今から30年以上前にバンコクに勤務したことがある。
当時のバンコクは夜の歓楽街が有名で日本の本社から来る出張者や接遇を依頼された取引先を案内することが無かったと言えばうそになる。
女性を抱えた店で客引きが言っていたのは「うちの女の子は安心ですよ。2週間に一度病気の検査をしていますからね」というものだった。
2週間に一度の検査というのは絶妙な設定だ。
1週間に一度というとそんな頻度でほんとにやっているか信憑性に欠ける。
1か月に一度だと、間が空きすぎてちょっと怖い。お客が病気に移る可能性がある気がする。
今回、歌舞伎町のホストクラブで新型コロナのクラスターが発生し、ホストに2週間に一度のPCR検査を義務付けると言っていたのには驚いた。
ああそうか、ホストというのはバンコクの女性のように肉体を酷使して働いている人たちなのだ。
読売巨人軍の選手で2人の「微陽性」の感染者が出たあと、巨人軍が発表した、「全選手を2週間に一度PCR検査する」という方針には笑った。
野球選手もそんなに肉体を酷使する職業なのだろうか。
何れにしても、「2週間に一度」というのは
何となくしっかりやっている印象を与える便利な表現なのだ。
曰く、2週間に一度PDCAを確認しよう、とか
2週間に一度フォローアップミーティングしようとか、である。
ビジネスへの展開も容易だ。
(2020.6.17)