世界の動き 2023年9月5日 火曜日

今日の言葉:
「朱に交われば赤くなる」
 交わる仲間や友人によって感化されることのたとえ。 人は周囲に影響されやすく、交際する相手によって善にもなれば悪にもなる。特に悪習は容易に伝播する。
 BIGMOTOR事件で気をつけないといけないのは、社員の多くが会社の方針に疑問を持っても、トップの指示には逆らえず、会社全体がトップの意向に容易に染まってしまったということだ。
 まだ混じりきる前に、朱を取り除かないと、全体が赤くなるのは時間の問題だ。わかっちゃいるけどやめられない、という場合が多いのだ。

 

ニューヨークタイムズ記事より
1.金正恩とプーチンはロシアで会談予定
【記事要旨】
 米国および同盟国によると、金正恩朝鮮労働党委員長は今月ロシアを訪問し、プーチン大統領と会談し、ウクライナ戦争のためロシアにさらなる兵器を供給する可能性を含む軍事協力について話し合う予定だという。
 当局者らによると、プーチン大統領は金氏にロシアに砲弾や対戦車ミサイルを送ることを望んでおり、金氏はロシアが北朝鮮に人工衛星や原子力潜水艦の先端技術を提供することを望んでいるという。金氏はまた北朝鮮への食糧援助も求めている。
 当局者らによると、プーチン大統領と金委員長は、9月10日から13日にウラジオストクで開催予定の東方経済フォーラムに出席する予定だという。 金氏はロシア太平洋艦隊の艦艇が停泊するピア33も訪問する予定だという。
 金氏の今回の訪ロは、装甲列車で平壌からロシア東海岸のウラジオストクまで移動する予定だという。 金氏はモスクワに行く可能性もあるが、それは確実ではない。
 米国は1年前に初めて北朝鮮とロシアの協力について警告し、その後北朝鮮が中東と北アフリカを通じてロシアに兵器を輸送したと発表したが、北朝鮮の兵器がウクライナの前線に届いていない模様だ。

ウクライナ戦争に関するその他のニュース:
 プーチン大統領は昨日、エルドアン大統領との協議後、黒海穀物協定に対する反対の立場を改めて表明した。
 ロシアは昨日朝、ウクライナの穀物施設や港湾施設に無人機の群れを発射した。過去48時間で2度目の大規模な無人機攻撃となった。
 ウクライナ国防大臣の更迭と、同国で最も裕福な人物の一人であるイホル・コロモイスキー氏の逮捕は、汚職を根絶しようとする当局の動きの表れであり、ゼレンスキー大統領の指導力に対する懸念領域である。
【コメント】
 二つのならず者国家が共闘することになる。ロシアも武器支援国家は大歓迎だということだろう。

2.習主席はインドを軽蔑し、G20を欠席するつもりのようだ
【記事要旨】
 中国は昨日、習近平氏が今週末ニューデリーで開催される20カ国・地域(G20)首脳会議を欠席する意向を示し、開催国であるインドに打撃を与え、世界の政治家としての習近平氏のプロフィールに疑問が生じた。
 中国外務省報道官は記者会見で、中国は李強首相をイベントに派遣すると述べたが、その理由については説明を拒否した。 この動きは異例で、習氏は2012年に政権を握って以来、19カ国と欧州連合が集まるG20サミットを一度も欠席したことがなかった。
 この発表は、中国とG20のいくつかの加盟国との間の摩擦が増大する中で行われた。特に、中国政府のロシア支援を巡る米国との摩擦、そしてますます攻撃的な領土主張を巡るインドとの摩擦が顕著だ。
 モンゴルへの4日間の訪問後、教皇フランシスコは中国との関係を「非常に敬意を持った」ものだと述べた。 しかし、中国からの聖職者やカトリック教徒は、報復を恐れて彼の訪問中にほとんど会いに行かなかった。
【コメント】
 インドを軽視しているからだろうか。何らかの内政問題が習氏の参加を拒んでいると見るほうが妥当ではないだろうか。世界経済の最大の不安定要因は中国の不動産と若者の失業問題だが、それらについて議論されることを避ける意味もありそうだ。

3.中国最大の住宅建設会社が動揺している
【記事要旨】
 過去3年間、中国の大手不動産開発会社数十社が長年にわたる過剰借入の末デフォルトに陥った中、カントリー・ガーデンは2度の利払いを怠った。これは同社も1,870億ドルの負債を抱え、財政破綻の危機に瀕していることを示している。
 カントリー・ガーデンは今週、未払いに対する猶予期間が終了する2,250万ドルを捻出する必要があり、不動産の株式を売却したり、株式を割引価格で発行したりしている。
 地方の建設会社からの業界最大手に成長した同社は中国経済の急上昇の象徴だったが、その経営破綻は、経済全体を狂わせる恐れのあるこの国の不動産メルトダウンのスピードと深刻さを反映している。
【コメント】
 日本にとって今は対岸の火事だ、しかし我々の経験は被害が無いと思わていた日本が一番大きな被害を被り不況が永続したことだ。最大の貿易相手国の変調を手をこまねいて見ているべきではない。

その他:
時代遅れの艦船の建造
 The U.S. Navy remains lashed to big shipbuilding programs driven by tradition, political influence and jobs, but cumbersome warships may not be ideally suited for a conflict with China.
英首相への批判
 Prime Minister Rishi Sunak faced a mounting crisis after a former official said that, as head of the Treasury, Sunak dramatically cut the number of schools to be rebuilt, despite warnings that lightweight concrete used in hundreds of buildings was a risk to life.
砂漠が泥沼に
 Tens of thousands of people were stranded for days at the Burning Man festival in Nevada after torrential rains turned the desert playa into mud.

2023年9月5日 火曜日