ことのままに願いが叶う神社

 今朝NHKラジオで日曜エッセイを聞いた。辛酸なめ子さんという漫画家・エッセイストが掛川市の静岡県掛川市の「事任(ことのまま)八幡宮」訪問記を述べていた。

 この神社は驚いたことに、願い事がおもいのままに叶う神社だと言うのだ。調べてみると大変な歴史の有る神社だ。以下https://www.travel.co.jp/guide/article/30465/より概略を引用する。

 同神社の創建時代は不明だが、190年頃には鎮座し、古くから「事のままに願いが叶う」神様と言われ『枕草子』にも「ことのまま明神」として登場し、『方丈記』の著者・鴨長明も和歌にその名を詠んでいる平安時代から有名な神社だ。

 ここは日本で唯一、主祭神が“言の葉で事をとりもつ働きをする神様である后神・己等乃麻知比売命(ことのまちひめのみこと)を古来よりお祀りしている。

 境内には楠やイチョウなどの大木が。本殿東側に聳えているのは、ご神木の大杉で樹高40メートル近く、参拝者の願いを天に届けてくれそうだ。

 駐車場脇の鳥居をくぐり拝殿へと向かう途中の楠の巨木の幹には大きなコブがあり、あたかも耳のようだ。この耳から神様が参拝者の願いを聞いていると言われている。

 辛酸なめ子氏は、悪いことを願うと神様が聞き届け願いをかなえてしまうといけないので、境内に入ってからは、神様への感謝だけを心で唱えていたそうだ。

 同神社には摂社として天照大神などをお祀りする五社神社と、稲荷神社、金刀比羅神社があり、これら摂社の背後はこんもりと繁った禁足地だが、カヤとアラカシに抱かれた石がお祀りされている「むすびの神」までは大丈夫。少し急坂な木の根道を辿ることになるが言霊の森といった神秘的な雰囲気だそうだ。

 また、伊勢神宮内を流れる五十鈴川のように、同神社にも禊の場がある。それは神社付近を流れる逆川の河原「ことどひの里」。平成24年(2012年)11月に完成した龍神社から河原までは、山桜やホタルブクロ、アヤメ、ツワブキなどが植えられた緑豊かな参道を歩く。

 辛酸なめ子しは、草の葉に願い事を書き、河原で流したそうだ。上手く流れなかったが雨が降れば大丈夫だろうと、明るい感想を漏らしていた。

 我が家から車で3時間もあれば行けそうな近さなので、いずれ機会を見つけ行かざるを得ない神社であるのは間違いない。

2023年9月3日 日曜日

姿を見せない習主席

中国の習近平国家主席は来週インドで開催される世界の先進国と新興国によるG20サミットに出席する可能性は低いと伝えられている。

最近の主席を巡る動きをユーラシアグループのニュースレターは以下のように報じている。

「習さんは大丈夫なのだろうか?習氏の決断の理由は不明だが、習氏がG20集会を欠席するのは初めて。 同氏はまた、今月初めのBRICS首脳会議での演説を予期せず欠席し、来週のアジア経済サミットにも代理を派遣すると言われている。 以下から何が理由か憶測してみよう:健康問題、国内経済問題の深刻化、外交的軽蔑?

招待を辞退する理由が何であれ、この決定はインドのナレンドラ・モディ首相にとって打撃となる。モディ首相は自国のG20輪番リーダーシップを利用して世界的な知名度を高めることに熱心だ。

また、G20が2つの大きな問題をめぐる論争で混乱している中での出来事でもある。 一つ目は、ウクライナ戦争だ。ヨーロッパと米国が一方の側に、中国とロシアがもう一方の側におり、他のほとんどの国はどちらの側につくかに慎重だ。

二つ目は気候変動であり、発展途上国や新興国は、排出量を制限するという富裕層の要求が経済発展に対する不当なブレーキであると依然として考えている。

最後に、習主席の不在は、世界二大経済大国が競争が激化する関係を管理しようとする中で議論されていた、ジョー・バイデン米国大統領との二国間会談が行われないことも意味する。 今週初めにジーナ・ライモンド米商務長官が北京を訪問した後、良い雰囲気が漂っていたのに残念だ。」

さて、
習主席の不活発さがどういう理由であれ、いろいろな憶測を呼ぶのは間違いない。健康問題で中国内のリーダーシップが不在になるのが一番心配だ。

2023年9月2日 土曜日

世界の動き 2023年9月1日 金曜日

今日の言葉:
「カーボンクレジット」
環境配慮に関する主張を裏付けるためカーボンクレジットに頼る企業は今、そうしたクレジットの大半が目的に合っていないという「確かで信頼できる」証拠を突き付けられている。学術誌「サイエンス」に掲載された研究が指摘した。以下Bloombergの記事を紹介したい。
研究ではペルー、コロンビア、カンボジア、タンザニア、コンゴ(旧ザイール)での18件のカーボンオフセットプロジェクトを分析。潜在的な8900万のクレジットのうち森林保全を通じた炭素削減効果に結び付いているのは、わずか540万で、割合にすると6%にとどまることが明らかになった。6000万超のカーボンクレジットが、森林伐採をほとんど減らさなかったプロジェクトから創出されている。
同研究の上席著者でケンブリッジ大学の環境経済学・公共政策学の教授、アンドレアス・コントレオン氏はインタビューで、「こうしたカーボンクレジットは、グリーンウォッシュをもたらすのではないかという疑念がある」とコメント。「われわれは今、それらのオフセットのプログラムに欠陥があることを示す確かで信頼できる証拠を手にしている」と述べた。
カーボンクレジットは、風力発電や植林などのプロジェクトにより大気中から削減・除去された二酸化炭素(CO2)を表し、削減単位1トンで認証・発行される。購入者はクレジットを取引したり、自らの排出量を相殺するために使用したりすることができる。
研究結果はカーボンオフセットに絡む「座礁資産」(不良化する恐れのある資産)のリスクを浮き彫りにしている。また、そうしたクレジットに依存する企業のカーボンニュートラルに関連した主張にも、疑問を投げ掛けている。
「REDDプラス」と呼ばれる森林保護プロジェクトは、もはや排出されない炭素が反映されたクレジットを創出する。過去の森林減少やそれに伴う排出量の推移などを参考に、森林の減少や劣化を抑制した場合の排出量を評価する仕組みだ。
「サイエンス」の研究によると、民間主導の同プロジェクトでは2021年、13億ドル(約1900億円)に相当する計1億5000万のクレジットを発行。研究の初期の草稿は1月にオンラインで公開された。
基準を設定する機関のVERRAが公表しているデータを見ると、エネルギー企業の伊ENIや仏トタルエナジーズ、航空会社の英ブリティッシュ・エアウェイズ(BA)、スイスの食品大手ネスレ傘下のネスプレッソなどが、同プロジェクトから創出されたクレジットを購入している。
ENIは500万を優に超えるクレジットを「REDDプラス」から購入。これは約90万世帯の年間の電力使用量に相当する。ENIの広報担当者は、調査結果を強く否定しており同社のカーボンクレジットは最高水準の管理下にあるとした。
BAは、さまざまな気候変動を巡るイニシアチブに取り組んでおり、持続可能な航空燃料への投資など、50年までに排出量を正味ゼロにすることを優先しているとコメント。ネスレ・ネスプレッソはカーボンオフセットへの投資から脱却しており、温室効果ガス排出量の削減とバリューチェーン内の炭素除去によってネットゼロを達成する方針だと説明した。トタルエナジーズはコメントを控えた。
ここにきてカーボンクレジット取引最大手のシンガポールのトラフィグラ・グループは、森林プロジェクトの調査結果を待つ間、「REDDプラス」のクレジットの引き渡しを停止した。

認証機関は不当と主張
調査対象となった18のプロジェクトは21年11月時点で、6200万のカーボンクレジットを発行。このうち1460万については、個人ないし組織による温室効果ガス排出量の相殺に使われてきた。最終的には「これらのプロジェクトは、森林保護で実際に削減した量の3倍に近い炭素を相殺するのに使用された」とコントレオン氏は指摘。「依然として4700万を超えるクレジットが市場に残っている」と話した。
「サイエンス」が詳述したカーボンオフセットは、VERRAが認証した。VERRAはサンプル数が少ないため、調査の方法論について「重大な懸念」があるとしている。
プロジェクトのうち約4分の1しか調査されていない以上、研究の結論を全てに当てはめるのは不当だとVERRAは主張。ウェブサイトの声明で「われわれは今の仕組みに改善すべき点があるのを認識しており、継続的な進化の促進に注力する」とした。
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カーボンクレジットの計算は精緻にしても計算方法により大きく異なる。グリーンウォッシュも避けることが出来ない。安易にカーボンクレジットの取引に依存するのではなく、Co2の排出量を根源的に削減する努力が図られるべきだ。

ニューヨークタイムズ記事より
1.南アフリカでここ数年で最悪の死者数を記録した住宅火災
【記事要旨】
昨日、ヨハネスブルグで不法占拠者が住んでいた建物が全焼した火災で、十数人の子供を含む少なくとも74人が死亡したと市当局者が発表した。 南アフリカの歴史の中で最も死者数の多い住宅火災の一つでした。
治安を監督するヨハネスブルグ市議会議員は、建物に到着すると人々が窓から飛び降りて逃げようとしていたと語った。
この建物はかつてアパルトヘイト時代に黒人労働者のための政府の検問所だったが、つい最近まで女性シェルターとして使われていた。 この建物はヨハネスブルグに放置されている多くの建物のうちの1つで、犯罪組織によって乗っ取られ、家賃は徴収するもののサービスは提供せず、垂直型のスラム街と化しているという。
シリル・ラマポーザ大統領は昨日火災現場を訪れ、こうした犯罪者を取り締まり、「都心部の住宅事情に取り組み始めるよう警鐘を鳴らすものです」と語った。
この火災は、ヨハネスブルグで手頃な価格の住宅が深刻に不足しているという政治危機を如実に表している。
「長年にわたる汚職と政治の麻痺のため、市内ではこのような事件が増えており、ヨハネスブルグは崩壊しつつあるようだ。街を歩いていると、ここ数年、失望と悲しみと挫折感がある」とタイムズの記者は語っている。
【コメント】
ヨハネスブルグは世界で最も治安の悪い都市として有名だった。状況は改善していないようだ。

2.米国はタリバンとのさらなる接触を求める声に抵抗
【記事要旨】
2年前に米国がアフガニスタンを撤退し、タリバンの支配を許容して以来、世界はアフガニスタンにおける人権の悪夢に備えていた。 国際監視団によると、それは現実となり、タリバン政府は復讐殺人、拷問、誘拐を実行し、アフガニスタン女性への職や教育も拒否している。
しかし、タリバン支配の諸側面は、一部の米政府関係者をやや驚かせている。 タリバン指導者らは、バイデン大統領の最優先課題であるテロ対策に応え、タリバンはアルカイダの抑制に貢献する一方、イスラム国の地元支部とも戦っている。
しかし、バイデン氏に米国からアフガンへの支援を回復するよう説得するには十分ではなかった。 一部の米当局者は依然として深い不信感を抱いており、タリバンは米国の刺激を避けるために短期的にアルカイダを封じ込めているだけではないかと懸念している。
【コメント】
敵の敵は味方と見做すことも出来るかもしれないが、そもそも敵であることに変わりはないのだ。

3.中国の偽情報が福島の水に対する怒りを煽っている
【記事要旨】
中国は、日本が廃墟となった福島第一原子力発電所から海洋に放出した処理済み放射性水(中国政府は「核汚染廃水」と呼んでいる)の安全性についての偽情報を広めるキャンペーンを展開している。
科学者らは、日本の水放出が人間の健康や環境に及ぼす影響は非常に低いだろうと述べている。 しかし、偽情報対策に貢献するテクノロジー系新興企業によると、中国国営メディアや当局者、親中派の影響力者による福島に言及したソーシャルメディア投稿は年初から15倍に増加したという。 専門家らは、中国は日本の信頼性に疑問を植え付けようとしていると指摘する。
【コメント】
中国の情報拡散の動きは強力だ。日本の漁業者は中国・香港への依存度を避け輸出先を拡大する努力をするべきで、政府の支援も望まれる。

その他:
ウクライナの反転攻勢の成果
After breaking through a major first line of Russian defenses in the south, Ukraine appears to hold it securely enough to press on with the next phase of its counteroffensive.
LGBT運動に制限
Canada cautioned L.G.B.T.Q. citizens visiting the U.S., in response to rules this year restricting transgender care, drag shows and sports participation.
Jan6の暴動で判決
Joseph Biggs, a onetime lieutenant in the Proud Boys, was sentenced to 17 years in prison in a Jan. 6 sedition case.

2023年9月1日 金曜日