世界の動き 2023年5月24日 水曜日

今日の言葉:
「インターネット」
今朝はネットが起動せず焦った。万一ネットにつながらない事態が起きたらどういう対応策があるのだろうか。生活もビジネスも成りたたない。
企業のBCP(事業継続計画)でも一般的にはそこまで考えていないが、対策を講じなくて良いのか心配になる。杞憂だろうか。

ニューヨークタイムズ記事より
1.ロシア、国境地域への侵攻と戦う
【記事要旨】
親ウクライナ戦闘員グループがウクライナ国境近くのロシア南部のベルゴロド地域でさらなる攻撃を行い戦闘が2日目になった。 防衛工場で爆発があり、交差点で小競り合いが起きたと伝えられている。
ウクライナのために武器をとったロシア人のグループである自由ロシア軍団が、この侵攻に対する犯行声明を出した。 グループのメンバーは、ウクライナ軍は攻撃を認識していたが、指示はしなかったと語った。
ロシア国防省は昨日、すべての親ウクライナ過激派を国境を越えて追い返したと発表したが、親ウクライナ戦闘員を代表する人々は、攻撃は継続中であると主張した。
地元当局者によると、国境を越えた暴行は月曜日に始まり、ロシアのベルゴロド州知事は、昨日の朝この地域が15回の砲撃を受け民間人1名が死亡したと述べた。
クレムリン当局者は今回の攻撃を「ウクライナ過激派」のせいだと非難する一方、ウクライナ国防副大臣は襲撃犯らをプーチン大統領政府に反乱を起こした「ロシアの愛国者」だと述べた。
【コメント】
劇的な展開だ。このようなロシア国内の反政府勢力を支援するのが戦争の終結にはもっとも効果的かもしれない。彼らが使用している兵器はウクライナから(間接的には西側諸国から)提供されているので、プーチンは激怒し、西側のナチズムを批判するだろう。

2.オーストラリアはリチウム問題で中国と決別図る
【記事要旨】
オーストラリアは、携帯電話や電気自動車に電力を供給する電池の主要成分であるリチウムの約53パーセントを採掘し、ほぼすべてが中国に売られている。
オーストラリア政府と企業は、原料加工における世界の中国への依存を打破したいと考えているが、困難な課題に直面している。
中国は長年の経験と数百のリチウム精製工場を持ち、精製で大きくリードしている。 オーストラリアの職場基準の厳格化により、オーストラリアで精製することは価格面で難しくなるだろう。
オーストラリア最大の独立系リチウム鉱山会社であるピルバラ・ミネラルズは、オーストラリアのハイテク企業であるカリックスと協力して精製所プロジェクトに取り組んでおり、年末までに実証プラントの建設について最終決定を下す予定だ。
昨年の政府報告書では、2027 年までに世界のリチウム精製の 20% がオーストラリアで行われる可能性があると予測し、当局はさらに高い目標を設定している。
【コメント】
リチウム電池のサイクルで、採掘はオーストラリアが、精製は中国がという分業が行われていたとは知らなかった。だとすれば、西側の経済安保面では、オーストラリアが精製を行うのが理に適うので、環境面や価格面でも協力を図るべきだ。

3.ソーシャルメディアに関する米国の警告
【記事要旨】
米国公衆衛生長官は昨日、政策立案者、テクノロジー企業、保護者に対し、ソーシャルメディアが精神的健康や福祉にもたらす危険から子供や青少年を守るよう呼びかける公的勧告を発表した。
リスクはまだ完全には理解されていないが、ソーシャルメディアには自傷行為やその他の破壊的な行動を「常態化」させる潜在的な「有害なコンテンツ」が溢れていると報告書は指摘している。 ネットいじめが横行し、ソーシャルメディアの利用の増加は、脳の発達に不可欠と考えられる運動、睡眠、その他の活動の減少と一致している。
【コメント】
大いに同感する記事だ。今電車に乗るとほとんどの人が携帯電話とにらめっこしている。まるで「SMS原理教」の敬虔な教徒のようだ。

その他:
豪での民族問題
Australia is wrestling with the exit of Stan Grant, an Indigenous journalist who stepped away from his position as a TV host after enduring racist abuse.
インドでのチータ保護
India’s top court asked the government to find a new place for resettled cheetahs after three animals died in a wildlife sanctuary.
デサンティス立候補へ
Gov. Ron DeSantis is planning to kick off his presidential bid today in a live Twitter conversation with Elon Musk.

2023年5月24日 水曜日

世界の動き 2023年5月23日 火曜日

今日の言葉:
「日経平均8日続伸」
 バブル崩壊後30年振りの31000円を超える水準まで日経平均が回復した。ダウ平均が33000ドルほどだから、やっと追いついてきたということだ。
 これを機に日銀は積みあがったETFの売却を進めるべきだ。株価の過熱を避け利益を実現する数少ないチャンスだ。

ニューヨークタイムズ記事より
1.バフムトが廃墟となる中、ウクライナは焦点を移す
【記事要旨】
 ウクライナ当局者は本日、ロシア軍が市内に残っているウクライナ兵の「掃討」作戦に従事していると述べ、ロシアの支配を認めた。
 ウクライナはロシア軍によるバフムト市制圧を阻止する数ブロックを巡る激しい戦闘を重視してきたが、現在、バフムトの擁護からロシア側の保持を困難にすることに焦点が変わってきているようだ。
 バフムト自体は破壊され、岩塩鉱山とスパークリングワインで知られる平和だった街が灰燼と化している。
 バフムートの戦いは、戦争の中で最も長く、最も血なまぐさい戦いだった。戦争で重視されるまで無名だった、ゲティスバーグ、硫黄島、ファルージャとその名が並んだ。
【コメント】
 ゼレンスキーの演説の如く、バフムトの街は原爆投下後の広島を思わせる廃墟が並んでいる。
 冷静に考えよう。あの街を破壊尽くす戦いに人命をこれだけ費消するのをウクライナの国民もロシアの国民も望んでいるはずがない。
 両国の首脳には一刻も早い停戦を望みたい。

2.中国、米国製チップの一部販売を禁止
【記事要旨】
 中国政府は、重要情報を扱う中国企業に対し、電話やコンピューター、その他の電子機器に使用される米国マイクロン・テクノロジー製のマイクロチップの購入を禁止した。
 中国サイバースペース局は声明で、マイクロン製品は国家安全保障を脅かす可能性のある「比較的深刻なサイバーセキュリティ問題」を引き起こしていると述べた。
 日曜日に行われたこの動きは、米国と中国の間で進行中のテクノロジー戦争における最新の動きで、米国政府の、中国によるハイエンドチップへのアクセスを遮断しようとする動きに対する、中国の報復だとみなされる。
 この禁止により、中国のチップメーカーが埋めることができるスペースが市場に生まれる。米国の同盟国の企業が介入しマイクロンが失う可能性のあるビジネスを獲得できれば、米国と同盟国との間のくさびになる可能性がある。
【コメント】
 マイクロンのチップを代替できる中国製品があるのだろうか。もしそうならこういう動きは今後頻発するだろう。攻撃には攻撃で対抗する中国の正しい戦略だ。

3.メキシコの最高権力者がスパイウェアの標的に
【記事要旨】
 政府人権次官アレハンドロ・エンシナスは、軍による人権侵害を調査している際に、最も悪名高いスパイウェアであるペガサスの標的になった。
 誰がエンシナスの携帯電話をハッキングしたのか証拠はないが、関係者によると、メキシコでスパイウェアにアクセスできるのは軍だけだという。
 これまで報告されていなかったエンシナスへのスパイウェア攻撃は、アンドレス・マヌエル・ロペスオブラドール大統領の、「違法スパイ行為を終わらせる」という公約を損なった。
 メキシコは長い間、スパイスキャンダルによって動揺してきたが、政権の上級メンバーがペガサスによって監視されたことが確認されたのは初めてだ。
【コメント】
 メキシコでの軍の政治関与は同程度あるのだろうか。軍が仕掛けたと見るのが自然だが、軍を弱体化できるのか、政争が大きくなり軍が影響力を増すのか注視したい。

その他:
中国の若者の失業率
 China’s youth unemployment reached a record high: The government reported that one in five young people were looking for a job last month.
米国は南太平洋支援を強化
 The U.S. signed a new defense pact with Papua New Guinea as it vies with China for influence in the Pacific, CNN reports.
コロラド河が干上がる
 The drought-strained Colorado River in the American West supplies drinking water to 40 million people. A breakthrough deal will keep it from going dry, for now.

2023年5月23日 火曜日

世界の動き 2023年5月22日 月曜日

今日の言葉
「F16」
 ウクライナが西側諸国に提供を求めている主力戦闘機だ。当然日本の航空自衛隊は採用していると思ったら、していない。
 日本の主力戦闘機はF15。200機保有している。F15はトップガンでトム・クルーズが乗っていたF14(海軍用)とほぼ同型の空軍機で、F18と同一のエンジンを2つ積み乗員が2名の重戦闘機だ。
 F18を日本が独自に改良したF2もある。91機保有。
 最新型のF35の保有が漸増し、27機を保有している。
 いずれにしてもF16を日本は保有していない。

ニューヨークタイムズ記事より
1.G7はウクライナ支持で終了
【記事要旨】
 G7サミットは昨日閉幕し、世界の主要経済国の首脳はゼレンスキー大統領を賓客として歓迎し、ウクライナへの支持を再確認した。
 バムフトを巡る戦いではロシアは勝利を主張し、モスクワは「任務完了」の瞬間を吹聴しているが、ウクライナは市郊外から主導権を握るチャンスを窺っている。
 ロシアによるバフムト占領は、ロシアがドンバス地域東部を征服するというより大きな目標に向けて必ずしも役立つとは限らない。ロシアがバフムトを守るために増援を送り続ければ、より広範な反撃を阻止する能力が損なわれる可能性がある。
 ゼレンスキーはバフムットは破壊しつくされ、サミットが開催された1945年の広島の惨状の映像にウクライナの痛みを重ねた。

G7 からのその他のアップデート:
 F-16:バイデン大統領は方針を転換し、ウクライナ人が米国製ジェット機で訓練を受けることに同意した。 同氏は同盟国に対し、他国によるウクライナへの戦闘機移送を承認する用意があると語った。
 中国:G7諸国は、中国政府からの「デカップリングではなく、リスク軽減」に焦点を当てるべきだと述べた。
 日本:駐東京米国大使のラーム・エマニュエルが同性愛者の権利を主張しすぎていると批判している。
【コメント】
 久しぶりに世界的に注目されたG7になった。欧米のメディアでもG7首脳の原爆資料館訪問を大きく報道している。
 主役はゼレンスキー大統領になったがG7首脳に加えい中立的なインドやブラジルの首脳とも会談し彼にとっても成果のある参加になった。
 グローバルサウスへの対応はG7各国で統一的に行っていくべきだろう。AIの規制については何か合意があったのだろうか。
 岸田首相の支持率は急上昇し「解散総選挙」への動きが加速すると見る。

2.タイで政治闘争が迫る
【記事要旨】
 ピタ・リムジャロンラット氏は先週の選挙で「前進党」を重大な勝利に導き、タイの政界を驚かせた。 軍部が阻止しない限り、彼は次期首相になる準備ができているようだ。
 ピタ氏が軍部が任命した上院を破るには、定数500の下院から376票が必要となるが、彼は 314票しか持っていない。
 複数の上院議員は、現状を脅かすピタ氏のような候補者は支持しないと述べており、現在、タイ国民は自分たちが選択した人が首相になるのか、それとも阻止されるのかを待っているが、その結果は国を政治的混乱に陥らせる可能性がある。
 ピタ氏の政策:彼はタイ政治に対する軍の支配を解き放ち、王政批判を犯罪とする法律を改正すると約束した。 9年間の軍事政権を経て、民主主義への復帰を求めている。 外交政策においても強力な姿勢をとりたいと考えている。
【コメント】
 上院は一枚岩なのだろうか。少数がピタ氏を支持すれば首相になれる。選挙で選ばれた首相に政権を委ねたいというタイ国民の希求は理解できるし実現するとよいと思う。 

3.米国国境にいるアフガニスタン人
【記事要旨】
 数千人のアフガニスタン人にとって、カブールからの米国撤退は安全を求める長い探求の始まりに過ぎなかった。 多くの人が南米に逃げ、米国に押し寄せる人波に加わりこの国に入ろうとした。
 中には何年も西側諸国と提携してきた者もいた。 彼らは弁護士、人権活動家、またはアフガニスタン政府の関係者だった。彼らのほぼ全員が米国への旅行中に強盗や恐喝に遭い、誘拐されたり投獄されたりする人もいる。
 「私はアメリカ人たちを助けました」と元アフガニスタン空軍情報将校はテキサス州の拘置所から、涙ながらに語った。 「なぜ彼らが私を助けてくれないのか理解できません。」
 パナマのデータによると、2022年の初め以来、約3,600人のアフガニスタン人が南北アメリカをつなぐ危険なダリエン溝を越えた。
【コメント】
 サイゴンの陥落時のベトナムの混乱とボートピープルの発生と同じような悲劇だ。日本にはアフガニスタンからの難民はどのくらいいるのだろうか。
 入国管理法の改正が問題になっているが、事実関係の報道が殆どないので一般国民には状況が理解できない。

その他:
スーダンでの停戦
 Warring groups in Sudan agreed to a seven-day cease-fire to begin today, the first truce to be signed by both sides.
ギリシャの総選挙
 Greece’s governing party leads in the election. But initial results show that it does not have a majority, setting the stage for another vote within weeks.
米国の債務上限交渉
 Kevin McCarthy sounded more sanguine yesterday than before about the prospects for a deal.
President Biden and Speaker Kevin McCarthy are planning to meet today to try to avert a looming debt default.

2023年5月22日 月曜日

日本の空き家を買いませんか?

 我が国の人口減少と地方の過疎化を象徴する記事がニューヨークタイムズに載った。

 Want to buy an abandoned house in Japan for $25,000?
  As Japan’s population shrinks, more properties go unclaimed. Over 10 million houses, mostly in rural areas, have been abandoned. Now, municipalities are creating incentives for people to buy them.

 「空き家が既に1000万戸以上あり、地方政府はインセンティブをつけて所有者のいない家や持ち主が居住しない家を仲介している。一戸300万円ほどの安さだ。」となかなか詳しい報道だ。

 TVで「ポツンと一軒家」という人気番組があり、ああいう暮らしも良いなと思うことがある。 しかし、ポツンと離れた一軒家のために地方自治体が電気を引き、道路を整備することは今後は不可能だ。行政サービスが低コストで受けられる範囲に住居を集約することが不可欠で、空き家問題の解決もその延長線上にあるだろう。

 視点が変わるが、フロリダ州ではデサンテス知事が「中国人・中国企業には土地を売らない」という州法に署名したそうだ。憲法違反ではないかという議論が起きているようだ。

 我が日本で地方の空き家を中国人や中国企業が買い始めたらどうするのだろうか。どこかの無人島を購入した中国企業があった。自衛隊の基地の近くは認めないというルールを作ったとか作るとかいう話が出ていたが、その後どうなったのだろうか。沖縄や南西諸島でも空き家は多いはずだから、安全保障上、対応を真剣に考える必要があるだろう。

 東京都の新築マンションの平均価格が1億円を超えたという報道があった。自然豊かな地方では300万円で一戸建てが買える。地方での就業環境を政府の施策で改善すれば、日本国民全体のQuality of Lifeは飛躍的に向上するだろう。「田園都市構想」とか思い付きの線香花火でなく、政府には具体策を考え実行して欲しいものだ。

2023年5月21日 日曜日

会議は踊る

G7会議を見ていて「会議は踊る」という名画を思い出した。
『『会議は踊る』は、ナポレオン・ボナパルト失脚後のヨーロッパを議した1814年のウィーン会議を時代背景にした、1931年のオペレッタ映画である。
題名は、オーストリアのリーニュ侯爵シャルル・ジョセフの言葉といわれる「会議は踊る、されど進まず」(フランス語: Le congrès danse beaucoup, mais il ne marche pas.)から借りている。その長引く会議の隙を縫った、ロシア皇帝・アレクサンドル1世とウィーンの街娘との夢のような逢瀬を描く。トーキー初期を代表する名作のひとつ』(以上Wikipediaより)

随分前にNHKで白黒で見た記憶があるが、筋書きも場面も覚えていない。AmazonPrimeでは見ることが出来ない。

G7サミットを見ると、1年間をかけて事務方が練り上げたプランに各国首脳が載って、あまり波風が立たない首脳宣言に落ち着く形で会議は進んでいるようだ。振付通り会議は進んできたが、ゼレンスキー大統領がリモートでなく実参加になり、波乱があるように見える。

G7とウクライナの結束を誇示すると、プーチンは西側のネオナチ陣営がウクライナに焚きつけてロシアを侵略しているという被害者意識を強め、核兵器で対抗するしかないという信念を強めるかもしれなった。

「筋書き通り進んだ会議が最後に筋書きのないドラマになった」というのが教訓その一。

歴史に関する名画をもう一つ思い出した。「歴史は夜つくられる」History is made at night. この映画はメロドラマで、タイタニックの悲劇を思わせる舞台設定になっている。AmazonPrimeで無料で見ることが可能だ。

題名は、「世に語り継がれている歴史の多くは、夜、すなわち大衆の多くが気づかない間に、創造されている」という格言という意味合いだ。

「今日の歴史は白昼衆人監視の下で想像されている」というのが教訓その二。

G7サミットから名画を思い出し、歴史の教訓を我田引水する次第だ。

2023年5月20日 土曜日