都合により、10月8日から11日までBlogお休みします。
すいません。
12日から再開予定です。よろしくお願いいたします。
水島 正
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水島 正
今日の言葉
「リベンジする」
スポーツ中継をTVで見る機会が増えた。負けた選手へのインタビューでよく聞かれるのが、「次はリベンジする」という言葉だ。
英英辞典で調べるとRevenge, reprisal, retribution, vengeance suggest a punishment, or injury inflicted in return for one received. Revenge is the carrying out of a bitter desire to injure another for a wrong done to oneself or to those who are felt to be like oneself: to plot revenge. となっており、相手に身体的な危害を与える復習を指す言葉だ。
昔、池江里佳子選手がオリンピックで敗れた時に「リベンジする」と言っていたのを聞いて強烈な違和感を感じたが、今では、高校生まで普通に使う言葉になっているようだ。大谷選手も使っている。目の大きい通訳の人は、英語で何と言っているのだろうか。
JICA/外務省の「ホームタウン」構想が頓挫した。もともと故郷を指す言葉だからアフリカ諸国が日本へ移住できるととらえたのも自然な解釈だった。和製英語の乱用と誤用には本当に注意すべきだ。
ニューヨークタイムズ電子版より
1. 自国との戦争に直面するイスラエル
【記事要旨】
戦争の長期化と分断:ハマスによる2023年10月7日の攻撃から2年が経過し、イスラエルは深刻な分断と孤立に直面。ガザでは数万人のパレスチナ人が犠牲となり、イスラエル人の人質も未だ解放されていない。
二重のトラウマ:イスラエルはハマスとの戦争だけでなく、国内の政治的・社会的分裂とも戦っている。ホロコーストとナクバの記憶が両民族の被害者意識を強め、敵意を深めている。
国際的な視点と提案:トランプ大統領はガザの経済的繁栄による平和構築を提案するが、パレスチナ人の統治権が限定される構想には批判が集まっている。
人質問題と市民の怒り:イスラエルでは人質解放を求める市民の抗議が続き、ネタニヤフ政権への不信が高まっている。戦争の継続は政権維持のためとの批判もある。
ガザの壊滅的状況:ガザでは住民の34人に1人が死亡し、街やコミュニティは崩壊。人々は生き延びることに精一杯で、未来を描く余裕すらない。
【コメント】
和平交渉の行方はどうなるのだろうか。破壊しつくされた街に暮らすガザ住民の意思とは関係なく、交渉は進み、頓挫する。
2.フランス近代史上最短の政権
【記事要旨】
セバスティアン・ルコルニュ首相は昨日、組閣から24時間も経たないうちに辞任し、国民を驚かせた。政権は1か月も持たず、第五共和政史上最短の政権となった。
この辞任を受け、エマニュエル・マクロン大統領に対し、早期の議会選挙実施、あるいは辞任を求める圧力が高まった。マクロン大統領はこれまでこれらの選択肢を否定してきた。市場はルコルニュ氏の辞任に動揺し、フランスが年末までに急増する財政赤字に対処するための予算を成立させる可能性が危ぶまれる。
【コメント】
辞任に際し、ルコルニュ氏は「首相を続ける条件が整っていない」「各政治勢力が譲歩せず、妥協点を見出せなかった」と述べ、政局の硬直化を批判した。また、「普通の国として機能するために、党派を超えた協力が必要だ」と訴えた。
其の他の記事
オレゴン州とイリノイ州の指導者たちは、トランプ大統領によるポートランドとシカゴへの部隊派遣の試みを阻止しようとした。
ウクライナの防衛産業の多くは、汚職の歴史があるにもかかわらず、戦時中の秘密に包まれている。タイムズ紙による政府監査の調査で、懸念すべき点が見つかった。
シリア初の議会選挙の結果は、アサド政権打倒に尽力したスンニ派イスラム教徒の多数派に有利に働いた。
OpenAIは、ライバルの半導体メーカーであるNVIDIAとも同様の契約を結んだと発表してから数週間後、AMDから数十億ドル規模のコンピューターチップを購入すると発表した。
パキスタンは、アフガニスタンのタリバンの支援を受けて再燃した、ここ10年で最も激しいタリバンの反乱と戦っている。
+
ノーベル生理学・医学賞は、免疫システムに関する研究で、メアリー・ブランコウ、フレッド・ラムズデル、シモン・サカグチの3人に授与された。
【坂口志文博士、おめでとうございます。】
2025年10月7日 火曜日
今日の一言
「笑顔」
高市さんは表情が柔和になったという人が、特に彼女の支持層に多いようだ。そうだろうか。
同氏の表情には、厳しい表情と、大きく笑った表情の二種類しかないように見える。そして笑顔はとても不自然だ。喜びを表す笑顔ではない。
高市氏の笑顔には、「自己防衛的な笑顔」と「他者迎合的な笑顔」の二つがある。前者は、麻生氏などの力を持つボスに接する際に、後者は、休日に詰めかけた記者に対応する際に、発揮される。
首相就任後ただちに、トランプ大統領の来日やAPAC首脳会議といった外交日程が続くが、高市さんにはあまり笑顔を振りまかず、頑張ってもらいたい。
ニューヨークタイムズ電子版より
1.複雑化するウクライナ戦争
【記事要旨】
ウクライナ戦争の現状と課題:技術革新と政治的持久戦
ウクライナ戦争は複雑化しており、米国大統領トランプ氏の発言も一貫性を欠いている。ある時はウクライナの勝算を否定し、別の時には全領土奪還の可能性を示唆するなど、混乱を招いている。
技術革新の競争:ドローン戦争の進化
初期は砲撃や戦車が主力だったが、現在は小型で安価なドローンが戦闘の中心に。ロシアは今年だけで3万4千機以上のドローンをウクライナに投入し、数で優位に立つ。地上・海上でも無人機が活躍し、人命を守る役割も果たしている。
ドローン対策も進化しており、電子妨害や光ファイバー接続、ネットによる迎撃などが試されている。ウクライナではスタートアップへの投資が活発化し、ロシアはイランや中国から支援を受けている。AIによる次の技術的飛躍が戦況を左右する可能性もある。
政治的持久戦:国内の安定維持
ウクライナでは汚職対策機関の弱体化を巡り抗議が起き、ゼレンスキー大統領は撤回したが、国民の不安は残る。戒厳令下で選挙は行われておらず、民主主義の脆弱性が懸念されている。戦争初期の団結は徐々に崩れつつあり、ロシアによる政治的混乱の工作への警戒も高まっている。
ロシア側の状況
プーチン大統領は表面的には安定しているが、側近の離脱や反乱の余波が続いている。戦争継続のために巨額の支出を行い、兵士への高額報酬で不満を抑えている。ロシアが財政的に持ちこたえられるかどうかは、ウクライナの政治的結束との持久戦となっている。
【コメント】
戦争の初期は、西側諸国が何台の新型戦車を送ってウクライナを支援できるかという議論が大きかったが今は全く出てこない。ウクライナ戦争は戦争の方法を全く変えた。ドローンの後に登場するのは武装したヒューマノイドだとすると、全く「ターミネーター」の世界になる。恐怖だ。
2.エジプト、ガザ紛争終結に向けた重要な協議を開催
【記事要旨】
イスラエル、ハマス、米国の代表団は本日、ガザ紛争終結に向けた協議のためエジプトを訪問している。イスラエルとハマスは共にトランプ大統領の停戦計画を前進させる用意を示すが、依然として大きな隔たりが残っている。
ハマスは金曜日、ガザに残る人質全員をイスラエル国内のパレスチナ人捕虜と引き換えに解放する用意があると表明した。エジプトでの協議では、この交換に加え、イスラエルによるガザの一部からの撤退が焦点となる見込みだ。
しかし、次の段階の交渉ははるかに困難になる可能性がある。ハマスの武装解除や、ハマスを排除したガザの新政府の樹立といった問題が絡むことになるだろう。
イスラエルは、ガザには約20人の人質が生きており、少なくとも25人の遺体も残っていると見ている。ハマスが包括的合意に達する前に人質を解放するかどうかは不明だ。ハマスは人質を重要な交渉材料と見なしている。
イスラエルのベンヤミン・ネタニヤフ首相はガザ計画の功績をほぼ独り占めしてきたが、トランプ大統領が実権を握っていることが明らかになった。
【コメント】
これから交渉の山場になるが、ブローカーであるトランプ氏がどこまで熱心に議論を進められるかには疑問符が付く。
其の他の記事
日本初の女性首相を目指している高市早苗氏は、女性の権利について複雑な見解を抱いています。プロフィールをご覧ください。
米国政府閉鎖が2週目に突入する中、トランプ大統領と米国議会は予算案の審議で進展を見せていません。
シリアでは、反政府勢力が10か月前にバッシャール・アル・アサド大統領を打倒して以来、初めて議会選挙が行われます。
チェコ共和国では、ウクライナへの軍事支援に懐疑的な億万長者元首相アンドレイ・バビシュ氏の政党が議会選挙で勝利しました。
フランスのエマニュエル・マクロン大統領は、新内閣の大半を任命し、主要ポストには多くの留任者を据えました。
+
台風マトモが中国南部に上陸し、15万1000人以上が避難を余儀なくされ、洪水の懸念が高まっています。
2025年10月6日 月曜日
【高市新総裁】
自民党の新総裁に高市早苗氏が選出された。女性初の総裁で、首相に選出されるのも確実だ。
高市氏の選出を見て、リズ・トラス氏が英国の首相に選出されたときのことを思い出した。
ダウニング街の官邸前で当時47歳だったトラス氏は自信たっぷりに首相就任演説を行った。危機に瀕したこの国を立て直すのだと。その直後、同氏の拙速な経済政策は「トラスショック」を引き起こした。
【トラスショック】
トラスショックとは、2022年9月に英国のトラス政権が発表した、財源が不明確な大規模減税策(ミニ・バジェット)が引き金となり、英国の金融市場で発生した混乱だ。財政赤字拡大の懸念から英国国債が売られ価格が下落(金利が急騰)、ポンド安、株安が同時に発生し、「トリプル安」とも呼ばれた。中央銀行の介入や減税策の大部分の撤回、そしてトラス首相自身の辞任につながり、政権の短命化を招いた。
【トラスショック発生の背景】
積極財政の減税策: 当時のトラス政権は、財源の裏付けを示さずに大規模な恒久減税を発表した。
財政規律への不安: 市場参加者は、この減税が財政赤字を拡大させ、インフレを加速させると懸念した。
イングランド銀行の政策: ちょうど金融引き締め(量的引き締め、QT)に踏み出した中央銀行の政策とも重なり、市場の不安が増幅された。
そして、財源不明な減税策への市場の信頼喪失が、国債価格の急落(金利急騰)、ポンド安、株安を同時に引き起こした。
【日本への示唆】
現在の日本は、国債金利の急騰、円安、まではトラスショック時の英国と同じだ。かろうじて株高がトリプル安を免れさせている。ただしこの株高は、日銀の国債引き受けによる過剰流動性とETFやREITの日銀購入で支えられた株高という面が強く、日銀は徐々にそれを修正しようとしている。ここで株安が起きれば、トラスショックのトリプル安が日本でも現出される。
高市氏は5人の候補の中では唯一のアベノミクスの信奉者で、減税へのアレルギーも林氏や小泉氏に比べて少ないようだ。財政規律を国民が気にし始めると彼女の基本政策には逆風になる。
【信頼ということ】
トラス氏は若かったが、政治の経歴は長かった。ただ、同氏は英国経済の苦境を乗り切るための自分の考えで、世論と市場を説得することができなかった。結局、彼女は、世論と市場の信頼を得られなかったということだ。
一回目の党員投票で高市氏が一位になったのを見て、自民党員と一般国民の乖離が気になった。一般国民の人気では小泉氏と筆者は思っていたからだ。
世襲政治家でない高市氏を筆者は評価してきた。靖国参拝や、男系天皇堅持、夫婦別姓反対といった筆者と意見が異なる点は多いにしてもだ。その高市氏が、最後に世襲政治家のボスである麻生氏に支援を求め、それが決選投票の議員票獲得に奏功したようだ。
トラス氏のように、国民の信頼と市場の信頼を失うことなく、長期安定政権を築くことができるだろうか。
2025年10月5日 日曜日
9月29日〜10月3日の株式市場の動き
米国市場(ダウ・NASDAQ・S&P500)
– ダウ平均: 終値46,441.10 前週比 +1.9%
– S&P500: 終値6,711.20 前週比 +3.5%
– NASDAQ総合: 終値22,755.16 前週比 +5.6%
– 背景: 雇用統計の鈍化(非農業部門雇用者数が市場予想下回る)により、FRBの利下げ期待が強まり、株価を押し上げ。
日本市場(日経225)
– 日経平均: 週初から堅調に推移し、終値44,932.63。4万5000円台で値固めの展開。
– 背景: 米国の利下げ観測、国内企業収益改善期待、自民党総裁選による政策期待が買い材料に。
株価が史上最高値圏にある理由と見通し
– 米国: 利下げ再開(9月FOMCで0.25%引き下げ)、企業業績の堅調、GDP成長率の上方修正(7〜9月期は年率3.9%成長)。
– 日本: 日銀短観で製造業DI改善、非製造業も高水準維持。政策期待と円安が企業収益を押し上げ。
– 見通し: 米国は年内2回の利下げが市場に織り込まれつつあり、株価は底堅く推移。日本も政策期待と業績改善で高値維持の可能性。
【大方の市場関係者は楽観的だが、当方は、今は絶好の利食いのチャンスととらえている。「利食い千人力」のことわざもある。
日銀はETFの売却を始めるものの処分に100年以上かかるとの総裁発言あり。市場のムードがら楽観的な今こそ急いで利食うべき時期だ。】
金利と為替の動向
米国
– FF金利: 9月FOMCで0.25%利下げ。年内もう1回の利下げが予想される。
– 長期金利: 一時4.5%超え。インフレ懸念と利下げ期待が交錯。
– 為替: 円安ドル高傾向(1ドル=150円前後)。利下げ観測でドルの上昇は一服する可能性。
日本
– 長期金利: 10年国債利回りが1.635%台に上昇。(20年2.590%、30年3.115% 9/29日) 日銀の金融政策修正観測が背景。
– 為替: 円安が企業収益を押し上げる一方、輸入物価上昇で生活コストに影響。
【イールドカーブの傾斜が高まるが順イールドなのは好ましい状況。ただし、住宅ローン市場への影響は注視する必要あり】
注目セクターと注目株
米国
– 注目セクター: 情報技術(+5.9%)、通信サービス(+5.7%)。
– 注目株: エヌビディア(AI関連)、インテル(提携報道)、テスラ(EV関連)。
日本
– 注目セクター: バリュー株(金融・素材)、防衛関連(中東情勢の緊張)、インバウンド関連(円安恩恵)。
– 注目株: 三菱重工、任天堂、ソフトバンクグループ。NVIDIAとの提携でNECや富士通にも恩恵がありそう。
PE市場とプライベートクレジット市場
– PE市場: 金利上昇局面でも資金流入継続。企業価値の見直しが進み、買収機会が拡大。
– プライベートクレジット: 銀行融資の縮小を背景に、代替融資手段として急成長。利回りの高さが投資家を惹きつけている。
2025年10月4日 土曜日