世界の動き 2022年8月17日 水曜日

ニューヨークタイムズ電子版より

今日の一言:
「パスワードがわからない」
 いつもこの記事を編集する際はPCに数文字入力すれだけで入力ページが開くようになっていたが、今朝はそうならなかった。焦った。

 あわててWEBのアドレスを入れてPWを入力。やっと入力ページにたどり着いた。これは怖い。万一に備えPWはどこかに保管しておく必要がある。

1.ウクライナはクリミアの目標を攻撃
【記事要旨】
 ウクライナの精鋭部隊がクリミアの軍事貯蔵基地を攻撃したと昨日ウクライナが発表。ロシアの空軍基地の爆発はウクライナ従業員のサボタージュによるものだとロシアは発表。ロシアはプーチンがロシア人にとって「聖なる地」であるウクライナがクリミアを攻撃すればウクライナは「審判の日」を迎えるだろうと警告してきた。
【コメント】
 ゼレンスキーは本気でクリミアを回復しようとしているようだ。この動きが吉と出るか凶とでるか予断が出来ない。

2.モリソン前豪首相の秘められた権力
【記事要旨】
 パンデミック対応としてモリソン前首相は5つの大臣を秘密に兼職していた。国民にも、議会にも、ほとんどの当該大臣にも知らされていなかった。アルバニーズ現首相は民主主義への重大な挑戦だと批判している。オーストラリアでは大臣の権限は自由に拡大でき、2020年のコロナ下で保健相の権限が首相を上回ることになったのでモリソンは保健相を、さらに財務相を兼務した。首相選挙前には環境相の権限でガスプロジェクトをつぶしたこともある。
【コメント】
 これは驚いた。日本では首相権限と各省大臣の権限はどのように決められているか調べてみたい。

3.インドの新しい学校制度
【記事要旨】
 インドの公立小中学校は施設、運営、教育の悪さが問題になっていた。首都ニューデリーの与党The Aam Aadmi Partyは従来予算を倍増し事態を改善しようとしている。飲料水の供給やトイレの改善と言った設備の改善が主だがカリキュラムの改善にも取り組む。私立学校からの転校生も現われ学業成績も向上している。The Aam Aadmi Partyはこうした成果を掲げ第二の州パンジャブでも主要政党に伸張している。
【コメント】
 なるほど。こういう地域政党の動きは日本でも参考になると思う。教育は国の礎なのだから。

その他:
中国艦船がスリランカ寄港
A Chinese military ship docked in Sri Lanka yesterday, raising tensions with India.
ケニヤ大統領選続報
Kenya is in limbo: Raila Odinga, the losing candidate in its election, rejected the results. The dispute looks set to go to court.
ドイツのインフレ対策
Germany subsidized cheap train passes this summer — all you can ride for 9 euros, or about $9.30, per month — to offset inflation.

(2022年8月17日 水曜日)

世界の動き 2022年8月16日 火曜日

ニューヨークタイムズ電子版より

今日の一言:
「体力+技術+精神力」
 全米アマチュアオープンで日本人の馬場咲希が37年振りに優勝した。カナダ人の相手に勝利したとのことだが、中国系の人だ。最近、女子ゴルフでは、日本だけでなく、韓国や中国といったアジア勢が活躍している。体格では白人選手に劣っても、技術と精神力が要求される競技ではアジア勢が活躍できる。スケボーや壁上りもアジア人向けの競技だろうと思う。

1.ケニアの新大統領?
【記事要旨】
 最後まで結果のわからない選挙について選挙委員会は50.5%の得票で副大統領ウィリアム・ルトのライラ・オディンガ元首相に対する勝利を発表したが、覆るほどの僅差。選挙コミッショナーの七人中四人が結果を認めていない。ケニアでは選挙結果に対して七日以内に異議申し立て可能であり、申し立てはほぼ確実だ。
【コメント】
 ケニアは東部アフリカの地域大国。民主主義が維持されるかについて西欧の関心は高い。日本では全く報道されないが。

2.ウクライナ人がロシアに抑留される
【記事要旨)
 数百人のウクライナ市民がロシア占領地域で行方不明になりロシアに拘束されている模様だ。食料を与えられず拷問も受けているという。ロシアによる六週間の拘束を逃れた三七歳の自動車工はその間の惨状を述べている。ロシアに拘束されている米バスケット選手は捕虜交換される見込み。
【コメント】
 第二次大戦後六〇万人の日本人将兵がシベリアに抑留され、非人間的な扱いを受け強制労働させられた。七七年後の現代でも同様な状況が起こりうるのに震撼する。

3.アウン・サン・ス―チー氏一七年の禁錮刑
【記事要旨】
 すでに一一年間の禁錮刑に加え六年の刑が七七歳の女史に加えられた。約18㎡のエアコンの無い独房に収監されている。約12000人の反政府市民が拘束され、拷問を受けている模様だ。
【コメント】
 ミャンマー情勢は日本では関心が低いが、日本に来る技能実習生が多数いる。軍の圧政には歯止めをかける外交的努力が必要だ。

その他:
中国の記事二つ
Beijing announced new drills around Taiwan yesterday after U.S. lawmakers visited. It is also laying out a forceful vision of unification.
Shoppers tried to escape an Ikea store in Shanghai on Saturday as authorities tried to quarantine them, the BBC reports.
懐かしい名前、ジュリアーニ元ニューヨーク市長
Rudy Giuliani, Donald Trump’s former adviser, has been told that he is a target of the criminal investigation in Georgia into election interference.
英国でオミクロン委有効なワクチンを承認
U.K. regulators approved a Moderna Covid-19 booster, making Britain the first country to authorize a shot that targets both the original virus and the Omicron variant.

(2022年8月16日 火曜日)

世界の動き 2022年8月15日 月曜日

ニューヨークタイムズ電子版より

今日の一言:
「終戦記念日」
 77回目の記念日だ。戦争で命を失った将兵と民間人に思いを馳せたい。先の戦争に対する見方も右左で大きく分断されてきている現状だが、平和で豊かな日本を守り成長させるために何が必要かを考える日にしたいものだ。

1.更なる米国の議員が台湾を訪問
【記事要旨】
 5人の議員がペロシ訪問から2週間も経たずに台湾を訪問し、今日蔡英文総統と面談予定で台湾議員との会談も予定される。中国の更なる反発は必至だ。軍事演習では日本の排他的経済水域へミサイル5発を撃ち込み台湾支援の日米へ警告した。台湾は中国の脅迫に屈していない。
【コメント】
 この記事には議員の名前が出てこないのだが、超党派の主に上院の議員団のようだ。中国はどう反応するのか注目だ。

2.サルマン・ラシュディ氏は回復
【記事要旨】
 「悪魔の詩」というムハンマドの生涯の一部を描いた本の出版後、1989年に当時イランの指導者だったホメイニ師がラシュディの殺害を全イスラム教徒に呼びかけた。金曜の講演中に24歳の男から10回にわたり刺されたラシュディは片目を失い、肝臓が傷つき片腕の自由が失われる恐れがあるが、回復してきている。同書をめぐっては日本での翻訳者が殺害される等の出版社、翻訳者をめぐる事件が数多く起きている。
【コメント】
 宗教の規範力は強い。最近の事件の根源を見れば改めてそう思う。

3.タリバン政権設立から1年
【記事要旨】
 タリバンの政権獲得後のアフガンは後退している。20年間の米国の支援下と反転し、日常生活は制限が多く女性の教育就労は厳しく制限され音楽は禁止され男性はひげを生やすことが強制されている。制裁で経済は逼迫しているが、地方での治安は改善している。
【コメント】
 タリバンは1990年代に政権を取っていた時と同じ政策を実行している。イスラム原理主義による国家運営がいつまで継続していくのか当面見守るしかない。イランでは宗教指導者の権威が継続し、反米の一つの柱になった。アフガンでそうさせない工夫が必要だが、何が有効化は不明だ。

その他:
ウクライナの原発危機
Fears of a nuclear accident are rising at the Zaporizhzhia Nuclear Power Plant in southern Ukraine, as Russian shelling continues nearby. An employee died after shells struck his home, and the West called for a demilitarized zone around the plant.
ケニヤの大統領選
Kenyans are still waiting for results from a presidential election last week. “People are so tense that they cannot even think straight,” a hospital nurse said.
中国のアプリは危険
Officials are growing concerned that TikTok, and other Chinese-owned apps, could leak Americans’ data to Beijing. And election misinformation is thriving on the app before the midterms.

(2022年8月15日 月曜日)

“Wild Horses” by Rolling Stones

 今日は昔の音楽を沢山聴いた。

 Wild Horsesはローリングストーンズ初期のバラードの名曲だ。歌詞の意味がとても深い。Minds You, Lyra‘sEssayというブログに掲載されていた英文歌詞をコピペさせていただき、和訳は少しいじった。

 出だしの2小節です。
Childhood living is easy to do
The things you wanted I bought them for you
Graceless lady you know who I am
You know I can’t let you slide through my hands
Wild horses couldn’t drag me away
Wild, wild horses couldn’t drag me away

小さい頃は生きるのが簡単だったな
お前が欲しがるものは俺が何でも買ってやった
品がないお前 お前は俺がどんな人間かわかってる
お前をこの両手から滑り落ちさせることは出来ないのを知っているだろう
野生の馬よ 俺を引っ張るのは無理さ
野生の馬よ 俺を引っ張るのは無理さ

 この調子で歌は続き、麻薬に溺れた恋人から決別する男の心境が
謳われている。最後に変化があり、救われる。

I know I’ve dreamed you a sin and a lie
I have my freedom but I don’t have much time
Faith has been broken tears must be cried
Let’s do some living after we die
Wild horses couldn’t drag me away
Wild, wild horses we’ll ride them some day
Wild horses couldn’t drag me away
Wild, wild horses we’ll ride them some day

俺が夢見るお前は罪と嘘だ
俺には自由があるけど時間がないんだ
信仰は壊れ涙が流された
死んだらあの世で一緒になろう
野生の馬よ 俺を引っ張って行けなかった
野生の馬よ いつの日か2人で乗ろう
野生の馬よ 俺を引っ張って行けなかった
野生の馬よ いつの日か2人で乗ろう

 平易な英語だが意味が通る日本語に訳すのは難しい。
 https://www.youtube.com/watch?v=SQTHB4jM-KQ
に、歌詞付きのビデオを見ることができるのでお薦めだ。

You Tubeでは最近のStonesのステージも見ることができる。
Mick Jaggerは1943年7月26日生まれなので79歳だがまだまだ健在なのが嬉しい。

(2022年8月14日 日曜日)

中国をめぐる2つの記事

 何年かにわたり旧盆の墓参りに行っていない。コロナ感染がおさまるのはいつになるのだろうか。墓は無くならないが、自分も親戚も確実に年はとっていく。

 雨の土曜日にForeign Affairsという雑誌を読んでいた。中国に関する興味深い2つの記事が載っていたので紹介したい。

「アメリカは台湾をめぐる戦争に備える必要がある」by Elbridge Colby
 バイデンは口では台湾を守ると言っているが言葉と行動は異なっている。今すぐに4つの行動(手段)を実行しなければならない。
 それは、
 ・防衛費を増やすこと、
 ・中国との戦いにより適した形で米軍を変革すること、
 ・中国によってもたらされる脅威により焦点を当てた方法で軍隊を使用すること、
 ・米国の同盟国に、直接的または間接的に、より多くの貢献をさせること
である。
(コメント)
 我が国にとって直接関係するのは4番目のポイントだ。軍事費(防衛費)にGDPの2%つぎ込むことがあたかも国際公約のように日本では報道されているが、不要な兵器・装備を米国から購入する愚は避けたい。中国や韓国が国防費を著増させている中で我が国が1%の縛りに囚われるのもナンセンスだ。日本のGDPはここ30年増えていないのだから。
 米国に倣い、我々も自らの4つの行動(手段)を常に心掛けなければならない。「台湾有事は日本の有事」と軽々に口にするなら準備は夢怠れない。

「中国の新しい属国」by Alexander Gabuev
 クライナでの戦争により、ロシアは西側世界の多くから制裁の嵐にさらされ、国際メディアで非難され、世界的な文化イベントから追放されたロシア人は、ますます孤独を感じ、ロシアはユーラシアの巨人に頼らざるを得なくなった。
 ロシアの消費者がますます中国製品に依存する一方で、中国はロシアの輸出品(特に天然資源)にとって不可欠な市場になる。そして、ロシアの苦境を利用して、人民元が支配的な地域通貨であり主要な国際通貨でもあると主張する。
 中国を満足させ続けるために、ロシアの指導者たちは、ビジネス交渉で不利な条件を受け入れ、国連などの国際フォーラムで中国の立場を支持し、さらにはインドやベトナムなど他国とのロシアの関係を縮小する以外に選択肢はほとんどないだろう。
(コメント)
 中国とロシアは、国際秩序を修正しようとしている権威主義的大国として、ペアとして登場することがよくあるが、対等な関係ではない。クレムリンの中国への依存は、中南海のより大きなゲームにおいて、ロシアを有用な手段に変えるだろう。これは、中国政府とワシントンとの競争における巨大な資産である。   この分析でのロシアの描かれ方は滑稽でもある。vassal(属国)、junior partner(格下の相手)、hat in hand(帽子を取って)と言った厳しい表現がロシア人著者によって使われている。
 強いロシア帝国の再興を目指す誇り高きプーチンは、対中国の次の一手をどう指そうとするのだろうか。

(2022年8月13日 土曜日)