今日の言葉
「9月の相場格言」
Sell in May and come back in September. と言うのは有名な米国の相場格言だ。
「一度5月に株を売却し、夏の軟調相場を避けて、9月に株式市場に戻ってくるのが良い」という格言だ。
8月初めの世界市場の急落を避け、米国大統領選や日本の自民党総裁選という政治イベントの前の相場の安定を期待すれば、今年にフィットする格言になる可能性が高いかと思われる。
ただし、避けられない波乱要因はある。
・いくつかのIT/AI企業に過度に市場が依存していること。
・ウクライナ、ガザでの戦乱がおさまりそうもないこと。
・米国の経済統計での一喜一憂度が増幅されていること。
・自民総裁選で金融所得課税が争点になりそうなこと。等の不安定材料もあるので注意は必要だ。
ニューヨークタイムス電子版よりTop3記事
1.ロシアのミサイルが軍事学校を攻撃
【記事要旨】
ロシアのミサイル2発がウクライナ東部の都市ポルタバを攻撃し、50人以上が死亡、数十人が負傷した。これは戦争中最も致命的な攻撃の一つで、先週からのロシア軍のウクライナ全土への攻撃に続くものだった。
ウクライナがロシアに攻め込み、ロシアがウクライナ東部にさらに深く攻め込むなど、戦争が前線でよりダイナミックになっている中で、ロシア軍の町や都市への爆撃のペースが激化している。
目撃者によると、ポルタバ軍事通信学校を襲った攻撃は警報サイレンが鳴った直後に爆発し、避難所に向かう途中で多くの人が死亡した。
ゼレンスキー大統領はソーシャルメディアで、少なくとも7基のパトリオットミサイル砲台が必要だと述べている。ドイツは3基を派遣、米国は7月に1基の配備を発表、ルーマニアも1基の配備を約束している。
モンゴル:エネルギー需要をロシアに大きく依存している同国は昨日、ウラジミール・プーチン大統領をレッドカーペットで歓迎した。昨年、国際刑事裁判所が同氏の逮捕状を発行して以来、同氏が同裁判所の加盟国を訪問するのは初めてだ。
【コメント】
コロナ前にモンゴルに行ったことがある。2泊3日の観光旅行だったが、おどろいたことが二つあった。
一つ目は、5月のはじめなのに雪が降り気温が氷点下に下がったこと。
二つ目は、中国の影響力が急増していること。ガイドの人は大学までずっとロシア語を勉強して流暢になったが、中国の影響の強い今のモンゴルでは何の役にも立たないと言っていた。
プーチンはモンゴル大統領と満面の笑みで会談していたが、モンゴルでの中露の綱引きが背景にあり、笑顔ばかりとは行かない現実があるのだろうと思う。
2.ハリス氏、下院および上院選挙に資金を送金
【記事要旨】
カマラ・ハリス副大統領の選挙陣営は、州レベルの選挙に2,450万ドルを投じると発表した。資金のほとんどは、民主党の下院および上院選挙に充てられる。次期大統領がどれだけの成果をあげられるかは、どの政党が議会を支配するかにかかっているからだ。
ハリス陣営は、下院および上院民主党の選挙陣営にそれぞれ1,000万ドル、州議会の民主党議員の選出を支援する団体に250万ドル、民主党知事協会と民主党司法長官選挙陣営にそれぞれ100万ドルを送金すると発表した。
背景: バラク・オバマ大統領の任期中、民主党は地方選挙で全敗し、共和党は議会選挙を有利に利用した。それ以来、民主党は地方および州政府の重要な選挙に資金をもっと振り向けようとしている。
2017 年、 JD ヴァンス氏は、性的および生殖の自由を制限し、米国の家族を作り直すことを提案する報告書を強く支持した。
米国の右派は通常、虚偽の物語や誤情報を広めるヘビー級チャンピオンだが、この夏、左派がそのタイトルに挑戦した。
【コメント】
この記事でわかるのは、米国の選挙には巨額の資金が必要なこと。政治家の政策には首尾一貫性が求められること。フェイクニュースには十分注意すること。
3.ワクチン接種の取り組みはガザで順調なスタート
【記事要旨】
世界保健機関WHOによると、ガザで10歳未満の子供65万人にポリオの予防接種を行うキャンペーンは予想以上に成功している。今週末に約10日間の作戦が始まって以来、医療従事者は2滴経口投与ワクチンを16万1030人の子供に投与し、第1フェーズで目標としていた15万人を上回っている。
医療チームは次にガザ南部で34万人の子供に接種し、その後、ガザ北部に行き、さらに15万人に接種する予定だ。
ネタニヤフ首相は戦争の方針変更を一貫して拒否している。
【コメント】
ワクチン接種の好調なスタートはガザ戦争での唯一の朗報だ。事態の全体的な改善のきっかけになれば良いのだが。
その他の記事
イラク:
米国とイラクの特殊部隊が先週、イスラム国の隠れ家を急襲し、近年同国で最も大規模な対テロ作戦の一つで少なくとも14人の戦闘員を殺害した。
アルバニア:
ジャレッド・トランプ氏とイヴァンカ・トランプ氏は、同国で開発を希望する土地が不当に確保されたとの非難に直面している。
ドイツ:
フォルクスワーゲンが数百万台の自動車の排ガス検査で不正行為を行っていたことを認めてほぼ9年後、同社の元最高経営責任者が裁判にかけられた。
2024年9月4日 水曜日