世界の動き 2022年7月15日 金曜日

ニューヨークタイムズ電子版より

今日の一言:
「物価対策」
 個人的な体験。私が就職した昭和50年(1975年)はオイルショックの後の狂乱物価の時代だった。物価上昇を追いかける形で給料が上がった。物価上昇に対する不安はなかった。日本経済の先行きが明るく成長期待があったからだ。
 物価対策として、自分の経験からは、以下が大切だ。
・賃金を引き上げる
・経済の先行に期待を持たせる
 政策は上記2点を促進する具体策を取るべきで、補助金のバラマキや、財政と金融に依存した施策は効果が薄い。

1.スリランカGotabaya Rajapaksa大統領が辞任
【記事要旨】
 Gotabaya Rajapaksaは逃走後辞任を文書で発表。後任に不人気の前首相を指名するがこの人は首相辞任を表明している人物。権力の空白化によりスリランカの絶望的な経済状況の長期化が懸念される。
【コメント】
 スリランカは数十年の内戦の経験がある。内戦状態に戻らないように誰が舵取り出来るのだろうか。

2.イランについて米とイスラエルは対応が分かれる
【記事要旨】
 Yair Lapidイスラエル暫定首相はバイデン大統領にイランの核開発の芽を何としても摘むべきだと強調するが、2015年の核合意がイランの核兵器制限には有効とバイデンは考える。バイデンは今日サウジを訪問し、一時は人権問題で疎遠だった、Mohammed bin Salman皇太子と面談予定。
【コメント】
 イスラエルのイランへの考えは一貫している。米国は政権が変わると政策が大きく変わる。トランプの政策の後始末をバイデンがしており弱いリーダーと言う印象を与える。

3.ウクライナで少なくとも23人が死亡
【記事要旨】
 ロシアは東部戦線から数百キロ離れたVinnytsia市をミサイル攻撃し市民に多数の死傷者が出ている。オランダ政府がヘーグでロシアの戦争犯罪についての会議を開催しているさなかの出来事。米国の女子バスケット選手Brittney Grinerの薬物所持裁判はロシアで継続し米国の非力さを示す。
 ウクライナは、東部でロシアが作った2つの人民共和国を承認した北朝鮮との断交を発表。
【コメント】
 ロシアは無差別攻撃を進めウクライナの厭戦気分の盛り上がりを期待しているようだ。いつまで続くのだろうか。

その他:
中国は情報漏洩事件の情報拡散を警戒
Last week, China’s Communist Party moved to censor news about what was probably the largest known breach of a Chinese government computer system. The party is keenly aware of how such lapses harm its credibility.
アジア太平洋でコロナ感染拡大
The Asia-Pacific region is facing a coronavirus surge. Cases in Tokyo this week were at their highest since February, Reuters reports. New Zealand will make masks and rapid tests free as cases increase, The Guardian reports.
イタリアでも政治不安
Italy faces political crisis. Mario Draghi offered to resign as prime minister after a coalition vote exposed fatal fractures in the unity government, but the president refused to accept his resignation.

(2022年7月15日 金曜日)