ESGによる企業価値の向上

 ESGが花盛りだ。MSCI、FTSE、Bloomberg、Thomson ReutersがESGレーティングを公表し、ESGスクリーニングにより上場株式を選別している。このようなレーティングと企業業績には有意な相関関係が無いというのがこれまでの多くの実証実験の結果だ。

 相関関係を示す数少ない研究の成果としてエーザイのCFOの柳良平氏による「柳モデル」があげられる。参考文献:https://www.camri.or.jp/files/libs/1842/202212090819537963.pdf
 柳氏の論理展開は、ESGイコール非財務資本としてとらえ、ESGを推進する際に考えるKPIがPBRの上昇にどれだけ効果があるかと言う貴重な研究だ。

 ただ、我が国ではプライム上場企業でもPBR1倍を下回る企業が約50%あるが、柳氏の論理展開を借りれば、これらの企業はESG活動がマイナスの企業価値をもたらしていることになる。

 上記の文献では、「人財投資を1割増やすと5年後にPBRが13.8%上がって約3,000億円企業価値が作れます。R&Dを1割増やすと10年超でPBRが8.2%上がって2,000億円企業価値が作れます。女性管理職を1割増やすと7年後に
PBRが2.4%上がって約500億円価値が作れます。育児・時短の利用者が1割増えると、9年後にPBRが3.3%上がって900億円ぐらい企業価値が作れる正の相関があることを証明しました。」との記述がある。

 結論として、相関関係が示されたことになっているが因果関係については断定されていないのが実務上は弱いなと思う。

 そもそもESGでのKPIを選定したとしたら、それらが、企業価値を示す代表的な指標であるROICにどのような影響を与えるか検討出来ればよいのだと思う。ROICは、分子であるNOPAT(税引き後営業利益)、分母である投下資本に分解できるので、其々に対してどのようにKPIが作用するのかを検証できないのだろうか。

 更にROICが評価する際の基準レートたる資本コスト(WACC-成長率)に対しても、WACCを下げる、成長率をあげる、という効果がESGにはあるはずだから、それが測定できれば、ESGを時間をかけて推進する価値があるのだと思う。

 世界の趨勢で、日本の金融庁も言うからと言う理由でヤラサレ感満載の現在のESG対応では企業経営を改善するツール足りえない。

2023年6月24日 土曜日

世界の動き 2023年6月23日 金曜日

今日の言葉:
「利上げ」
 世界中で金利の引き上げが進んでいる。
 イングランド銀行(英中央銀行)は大方の予想に反し政策金利を0.5ポイント引き上げ5%とした。インフレを抑え込む取り組みを強化し、追加利上げが必要な可能性も警告した。金利が高水準へ向かうとの従来のガイダンスを維持。金利が来年序盤に6%前後でピークを付けるとの市場予想を否定しなかった。
 英国以外でも中銀の金融政策発表が相次いだ。スイス中銀は政策金利を0.25ポイント引き上げ1.75%とした。ノルウェー中銀は政策金利を0.5ポイント引き上げて3.75%に設定。2021年9月以降11回目の利上げとなる。トルコ中銀は政策金利を15%に引き上げたが、利上げ幅はエコノミスト予想を大幅に下回り、トルコ・リラは対ドルで最安値を更新した。
 スイスでも政策金利が1.75%あるので驚いた。これでは円安になるわけだ。

ニューヨークタイムズ記事より
1.タイタンは「壊滅的な爆縮implosion」を経験した
【記事要旨】
 米国沿岸警備隊は昨日、日曜日に行方不明になった潜水艦に乗っていた5人全員が死亡したと思われると発表し、救助活動は終了した。船の残骸は、タイタニック号の船首から約400フィートの地点で発見され、「壊滅的な爆縮と一致する」と沿岸警備隊の司令官は述べた。
 オーシャンゲート社のCEOであるストックトン・ラッシュが潜水艇を操縦していた。 4人の乗客は英国の実業家で探検家のハミッシュ・ハーディング、英国系パキスタン人のビジネスマン、シャザダ・ダウッドとその10代の息子、スレマン。 そして、タイタニック号の沈没現場まで35回以上潜水したフランスの海事専門家、ポール・アンリ・ナルジョレットだった。
 当局は、現場の調査と記録を続けると述べたが、犠牲者の遺体回収の見通しには答えることができなかった。 船がいつ爆破したかを判断するのは時期尚早だが、海底での遠隔操作は継続されるだろうと述べた。
 潜水艇業界のリーダーたちは、この船の設計に「壊滅的な」問題が発生する可能性があると何年も前から警告し、タイタンの運航会社が標準的な認証手順に従っていなかったことを懸念していた。
【コメント】
 「やはり」という結末だった。経済的な面からは、潜水艇には、そして乗客には保険がかかっていたのだろうかという疑問が湧く。

2.モディ首相、記者の質問を無視
【記事要旨】
 インドのナレンドラ・モディ首相は昨日ホワイトハウスで21発の祝砲で歓迎され、華やかな国賓訪問の始まりとなった。 同氏は記者会見で質問に答えたが、これは首相在任9年間で初めてと思われる。
 バイデン大統領の隣に立ったモディ首相は、反対派の取り締まりや政権下での少数派の扱いに対する懸念を一蹴し、「差別の問題はない」と述べ、「民主主義は我々のDNAに組み込まれている」と応じた。
 モディ首相の発言は、批判に直面した際に政府が通常言うことと一致していた。 インド政府は反対派を追い詰めており、インドの独裁化への懸念が高まっているが、モディ首相自身が報道陣からの質問に直接答えることは滅多にないことだ。
 バイデン氏とモディ氏は、技術、エネルギー、軍事装備分野での協力を推進するための一連の取り組みを発表したが、両国間の摩擦点、特にウクライナとの摩擦点については動きは無かった。インドはロシア原油の主要な買い手となっている。
 議会の合同会議で演説したモディ氏は、インドと米国の絆を強調し続け、スタンディングオベーションと名前の連呼で迎えられた。モディ氏は公式晩餐会で栄誉を讃えられる予定だ。
 ウクライナ戦争と中国との緊張の高まりの中で、関係改善により、米国はインドを近づけようとしている。
【コメント】
 米国は厚遇しているが、モディは煮ても焼いても食えない老獪な政治家だ。呉越同舟の米印接近だ。

3.アメリカの右派に反抗する
【記事要旨】
 米国の保守派は長年、自由主義経済と文化と政治が国を左派権威主義に導くと警告してきた。 しかし、2年前までは、脱北者で右翼メディアのスターとなったヨンミ・パクさんのような同盟者はいなかった。
 最近、朴氏は、米国の数学指導における人種差別撤廃の呼びかけを、彼女が子供の頃に北朝鮮の学校で受けた授業と比較しながら、米国も北朝鮮と同じ道をたどっていると主張した。
【コメント】
 この記事のタイトルの原文はDefecting to America’s rightだ。
 読んでも内容がよくわからなかった。ヨンミ・パクは米国左派の人権擁護派と行動と共にしていたのだが、最近は右派の支援者になったということだろうか。脱北者である彼女についてはhttps://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%91%E3%82%AF%E3%83%BB%E3%83%A8%E3%83%B3%E3%83%9F に詳しく書かれています。

その他:
WSJ記者の監禁は継続
 A Moscow court denied an appeal by Evan Gershkovich, a Wall Street Journal reporter held on espionage charges who asked to end his pretrial detention in Russia.
中国ビジネスの拡大を米は制限
 U.S. lawmakers accused the Chinese shopping platform Temu of shipping goods made with forced labor into the U.S.
 The Biden administration is exploring whether it can set tighter limits on Chinese cloud computing companies when they operate in the U.S.
葛飾北斎の影響
 Katsushika Hokusai was one of the most influential figures in European modern culture, but he never set foot there. A few years after his death in 1849, his woodblocks started to flutter over the ocean. A new kind of art emerged: born in Tokyo, spanning the whole world.
 Our critic at large Jason Farago reviewed an exhibition of his works in the U.S. showing how Hokusai inspired a tidal wave of followers, including Gauguin and Lichtenstein.

2023年6月23日 金曜日

世界の動き 2023年6月22日 木曜日

今日の言葉:
「独裁者」
中国政府はバイデン米大統領が中国の習近平国家主席を「独裁者」と呼んだことに反発し、「公の場で政治的挑発」を行ったと非難した。ブリンケン国務長官の訪中を通じ米中関係の安定化が図られたばかりだが、両国間の緊張が再び高まる可能性もある。
中国外務省の毛寧報道官は定例記者会見で、バイデン氏の発言は「でたらめで、極めて無責任だ」と批判。「基本的な事実と外交儀礼に反しており、中国の政治的尊厳を著しく損ね、公の場での政治的挑発に相当する」と主張し、「中国は強い不満と反対を表明する」と述べた。
中国の反応は外交上極めてまっとうなものだと思うが、中国では習主席は独裁していないという理解だとわかる。国民からの要望で慈父のように統治しているということだろう。

ニューヨークタイムズ記事より
1.モディ首相、米国への国賓訪問を開始
【記事要旨】
ナレンドラ・モディ首相は昨日ワシントンに到着し、米国がインドを近づけることを期待する国賓訪問を開始した。
本日、モディ首相は議会合同会議で演説し、ホワイトハウスでの公式晩餐会でバイデン大統領と大統領夫人の祝賀を受ける予定だ。 同氏は現政権による国賓として歓迎された3人目の指導者となる。
モディにとって、今回の訪問は、彼が世界的な政治家、そして主に独自の条件で国際舞台に登場しようとしている国の指導者への変貌を確認するものである。 彼と彼の外交官たちは、インドがその巨大な規模、経済的将来性、そして文化的・技術的貢献に対して、正当な評価を受けていないと感じている。
ウクライナ戦争に対するインドの抵抗やモディ氏の民主主義破壊への懸念にもかかわらず、バイデン氏がレッドカーペットを展開しているという事実は、米国がインドを不可欠な大国と見なしている証拠だ。 その理由の一部はインドの経済発展によるものだが、地政学によるものでもある。米国が中国との衝突を強める中、インドは中国との関係において極めて重要な役割を果たす可能性がある。
モディ首相は防衛と技術協力、特に米国の投資と技術を呼び込むことを望んでいる。 インド軍は物資の供給を依然としてロシアに大きく依存しており、ニューデリーは国内製造の拡大と供給源の多様化を目指している。 モディ首相は国連安全保障理事会を含む国際舞台でインドの発言権を拡大することを望んでおり、米国との利益の一致がそれを助ける可能性がある。
世界秩序における米国のリーダーシップがますます試される中、バイデン氏はドローン販売や貿易・技術関係の拡大にとどまらず、インドを接近させようとしている。 双方が相手方に不信感を抱いていた長く冷たい歴史の後に、過去数十年にわたり、両国は関係を拡大し、特に防衛関係をほぼゼロから構築してきた。 最近の勢いはインドの成長によるものであると同時に、米国の中国という難題によるものでもある。
【コメント】
久しぶりにトップ3に中国関係の記事が無い。ただ、インドへの注目は中国との関係の反映であるのはこの記事のとおりだ。日本はインドとの経済関係を拡大する機会が過去数十年にわたってあったが、リスクを取って機会を活かしたのはスズキだけだ。

2.タイタンの捜索は海底の騒音に焦点を当てています
【記事要旨】
米国沿岸警備隊によると、タイタン潜水艦が週末に消息を絶った北大西洋の僻地で、カナダの監視機が火曜日と昨日も30分間隔で「衝撃音」を検知し、捜索チームがその地域に集中するよう導いたと発表した。 その音がタイタンから発せられたものかどうかは不明のままだ。
捜索海域に向かっている船には、タイタニック号が座っている深さで活動できるロボットが搭載されているが、今朝までには現場に到着しない見込みだ。 米国沿岸警備隊は、タイタンに残された酸素はおそらく約20時間持続すると推定した。
タイタンの内部はかなり窮屈で、座席がなく、乗客が座れるのは平らな床だけで、ビューポートが 1 つだけある。
【コメント】
無事を祈るばかりだ。

3.希望が終末に
【記事要旨】
先週ギリシャ沖で750人もの移民を乗せた漁船が転覆し、100人以上のパキスタン人が死亡した。 この10年間で最も死者数の多い難破船となった。 乗組員のうち約28人はパキスタンが支配するカシミール地方の鮮やかな緑の渓谷が広がるバンドリ出身だった。
「私の60年間の人生で、村でこれほど悲しい日は見たことがありません」と、この地域の商店主は語った。 「まるで終末の日のようです。村は若く、勤勉に働いた多くの息子たちを失いました。」 バンドリには、明るい未来を求めて海外に移住する若者たちの長い歴史がある。
1 億 7,500 万ドルのスーパーヨットが救難信号に応答し、難破船の生存者 100 人の救助に貢献した。
【コメント】
沈没した船はパキスタンから出港したのだろうか。ギリシャ沖までは大変長い航海だ。スエズ運河も経由したのだろうか。希望の航海の暗転には胸が痛む。

その他:
韓国の入試で「超難問」排除
South Korea’s ministry of education will drop “killer questions” from the college entrance exam to help families that have been spending huge amounts on private cram schools.
(超難問を解くレベルの学力を得るためには高い学費で予備校に通う必要がある。尹政権はそうした過度な受験熱と家計負担を減らそうとしているようだ。)
ウクライナの戦争
Rebuilding Ukraine’s shattered infrastructure will cost at least $400 billion, according to economists and Ukrainian officials.
Ukraine’s president, Volodymyr Zelensky, defended the slow progress from the counteroffensive, saying that it was not a “Hollywood movie.”
(ウクライナの復興会議が開催されたそうだが、停戦が無ければ復興はありえないだろう。)
ファイナルファンタジー16が今日発売
Final Fantasy, the role-playing video game franchise developed by Square Enix, made a name for itself in the 1990s for telling deep, epic stories with huge casts. But after 35 years, some of the series’ more recent entries have missed the mark.
With its latest installment, Final Fantasy XVI, which will be released worldwide today, Square Enix is trying to right those wrongs and perhaps solve the franchise’s “Star Wars” problem: the difficulty of satisfying the expectations of a dedicated fan base while also attracting new audiences.

2023年6月22日 木曜日

世界の動き 2023年6月21日 水曜日

今日の言葉
「乱暴な覚醒 Rude Awakening」
 ウォール街きっての弱気派、モルガン・スタンレーのマイケル・ウィルソンは、財政支援の減少や流動性の低下、インフレ鈍化が年後半に米国株上昇の重しになるとしている。
 3月の米国での破綻銀行の預金救済がもたらした過剰流動性によって数少ない銘柄の株価が押し上げられた後、株式のバリュエーションが行き過ぎており、強気のポジショニングを取り巻く現在の興奮に乗るのは難しいと20日のレポートでコメントした。
 年後半に「成長が再加速すれば、株価を支える強気のストーリーは真実になるが、そうでなければ多くの投資家が『乱暴な覚醒』を体験する恐れがある。見えているリスクの及ぶ範囲は非常に大きい」と論じている。
 目覚めよ、短期流動性に酔っている者達よ。という見方だ。

ニューヨークタイムズ記事より
1.行方不明の潜水艦の空気がなくなりつつある
【記事要旨】
 タイタニック号の残骸を探索するツアー中に北大西洋で連絡が途絶え、5人が乗った深海潜水船を発見するため、国際救助チームは時間との闘いを続けている。
 潜水艇タイタンには米国東部時間の昨日午後一時の時点で、呼吸可能な空気はおそらく約40時間残っていると米国沿岸警備隊は述べた。
 タイタンとの交信は日曜日、2時間半潜水するはずだった潜水の半分過ぎで途絶えた。 船に乗っている5人は英国の実業家で探検家のハミッシュ・ハーディング。 英国系パキスタン人の実業家で探検家のシャザダ・ダウッドとその息子スレマン。 タイタニック号の沈没現場へ35回以上潜水したフランスの海事専門家、ポール・アンリ・ナルジョレット。オーシャンゲート・エクスペディションズのCEOストックトン・ラッシュが潜水艇を操縦していたという。
 タイタンの 捜索エリアは海面から2マイル以上も下にあり、圧力は固体鉛の100階建ての塔の下に等しい。
 オーシャンゲート・エクスペディションズは、急成長するハイリスク旅行業界の一環として、2021年から1人当たり最大25万ドルのタイタニック号沈没船ツアーを提供している。 水中車両業界のリーダーたちは2018年、同社の最高経営責任者に書簡を送り、同社の「現在の『実験的』アプローチ」は「壊滅的な」問題を引き起こす可能性があると警告していた。
 同様の潜水艦で沈没した経験のある同僚のウィリアム・ブロードさんは語った。通信が途絶える可能性がある。潜水艦を動かすプロペラが機能しなくなる非電気的な機械的故障がある。バラストが落ちなければ、水面に戻ることはできない。ハーディング氏は2021年のインタビューで「何か問題が起こったら、戻ってくることはできません」と彼は言っていた。
【コメント】
 大変恐ろしい冒険旅行の結果だ。25万ドル払っても命の補償は無い。

2.アリババの再編
【記事要旨】
 アリババは昨日、中国ハイテク大手の会長兼最高経営責任者ダニエル・チャン氏が退任すると発表した。 長年務めた幹部2人がトップの地位を引き継ぎ、張氏は同社のクラウドコンピューティング部門の最高経営責任者としてのみ務めることになる。
 同社が6つの部門に分割されるため、この再編は重要な時期に行われる。 アリババは、中国最大のテクノロジー企業の力に対する中国政府による弾圧の最も注目を集めた標的だった。
 アリババ出身のジョセフ・ツァイ氏が会長に就任する。 蔡氏と同じくアリババの共同創設者であるエディ・ヨンミン・ウー氏が最高経営責任者に就任する。
北京の投資顧問会社の会長は「信頼されていたチーム、つまり旧来のガードが再び主導権を握った」と述べた。

その他の関連記事:
金融:中国中央銀行は昨日主要金利を引き下げたが、これは中国経済が失速しているという中国政府と企業部門の懸念の明らかな表れである。
貿易:明らかに中国を狙った新たな計画で、欧州委員会は欧州企業による軍事関連技術の輸出を禁止したいと考えている。
米中関係:アントニー・ブリンケン国務長官の北京訪問は、両国が敵対関係をいかに異なって認識しているかを示した。
【コメント】
 アリババの記事の解釈は難しい。これで企業の独立性は増加したのだろうか。依然として共産党の強力な監視下で制限を受け続けるのか。そこを見て行きたい。

3.米国で中国の代理人として活動したとして3人が有罪判決
【記事要旨】
 ニューヨーク市の連邦裁判所は、10年以上前に米国に移住し、家族とともにニュージャージー州に住んでいた元中国政府職員に対するストーカー行為と嫌がらせの罪で男性3人に有罪判決を下した。
 マイケル・マクマホン、元ニューヨーク市警警察官と、ジュー・ヨン、ジェン・コンインも、未登録外国工作員として活動した罪で有罪判決を受け、ジューは2度目の共謀罪でも有罪判決を受けた。
 検察当局は、この男たちが元中国高官の徐進氏を中国に強制送還する計画の鍵を握っており、同氏は横領罪で死刑に処される可能性があったと述べた。
 検察当局は男たちがキツネ狩り作戦で役割を果たしたとして告発したが、司法省はこの作戦が世界中の中国人を統制しようとする中国政府の試みの一環であると主張している。
【コメント】
 海外に出ても中国当局に目をつけられるとキツネ狩りされる。中国の統制は強力だ。

その他:
ヒマラヤの氷河が消える
 Himalayan glaciers are disappearing even more quickly than scientists thought.
フランスでも五輪汚職か
 French police searched the headquarters of the Paris 2024 Olympics organizing committee as part of a corruption investigation.
アメリカでも愚息
 Hunter Biden, the president’s son, will plead guilty to two misdemeanor tax charges as part of a deal that will likely allow him to avoid serving a prison sentence.

2023年6月21日 水曜日

世界の動き 2023年6月20日 火曜日

今日の言葉
「世界難民の日」
今日は国連の定める世界難民の日だ。昨年末で1億人以上の難民がいる。先進国の中で認定率の低い米国でも認定率は50%なのに対し、日本での難民認定は極めて低く、昨年で申請者の2%、202人が認定されたに過ぎないそうだ。
政治的に迫害されるミャンマーのロヒンギャ人、トルコのクルド人の申請も日本では殆ど難民と認定されない。難民を自国への「難題」としてみるのでなく世界共通の解決すべき「課題」としてとらえる視点が必要だろう。

ニューヨークタイムズ記事より
1.習主席がブリンケン長官と会談
【記事要旨】
米ブリンケン国務長官は、米中間の紛争のリスク増大について世界的な懸念を引き起こす中で、両国関係が極度の冷え込みを避けようとして、中国の指導者習近平と会談した。 この会談は、両国が対立の危険性を認識していることを示している。
習主席がブリンケン氏と会談するという決定は、習氏が緊張の高まりに不快感を抱いていることを示した。 同氏は35分間の会談の冒頭で和気あいあいとした挨拶を交わし、ブリンケン氏の2日間の中国訪問で不特定の問題で進展があったと述べると同時にブリンケン氏が「中米関係の安定化にもっと積極的に貢献してくれることを期待している」と不満をほのめかした。
2018年以来北京を訪問した初めての米国務長官であるブリンケン氏は、「上級レベルでの直接関与と持続的なコミュニケーション」を推進したと述べた。 同氏は中国に対し、軍間の通信チャンネルを開設が中国周辺の海空域での危機を回避するために不可欠だと主張したが、拒否されたと述べた。
ブリンケン・習の会談は、習氏とバイデン大統領の会談の舞台となる可能性があるが、ハイレベル外交で関係の軌道を変えることができるかどうかは不透明だ。米中間の意見の相違には、台湾、中国軍の勢力拡大、先端技術の開発、ロシアのウクライナ戦争、人権などが含まれる。
中国経済の悪化により、中国政府に対する関係安定への圧力が中国内で高まっている可能性がある。 習氏はまた、世界的な政治家としての地位を確立したいと考えているため、関係を安定させたいと考えている可能性がある。
【コメント】
習ブリンケン会談の席の位置は、習がチェアマン席で、ブリンケンは格下の客人の位置だった。ブリンケンに習が会ってあげたという構図だ。
先のマクロンに続きドイツもトップの訪中を進めるようだ。尖閣での緊張が進んでいる日本では対中関係は是々非々で進めるべきだ。

2.ロシア暗殺未遂事件
【記事要旨】
2020年に、ロシアは米国本土にいるCIAの情報提供者の暗殺を試みた。 この陰謀は失敗したがプーチン大統領による暗殺作戦の拡大を表しており、モスクワ駐在のCIAのヘッドとワシントン駐在のロシアのエージェントの追放につながった。
情報提供者のアレクサンドル・ポチェエフは10年以上前にロシアの情報当局者だった。 彼の情報で、FBIによる2010年の捜査では、米国東海岸で暮らしていた11人のロシアスパイが捕らえられ10人が追放された。
プーチン大統領は、CIAによってマイアミに保護されたポチェエフを処罰すると長年誓っていた。メキシコの科学者にポチェエフ氏の捜索を強要したが、科学者は作戦を失敗し逮捕され、米国の捜査官に計画の詳細を提供した。

その他のロシアとウクライナのニュース:
ロシアの野党指導者アレクセイ・ナワリヌイ氏は新たな過激主義容疑で起訴され、懲役30年が追加される可能性がある。
他国からウクライナに寄贈された武器の多くは非常に老朽化しているため、予備部品としてのみ適していると考えられている。ウクライナはまた、納入されなかった武器に対して数億ドルを支払っている。
【コメント】
ロシアのスパイ組織はなかなか足を洗えないようだ。怖い世界だ。ウクライナの反転攻勢の状況は情報が交錯し、不明だ。

3.ニュージーランドの住宅暴落
【記事要旨】
新型コロナウイルスのパンデミックは世界中の住宅市場に混乱をもたらしたが、先週景気後退に陥ったニュージーランドほど大きな変動を経験した国はほとんどない。
人々が低い住宅ローン金利や融資規制の緩和を利用したため、パンデミック中に同国の住宅価格はほぼ50%上昇した。 しかし2021年11月、中央銀行はインフレ上昇に対処するため、世界で最も積極的な利上げサイクルの1つを開始した。
それ以来、価格は 17.5% 下落し、一部の推定によると、60 億ドル以上の家計の資産が消滅した。
住宅は伝統的に供給が不足しており、品質も劣っている。 ニュージーランドの住宅は世界で最も手頃な価格の住宅の一つだ。
政治: 今年の国政選挙に向けて、住宅危機が最重要課題となっている。 北島で大規模な嵐と洪水が数千戸の住宅に被害を与えた2月には、問題に対処する要求がより緊急性を増した。
【コメント】
住宅の金利弾力性がこれほど高いとは驚きだ。日本の住宅価格はどうなるだろうか。

その他:
パレスチナでの紛争は続く
At least five Palestinians died in a gun battle between Israeli forces and Palestinian militants in the occupied West Bank.
北朝鮮では責任重大
North Korea’s top leaders “bitterly criticized” officials responsible for a failed launch of a military satellite last month, state media said. The launch set off an evacuation order in Seoul.
主演者の人種ダイバーシティ
In the musical “The Light in the Piazza,” two tourists travel to Italy during the 1950s. In a revival, a theater company in New York has cast Asian actors in two main roles. The move is an effort to emphasize the musical’s exploration of the otherness — an otherness that some Asian Americans often feel.

2023年6月20日 火曜日