世界の動き 2022.4.4 Monday

N.Y. Times 電子版より
今日の一言:
雨の月曜日です。いやだなー。
今日からリシャッフルした東証が始動。プライムは時価総額100億円以上で1839社。従来の一部上場企業の8割が移行。これではプライムという言葉が泣く。グロースはグロース企業を意味しない。

1.ロシアの残虐行為(atrocities)の報道
【記事要旨】
 露軍撤退後のキーウ周辺では民間人の散乱する死体が数多く発見され西側は明確な戦争犯罪と糾弾。リトアニアに続きドイツが露からのガスの輸入禁止を検討。露は虐殺はフェイクだと主張。プーチンはウクライナの服従を何度も要求するも失敗してきている。露はウの南岸地帯を攻撃継続。
 この戦争が親露のセルビアとハンガリーの大統領選挙へどんな影響を与えるか注目。フランシス教皇はプーチンをまだ非難していないが非難に近づく。
【感想】
 第二次大戦終結直前に中立条約を破棄して満州に侵入した露軍は暴行・強姦の限りを尽くしたと聞く。ロシアの体質か兵士への教育が出来ないのか。

2.パキスタン国会が解散
【記事要旨】
 イムラン・カーン首相は不信任投票前に国会を解散し総選挙の実施を日曜に発表。軍部の支持を失ったカーンの政治的な賭けとみられる。野党はこの動きは憲法違反であると高裁に訴える。人気クリケットプレーヤーだったカーンは2018年に腐敗打破、反米を訴えて当選。今回政権が倒れれば親西欧政権樹立が見込まれる。パキスタンでは1947年の独立以来任期満了した首相はいない。
【感想】
 パキスタンは親タリバンで地域の不安定要素。かといって軍事政権化も望ましくない。もろい民主主義が維持できるのか懸念する。

3.タリバンは芥子の栽培を禁止
【記事要旨】
 タリバンは芥子の栽培を禁止するとともに、酒類とヘロイン他の麻薬の製造、保持、販売、服用、輸出入を禁止。干ばつと経済危機に加え、この動きは貧農層に打撃。収穫を控えての発表でアヘンの価格上昇が見込まれる。アフガンは世界のアヘンの80%を生産。タリバンは1990年から芥子の栽培の制限を試みるが2001年に始まった米のアフガン関与に際し、軍資金としてアヘンに依存してきた。
【感想】
 米軍がいなくなったのでアヘン収入もいらなくなったというわけですな。酒も市場経済も女子教育も否定し、極貧生活を国民に強いている。イスラム原理主義による国家運営の行方を注目したい。

その他:
スリランカでの混乱は継続
Sri Lanka’s cabinet resigned en masse on Sunday amid street protests and a dire economic crisis.
アマゾン初の労組
Workers in New York City voted to form Amazon’s first union.
首都名の変更よりも
The Thai government is mounting a campaign to get the world to call Thailand’s capital Krung Thep Maha Nakhon (Bangkok). Thai citizens would prefer that their leaders focus on fixing the country’s battered economy.

(2022.4.4 Monday)

まいにちフランス語

    明日から「まいにちフランス語」の新シリーズが始まる。
 4月から9月の半年間、10月から3月の半年間、年に2回のサイクルでラジオで放送される語学シリーズだ。朝7時半から15分間。月曜から水曜は入門編、木金は応用編だ。

 私は過去3年ほど入門編を聞いている。ちょうど朝食の時間で、毎日続けるのに都合の良い時間だ。6か月間の講座の初めの3か月程度は易しいが、後半になると難しくなり、6か月目はへろへろになる。いつも講座の初めには6か月間頑張ってフランス語に上達したいと思うのだが。

 宮本武蔵は「千日の稽古を鍛とし、万日の稽古を練とす」と云った。さあ今回こそ頑張ろう。

(2022.4.3 Sunday)

逆イールドの何が問題か?

逆イールドとは何か?野村証券の用語辞典から引用すると「短期金利が長期金利を上回り、イールドカーブ(利回り曲線)が右下がりの曲線となっている状態のこと。 市場関係者が将来的に金利が下がるとみている場合に起こる現象で、一般的に景気後退の兆候として捉えられる。」ということだ。
米国ではこの逆イールドが3月31日と4月1日に発生したが、この状況をどのように捉えるべきなのだろうか。常識的には野村証券の用語説明にあるとおり、「景気後退のサイン」とみる見方が多い。
インフレ圧力の強い短期金利は上昇しても、将来的な景気後退を見越して長期金利は上昇せず、逆イールドが発生するという考えだ。
私の見方は少し異なる。「景気が悪いので長期金利は上がらない。インフレ懸念で短期金利が高くなる。それで逆イールドになる。」こうした状況で一番困るのは米国の銀行だ。米銀の多くが短期調達、長期運用により利ザヤを確保している経営だ。高度なALM手法を謳っていても、こうした経営は逆イールドに非常に弱い。経済の再生・成長の核となる銀行の収益体質が揺らぐと、景気後退になりやすい。
逆イールドは「景気後退の兆候」というよりも、「景気後退の引き金」とみるべきであり、イールドカーブの正常化が政策として採用されるべきだ。

(2022.4.2 Saturday)

世界の動き 2022.4.1 Friday

N.Y. Times 電子版より
今日の一言:「『プーチンは裸の王様。部下は怖くて耳に心地よい情報しか上げられない』という報道が出始めた。この王様は、裸に気付いて恥じいるか?逆に王様の行進を更に続けるか?どちらだろうか。」

1.戦争は世界のエネルギー状況を混乱させる
【記事要旨】
 木曜にホワイトハウスは戦略備蓄から1.8億バレルの放出を表明。これを受け原油価格は若干低下するもディーゼルは上昇。OPEC+は以前の緩やかな生産の増加決定を維持。欧州は露からのルーブルでの原油代金支払い要求を拒否。
 国連は世界の飢餓の拡大を懸念。ウクライナは戦争開始後15億ドルの食糧輸出が失われたと発表し、ウクライナは同国内で露のスパイによる妨害を懸念。露が11年間アサド政権を支持して来たシリアから数百人が露軍に参加。NATOは露軍が撤退している兆候は見えずと発表。
 多くのロシア人はプーチンを支持し、支持率は上昇。欧州銀行はウの国内生産は今年20%、露は10%減少と予想。
【感想】
 人命が失われ経済活動に甚大な影響を及ぼすこの戦争が、いつまでトップ記事でい続けるのだろうか。Sigh!

2.北朝鮮は発射を偽装か
【記事要旨】
 北朝鮮は新型の金星17号の発射成功を発表するも、対米・対韓交渉力の強化と国内での指導力強化を狙う北朝鮮が、以前の金星15号の発射映像を使ったものと韓国が発表。金主席はハリウッドスタイルの映像で大々的に成功を発表した。
【感想】
 発射されるたびに政府は「重大な違反だ」というが、「北朝鮮国民を窮乏化させる愚策だ」というべきだろう。この小型プーチンは何を言い出し、何をしでかすかわからない。兄を毒殺したことも思い出さないといけない。危険な人物だ。

3.香港でのパンデミックに緊張高まる
【記事要旨】
 香港での感染拡大に対し、中国は医療従事者を派遣し隔離施設の建設を支援するが一部住民は過大な介入を懸念。住人の強制隔離とロックダウンは長年の香港での自由を尊重する考えに合わない。中国のゼロコロナ政策は同国の繁栄と世界での指導力にも悪影響を与えるとNY Timesの記者は分析。

【感想】

    日本でもワクチン担当大臣の罷免やまん延防止の解除で政策に混乱。今でもほとんどの国民がマスクを着け大勢での飲食を自粛している。かかる羊の群れを脳細胞の乏しい羊飼いが率いている。

その他:
中国と豪の関係悪化の一つか
An Australian who worked for China’s global television network stood trial in Beijing on Thursday after 20 months of detention.
台湾は英断。日本ではワクチン関連死の対応をどうしてきたのか?
Taiwan will pay about $209,000 to the relatives of a patient who died after taking the AstraZeneca vaccine — the island’s first confirmed vaccine-related fatality.
ハンガリーは民主主義国?
Viktor Orban, Hungary’s populist prime minister, changed voting and registration rules ahead Sunday’s election. He faces an unexpectedly organized opposition.

(2022.4.1 Friday)

世界の動き 2022.3.31 Thursday

N.Y. Times 電子版より(今日は配信が40分遅れました。N.Y. Timesの記者も忙しいのでしょうか)
今日の一言:
「今日は年度末。戦争、中国コロナの影響による不況、インフレ、そして円安。課題が多い年度が終わり、来年度も「不確実性だけは確実」です。Happy-go-lucky(自分が幸せだと思うと幸運がやってくる)で過ごしていきたいものです」

1.ロシアは混乱させるサインをおくる
【記事要旨】
火曜の外交交渉での兵力撤退の表明にもかかわらずキエフとチェルニヒフ周辺では露軍の攻撃が続く。水曜にクレムリンのスポークスマンは交渉に進展は殆どなかったと語るが、停戦交渉の露交渉官はウは停戦に向け露との善隣の方向に向かっていると語る。
米の情報筋はプーチンが真相を知らされず国防省との関係が緊張していると分析。攻撃を受けるウの都市での生活はますます地獄絵に。
欧州でのエネルギー危機は悪化。ドイツは天然ガスの割当制を発表。英はフラッキング(水圧加圧)による原油の増産を図る。
【感想】
日本でも節電を真面目にやるべき時期かと思うが、危機感は足りない。

2.イスラエルは攻撃に備える
【記事要旨】
水曜朝のパレスチナ人の銃撃により5人が殺害されたのを受け警戒を強化。3月は5回の襲撃で11人が死亡する数年来で最悪の月になった。ラマダンと過越しとイースターという宗教上の祝日が重なり、共通の聖地に参拝者が重なる4月にはもっと襲撃事件が起こる恐れがある。近時はナイフを使った襲撃だったが銃が使用されイスラエルは警戒を強化。
【感想】
以前に出てきた「重なる祝日」は、ラマダンと過越しでした。宗教上の殺し合いは日本人には理解できない。高校の教科書検定の記事があったが、この辺はどのように取りあつかうのかな。

3.ミャンマーの若い反逆者
【記事要旨】
軍部のクーデターから一年以上たったが暴力による圧政が続いている。これに対し、若い普通の市民がジャングルに潜み武力による反抗活動を続けている。西側諸国は経済制裁以外には殆ど何も軍事政権への対応をしていない。ウクライナの戦争がミャンマーへの関心を削いでいる。
【感想】
全くミャンマーのことは忘れていた。岸田首相がカンボジアを訪問していたがミャンマーの解決に日本が出来ることは多い。
以前、新潟の国際大学で教えていたときにミャンマーからの留学生が沢山いた。証券市場も当時未整備で、説明するのが大変だった。彼らはいまどうしているのだろうか。

その他:
宇宙では仲良し
American and Russian astronauts on Wednesday returned to Earth from the International Space Station, as NASA and Russia’s space agency continue cooperating.
え、英人裁判官がHKの最高裁にまだいたのでしたか?
Two British judges resigned from Hong Kong’s highest court, citing the territory’s departure “from values of political freedom and freedom of expression.”
韓国はやるなー
The K-Pop star Luna will soon debut on Broadway in the musical “KPOP.”

(2022.3.31 Thursday)