夏の宿題

今日、久しぶりに「サザエさん」を見た。夏休みの終わりに、カツオは例によって宿題が終わっていない。まずは工作の宿題で大作を作ろうとするが上手く行かない。そうこうしているうちに夏休み最後の日が来て、結局はカツオの宿題を、波平とマスオさんが手伝うことになり、フネさんとサザエさんは徹夜用のおむすびを作るというお話だ。

この話は奥深い。大事を横に置いて小事に囚われることはよくある。楽なことばかりして苦は後回しにしがちだ。なさなければならないことを、本人がしないと、家族や会社では同僚や上司がやらなければならなくなる。宿題はさっさと済ませた方だったが、銀行に就職してからは、ピンチで上司に助けられたことは今でも思いだす。

今日新聞を取りに行ったら、玄関前でセミが死んでいた。ミンミン蝉の声はもう聞かれない。夏も終わりだ。4月から始まったフランス語講座も最後の9月に入る。ラジオ講座を毎日惰性で聞いてきたが、予習も復習もしないため、少しも身に付かない。

日曜にサザエさんを見終わると日曜も終わりと気づきブルーになるという話がある。カツオを笑うわけには行かない自分を発見し、いつものことなので、自分にあきれる。反省!

(2022年8月28日 日曜日)

「売国奴」という嫌な言葉

「売国奴」というとても汚い響きを持つ言葉がある。辞書に寄れば「国を売る行為を行うものに対する侮蔑語」と説明されている。類語に「国賊」があるが、こちらは侮蔑の感情は含まれていないと思う。

 自民党の政治家の「旧統一教会」との関係が取りざたされている。私が大学生のころは原理研究会の活動が盛んでキャンパスで何度か勧誘を受けた記憶がある。ただ、最近メディアで大きく取り上げられている教会の「思想」は知らなかった。

  Wikipediaによると旧統一教会の思想は以下のようなものだ。「日本は”エバ国家”で「サタン(悪魔)の国」であるとの反日教義が教えられている。また、エバ国家である日本のLGBTや同性婚、夫婦別姓は「共産主義」とされ、認めさせてはならないと説いている。文鮮明の教え(教義)の一つとして、文教祖の恨(ハン)を晴らすのは「エバ国家日本をアダム国家韓国の植民地にすること」「天皇を自分(文鮮明)にひれ伏させること」としている。また文鮮明が大韓民国中央情報部(KCIA)の指示の下、同じく設立した関連団体の反共産主義政治団体国際勝共連合では、「朝鮮半島が突破口に第三次世界大戦が必ずおこらなければならない」「日本は生活水準を3分の1に減らし、税金を4倍、5倍にしてでも、軍事力を増強してゆかねばならない」とし、日本の国民に犠牲(生贄)になることを要求している。」

 自民党議員で、教会の会合に実際に参加したり、教祖夫人に花束を贈ったり、ビデオメッセージを送っていた人や教会施設に候補者を紹介した人や、教会に票の取りまとめを依頼していた人は、このような教会の「思想」を把握していたのであろうか?

 もしこうした思想の一端でも把握しながら、選挙での票と動員力と資金力に期待して積極的に接近していたとしたら、「売国奴」のそしりを免れられないであろう。不注意で接近していたとしても「国賊」にはなりそうだ。        そうした人たちには議員を続けてほしくないものだ。

(2022年8月27日 土曜日)

世界の動き 2022年8月26日 金曜日

ニューヨークタイムズ電子版より

今日の一言:
「季節性インフルエンザ」
 オーストラリアでの冬の流行状況からすると、今年の冬はインフルエンザが日本で大流行すると予想されている。過去二年間、人々のコロナへの細心の注意がインフルの流行を抑制してきたと言われるが、その風説が事実かどうか試される冬になりそうだ。コロナでは全数把握を止める代わりに、インフルの感染者と死者が毎日報道される事態になりはしないか。メディアの取扱いも注目だ。

1.新疆の人権問題の国連報告書公表は更に遅延
【記事要旨】
  バチェレ国連人権高等弁務官が5月に行った新疆ウイグル自治区の視察に関する報告書の発表が遅延している。バチェレ氏がウイグル自治区を視察したが、中国への対応が甘すぎると批判を浴び、後バチェレ氏は8月末で退任する意向を示し、その前に視察報告を公表すると約束していた。現在報告書の内容は中国がレビュー中で中国から大量の改善要求がある。10か月前に新疆の問題に国連が関与してから、報告の発表は殆ど説明なしに延期され続けてきた。
【コメント】
 報告書はどうも出そうもない。南シナ海の領土問題でも国際司法裁判所の判断を中国は無視している。中国の「横暴」に国連も国際機関も歯止めを掛けられない憂慮すべき状況だ。

2.プーチンは陸軍を強化
【記事要旨】
 陸軍の定員を137000人増員し115万人にすると発表。ウクライナでのロシア愚の死傷者は80000人にのぼるとの推定もありロシア軍の兵力不足が侵攻遅延の理由とされていた。兵員増強には国民動員の発令が必要であり、経済制裁と戦争の長期化を耐えてきたロシア国民への影響も考えられる。
【コメント】
 半年で8万人の犠牲は大きいが、プーチンへの支持率はまだ高い。今回の動きがロシア国民の厭戦気分を高めるのに期待したいがどうだろうか。

3.中国が台湾を窒息させる方法
【記事要旨】
 台湾の主要な港は西岸にあり、中国が海上封鎖するのは容易だ。海外との通信の90%を担う海底ケーブルの遮断も可能だ。台湾への直接侵攻能力はまだ中国には無いと思われるが、このような封鎖行為で台湾を窒息させることは容易だ。中国は人民解放軍の強化を進め、現在では海軍力も米国に対抗しつつある。
【コメント】
 台湾の位置はいかにも脆弱だ。どのように台湾支援を続けるのか有事のまえに努力と知恵が必要だ。

その他:
「兄弟福祉院事件」って韓国で大問題だったんですね。知らなかった。
South Korea’s Truth and Reconciliation Commission confirmed that the government had illegally helped send “vagrants” into forced detention​ at a welfare center called Brothers Home, exposing them to beatings, rapes and other abuses that sometimes led to death.
英国の首相はどうなる 鉄の女の再来か
Liz Truss has modeled herself after Margaret Thatcher in her campaign to be Britain’s next prime minister.
プライベートジェットが熱波に影響しますかね
As France reeled from extreme heat, politicians proposed regulating or banning private jets.

(2022年8月26日 金曜日)

世界の動き 2022年8月25日 木曜日

ニューヨークタイムズ電子版より

今日の一言:
「成田悠輔氏」
 いまTVやSNSで露出度が急増中だ。イェール大学の助教授の天才とメディアは紹介している。まると四角のレンズの眼鏡をかけていて一度見たら忘れられない印象を残す。私は最近この人をYouTubeで追っているが、常識的なコメントをしないので面白い。少し長い講演を見ると、起承転結のはっきりした論理展開をしているが、それぞれの段階でひねりが利いていて、思いがけない結論へ導くのが特徴だ。しばらくは時代の寵児としてますますメディアへの露出が高まるだろう。

1.ウクライナ戦争6カ月
【記事要旨】
 第二次大戦後最大の地上戦が継続し両軍で死者が多数発生し、ウクライナでは660万人の難民が発生している。6カ月目の昨日、ウクライナ中部の駅へミサイルが着弾し15人が死亡したが、露の大規模攻勢は無かった。プーチンはウクライナ全土の20%を占領し戦闘を終結する意図は見られない。ゼレンスキーは「ウクライナは再生し新しい日々が諦めない理由だ」と発言。ロシア国内では戦争への無関心の維持にプーチンは成功し、ロシア経済は制裁にも耐えている。欧州はエネルギーコストの高騰に耐え、ウクライナへの連帯を維持している。バイデンは30億ドルの武器支援を約し、戦争は米国主導に変化してきている。
【コメント】
 戦争が日常になっているウクライナは日本から遠く、対岸の火事だ。外交が得意だという岸田さん、岸田ドクトリン風呂敷でも広げてみてはどうだろうか。

2.天候変化がインドの乳業を脅かす
【記事要旨】
 8千万人の農民が毎年2億トンの牛乳を生産するインドの乳業は世界最大。熱波は乳牛にストレスを与え生産がすでに11%減少。スポット豪雨が生産者に打撃を与えている。従来の高温対策は村の池に依存してきたが、池は枯渇し汚染が進んでいる。科学者は耐熱性のある新種の水牛の開発を進める。
【コメント】
 2億トンとは巨大な数字だ。日本の牛乳生産量は年間300万トンほどだ。

3.韓国の出生率は記録的低さに
【記事要旨】
 韓国の出生率は六年連続で低下し2021年には0.81になり世界最低を更新。生活不安により結婚できない若者が増える現在の問題が、将来の社会保障を不安にさせている。移民なしに人口を維持するためには出生率2.1が必要であり、米国では1.66、日本では1.37だ。韓国の人口は過去二年減少し、学童数の減少。徴兵数の減少、労働人口の減少が表面化している。労働力の減少は、ロボットやAIの活用に活路を見出す方向へ展開する見込みだ。
【コメント】
 日本より出生率が低いのは驚き。子供を作り育てるのがあたりまえという社会通念が無くなった状況をどう打開するかは東アジア全体で大きな課題だ。

その他:
今度はカナダ
China warned that it would take “forceful measures” if Canada interfered with Taiwan, after it emerged that Canadian officials would visit the island, Reuters reported.
学費ローンに支援
President Biden announced that he would cancel $10,000 of student loan debt for Americans earning less than $125,000.
カセンチーノって知ってますか
Casentino cloth, a famously durable and waterproof Italian wool produced for centuries in a Tuscan valley, has been equally popular among 14th-century merchants and Florentine lords, composers like Verdi and Puccini, and movie stars like Audrey Hepburn. But the only factory that makes the finished wool could soon close.

(2022年8月25日 木曜日)

世界の動き 2022年8月24日 水曜日

ニューヨークタイムズ電子版より

今日の一言:
「核兵器の使用の脅威」
 ウクライナとロシアの戦争は6か月経っても終わりそうもない。シカゴ大学のミアシャイマー教授は核戦争の危機を世界は甘く見ていると警告する。ロシアが戦争の膠着を打開したいとき。ウクライナが負けそうで米国が参戦するとき。ウクライナがロシアの占領地域を回復するとき。この3つの事態でロシアは核を使用する可能性が高いと教授は警告する。そうだとすると、戦争がどう進んでもロシアは核を使用することになる。教授の「世界の破滅のシナリオ」が現実にならないことを祈るのみだ。

1.マレーシアの前首相が刑務所へ
【記事要旨】
 2年前ナジブ・ラザク首相は巨額の収賄容疑に問われた。月曜に最高裁は同氏の控訴を棄却し、12年の刑が確定した。英国で教育を受けた元首相の息子で、ずっと政界の要職を占めてきたエリートであるナジブ前首相への判決確定はマレーシアの司法が独立して機能していることをしめす出来事。ナジブは1MDBという政府関連ファンドから9.8百万ドルを賄賂として受領して、ヨットやピカソの絵画の購入、息子が「Wolf of Wall Street」という映画を作る資金などに費消していた。ナジブはこれ以外に同ファンドから消えた98億ドルの資金への関与が疑われている。
【コメント】
 身分社会のマレーシアではナジブのような政治貴族は絶対罪に問われることは無いと信じられてきたが、三権分立と民主主義の勝利だ。

2.ウクライナの危機に瀕する原発
【記事要旨】
 国連安保理は火曜に緊急会合を開きザポリージャ原発を巡る危機を話し合った。原発への着弾に関しロシアとウクライナはお互いを非難している。原発はロシアが占領しウクライナの技術者が運営している。ウクライナからの要請を受け、状況が許せばIAEAが近日中に査察予定。米情報局は開戦6カ月目でウクライナの独立記念日でもある今日、ロシアが攻勢を強めると警戒。
【コメント】
 ロシアは巨大な原発を「人質」として核兵器と同様の脅威を欧州に与えている。

3.トランプは700ページに及ぶ極秘文書を所持
【記事要旨】
 トランプ大統領がホワイトハウスからフロリダの自宅に700ページに及ぶ極秘文書を持ち出したことが判明し、捜査当局はその重大性を精査している。トランプの弁護士は元大統領に与えられた特権だと主張。FBIは、トランプは「特別アクセスプログラム(SAP)」に関連する書類も保持していたと説明。
【コメント】
 米国の極秘書類とはどんな内容なのだろうか。なかなか想像するのが難しい。漏れると国の根幹が揺らぐような情報なのだろうか。

その他:
パキスタンの政治混乱
Imran Khan, the former prime minister of Pakistan, was asked to appear in court next week as prosecutors considered charging him with contempt on top of recent antiterrorism charges, Reuters reports.
ニカラグアでは
In Nicaragua, a wave of government attacks on Catholic church leaders has extinguished the last independent voice in the country.
ウクライナだけで資金枯渇
Soaring needs and wealthy countries’ focus on Ukraine have left U.N. aid agencies with too little money to address other crises, forcing them to cut programs.

(2022年8月24日 水曜日)