世界の動き 2022年5月31日 火曜日

ニューヨーク・タイムズ電子版より

今日の一言:
 Blood is thicker than water. 血は水よりも濃し
 ウクライナとロシアは同じ民族だとプーチンは言うが、同じ民族で血を流しあっている。プーチン非難の声もロシア内で聞かれるようになってきた。
 一方日本では岸田政権は最高の支持率を享受。日本国民は血を流す改革を望まず政権の失政も水に流している。

1.EUはロシア原油の輸入禁止案を形成
【記事要旨】
 ロシアの収入(戦争開始後でも毎月230億ドルにおよぶ)を絶ちロシアへのエネルギー依存(現在27%を依存)を無くすための究極策を叩きだそうとしている。この制裁案は大きな効果をロシアに対して持つがEU諸国にもエネルギー価格高騰をもたらす。ハンガリーはこの案からの除外を要求しEU内の政治的不統一も見られる。
【コメント】
 27か国という多くの国の合意を形成するのは大変そうだ。自分の国の利益だけでなく地域の利益を目指して行くのは高度な政治スキルが必要とされるだろう。日本にはない経験でうらやましい。

2.ネパールの航空機事故生存者なし
【記事要旨】
 日曜の墜落事故では21人の遺体発見、1人がまだ行方不明。Jomsomへ向かっていた飛行機の乗客は13人のネパール人、4人のインド人巡礼者、2人のドイツ人トラッカーが判明している。ネパールの航空便は世界で最も危険として有名。
【コメント】
 カトマンズ空港の映像を見たことがあるが、傾いた短い滑走路からアクロバットのような離着率をしていた。とてもネパールに空路で行きたくないと思ったが、それ以外に手段は無いのでしょうね。

3.太陽光発電が芥子畑を潤す
【記事要旨】
 タリバン政権は4月に芥子の栽培を禁止し違反者はイスラム法で処罰すると発表。農民は太陽光パネルで発電した電力で動くポンプで芥子に給水し小麦や柘榴のように育てている。タリバンはポンプを接収しようとするが、アフガンの食糧危機を加速している。砂漠地帯は農業不適だったが太陽光ポンプのお蔭で140万人が居住している。アヘンはアフガンのGDPの9-14%に相当し、これは同国の貿易総額に相当する大きさ。
【コメント】
 2019年12月に殺害された中村哲さんも農地つくりに努力されていた。安定した食が国の基本だと再認識。

その他:
ウクライナのEU加盟の道
As Ukraine demands a fast-track to E.U. membership, moral questions are butting up against practical concerns. The bloc is looking for an alternative route for Ukraine and other countries on Europe’s periphery.
コロンビアの選挙
Colombia’s presidential race is going to a runoff next month. Voters now must choose between two anti-establishment candidates: a leftist former rebel and a right-wing populist
観光が本格化すると
Staff shortages at Dublin’s airport caused more than 1,000 people to miss their flights this weekend, a possible omen of European travel snarls to come this summer.

(2022年5月31日 火曜日)

世界の動き 2022年5月30日 月曜日

ニューヨーク・タイムズ電子版より

今日の一言:
 5月も終わりに近い。「5月は売れ Sell in May」という相場格言があるが、6月の下落に備え5月に売れと言うのがもともとに意味。注意しましょう。

1.国連は中国への非難を和らげる
【記事要旨】
 国連の高等弁務官Michelle Bachelet 28日まで6日間の日程で行われたバチェレ国連人権高等弁務官の新疆(しんきょう)ウイグル自治区訪問。同自治区への訪問を「調査ではない」とする中国側の意向に同調する発言が報じられた。同氏は習近平国家主席と25日にオンライン会談し、同事務所は「中国や世界における人権問題や懸念について直接協議できる貴重なものだった」と成果を強調した。中国国営メディアは弁務官が中国の対応を「称賛」と誤訳して放送。人権状況を改善するために必要な同自治区での実態把握は「困難」(人権活動家)とみられている。さらに、中国の人権侵害を独立した立場で調査する強い姿勢がバチェレ氏から見られないことに、懸念は高まっている。WHOを始め国連機関への中国の影響力の高まりの現われ。
【コメント】
 国連も「強いもの、資金の出し手」には弱腰。「敵地内」での調査は困難が伴うのはわかるが、ウイグル族への人権侵害へのお墨付きを与えるという結果になってしまったのは失態。

2.インドの性産業従事者の保護
【記事要旨】
 インドでは売春は合法だが貧困と人身売買により90万人の従事者がいる。警官が人身売買の取締で従事者女性を犯罪者として扱い暴力をふるっている。裁判所が介入し、成人で自分の意思で従事しているひとと、未成年で意思に反し働かされている人への対応を適切にするよう指示。
【コメント】
 貧困の解決が第一歩なのだろう。成人で自分の意思で働く人への対応はオランダのようになるのだろうか。

3.ウクライナのヘルソンでの攻防
【記事要旨】
 ウクライナはヘルソン周辺でロ軍を後退させていると主張。露は東部ルハンスクへ戦力を集中しSievierodonetsk獲得に注力。露軍の最後の大攻勢との見方も。
【コメント】
 東部では血で血を洗う市街戦が続いているようだが、露の最後の攻勢という見方が当たっていれば良いが。

その他:
パキスタン経済も厳しい
At the risk of deepening political turmoil, Pakistan increased consumer fuel prices in a bid to revive a $6 billion bailout package from the International Monetary Fund and stabilize its cratering economy.
欧州チャンピオンは
Real Madrid won the Champions League, European soccer’s premier competition.
米の銃乱射
President Biden traveled to Texas on Sunday to mourn with families and attend church services. “Do something!” someone in the crowd outside yelled as he left. “We will,” Biden replied.

(2022年5月30日 日曜日)

水さえかければ

今日は暑い日だった。大田区の我が家のあたりでも29.5度を記録し、もう真夏の日差しだった。

家の鉢植えは日差しに耐えかねてぐったりしていた。バラなどの高級な花は意外に暑さに強いが、ペチュニアやサフィニアといった花がすぐにぐったりするようだ。

夕方日差しが弱まったところで水やりをすると、Voila!しおれた花たちがみるみる元気になる。

子供を育てるのも、職場での人間関係も、このくらい簡単だと苦労は要らないのだが。

(2022年5月29日 日曜日)

善を積むこと

BookOffに古い文庫本を沢山持ち込んだが、買い取ってくれなかった数冊。
 カミュ『ペスト』、上田敏『海潮音』、辻邦生『異邦にて』、そして、倉田百三『出家とその弟子』。親鸞と息子善鸞、弟子唯円をめぐる戯曲を50年ぶりに再読した。

 「南無阿弥陀仏」の僅か6文字を心から念ずることにより弥陀の本願が叶い浄土に行くことが可能になる。悪人ほどそうなのだ(悪人正機説)。と親鸞は説く。一方、イエスは「誰でも幼子のような心にならなければ天国の門をくぐることは出来ない」と説く。仏教であれキリスト教であれ教義の中心は簡単なものなのだなあと、世界の真理を発見した気分になった高校生。The Truth is Out There!

 では、日々の行いは「救い」に関係ないのだろうか。そんなことはあるまい。善行をすれば、善行を受けた人は感謝するであろう。たとえ誰にも気が付かれない善行でも、自分を喜ばせ、言動に自信を持てるようになる。

 史実では、善鸞は「夜ひそかに父(親鸞)が私一人に教えた」教え(「夜中の法門」とか「秘事法門」)の元祖のように言いふらし、結局は親子断絶されたと言われる。戯曲では、親鸞は仏を信じることのできない善鸞を臨終に際して許す。つまり、最後の善行を息子に身をもって示しているのだ。

 親は子に、そうなって欲しい名前を付けるものだ。「善鸞」という名前は、積善の人間として成長してほしいと親鸞が願って付けた名前に違いあるまい。

 さて、一日を振り返ると「善行」と言えるほどのことをしていないのに愕然としませんか?

(2022年5月28日 土曜日)

世界の動き 2022年5月27日 金曜日

ニューヨーク・タイムズ電子版より

今日の一言:
 昨日カンブリア宮殿でKeePer技研について見ました。コーティングで日本の自動車文化に貢献している会社だなと感心。若者が活き活き働いている様子で好感を持ちました。

1.テキサスの銃乱射の際、警察は何をしていたのか
【記事要旨】
 警官の突入が遅すぎたという遺族の批判が高まっている。犯人は学校への侵入の際に制止されず、警官に射殺されるまで1時間教室を占拠していた。従来の学校の安全策が銃乱射事件を防げなかったので見直し議論が起きている。
【コメント】
 ニューヨークの学校では銃を持ったガードマンがいたが地方ではセキュリティーが緩いのであろうか。出入り口を一か所に絞っても、犯行の意図と持った人間の侵入を防ぐのは難しそうだ。

2.ウクライナでの戦争はどう終わるか
【記事要旨】
 ウクライナの戦争をどのように終わるかどのように勝利を定義するかが世界的な話題になっている。西側のフランス、イタリア、そしてキッシンジャー博士はウクライナによる領土的譲歩が必要だとする。ゼレンスキー大統領はこの考えに反対でクリミア半島を含め領土の回復を求めている。中欧。東欧諸国もこの考えが多い。ただ、プーチン大統領はウクライナの降伏以外に戦争を終わる考えはないだろうという見方も。制裁に対応しロシア中銀は金利を引き下げる。プーチンは最低賃金を引き上げ、軍隊へのベネフィットを強化。
【コメント】
 戦争が3か月を過ぎ、ロシア、ウクライナともに自国民へのアピールもありチキンレース化している。何か特徴的な事態が起きた時に、中国、トルコ、イスラエル等の仲介により、プーチンが面目を保つ形で終わるのが現実的だろう。

3.米国は中国の封じ込め策へ
【記事要旨】
 中国の強権的政策に変更が無いので、米国は他国と連携し中国共産党の影響力を削ぐが中国を孤立化させることはなく対話は継続していくとブリンケン国務長官が語る。中国の人権問題は引き続き注視して行く。台湾の武力防衛は従来の曖昧戦略を採る。
【コメント】
 この米国のあやふやな態度は、中国は「大きすぎて叩き潰せない」ということだろう。南シナ海の中国の内海化にはしっかりした姿勢を示してほしいものだ。

その他:
ガンビアはどこにあるかわかりますか
Gambia will prosecute its former president, Yahya Jammeh, who is accused of a wide range of atrocities.
英国でも庶民は物価上昇に苦しむ
After a bruising inquiry into pandemic parties at Downing Street, Prime Minister Boris Johnson unveiled an aid package to tackle soaring prices in the U.K. One feature: Direct payments to households from a tax on oil and gas profits.
怖い怖い
A novelist who wrote a blog post titled “How to Murder Your Husband” was convicted of murdering her husband.

(2022年5月27日 金曜日)