市場動向 2026年1月19日から23日 備忘録

【米国市場】
1月19〜23日の主要な出来事・相場の流れ
1月19日(月):休場(キング牧師記念日)
 米国株式市場はキング牧師記念日のため休場。
​ その間の先物市場では、トランプ大統領によるデンマークやドイツなど欧州諸国への10%関税示唆が嫌気され、S&P500先物 −1%前後、ダウ先物 −0.8%前後、ナスダック先物 −1.2%前後と軟調に推移。

1月20日(火):グリーンランド発言と関税懸念で急落
 トランプs氏が「グリーンランドの米国支配」にこだわる発言を行い、対欧州との緊張・貿易摩擦再燃への懸念が一気に高まり、今年最悪クラスの下げに。
 ダウは871ドル安(−1.8%)、S&P500 −約2.1%、ナスダック −約2.3〜2.4%と、10月以来の大幅安。
 リスク回避でドル安・金高が進展し、10年国債利回りは昨年8月以来の高水準に上昇。

1月21〜22日(水・木):政治・金融政策不透明感継続も、下げ一服・自律反発
 週前半の急落を受け、投資家は「Sell America」的な動きからポジション調整を進めつつも、過度な悲観はやや後退。
​ トランプ政権の対欧州関税カードやグリーンランド問題をめぐる「政治リスクプレミアムの上乗せ」がテーマとなり、ボラティリティは高止まり。
​ 一方で、半導体や一部大型テック、銀行株などがリバウンドし、S&P500は連日で小幅高となる場面もあった。

1月23日(金):小動きで週を終了
 週末の23日は、前日までの反発の流れを引き継ぎつつも、グリーンランド問題や対欧州関税の迷走がくすぶり、指数全体は小動きにとどまった。
 S&P500はわずかに上昇(+0.03%)して6,915.61、ナスダックも+0.28〜0.3%程度上昇して23,501.24で終了。一方、ダウは主力銘柄(ゴールドマン・サックス、キャタピラー、アメックスなど)の下落が重しとなり、−0.6%の下落で49,098.71と3指数の中で最も弱い動き。

週次では3指数ともマイナスで終了し、S&P500 −0.4%、ダウ −0.5%、ナスダック −0.1%と「小幅安の週」になった。

相場を動かした主なテーマの整理
政治リスク・通商リスク:トランプ大統領によるグリーンランドを巡る強硬発言と、欧州への10%関税カードの取り沙汰が、グローバルな貿易戦争再燃懸念を高め、週前半の大幅下落につながった。

安全資産へのシフト:株安の一方で、金価格は史上最高値を更新、スイスフランや円などの安全通貨高も進展し、「株から安全資産へ」のシフトが確認された。

金融政策・FRB人事への不透明感:パウエル議長への捜査報道や後任候補人事を巡る混乱などが、「FRBの独立性」や今後の利上げ・利下げスタンスへの不安要因となり、ボラティリティを押し上げた。

企業決算(半導体・金融など):決算シーズン入りで、半導体や銀行株中心に個別物色も見られたものの、マクロ・政治要因のインパクトが大きく、指数全体としては「決算好悪よりもヘッドラインリスク」で動いた1週間だった。

まとめ
 1月19〜23日の米国株は、「トランプ政権の対欧州スタンスとグリーンランド問題」→「金利・為替を巻き込んだリスクオフ」→「週後半の自律反発」→「小幅マイナス週で終了」という流れ。
​ 指数ベースでは、S&P500 −約0.4%、ダウ −約0.5%、ナスダック −約0.1%と、ボラティリティの高さの割に「週足では軽微な調整」にとどまった。

【日本市場】
1/19〜23の動き
1月19日(月)
 日経平均は前週末比で約 −1.7%安の52,991.10円で終了(53,936円→52,991円)。TOPIXも3,656.40→3,625.60と反落し、1日で約 −0.8%の下げ。
 背景には、欧米の関税懸念や米金利上昇を受けたリスクオフがあり、輸出株・景気敏感株を中心に売り優勢。

1月20日(火)
 日経平均は一時800円超安の場面もあり、終値は52,991.10円前後と前日比で続落(下げ幅1%超)。
​ 米トランプ政権のグリーンランド発言や欧州向け10%関税カードが意識され、外需株に売りが集中。

1月21日(水)
 日経平均は52,774.64円まで下落した後、引けにかけて下げ渋り。
​ FRB次期議長人事を巡る報道で利下げ期待が後退し、米ハイテク高と日本株のディフェンシブ買いが交錯する展開。

1月22日(木)
 日経平均は53,688.89円と反発し、前日の下げをやや取り戻す動き。TOPIXも3,616.38→3,629.70と2日連続で上昇し、バリュー株・金融株に買い戻し。

1月23日(金)
 日経平均は53,846.87円と小反発で週を終え、週初の急落からはかなり戻したものの、週ベースでは小幅マイナスにとどまった。TOPIXも0.37%高で引けましたが、週間では −0.79%とマイナス。

日本市場に影響した主な要因
米国発の政治・通商リスク
 トランプ政権による欧州関税示唆やグリーンランド問題が世界的なリスクオフを誘発し、日本株も週前半は「米株安連動の売り」が優勢でした。​
金利・為替動向
 米金利上昇とドル安進行を背景に、為替は一時円高方向に振れ、輸出関連株の重しとなりました。​
内需・グロース株の相対的底堅さ
 小売りのファーストリテイリングや一部内需グロース株は相対的に底堅く、指数の下支え要因に。

日本株は「週初の下げがきつく、その後戻しつつも、TOPIX中心にやや弱め」、日経平均は大型輸出株の戻りもあって「米主要株価指数と比べれば、ほぼ同程度〜やや底堅い」形で週を終えたと言えそうだ。

【日本の財政懸念が世界に広がる】
 2026年1月19〜23日の週は、日本の国会解散と総選挙を巡り、「財源手当ての不透明な消費減税・各種バラマキ公約」が一斉に出たことで、日本の財政リスクと市場への警戒感が世界的に意識された週となった。

各国高官・メディアの主な論調
日本国内・国際メディア
 日本政府は通常国会冒頭で衆議院解散を行い、2月8日投開票の総選挙に踏み切る見通しと報じられ、当初編成していた2026年度予算は年度内成立が困難となり、つなぎ予算が必要との指摘がなされた。
 ほぼすべての主要政党が、消費税(特に食料品の8%部分)の減税や一時停止、各種給付金・補助金拡大を公約に掲げており、「持続性よりも短期的な人気取り」に傾斜していると論じられた。
 主要紙の社説は、消費税減税で年間約5兆円規模の税収減が見込まれ、日本の財政不安・政府信用低下・円安進行と輸入物価上昇の悪循環につながりかねないと警告している。

海外メディア・市場関係者
 ロイターは、与野党ともに食料品への8%消費税撤廃などを掲げることで、既に脆弱な財政をさらに悪化させ、国債売りや長期金利上昇を招くリスクを強調し、「スナップ選挙が消費税減税の可能性を高めている」と報道した。
 アジア経済誌や国際メディアは、「各党の減税競争はグローバルなポピュリズム潮流の一環」と位置づけ、日本の歳出拡大・税収減・少子高齢化を考えると長期的な財政持続性への懸念が強まっていると解説している。
 ​一部の市場レポートは、「日本の財政運営が短期的な選挙対策に左右されれば、円安・金利上昇・国債市場のボラティリティ増大を通じて、世界の金利・リスク資産にも波及しうる」とコメントしている。

当局・高官の発言のトーン
 日本の財務省関係者は、解散・総選挙により26年度予算の年度内成立が難しくなり、暫定予算に頼らざるを得ないとしつつ、財政規律の維持の重要性を改めて示唆している。
​ 与党幹部は、物価高対策として食料品への消費税8%部分の2年間停止などの合意を強調する一方、年間約5兆円の税収減が見込まれ財政に「大きな穴」があくことも認めている。

特に注目されたのはベッセント財務長官の発言・メッセージだった。
・円安への「共通の懸念」表明
 1月13日前後の日米財務当局者会談で、片山財務相が「最近の一方的な円安」への強い懸念を伝え、ベッセント米財務長官もこれに同調したと報じられた。
 円が1ドル=158円台を超える中で、「日本側が為替介入を検討することに対し、米財務省が一定の理解を示した」と受け取れるメッセージで、市場にとっては“黙認シグナル”と解釈された側面がある。
・「円安の背景は金利差だけではない」との示唆
 長官は繰り返し、円安の背景には「日米金利差」だけでなく、日本の財政拡張期待やBOJの緩慢な利上げペースもあると示唆してきた。
 そのうえで、「円安を是正するには、BOJのより迅速な利上げが有効」との考えを示しており、事実上、日本の金融政策に対しタカ派方向を求める発言になっている。

長官の日本国債・世界市場への言及
 インタビュー等では、日本の長期国債利回り急騰や40年債4%乗せといった「JGBのボラティリティ上昇」を、世界的な金利上昇やリスク資産調整の一因として指摘し、「日本の財政・債券市場は今やグローバルなシステミック要因」だと強調した。
 また、ダボス等の国際会議を含め、「日本は歳出拡大よりも、潜在成長を高める構造改革と財政健全化のコミットメントを優先すべき」といったメッセージを発信しており、これは日本の拡張財政公約に対する牽制として受け止められている。

【金利・為替動向】
日本の金利動向(JGB)
・長期金利(10年・超長期)
 消費減税・補助金拡大といった拡張財政シナリオが意識され、日本国債は売られ、長期金利は約27年ぶりの高水準まで上昇した。
​ 各種レポートでは、30年国債利回りが1日で25bp超上昇し、導入以来の最高水準近辺まで急騰、10年国債利回りも2.3%台に乗せるなど、「債券市場のミニクラッシュ」と表現された。
・短期〜中期ゾーン
 BOJの物価見通し引き上げや「将来の利上げ観測」と相まって、2年〜10年ゾーンでも利回り上昇が進み、イールドカーブは「長期急騰→のちにフラット化(短期側も追随)」という形になったと解説されている。

 BOJの基本スタンス次第では、2026年中に2回の利上げもあり得るとのシナリオが、民間リサーチから提示されており、財政拡張と円安懸念が「金融政策の引き締め方向の圧力」になりうるとの指摘がある。

米国金利動向
・米長期金利
 米10年国債利回りは、FRB議長人事を巡る不透明感や、トランプ大統領の発言(グリーンランド問題・対EU関税示唆)を背景に、一時4.2%台を上抜けるなど、昨年からのレンジ上限をやや上回る水準に上昇した。
​ 各種レポートは、「パウエル後任を巡る思惑で、よりタカ派寄りの候補が意識され、米金利はじり高」「JGB急落の波及で米債にも売り圧力」という構図を指摘している。

日米金利差
 マクロ指標では、2年物の日米金利差は1月16日時点で約2.4%ポイント、19日時点で2.38%ポイントと高水準で推移しており、依然としてドル高・円安方向の基本圧力になっていたことが示されている。
 そこに日本側の金利急騰が重なり、JGBと米国債双方にボラティリティが高まった週だった。

円ドル為替の動き(USD/JPY)
 足元のヒストリカルデータでは、USD/JPYは今週、概ね155〜159円のレンジで推移し、19日には約158円前後、23日時点の参考レートとして155.9円付近が示されている。
 レポートでは、「JGB急落→日本金利急騰は本来なら円高要因だが、同時に財政悪化懸念・格付けリスクが意識され、“安全通貨としての円”に疑問が生じており、円買いは限定的」との見方が出ている。
 解散総選挙報道と、各党の減税・バラマキ公約が相次いで伝わる中で、「日本財政への構造不安」による円売りと、「JGB利回り急騰による金利差縮小観測」による円買いが綱引きする形となり、方向感に欠けた推移になった。
 トランプ政権による対欧州関税カード、FRB人事を巡る緊張など米側要因もドル全体に影響し、ドルインデックスは一時上昇、その後やや反落するなど、ドル円単独では読みづらい週だった。
 週末には、日銀による円安を是正するための介入が強く意識されドル円は158円台から一気に155円台まで円高が一気に進む展開となった。来週の行方が注目される。

【PE市場・プライベートクレジット市場の動き】
PE市場
 2025年通年のスローファンドレイズ(特にミッドマーケット・新興GP)と、セカンダリー・コンティニュエーションビークルの多用が続いており、1月も「LPの流動性制約が続く中での選別的コミットメント」という流れが継続。
 大手ハウス(例:EQTの大型ファンド、グローバルプラットフォーム)では、2026年に向けた新ファンド・クローズのアナウンスが見られ、「トップティアだけ回復が早い」構図が鮮明。

プライベートクレジット
 Q1 2026のクレジットコンディションレポートでは、レバレッジドローン・HY市場との相対で「ミドルマーケット直接融資のスプレッド優位は維持、ただしベストクレジットには競争でスプレッド圧縮」という現場感が示されている。
 新規ストラテジーとして、スペシャルティファイナンス(コンシューマー与信、フィンテック、データセンター/インフラ関連クレジット等)へのエクスポージャーを高める動きが2025年に目立ち、1月もその延長線上で新商品ローンチが多い。

【モデルポートフォリオの動き】
1月16日に総額100,000,000円で運用開始(と仮定)
現時点でのベストのポートフォリオ(のはず)の評価

●2620(iシェアーズ米国国債1-3年)(3000万円)
– 1/16:2,522円 → 11,895口
– 1/23:2,524円 × 11,895口
– = 30,023,000円(+23,000円)

● 1557 (SPDR S&P500 ETF)(3000万円)
– 1/16:110,000円 → 27.27口
– 1/23:109,600円 × 27.27口
– = 2,987,000円(–13,000円)

● 日本好配当リバランス(2000万円)
– 1/16:14,523円 → 13,770口
– 1/23:14,359円 × 13,770口
– = 19,780,000円(–220,000円)

● 銀行預金(2000万円)金利0.10#
– 元本:20,000,000円
– 利息:+383円
 =20,000,383

合計 99,790,383円

2025年1月24日 土曜日