世界の動き 2022.5.2 Monday

N.Y. Times 電子版より
今日の一言:
 今日は5月2日で連休の間の平日。調べたら、ロシアの専制君主エカテリーナ2世の誕生日だった。ウクライナを地図から消したりポーランドやバルト3国へ領土を拡大したり、プーチンの模範となる女帝ぶりだった人だ。1796年に亡くなったがロマノフ王朝は1917年の革命まで100年以上存続した。この辺もプーチンがあこがれる理由だろう。

1.ペロシはウクライナで米の支援を約す
【記事要旨】
 ペロシ下院議長がウを訪問し開戦以来キエフを訪問する米の最高位の高官となった。ポーランドに安着してから公表された。東部では300マイルの戦線で露が攻勢をかけ露国防省は800か所を攻撃と発表。露が支配を進める南部のカルソン周辺ではルーブルの使用が強制される。マリウポリで女性と子供の退避が日曜に開始される。露軍内の外国人の死亡が統制の取れない傭兵の参戦を明るみに。
【感想】
 日本はGWで浮かれているが、ロシアウクライナの戦争は深刻化している。露は「開戦」するそうだ。大量動員をかけるプーチンの意向だそうだが、露の反戦世論は高まらないのだろうか。

2.中国のコロナとの闘いは揺るがず
【記事要旨】
 上海での25百万人都市のロックダウンについて習は発言していない。ゼロコロナは自分に忠実な部下を固め第3期を目指す習の政策だが、経済的な影響が拡大すれば習への支持が揺らぐ恐れもある。北京ではレストランでの会食禁止と公共施設へ入るにはPCR検査証明が必要になる。
【感想】
 政治は経済に優先する。更に毛沢東に似てきた。

3.フィリピンの若者は選挙を覆す
【記事要旨】
 数百万人の若者が大統領選挙の行方を変えるべくボランティアとして働いている。ドテルテ大統領の暴力と強権に抗議する若者(18-30歳)は65百万人有権者の半分を占めるが、レニ・ロブレド副大統領を支持。ボンボンというあだ名で人気を集めるマルコス候補の支持率が独走しているが、所得税・不動産税の不正や学歴詐称問題が噴出してきている。若者はマルコス時代の美化やロブレドへの中傷といったメディア操作を批判している。
【感想】
 ロブレドは全く知りませんでした。1965年生まれの女性議員です。汚職や不正撲滅に努力してきた人だそうです。フィリピンでは大統領と副大統領がペアで選ばれるのではなく別々に選ばれるので(ロブレドは2016年にベグニノ・アキノ陣営で出馬)大統領と副大統領が反目し合うことがあるのだと理解。

その他:
アフガンでの混乱が拡大
Pakistani airstrikes killed at least 45 people in eastern Afghanistan, stoking fears of a violent resurgence of the conflict on the border.
At least 100 people have died in terrorist attacks over the past two weeks, as ISIS begins a bloody new chapter in Afghanistan.
アイルランドでも混乱が起きそう
A win of the most seats in parliamentary elections on Thursday by the Irish nationalist party, Sinn Fein, could upend the power-sharing arrangements that have kept a fragile peace in Northern Ireland for two decades.
お祈りもデジタル化ですか
Many Muslims around the world have long used prayer beads for religious recitations and praises. The practice, which is in addition to the five daily prayers most perform, infuses religious remembrance into their days. Increasingly, Palestinians have turned to digital prayer counters to track their recitations.

(2022.5.2 Monday)

21 Lessons for the 21st Century 再読(2)

 昨日についでハラリの本を再読。
 21のレッスンの最後は、何とMeditationだ。

 ハラリ自身は1日に最低1時間を瞑想にあてているとインタビューで述べている。

 ・瞑想が、自分の考えに明晰さと集中をもたらしてくれる。
 ・心はfictionやstoryを常に作り出すが、瞑想することがそれらを消し去りrealityに導く。

 瞑想がハラリの思索の基礎にあるのなら、試してみる価値はありそうだ。

(2022.5.1 Sunday)

“21 Lessons for the 21st Century” 再読

Yuval Harariの名著を再読した。特に11章のWarの部分をだ。
 副題が”Never underestimate human stupidity”となっている。

 前回この本を読んだ時は(多分2018年)、Warについての記述はピンとこなかった。

 ハラリ氏の主張を要約すれば、以下のようになる。
「第二次大戦の開戦時と違って武力で領土を拡張することを正当化できる理由は、侵攻する側の国にとってもまったくないので、武力侵攻は普通に考えれば起こる可能性はない。
 近時の武力進行で成功したと思えるのはロシアのクリミア併合だが、これとて、軍事面での成功はその後の経済制裁で全く帳消しになった。
 経済制裁を受けているロシアと受けなかった中国の成長率の違いを見れば、戦争が、割に合わないのは明らかだ。
 ただ、核戦争の脅威はなくならない。人間の馬鹿さ加減を見くびることは出来ないからだ。」

 この主張を読んで、私は、今どき核戦争など考えられないのに慎重な結論だと思っていた。クリミア併合の事例にも注意を払わなかった。

 しかし、今読むと、

・事実として、制裁による経済的な打撃を考慮せず軍事攻撃を実行する国があるのだ。

・制裁を受けても、核戦争をちらつかせ世界を脅す大国があるのだ。
 再読して、ハラリ氏の慧眼に驚かされた。

 さて、ハラリ氏は戦争について結論的に何と言っているのか?
 ・戦争は不可避と考えず緊張を緩和する努力をすること。
 ・人間の愚かさを考えれば戦争が絶対に起きないとみなすことは出来ない。
 ・自分たちの国家、宗教、文化が、他国のそれより優れているという考えを持たないように、国家、宗教、文化を、現実的で控えめな位置に置く努力をすること。 と述べている。 

 3つ目のポイントはそのとうりだが実行するのは難しい。今後しばらくはますます国家意識が高まり、自国の宗教や文化に他国が口出しするのを認めない風潮が高まっていくのだろう。日本でも世界的にもだ。

(2022.4.30 Saturday)

世界の動き 2022.4.29 Friday

N.Y. Times 電子版より
今日の一言:
連休前夜の東京の繁華街は大変な人出だったらしい。タクシーも捕まらなかったそうな。
感染拡大が抑えられ、日常生活が戻ることを期待したい。

1.中国のコロナ対応策
【記事要旨】
 北京での感染拡大を受け、中国政府は経済刺激策を発表。レイオフを回避した企業への失業保険料、電気代、インターネット代金等の免除。大学を出ても就職できない人が起業する際の補助。上海と寧波の住民への122百万ドル相当の金券配布。運転手への通行パス。移民への補助。と多様な内容。更に大規模インフラ投資策という伝統的刺激策も。北京の一日の感染者数は56人。
【感想】
 大小の策を取り交ぜ、ゼロコロナは何としても維持する印象。

2.米国はウクライナ支援増額
【記事要旨】
 バイデンの330億ドルのウクライナへの軍事、経済、人道の追加支援の公表直後、米上下院は第二次大戦中の軍事支援法案を復活させウクライナ支援を加速。ロシアの富豪の個人資産差し押さえ策を強化し獲得資金はウクライナ支援に使う予定。英はウのロシア領内攻撃を正当化。中国は露からの石炭への関税を免除し露を支援。世界の政治指導者は戦争長期化によるコスト高に備える方向へシフト。露がウの指導者、ジャーナリスト、活動家を拉致していると米が非難。
【感想】
 Timesはプーチンの核兵器使用をほのめかす発言に触れていないが、プーチンは言ったことは実施する人間なので注意が必要だろう。

3.インドとパキスタンでの酷暑
【記事要旨】
 酷暑が数億人に影響。週末は更に悪化し雨をもたらすモンスーンが始まるのは数週間先。ニューデリーの消防員は暑さで何でも燃えそうだと語る。農業にも大きな影響あり小麦は15-20%収穫減、クミンは50%が不生育と見込まれる。気候温暖化のせいで世界の酷暑は深刻化すると科学者は警告。
【感想】
 戦争に天災か。だんだん黙示録の世界になってくる。

その他:
イランとアフガンの間の緊張
Earlier this month, an Afghan immigrant killed clerics in one of Iran’s holiest shrines. The attack has led to ethnic tensions in both countries, which have each sent troops to their shared border.
海も小さくなる
A new study finds that if fossil fuel emissions continue apace, the oceans could experience a mass extinction by 2300. There is still time to avoid it.
ifterはラマダンの時に食事が可能な時間のこと
My colleague, Declan Walsh, spent much of the holy month of Ramadan in Sudan. At iftar meal after iftar meal, he spoke with people about the country’s economic and political instability. “We come to forget it all,” one young musician told Declan. “The heat, the electricity cuts, the protests. Here, at least, we can sing.”

(2022.4.29 Friday)

世界の動き 2022.4.28 Thursday

N.Y. Times 電子版より
今日の一言:
千日の稽古を鍛とし、万日の稽古を錬とす。(宮本武蔵)

1.ロシア、欧州へのガス供給を停止
【記事要旨】
 欧州の制裁に対応しロシアはブルガリアとポーランドへのガス供給を停止した。欧州首脳は「脅し」と非難。ポーランドは備蓄が75%あり、ドイツはロシアへの依存度をずっと減らしてきた。ギリシャはブルガリアにガスを供給する。通貨ユーロは5年来の低レベル。天然ガス先物は23%上昇。
 石炭火力を抑制し原発が停止し天然ガスを輸入に依存している日本ではガス価格の上昇が脅威に。ウクライナでは露軍の侵攻を防ぐために橋やダムを破壊し洪水まで起こしている。
 東部では統合的な作戦で露は侵攻地域を拡大。ロシア領内で爆発ありウ軍の活動活発化か。戦争開始以来の露軍戦死者は15000人と英が発表。
【感想】
 日本のロシアへのガス依存度は10%程度と聞くが、世界中で需要が増えれば影響は避けられない。原発の再稼働、再生エネルギーへの転換等、政策議論が出てこないのは残念だ。

2.上海では市民の怒りが高まる
【記事要旨】
 当局の検閲を潜り抜けSNSでは上海の惨状が拡散。市民の悲嘆、苦境、怒りの拡散はゼロコロナ政策を進める習近平政権に痛手になる。「四月の声」という動画が広く拡散し視聴されている。水曜の新規感染者は12309人でその内171人だけが隔離されていない人から発生し、上海での流行は沈静化。北京では139000人が検査のために動員されている。
【感想】
 4回目のワクチンの話が出ているが、有効かどうかもはっきりしない。我が国のコロナコントロールは、依然として科学的な知見と事実に沿った判断が出来ない。

3.シンガポールでの議論を呼ぶ死刑執行
【記事要旨】
 世界で最も厳しい麻薬取締法を持つシンガポールで1.5オンス(約40g)のヘロインを密輸しようとした34歳のマレーシア人Nagaenthran Dharmalingamへの死刑が執行された。同氏の弁護士と人権活動家によると、同氏はIQ69で、犯罪について理解できず密輸を強要されたものだという。シンガポール政府は死刑が麻薬持ち込み抑制に効果があるとするが、国連高等人権弁務官は世界で広がる人権擁護の法律に反すると非難。
【感想】
 マレーシアやシンガポールの空港では持ち物から「絶対に」離れてはいけない。自分の荷物に麻薬を知らぬ間に入れられると死刑になってしまう。

その他:
アウンサンスーチーさんの命運
A Myanmar court sentenced Daw Aung San Suu Kyi to five years in prison in a corruption trial closed to the public.
まず両姓を名乗るのか
Children in Italy will be given their mother’s and father’s surnames at birth, instead of automatically being assigned just the father’s.
世界最高齢の田中さん亡くなる
Lives lived: Kane Tanaka, the oldest person in the world, survived two world wars, the 1918 flu pandemic and cancer. She died in Japan at 119.

(2022.4.28 Thursday)