柱で多角化を進めてきた。

1. レアアース使用量の削減技術の開発
 日本政府は2010年10月に1000億円規模の補正予算を組み、企業の技術開発を支援した。
– モーター用磁石の重希土類(ディスプロシウムなど)使用量削減
– 省レアアース型モーターの開発
– 高効率磁石の研究開発
これはトヨタ・日立・三菱電機などの製造業に大きな影響を与え、中国依存度を構造的に下げる効果を持った。

2. 代替材料の研究開発
– レアアースを使わない磁石(フェライト系など)の開発
– 代替触媒材料の研究
– レアアース不要のモーター技術
これにより、レアアースの「戦略的価値」を相対的に低下させる方向へ。

3. レアアースのリサイクル強化
 政府はリサイクル設備への投資を支援し、技術開発を促進。
– 使用済み家電・ハイブリッド車バッテリーからの回収
– 高効率リサイクル技術の開発
– JOGMECによるリサイクル支援
日本は世界でも最先端のレアアースリサイクル技術を持つ国の一つになった。

4. 海外鉱山の開発・権益取得(豪州など)
 日本は中国以外の供給源確保に積極的に投資しました。
– 豪州ライナス社(Lynas)への出資・融資
→ 日本企業向けの安定供給を確保
– ベトナム、インド、カザフスタンなどとの共同開発
– アフリカや南米の鉱山開発支援
これにより、中国依存度は約90% → 約60%程度まで低下したとされている(ただし精製工程は依然として中国が支配的)。

5. 日米によるレアアース供給網の共同構築(2025年)
2025年には高市首相とトランプ大統領が日米レアアース協力枠組みを締結。
– 共同投資(今後5年で20〜30億ドル規模)
– 共同備蓄
– 分離・精製技術の共同開発
– 磁石製造まで含むサプライチェーン構築
特に重要なのは、
「採掘ではなく精製・分離・磁石製造こそがボトルネック」
という認識を日米が共有した点だ。

 今回の恫喝に対し、日本の経済界からどのような発言が出てくるか見守りたい。
 日本の中国の極端な政策への対応は、妥協の出口を探ることも、報復への急進も避けることだと思われる。むしろ、中国が最終的に落ち着くのを辛抱強く待つことしかあるまい。

ニューヨークタイムズ・ニュースレターより
1.不人気なトランプ大統領
【記事要旨】
●米国の内政・外交
 トランプ大統領はノーベル平和賞を強く望み、ガザ停戦やウクライナ和平を模索する一方で、2025年には複数国への軍事攻撃を実施し、特に最近のベネズエラ攻撃は任期中で最も衝撃的な介入となった。その後もコロンビア、キューバ、イランに対して強硬姿勢を示している。
 しかし、トランプの支持率は42%と低迷し、ベネズエラ攻撃を支持した有権者は3分の1にとどまる。中間選挙を控え、経済指標も悪化(インフレ率3%超、失業率4年ぶり高水準)しており、選挙戦では郵便投票の禁止など選挙制度への介入が懸念される。
(不確定要素)
 AIブームがバブル崩壊すれば市場が急落し、政権への不信感がさらに高まる可能性もある。一方で、もしウクライナ和平が実現すれば、トランプが平和賞を得る可能性もゼロではない。

●世界経済の不確実性
 トランプの関税政策は混乱を招いたが、世界経済は予想より強靭だった。ただし、不確実性は依然として最大のテーマである。
– ベネズエラ政権崩壊と米国による石油資源の掌握は、さらなる米国の海外介入の前兆となり得る。
– これらは原油、暗号資産、株式市場に影響を及ぼす可能性がある。
– トランプの関税(約90カ国対象)が違憲と判断されるリスクもある。
– 中国は引き続き安価な輸出で世界市場に供給し、インフレ抑制に寄与する一方、他地域の企業には圧力となる。
米中はAI・ロボティクス分野で競争を強め、これが経済成長を牽引するが、エネルギー・水・鉱物などの資源需要を大きく押し上げる。
(不確定要素)
 世界的な債務危機だ。先進国の記録的な政府債務は金融システムを脆弱にしている。これほどの高水準の国家債務は「システムが脆弱である」ことを意味すると指摘した。世界経済が通常のセーフティネットを失っているかどうか、今年明らかになるかもしれない。

【コメント】
 世界的な債務危機の先頭に挙げられるのは日本の債務の大きさだが、政府および上げ潮派の危機感は少ない。

2.米国による石油タンカー拿捕は、ロシアとの緊張を高めた
【記事要旨】
 米国沿岸警備隊は、ベネズエラで原油を積み込む途中に拿捕されたタンカー「ベラ1号」を2週間以上追跡していた。昨日、北大西洋で同タンカーを拿捕した。これは、トランプ大統領がベネズエラ産原油に対する米国の封鎖を継続する意向を示している。
 ベラ1号の乗組員は、拿捕を回避するためロシア国旗を掲げていた。ロシアは少なくとも1隻の海軍艦艇を派遣し、同タンカーの護衛を行っていた。しかし、米国当局は、沿岸警備隊が同タンカーに乗り込んだ時点で、その海域にはロシア艦艇はいなかったと述べ、米ロ間の対立の可能性は回避された。米軍は昨日、カリブ海付近の国際水域で別のタンカーにも乗り込んだ。

ベネズエラに関するその他の情報:
 ニコラス・マドゥロ大統領の追放以降、ベネズエラの治安部隊は弾圧を強化しています。少なくとも14人のジャーナリストが拘束された。
 トランプ政権は、ベネズエラの安定化と再建、そして新政権の樹立に向けた3段階の計画を発表した。エネルギー長官は、米国はベネズエラへの石油販売を「無期限に」維持する意向だと述べた。
【コメント】
 米ホワイトハウスのミラー大統領次席補佐官は、デンマーク自治領グリーンランドについて、トランプ政権の正式な立場は「グリーンランドは米国領であるべきだ」と述べた。一方で、グリーンランド獲得のために軍事力が必要となる可能性については否定した。
 ミラー氏はCNNの番組で、「グリーンランドの将来をめぐって、米国と軍事的に戦う国はどこにもない」と述べた。
 ミラー氏は、軍事介入の可能性はないのかと迫られると、デンマークの北極圏領有権の主張に疑義を呈した。(以上CNNの記事より)
 ミラー氏はヒトラーにおけるゲッペルス宣伝相のような役割を果たす人に見える。怖い人だ。

その他の記事
・マルコ・ルビオ国務長官は、トランプ大統領はグリーンランドを侵略するのではなく、買収したいだけだと述べた。
・中国は、レアアース(希土類元素)の輸出制限をちらつかせ、日本に警戒​​感を与えている。
・サウジアラビアは、分離主義指導者が会談のためリヤドへの渡航を拒否したことを受け、イエメンを攻撃した。両国の対立により、数百人の観光客がイエメンの島に取り残された。
・シリアでは、政府軍とアレッポのクルド人主導の民兵との間で激しい戦闘が繰り広げられ、数人が死亡した。
・CIA職員のアルドリッチ・エイムズはソ連の二重スパイとして活動し、10人ものスパイの死に関与した。エイムズは84歳で亡くなった。

2026年1月8日 木曜日 昨夜は七草粥をいただきました。胃腸が休まりました。

MBOが起きやすい上場企業

 久光製薬でのMBOを受けて、今後MBOが起こりやすい企業を選別してみました。以下の4つの条件は私が設定し、AIに銘柄選定を委ねました。

MBO候補を抽出するための「定量スクリーニング条件」
① PBR(株価純資産倍率)
– PBR < 1.0 → 市場から「資本効率が悪い」と見られており、創業家にとって非公開化のインセンティブが強い。 – 理想的には PBR < 0.8 → MBOのプレミアムを乗せても買収価格が合理的。

② 自己資本比率(Equity Ratio) – 自己資本比率 > 50%
→ 財務の安全性が高く、外部資金調達に依存しない。
– 理想は 60〜70% 以上 株式市場から調達の必要がない。
→ 久光製薬・大正製薬と同じタイプ。

③ 創業家持株比率(Founder Ownership)
– 創業家・同族が 20%以上保有
→ MBOの意思決定を主導しやすい。
– 30〜40% 以上なら “ほぼ支配”
→ MBOの実行可能性が高い。

④ ブランド力(定性だが重要)
– 消費者向けブランド(B2C)
– 老舗・長寿ブランド
– 安定キャッシュフロー
– 市場からの成長期待は低い(=PBRが低くなりやすい)

 業種別のMBOのしやすさや、株式市場での受け取りについても詳しく議論しましたが、それは捨象して、結論は以下です。

総合評価:最もMBOの“定量条件”に合う企業
  ◎ アース製薬
  ◎ ロート製薬
  ◎ ワコールHD
この3社は、
– 創業家支配
– 高自己資本比率
– ブランド力
– PBR低位
– 市場からの資本効率圧力
のすべてを満たし、久光製薬・大正製薬と極めて近いプロファイルです。ぜひ参考にしてください。

 このような分析は、従来は、証券会社の若手がデータを駆使して行ったものでした。多分小一時間かかる作業だと思います。投資ファンドのアナリスト(年収2000万円程度)が、データとファンドの知見を活かして分析していた分野でもあります。

 今回の私の分析では、4つの条件を入れたら瞬時にAIが回答してくれました。ハルシネーションもなさそうです。恐るべしAIです。今後は証券会社のセールスマンやアナリスト、投資ファンドのアナリストは本当に大変になるだろうという印象を強くしたAIとの対話でした。

2026年1月7日
松の内も明け、今日は七草がゆ。正月にたまった贅肉を落とさねば。。

世界の動き 2026年1月7日 水曜日

今日の一言
「大型MBO」
 「サロンパス」で知られる久光製薬はマネジメント・バイアウト(MBO)で株式を非公開化すると発表した。創業家出身の中冨一栄社長の資産管理会社が株式公開買い付け(TOB)を行い、全株を買い取る。買い付け価格は1株6082円で、5日の終値に対し約35%のプレミアムとなる。買い付け期間は7日から2月19日まで。MBOや再編に伴う上場廃止は、2025年に過去最多を更新した。市場再編や投資家からの資本効率向上を求める圧力が強まる中、非公開化を選ぶ企業が増えている。同じ製薬業界では、大正製薬ホールディングスが24年にMBOで上場廃止している。(Bloombergより)
 サロンパスほど有名なブランドを持つ企業で株式市場から資金調達の必要がない同族企業は、MBOによる非公開化が、自然な動きになる。こうした動きの候補企業はたくさんあるので注目したい。

ニューヨークタイムズ・ニュースレターより
1.2026年のウクライナ、中東、中国:3地域の行方
【記事要旨】
■ ウクライナ:戦況は膠着、社会は疲弊
– 戦争は2月には5年目に入り、戦闘は激しいが前線はほぼ停滞。
– ロシア軍は少しずつ前進しているが、犠牲も大きい。
– ウクライナ軍は疲弊し、脱走や徴兵逃れが増加。前線に隙間が生じ、ロシアが突破する可能性も。
– 国民の多くが停電や犠牲に疲れ、譲歩してでも戦争終結を望む傾向が強まる。
– これによりゼレンスキー大統領は交渉の政治的余地を得つつある。
– トランプ政権はウクライナ支援を縮小しつつ、経済取引を餌にロシアに停戦を促すが、プーチンはイデオロギー的理由で応じるか不透明。
– 不確定要素(ワイルドカード):ウクライナのドローン攻撃がロシアの石油輸出を脅かし、世界の石油市場が不安定化する可能性。

■ シリア:アサド後の国家再建は岐路に
– 反体制派がアサドを倒して1年、国の方向性が問われている。
– 悲観的にみると、都市は破壊され、復興資金は乏しく、宗派対立も残る。
– 楽観的にみると、新政権のシャラー大統領(元ジハード戦闘員)は制裁解除に成功し、外交関係も改善。
– 内戦終結直後の高揚感は薄れ、今後の国家像が問われている。
– シリアは中東の要衝であり、安定すれば地域全体に良い影響を与える可能性。
– ワイルドカード:イスラエル。2025年に複数地域を空爆し、周辺国に軍事的影響力を拡大。軍事的成果はあるが、国際的評価は悪化し、持続的な和平の道筋は見えない。

■ 中国:2025年は「勝利」したが、2026年は不透明
– 2025年、中国はトランプ政権の関税に耐え、史上初の1兆ドル貿易黒字を達成。
– AI分野でもDeepseekなどが台頭し、米国の半導体規制を部分的に克服。
– トランプ大統領が他の重要課題(台湾や技術覇権)で譲歩する姿勢を見せたことも追い風。
– しかし、レアアース輸出停止の脅しは効果が薄れ、各国が脱中国依存を進めている。
– 中国製品の流入に警戒する国も増え、失業や賃金停滞など国内経済への悪影響が懸念される。
– ワイルドカード:中国の「ソフトパワー」。
– Labubu などの玩具ブーム、上海や重慶の都市映像がSNSで人気。
– 米国の若者の対中感情も改善。
– これが続けば、各国の対中政策にも影響を与える可能性。
【コメント】
 中国のソフトパワーの台頭というのはさらなる脅威だ。現在の米国の大学が獲得している世界の頭脳を集める動きを、今後は中国が代替することになるかもしれない。日本から新たな「遣唐使」が必要になるか、うーん。

2.トランプ氏の脅しが欧州と南北アメリカ大陸を揺るがす
【記事要旨】
 ベネズエラにおける最近の米国の軍事作戦、そしてコロンビアとメキシコへの介入とグリーンランドの制圧を脅かしたことを受け、欧州をはじめとする各国の指導者たちは、トランプ氏とその「力こそ正義」という権力のビジョンに反発した。デンマーク、フランス、ドイツ、英国などの首脳は、反抗的な共同声明の中で、「グリーンランドはそこに住む人々のものだ」と述べた。
 米州機構(OSA)の緊急会合では、ブラジル、メキシコ、コロンビアなどの国々がベネズエラにおける米国の軍事行動を非難した。ある抗議者がOSAの米国代表の発言を遮り、「ベネズエラに手を出すな」と叫び、米国の攻撃を「帝国主義的な石油収奪だ」と非難した。
【コメント】
 グリーンランドはカナダのやや右上で西半球にある。トランプのドンロー主義からは当然自分のものだ。

その他の記事
・欧州各国首脳はウクライナ情勢をめぐる協議のためパリに集結し、戦後安全保障へのコミットメントに焦点を合わせた。
・シリアとイスラエルは、国境紛争の緊張緩和について、米国の仲介の下、協議を再開した。
・トランプ支持者が連邦議会議事堂を襲撃してから5年が経ったが、大統領は依然として2020年の選挙結果に疑念を抱かせている。
・先週、スイスで発生した火災で死傷者を出したバーは、6年間も検査が行われていなかったことを当局が認めた。
・ハンガリー出身の映画監督で、数々の映画作品でアートハウス映画界のヒーローとなったベラ・タール氏が70歳で亡くなった。

2026年1月7日 水曜日
今朝は足が攣り、歩行困難です。

世界の動き 2026年1月6日 火曜日

今日の一言
「シェブロン」
 シェブロン株は5.5%急騰した。石油メージャーがベネズエラに国有化されたのに、なぜシェブロンだけが国有化を免れたのか?

1. シェブロンは Chávez・Maduro 政権と「対立しない関係」を維持した
  2007年、チャベス政権は外国石油企業の大規模国有化を進めたが、シェブロンは政府と交渉し、国営石油会社 PDVSA との合弁事業に同意した。
– ExxonMobil や ConocoPhillips は国有化に反発して撤退
– シェブロンは「政府が多数株を持つ合弁」に切り替えて残留
つまり、対立せず、妥協して残った唯一の米企業だった。

2. ベネズエラ政府にとってシェブロンは「必要な存在」だった
ベネズエラの石油産業は慢性的な資金不足と技術不足に苦しんでいた。
 シェブロンは:
– 技術力 - 投資資金 - 国際市場へのアクセス
を提供できる数少ないパートナーだった。
 政府にとっては、
「敵対して追い出すより、残しておいた方が利益になる」
という現実的判断が働いた。

3. 米国政府との関係を維持するための“安全弁”だった
 チャベス・マドゥロ政権は反米姿勢を取っていたが、
完全に米国との関係を断つことはできなかった。
 シェブロンを残すことで:
– 米国との最低限の経済的パイプを維持
– 制裁を少しでも緩和してもらう余地を確保
– 国際的孤立を避ける
という外交的な保険になっていた。

4. 米国の制裁下でも、シェブロンは特別ライセンスを得ていた
 トランプ政権・バイデン政権の制裁下でも、シェブロンは米財務省から特別ライセンス(OFAC)を継続的に取得していた。
理由は:
– ベネズエラの石油供給を完全に止めると国際市場が混乱する
– シェブロンの撤退は中国・ロシア企業の独占を招く
– 将来の政権交代後の米国企業の復帰の足場を残すため
つまり、米国政府自身もシェブロンの残留を望んでいた。

 厳しい国際情勢を切り抜けてきたのがシェブロンだった。

ニューヨークタイムズ・ニュースレターより
1.米国によるマドゥロ拘束が世界に与えた衝撃
【記事要旨】
 米軍がベネズエラのマドゥロ大統領を突然拘束し、ニューヨークで裁判にかけるため連行したことで、ベネズエラ国内だけでなく世界全体が新たな現実に直面している。
1. 米国の「力による介入」が示したメッセージ
– トランプ大統領は、直接占領を避けつつ、従順な政権を樹立し、石油資源へのアクセスを確保する「仮想的占領」を進めている。
– ベネズエラでは混乱は広がらず、副大統領ロドリゲスが暫定大統領に就任し、一定の安定を保っている。
2. ベネズエラ国内の反応
– 国民は衝撃を受けつつも、「マドゥロよりは誰でもまし」という慎重な楽観もある。
– 経済成長を実現したロドリゲスは、ビジネス界からも支持を得ている。
– 正統な選挙勝者を擁する反対派は、米国によって事実上排除された。
3. 世界への波紋
– 米国は西半球を自国の勢力圏とみなし、コロンビアやキューバにも強硬姿勢を示している。
– ラテンアメリカでは、左派は「米国の帝国主義」、右派は「独裁者からの解放」と受け止めが分かれた。
– いずれにせよ、米国が再び地域の中心的存在となったことは共通認識となっている。
4. 中国・ロシアへの示唆
– トランプ政権は「西半球での米国の優位回復」を掲げている。
– 大国が小国に介入し資源を掌握するという前例は、中国の台湾、ロシアのウクライナでの行動を後押しする可能性がある。
5. 今後の不確実性
– ベネズエラ国内には反米感情が根強く、軍や治安機関を握る勢力との調整が必要。
– 台湾やウクライナと単純比較はできないが、第二次世界大戦後の国際秩序が大きく揺らいだことは確かだ。
【コメント】
 日本は中国に対抗し「法の支配」を強調しているが、頼りとする米国が法の支配に考慮しない国になった。トランプにとっては国際法は無視してい良い存在で、西半球内の秩序を決めるのは自分だという考えがあるのだろう。アジアへの関心は、習主席との良好な人間関係の構築以外は、とても薄れるだろう。

その他の記事
・1週間以上にわたる抗議活動の後、イラン政府は国民全員に月額約7ドル相当の給付金を支給する計画を発表した。
・ベルリンで放火事件が発生し、大規模な停電が発生した。極左グループが犯行声明を出した。
・ウクライナは、カナダの元副首相クリスティア・フリーランド氏を経済顧問に任命した。
・フランス大統領夫人へのネットいじめで10人が有罪判決を受けた。
・イスラエルは、反ユダヤ主義とボイコットに関する前市長の行政指令を撤回したニューヨークのゾーラン・マムダニ市長を批判した。

2026年1月6日 火曜日