世界の動き 2023年8月29日 火曜日

今日の言葉:
「超富裕層以外はお断り」
 ゴールドマン・サックス・グループ(GS)は、2019年に約7億5000万ドル(現在のレートで約1100億円)で買収した登録投資顧問会社ユナイテッド・キャピタルが前身の事業を、クリエイティブ・プラニングという運用会社に売却することで合意した。
 当該事業の運用資産は約290億ドルで、準富裕層を顧客とする。買収からわずか4年での売却だ。
 個人ビジネスでは、GSは小口融資を手がけるグリーンスカイを、買収完了後わずか1年余りで、大幅なディスカウントでの売却を余儀なくされる見通しだ。
 これらの動きは、個人取引でGSが超富裕層向けに再び注力する意向の表れと言えそうだ。

ニューヨークタイムズ記事より
1.米中は協議拡大で合意
【記事要旨】
 ジーナ・ライモンド米商務長官は北京訪問中、米国と中国が特定の経済問題について定期的に協議することで合意し、世界二大経済大国の間の緊張緩和に向けた最新の一歩となると述べた。
 ライモンド氏は昨日、中国の王文濤商務大臣と「オープン」かつ「現実的」な協議を行ったと述べ、2つの別々の対話が確立される予定であると述べた。1つは企業の代表者が参加し、商業問題に焦点を当てる。 もう一方は輸出規制に関する情報を交換する予定だ。 輸出管理グループの初会合が今日北京で開催される。
 貿易、技術、その他の経済問題に関する二国間協議はかつて米中両国間で標準的であったが、近年はこうした協議は萎縮している。 中国は1年前、当時下院議長だったナンシー・ペロシ下院議員の台湾訪問への報復として、8つの二国間討論会を中止した。
 しかし、経済的に相互に結びついている両国が関係改善に努めるにつれ、関係は解け始めている。
  一部の共和党議員は作業部会設立の考えを「不適切」と批判しているが、ライモンド氏は150人近くのビジネスリーダーと話をし、彼らから共通のメッセージをもらったと語った。
 中国の不動産メルトダウンが経済全体に波及する中、塗装業者、セメントメーカー、建設業者を含む中小企業や労働者は、中国の開発業者から未払の数千億ドルの負債を抱え、給料も払われていない。
【コメント】
 自国の状況が厳しくなると中国は訪問者への対応が丁寧になる。プロチャイナの米国ビジネスを代表する商務長官となればなおさらだ。

2.カンボジアでサイバー詐欺産業が急成長
【記事要旨】
 東南アジア全域のサイバー詐欺計画は、遠隔地や戦争で荒廃した地域で行われることがよくあります。 しかしカンボジアでは、詐欺産業が公の場で繁栄しており、当局の手が届く範囲内で十分に活動している。
 カンボジアで活動する犯罪組織が、高賃金の仕事と無料の住居を約束して数万人を同国に誘い込んでいると、数十カ国が報告している。 その代わり、彼らは、何の変哲もない敷地内で厳しい監視下に置かれながら、オンライン詐欺工場で働くことを強いられている。
 カンボジアは昨年、詐欺工場の取り締まりを発表したが、違法行為は政府と密接な関係を持つ有力当局者らに守られ、横行し続けている。
【コメント】
 日本を対象にしたオレオレ詐欺の本拠がカンボジアで摘発された。対中の特殊詐欺もカンボジア拠点が多いらしい。
 ある程度のインフラが無ければ詐欺も働けないので、政府放任の詐欺産業が跋扈しているということだろう。

3.ウクライナは別の村を奪還したと発表
【記事要旨】
 ウクライナ軍は昨日、ロボティンという小さな村を奪還したが、これは南部前線でロシアの初期防衛を突破している兆候であると発表した。
 ロボティンの奪還は、2か月にわたる激しい戦闘でほとんど成果が得られなかったウクライナの士気を高めるのに役立つ可能性がある。 ウクライナが奪還を主張した入植地は、ほぼ2週間前の同じく南部のウロジャイネ以来となる。
 ゼレンスキー大統領は、米国が自国にイスラエルのような関係、つまりどちらの政党がホワイトハウスを支配しているかに依存しない永続的なパートナーシップを提供すると信じていると述べた。
【コメント】
 一進一退で戦線は膠着している印象だ。血と肉を切り刻む市街戦がまだまだ続きそうだ。

その他:
JJAXA月ロケットの打ち上げ延期
 JAXA, the Japanese space agency, canceled the launch of two space missions because of “inclement weather.” A new launch date has not been announced.
スペインサッカー協会長のセクハラ疑惑
 Spanish prosecutors opened an investigation to determine whether the president of Spain’s soccer federation could be charged with committing an act of sexual aggression after he kissed a female team player on the lips.
ドバイでは真夜中に海水浴
 Every year, as the suffocating heat of summer creeps in, Dubai’s beaches grow emptier. But at midnight or even 4 a.m. on any given day, the beach in Umm Suqeim — an upscale neighborhood on Dubai’s coast — is busy.
 It is the most popular among several “night beaches,” where swimming is allowed 24 hours a day and spotlights illuminate the water.

2023年8月29日 火曜日