世界の動き 2023年8月30日 水曜日

今日の言葉:
「安全な居住空間」
BRICS首脳会談参加をプーチン大統領は回避した。戦争犯罪容疑で国際刑事裁判所(ICC)から逮捕状が出され、国際的な刑事犯罪人になっており、南アで逮捕される恐れがあったからだ。
中国ではその恐れはない。ロシアのプーチン大統領は、以来初めての外遊を行うことで同意した。関係者によると、ロシア大統領府は10月に中国で開催される「一帯一路」フォーラムに合わせてプーチン大統領が訪中する準備を進めているという。
プーチン氏が安心して過ごせる空間は、自国とICC非加盟国の親ロシア国に限られる。

ニューヨークタイムズ記事より
1.米企業、中国は「投資不可能」と語る
【記事要旨】
ライモンド米商務長官は昨日、中国当局者に対し、米国は中国との経済関係を断つつもりはないと語った。 しかし彼女は、米国企業が中国を「リスクが高すぎる」ため「投資不可能」と表現するきっかけとなっている懸念事項のリストを提起した。
米国企業は知的財産の盗難といった長期にわたる問題だけでなく、企業への襲撃や対スパイ法、説明もなく課せられる法外な罰金といった新たな展開にも懸念を抱いている。 中国の第二位の高官である李強首相に懸念を提起した後、ライモンド氏は「何の約束も受けていない」と述べた。
中国を4日間訪問中のライモンド氏はまた、気候変動、オピオイドフェンタニル、人工知能などのより広範な脅威に関する中国政府の協力を求めた。 ライモンド氏によると、中国当局者らは米国に対し、先端技術の輸出規制を緩和し、特定の先端技術への新規投資を禁止する最近の大統領令を撤回するよう求めた。 商務長官は、米国は国家安全保障の問題について交渉しないとして、これらの要請を拒否したと述べた。
それでも、ライモンド氏は中国に対し、輸出規制は米中貿易のごく一部にのみ適用されるものであり、両国間の他の経済的機会も尊重されるべきであると述べた。
国営新華社通信によると、李首相はライモンドに対し、中国と米国の経済関係は「相互に有益」であると語った。 しかし同氏はまた、「経済貿易問題を政治化して安全保障の概念を過度に拡大すること」は「二国間関係と相互信頼に深刻な影響を与える」と警告した。
米国が中国製品への依存を軽減する方法を模索している一方で、世界のサプライチェーンを変えることがいかに難しいかを調査が示している。
ライモンド氏は中国滞在中にTikTokについて議論するつもりはないが、これはバイデン政権が同アプリへの対処法で直面している行き詰まりを反映している。
多くの中国人にとって、経済低迷は悲観論や諦めの感情を蔓延させているが、国営メディアと政府関係者は、いかなる困難も単なる小言であると断言し続けている。
【コメント】
両論併記の結論で、交渉に大きな進展はなかった模様だ。しかし政府の高官による直接交渉を継続することは意義があるだろう。

2.イムラン・カーンの法的勝利
【記事要旨】
パキスタンの裁判所は昨日、カーン氏の弁護団による控訴を受けて、汚職事件におけるイムラン・カーン元首相の懲役3年の実刑を猶予した。 これは、元クリケットのスター選手からポピュリスト政治家に転身し、昨年首相の座を追われたカーンと、カーンを政治から遠ざけようとしているとみられる軍指導者との間の政治対決の最新の展開だった。
法的な勝利にもかかわらず、カーン氏に対する訴訟は数十件残っており、昨日の夕方も刑務所に留まった。 同氏は本日、国家機密漏洩に関連した事件で出廷する予定だが、アナリストらによると、この容疑は同氏の将来にとってこれまでで最大の課題となる可能性があるという。
【コメント】
まだ数十件の訴訟が残っているとは、カーンが政治の舞台に復帰するのは難しそうだ。

3.ワグネルはプリゴジンは埋葬されたと述べた
【記事要旨】
先週飛行機事故で死亡したロシアの傭兵リーダー、エフゲニー・プリゴジン氏がサンクトペテルブルクの墓地で非公開の儀式で埋葬されたと、彼の報道機関が昨日発表した。 同氏が埋葬されているポロホフスコエ墓地は昨日、ロシア警察、機動隊、州兵によって厳重に警備され、人々の立ち入りは認められず、プリゴジン氏への国民の追悼を最小限に抑えるために国家がどれほどの努力をしてきたかを暗示している。
ロシア政府は、プリゴジン氏の葬儀については、ウラジーミル・プーチン大統領が出席しないこと以外は情報がないと述べた。
【コメント】
プリゴジン氏が英雄視されると困るので、彼の墓地は政府が監視を強めるだろう。ワグネルは軍の傘下に入るようだが、すんなりいくのかは不透明だ。

その他:
ローマ法王の発言が余波
The Vatican sought to calm an outcry over the pope’s comments that some critics said were too close to Russia’s justifications for invading Ukraine.
米はドローンを増やす
The U.S. military will buy thousands of more drones and other devices as it prepares for possible future conflict with China.
テニスへのウクライナ戦争の影響
Perhaps no sport has been affected as profoundly by the war in Ukraine as tennis. That is a function of numbers — there are many players from Ukraine and Russia — and proximity: With shared locker rooms, lounges and practice facilities, it can be hard to avoid people you would rather not see.
For Ukrainian players, as well as those from Russia and its allies, the conflict has plunged professional tennis into a cold war of its own. Now they are facing off at the U.S. Open.

2023年8月30日 水曜日