世界の動き 2023年11月20日 月曜日

今日の言葉
「ホリデーシーズン」
 23日のThanksgivingを皮切りに米国はホリデーシーズンに突入する。
『米運輸保安局(TSA)は今シーズンの空の旅行者が過去最多に上るとみて早めの空港到着など乗客にも協力を呼びかけています。一方、年末商戦は金利上昇の逆風で伸び鈍化の予想。モノからコトへの消費シフトはまだ続くのでしょうか?』とBloombergは報じている。
 昨日の日経には多くのクリスマスの広告が載っていた。日本の弱まった消費への刺激になるのだろうか。

ニューヨークタイムズ電子版よりTop3記事
1.アル・シファ病院から避難した赤ちゃんたち
【記事要旨】
 イスラエル軍がガザ地区最大の病院を襲撃してから4日後、世界保健機関WHOは、医療サービスが停止されたこの施設を「死の地帯」と表現した。
 イスラエル軍が国連チームに1時間の施設見学を許可した後、国連機関は土曜日遅くの声明で、アル・シファ病院には291人の患者が残っていると発表した。 イスラエルは、病院の地下に軍事基地があったという決定的な証拠をまだ提供していない。
 昨日、極度の重篤な状態にある31人の未熟児がガザ南部のラファにあるアル・ヘラル首長国産病院、パレスチナ赤新月社、WHOに搬送された。
最新情報を読んでください。
最近の動き:
 人質:イスラエルとハマスは、人質を解放できるよう数日間戦闘を停止する合意に近づいているが、米国の国家安全保障副補佐官は「すべてが合意されるまでは何も合意されない」と警告した。
 空爆:ガザ北部で数千人の避難民が避難所として利用していた国連が運営する学校が今週末に空爆され、少なくとも24人が死亡したと国連当局者が発表した。
 ハイジャック:イエメンのフーシ派民兵組織が紅海で船をハイジャックしたが、これは「抑圧されたパレスチナ人」への支援を示すものだとイラン支援団体は述べた。イスラエル軍は、この船はイスラエルのものではないと発表した。
【コメント】
 船の拿捕について補足します。
『イスラエルはイエメンのイスラム教シーア派系武装組織フーシ派が紅海で貨物船を乗っ取ったと発表。フーシ派はイランが後ろ盾となっている。イスラエル首相府によると、この貨物船は英企業が所有し、日本企業が運航している。毎日新聞など一部報道によると、拿捕(だほ)された船は日本郵船がチャーターして運航している自動車運搬船「ギャラクシー・リーダー」で、日本人乗組員はいない。』Bloombergより
 一時停戦への合意は近いとワシントンポストは報じているが、補佐官が言うように「すべてが決まるまで何も決まっていない」状況だ。

2.A.I. 最大手の開発者の 1 社で起きた混乱
【記事要旨】
 A.I.の最大手の開発企業の一つでの騒動
 オープンエーアイ(OpenAI)の最高経営責任者であるサム・アルトマンは、金曜日に同社の取締役会によって役職から解任された。また、別の共同創業者である同社の社長であるグレッグ・ブロックマンはその夜に抗議として辞任しました。
 アルトマンを解任する投票は、A.I.に対する恐れに捧げられた哲学的な運動が、テックカルチャーの避けられない一部となっていることを示している。ボードのメンバーのうち2人は、合理主義者(Rationalist)および効果的利他主義者(Effective Altruist)運動に関連があり、これらのグループはA.I.が将来的に人類を破壊する可能性に深く懸念を抱いている。また、オープンエーアイ内でアルトマンがそのリスクに十分な懸念を抱いていないという懸念があったとされている。
 同社のボードメンバーは、アルトマンの解任の具体的な理由を示さなかったが、ブログ記事で「彼が彼らと誠実にコミュニケーションをとっていたとは信じていない」と述べた。
 土曜日には、アルトマンの支持者とオープンエーアイの投資家からの激しい抗議があり、匿名の情報筋がタイムズに語ったところによれば、アルトマンとブロックマンはボードメンバーとの交渉を進めているとのことだ。
【コメント】
 このニュースには驚いた。カリスマ創業者が取締役会の指示を失ったのはアップルでのスティーブ・ジョブスの物語に類似している。彼がいなくても、あるいはいない方がOpenAIが健全に経営されると取締役会は判断したということだ。取締役会メンバーは以下だ。
Ilya Sutskever, also OpenAI chief scientist. Adam D’Angelo, CEO of search query site Quora. Tasha McCauley, a technology entrepreneur and an adjunct RAND Corporation scientist. Helen Toner, an academic and director at Georgetown University’s Center for Security and Emerging Technology.

3.トコジラミの不安がアジアに到来
【記事要旨】
 アジアでプロのバグキラーになるには良い時期だ。
 トコジラミの大発生の恐怖はここ数週間、アジア太平洋地域全体で明白であり、今年初めのフランスでの発生と、より小規模で最近の韓国での発生に関するニュースメディアの息を呑むような報道によってさらに増幅された。 香港では、空港列車内でトコジラミが目撃されたという報告があり、数日間にわたって熱狂的な報道が続いた。
 これまでのところ、この秋アジアでトコジラミの大発生は報告されていないが、一部の住民や自治体はすでに害虫駆除会社を雇ったり、害虫駆除用品を放棄したり購入している。
【コメント】
 日本ではダニの駆除への関心が高い。さすがにトコジラミ(南京虫と言うほうがわかりやすい)はまだ見つかっていないようだ。

その他記事より
・フィリピンで大地震
 An underwater, 6.7 magnitude earthquake shook the southern Philippines on Friday, killing at least seven people.
・アルゼンチンの大統領選挙
 Argentines headed to the polls to elect their president. A far-right libertarian, Javier Milei, and the center-left economy minister, Sergio Massa, are in a tight race.
(極右の改革派かポピュリストの現状維持派か、究極の選択だ)
・海水淡水化
 Experts say Dubai’s reliance on desalination is damaging the Persian Gulf.

2023年11月20日 月曜日

IPPF改訂版と2017年版のリスク定義の変化 備忘録的メモ

IPPFの改訂版はリスクに関する記載が増えている。それは「用語一覧」を比較しても十分うかがえる。リスクに関する用語一覧を比較し、2017年版から比べて改訂版はどのような変化があるか見比べてみたい。

IPPFの改訂版と2017年版の用語の違い

risk(リスク)
改訂版での定義
戦略及び事業目標の達成に影響を与える事象発生の可能性
2017年版での定義
目標の達成に影響を与える事象発生の可能性。
リスクは、影響の大きさと発生可能性とに基づいて測定される。
改訂のポイント
より一般的なCOSO の定義を選択した。

risk and control matrix (リスクとコントロールのマトリクス)
改訂版での定義
内部監査の実施を容易にするためのツール。リスクとコントロールのマトリクスは通常、事業目標、リスク、コントロール・プロセス、及び内部監査のプロセスを支援するための重要な情報を関連付ける。
2017年版での定義
記載なし
改訂のポイント
リスクとコントロールのマトリックスは基準では頻繁に使用されているので、監査人の基準の理解が進むために用語集に追加する。

risk appetite  (リスク選考)
改訂版での定義
組織体が戦略や事業目標を追い求めて積極的に受容する、リスクの種類と量。
リスク選好度は、コントロール手段を講じることによるコストと便益のバランスを取った上で組織体が意識的に受け入れるリスク量を考慮する。
2017年版での定義
組織体が積極的に受容するリスクのレベル。
改訂のポイント
COSO の定義を選択し、他の情報源と一致するようにした。2文目の説明を追加し、よりよく理解できるようにした。

risk assessment (リスク評価)
改訂版での定義
組織体の目標達成に関連するリスクを特定し、分析すること。リスクの重大性は、通常、影響度と発生可能性に基づいて評価される。
2017年版での定義
定義なし
改訂のポイント
過去に混乱を起こした概念を明確にするために追加。

risk management  (リスク・マネジメント)
改訂版での定義
組織体の目標達成に関し、合理的なアシュアランスを提供するために、発生する可能性のある事象や状況を、評価し、管理し、コントロールするプロセス。
2017年版での定義
組織体の目標達成に関し、合理的なアシュアランスを提供するために、発生する可能性のある事象や状況を、識別し、評価し、管理し、コントロールするプロセス。
改訂のポイント
「識別する」を削減。識別するのはリスク評価プロセスの話。

risk tolerance (リスク受容度)
改訂版での定義
事業目標の達成に関連する実施状況における、受容可能な変動の限界。
2017年版での定義
記載なし
改訂のポイント
新しい基準で使用されるので、COSO の定義を使用して定義。

IPPFの進化 (備忘録的メモ)

内部監査人協会(IIA、本部米国フロリダ州)は、「内部監査の専門職的実施の国際基準」(International Standards for the Professional Practice of Internal Auditing)(IPPF)更改のため新基準の公開草案を、2023年3月1日に公表し、コメントは5月30日まで受けつけた。コメントを反映した最終案はまだ提示されていない。2023年末か2024年初頭には日本語訳も示されると予想される。

新基準の名称は「The Global Internal Audit Standards(グローバル内部監査基準)」。冒頭には、新基準の役割として以下のように記されている。
・品質の高い内部監査の専門職実務を導くための要求事項と推奨事項を提供する
・内部監査業務のパフォーマンス評価の基礎となる

新基準について以下に概説する。
(1)新基準は以下のように構造化されている
• Principles(原則)
• Standards(基準)

o Requirements of the professional practice of Internal Auditing(内部監査の専門職実務の要求事項)
o Considerations(考慮事項)
Implementation(基準の実装についての考慮事項)
Evidence of Conformance(基準への適合性についての考慮事項)

(2)新基準は、次の5つのDomain(領域)から構成されている
• I. Purpose of Internal Auditing(内部監査の目的)
• II. Ethics and Professionalism(倫理とプロフェッショナリズム)
• III. Governing the Internal Audit Function(内部監査部門の監督)
• IV. Managing the Internal Audit Function(内部監査部門の管理運営)
• V. Performing Internal Audit Services(内部監査業務の実施)

(3)新基準は、IPPF全体の更改の一部として計画されている
IPPFには新基準の他、ガイダンス(主にPractice GuideとGTAG)と目下検討中のTopical Guidanceが含まれる予定である
新基準を含むIPPFの更改計画はに内部監査人協会のWebsiteに公表されている

(4)現行のIPPFの以下の構成要素は、新基準に整理統合され単独では存続しない
• 内部監査の使命(Mission of Internal Audit)
• 内部監査の定義(Definition of Internal Auditing)
• 内部監査の専門職的実施の基本原則(Core Principles for the Professional Practice of Internal Auditing)
• 倫理綱要(Code of Ethics)
• 内部監査の専門職的実施の国際基準(International Standards for Professional Practice of Internal Auditing)
• 実施ガイダンス(Implementation Guidance)

(5)2017基準から新基準への変更の理由
国際内部監査基準審議会は、そのガバナンス・プロセスに従い、少なくとも3年に1度、「内部監査の専門職的実践の国際基準」の改訂が必要かどうかを検討するよう義務づけられている。
2020年から、基準審議会は、基準だけでなく、IPPF(基準を含むフレームワーク)を見直すプロジェクトに着手し、今日の急速に進化する世界情勢の中で、内部監査の現在の実務を導くのに十分な内容であるかどうかを検証した。基準審議会は、広範な調査と意見に基づき、ステークホルダーの利益に対応しつつ、内部監査人や所属する組織体をより適切に導けるようにIPPFと基準を改訂することを取り決めた。

5つの主要な目標を達成するためにIPPF進化プロジェクトが実施されている
• IPPFの構造を簡素化すること。
• すべての要素を明確にし、整合させること。
• 基準とガイダンスが、タイムリーで、実用的で、適用可能であり、新たなテーマに対応していることを確保すること。
• 基準を内部監査人だけでなく、ステークホルダーや規制当局にも提唱すること。
• 内部監査の実務と質を高め、組織体の価値を維持・向上させること。

参考資料:
• 新基準の目次(Table of Contents Proposed Standards)
• 2017基準から新基準へのマッピング(Standards Mapping)
• 2017基準の用語一覧から新基準の用語一覧への整理(Disposition of Glossary)

世界の動き 2023年11月17日 金曜日

今日の言葉:
「SNS」
 多くのアメリカ人がSNSからのニュースを読んでいる。ロイターの記事より。
『米ピュー・リサーチ・センターの調査によると、中国系短編動画投稿アプリ「TikTok(ティックトック)」を通じてニュースを定期的を取得する利用者の割合が2023年は43%に上り、前年の22%から大きく伸びたことが分かった。
 また、米成人の半数が何らかのニュースをソーシャルメディア(SNS)から入手しているという。
 米成人8842人を対象に実施した9月末の調査によると、回答者の67%がニュースのウェブサイトまたはアプリを利用していることが分かった。
 ニュース取得の手段として最も人気があるのはメタ(META.O)傘下のフェイスブックで、30%がニュースのために定期的にアクセスしていると答えた。
 フェイスブック、インスタグラム、ティックトックなどから定期的にニュースを取得する利用者は女性に多く、レディット、X(旧ツイッター)、リンクトイン、ユーチューブでのニュース取得は男性利用者に多かったという。』
 朝電車に乗っても日経新聞を読む人は皆無だ。TVを見る人も減っている。TikTokは中国に情報が洩れるということで米国政府機関では禁止されているが、そんなことにはお構いなく市民の利用は拡大しているようだ。情報操作も新聞やTVに比べてSNSでは容易だ。SNSの利活用には慎重でありたい。

ニューヨークタイムズ電子版よりTop3記事
1.イスラエル軍、アル・シファを捜索を続ける
【記事要旨】
 イスラエル軍はハマスの秘密基地が隠蔽されていると主張するアル・シファ病院の捜索を続けている。 ガザ保健省は、数千人が食料も水もほとんど持たずにアル・シファ病院の敷地内に残っていると発表した。
 通信障害がガザ全域を襲い、アル・シファや他の病院の誰とも連絡が取れなくなる。 複合施設周辺では戦闘が続いており、ガザ地区のイラン支援武装組織「パレスチナ・イスラム聖戦」の軍事部門はテレグラムで、病院近くでイスラエル軍と戦闘していると発表した。
 イスラエルは、兵士らがMRI検査室内で発見したとされる約12丁の銃、手榴弾、防護服、軍服を映したビデオを公開した。 病院の敷地内のあるとされる兵器庫の内部も映された。、
 イスラエル軍の報道官は、「ハマスは我々が来ることを知っており、戦争犯罪の証拠を隠蔽しようとしていたため、時間がかかりました。彼らは現場を台無しにし、床の一部を覆うために砂を運び込み、二重の壁を作りました。」として、証拠提出にはもっと時間がかかると述べた。
 最新の動き イスラエルが自らの主張を証明できるかどうかが、外国の同盟国がイスラエルの軍事的対応を支持し続けるかどうかの鍵となる可能性がある。 ホワイトハウス当局者らは、イスラエル情報源とは別に収集した情報に基づき、ハマスがこの病院を基地として使用したと考えていると述べた。
 米国は人道的一時停止を求める国連決議を阻止しなかったが、ハマス攻撃を非難しない決議案の阻止を米国が控えたのは初めてだ。 バイデン大統領は、自身と側近らが次のステップについてアラブ諸国と交渉しており、紛争の終着点は「真の」パレスチナ国家である必要があると述べた。
【コメント】
 病院地下のハマス司令部の明確な証拠はまだ出ていないようだ。どうするイスラエル。

2.習主席はバイデンとの会談で保証と主張を目指す
【記事要旨】
 バイデン大統領と中国の習近平国家主席は水曜日に4時間会談し、フェンタニル生産の抑制と軍間の通信再開について重要な合意に達したとバイデン氏は述べた。 しかし、半導体やAIなどの問題ではほとんど進展がなかった。 ガザ戦争に中国の平和維持活動が参加することもあるとも述べた。
 中国の公式要約に述べられているように、サンフランシスコでのAPEC首脳会議での習主席の世界指導者らへのメッセージは、海外投資を呼び戻す目的の一つとして、米国の関与に意欲があるというものだった。 しかし、彼はまた、中国の利益を強力に擁護し、米国と同等の世界大国としてのイメージを磨いていることを中国国民に示したかった。
 パンダ、ピンポン、そして利益。習主席は水曜日、アメリカのビジネスリーダーらに情を強調した。 このイベントに出席するために数千ドルを支払った人の中には、アップルの最高経営責任者ティム・クック氏や元カリフォルニア州知事のジェリー・ブラウン氏もいた。 彼らはボーイング、ファイザー、ナイキ、フェデックスの幹部らと交流した。 イーロン・マスク氏はカクテルアワーに立ち寄って習氏に挨拶した。
【コメント】
 PacificからPlanetへ。中国の世界制覇の野望を隠さないが、それを止める力は米国には無いようだ。

3.民兵組織がダルフールでの残虐行為で告発される
【記事要旨】
 スーダンの悲惨な内戦が始まって7か月が経ち、ここ数週間で強力な民兵組織がダルフール地域でスーダン軍に対して連続して圧勝を収めている。
 住民、アナリスト、国連当局者らによると、「急速支援軍」と呼ばれる民兵組織とその同盟者らはダルフールの5つの州都のうち3つを占領し、ダルフール地域全体を占領する寸前だという。 援助関係者や目撃者らは、アラブ民族との長い紛争の歴史を持つアフリカ民族グループ、マサリットのメンバーに対する性暴力、拷問、殺害を報告した。「人々は虫けらのように死んでいきます」と援助関係者は語った。
【コメント】
 世界の注目を集める戦争に加え、スーダンやミャンマーでの国内の紛争も継続している。流血が続くが、どうすれば解決するのかわからない。大国も国連も無力だ。

その他の記事より:
・はしかが世界的に流行
 Measles cases worldwide rose 18 percent and deaths increased by more than 40 percent from 2021 to 2022, according to the W.H.O.
・フィンランドの国境封鎖
 Finland said that it was closing part of its border with Russia after a dramatic increase in migrant crossings.
・SpaceXの宇宙ロケット
SpaceX planned the second launch of Starship, its moon and Mars rocket, today.

2023年11月17日 金曜日

世界の動き 2023年11月16日 木曜日

今日の言葉:
「ブル・マーケット」
 市場は弱気のベアから強気のブルへと大きく変化しているようだ。少なくともウォール街のアナリストたちはそうだ。ゴールドマン・サックスの著名なストラテジストであるデビッド・コスティンがそれに加わった。
 同氏は2024年末までにSP500指数は5%上昇し4700に達すると予想している。
 2024年最良の投資戦略はテイラー・スウィフトのアルバム『1989』の収録曲『All You Had To Do Was Stay』のアドバイスに従い、stay Invested、つまり投資を続けることだったと気付くだろう」と述べ、この曲は「断続的なボラティリティーにもかかわらず、ファンドマネジャーは来年末まで投資を続けることで最終的に報われるだろうという当社の基本シナリオを反映している」と同氏は説明している。

ニューヨークタイムズ電子版よりTop3記事
(今日はまだ配信がないので、NYタイムズのAlex Kingsbury氏による米中首脳会談の論考を取り上げます)

 多くの社会的紛争は、イスラエル人とパレスチナ人、ウクライナ人とロシア人、スンニ派とシーア派、移民と国民、若者と老人、赤と青といった共存条件をめぐる交渉として最もよく理解される。
 こうした交渉は、一方の当事者がこれらの条件を一方的に調整する場合、たとえば武力行使などによって急速に、あるいは経済や人口動態の変化によってゆっくりと調整する場合がある。簡単に決裂する可能性もあるが、 秘訣は常に、可能な限り平和を維持することだ。
 共存条件をめぐる最も重要な交渉の一つが、世界で最も強力な国家である米国と中国の間で順調に進行中である。 バイデン大統領と習近平大統領は今日、アジア経済サミットの参加者としてサンフランシスコで会談し、両国が共存していく方法について話し合う。
 会談にとって明るいニュースの一つは、関係が非常に悪化しており、いかなる進展も注目に値する進展であるということだ。
 ファラー・ストックマン氏は、タイムズ・オピニオンへの最新エッセイで、外交官や起業家など、その場にいた人々の目を通して、米中関係の黄金時代と考えられていた時期を振り返っている。 彼らには、彼らが知っていた中国が認識を超えて変わってしまったという感覚がある、と彼女は書いている。 「憂鬱な仲間意識が部屋を満たした」と彼女は書いている。 「一つの時代が終わったような気がした。」
 しかし、バイデン氏と習氏がサンフランシスコを訪れるのは、相次ぐ新たな関税や軍備増強という脅しで関係を埋もれさせないようにするためだ。 これらはすべて過去数年間に試みられてきたことであり、これにより良い結果を得られる人はほとんどいない。 新しい時代が到来し、それは相互承認から始まる。
 政治家は「デカップリング」について好きなだけ語ることができるが、現実には米国と中国は密接に結びついており、多くの人が認めたがらない形で、一方の成功は他方の成功に依存している。
 今こそ、フェンタニル、核兵器、再生可能エネルギーなど、相互に懸念される問題をめぐる冷静かつ実践的な交渉が求められている。 はるかに大きな懸念(バイデンにとっては中東とウクライナ、習にとっては経済の安定)が彼らの心に重くのしかかる中、より論争の多い議題を別の日に延期することが両国の利益となる。
 読者は、中国と米国の将来についての自身の期待を和らげる義務がある。 中国は打ち負かされたり、屈服させられたり、孤立したりする可能性がある、あるいは米国は絶望的に管理が間違っている、行き過ぎている、あるいは終末期の衰退に陥っている(にもかかわらず、政府機関閉鎖寸前で殴り合いの議員たちがいる)。こうしたことを公言するデマゴーグにとって、対立の不合理はロケット燃料となる。
 代替案の方がはるかに恐ろしいという理由以外の理由がないとしても、米国人は中国とワシントンの関係改善を求めるべきだ。

2023年11月16日 木曜日