世界の動き 2023年8月15日 火曜日

今日の言葉:
「終戦記念日」
 78回目の終戦の日だ。敗戦以来、戦争は悪、軍備は最低限でという国是のような考えで進んできたが、国際環境はそうした考えを許さない状況になってきた。
 今朝イスラエルの話を聞いたが、600万人のユダヤ人が殺されたのは、自分たちの国が無く軍備が無かったからだというのが建国の国是だ。
 日本とイスラエルと天と地ほどの考え方の違いがある。どちらが良い悪いと言うのではなく、難しい環境をしぶとく生き抜き繫栄するための賢さが必要なのだろう。

ニューヨークタイムズ記事より
1.トランプ氏に新たな起訴が迫る
【記事要旨】
 ドナルド・トランプ氏は、2020年の選挙でジョージア州の結果を覆そうとする試みに関連した共謀罪に問われる可能性がある。 大陪審は昨日証拠審理を開始し、間もなく前大統領に対する4件目となる刑事告発を下す可能性がある。
 ジョージア州の検察当局は2年半にわたり、トランプ大統領とその同調者が大統領の座を維持するために州法を破ったかどうかを捜査してきた。 捜査の結果、他にも20人近くが起訴される可能性がある。
 捜査はトランプ大統領がとった5つの行動に焦点を当てている:結果を覆すようジョージア州当局に圧力をかけることを目的とした電話、地元選挙職員への嫌がらせ、投票不正の虚偽主張、偽の選挙人名簿作成計画、田舎の郡の選挙会場でのデータ漏洩だ。
 ジョージア州の事件は、トランプ氏とその同調者たちが選挙を逆転させるために同州で並外れた努力をしたことを示している。
 トランプ氏が直面している起訴はこれで4つ目となる。 そのうち2つの事件で有罪判決を回避したいという同氏の希望は、主に彼の選挙活動にかかっている可能性がある。 同氏は再選されれば連邦犯罪を恩赦される可能性がある。 しかし、大統領には州裁判所に対する権限はなく、このことがジョージア州での訴追のリスクを高めている。
 政治的な分裂にもかかわらず、2024年の大統領選挙を見据えている米国の有権者が同意しているように見えることが1つある。それは、バイデン対トランプの再戦はやめてほしいというものだ。
【コメント】
 米国の友人からのニュースレターを先日紹介したが、その中でも述べられていた事案だ。同様な事案は他州でも起きる可能性がある。

2.マウイ島で地獄が広がるにつれ、水道システムが機能不全に陥った
【記事要旨】
 ハワイで96人が死亡した山火事の鎮火に向けて先週駆け付けた消防団は、消火栓が枯渇し、水圧が非常に弱かったため、火災は即座に鎮火の努力を超えてしまったことを発見した。 意気消沈した団員はマウイ島ラハイナで火災が進むのを見守り、代わりに避難に集中しなければならなかった。
 水不足により、消防士らは自らの命を危険にさらして命を救おうという作業を強いられ、当局や住民らは、より激しい風と乾燥した土地に地域社会がどのように備えるべきか答えを模索している。
【コメント】
 これだけの強風による山火事の広がりは食い止めようがなかったと思われるが、給水が弱かったことが被害を押さえられなかったという事だろう。歴史的な街並みだったとの報道もあり消火栓が充分整備されていなかったのかもしれない。

関連して、Bloombergでは電力会社の責任を問う声を報道している。『ハワイアン・エレクトリック・インダストリーズの株価が急落。多数の死者を出したハワイ州マウイ島での大規模な山火事を巡り、同社の送電線が関連しているとの懸念が広がった。同社に対しては、乾燥した強い風で危険な状況につながる恐れがあるとの予報が出されていたにもかかわらず送電を止めなかったとして、批判の声が上がっている。弁護士らは、ハワイアン・エレクトリックの設備が発火源となった可能性があるとみて、週内に訴訟を起こす計画だ。』

3.タリバン戦闘員は海外での新たな戦いを模索している
【記事要旨】
 タリバンがアフガニスタンで政権を握ってから2年が経ち、数百人の若いタリバン兵士が、パキスタンで反政府勢力とともに戦うためパキスタンに不法入国した。 タリバンの若者の多くは、世界のどこへ行っても聖戦を遂行し続ける決意をしていると語った。
 このタリバン戦闘員の流出により、暴力的過激主義がアフガニスタンから流出して近隣諸国を不安定化させるのではないか、あるいは、いつか西側の標的に到達するのではないかという懸念が改めて高まっている。 ロシア、中国、米国、イランはいずれも、テロ集団が復活する可能性について警鐘を鳴らしてい。
【コメント】
 恐ろしい話だ。とりあえず周辺国と欧米が対象だが、テロの脅威は日本にも広がる可能性はある。どのように防ぐのかは全世界的な課題だ。

その他:
中国の国防相は何を語るか?
 Li Shangfu, China’s defense minister, is expected to give a speech at a security conference in Moscow today as part of his visit this week to Russia and Belarus.
中国では哀しみの表現も共産党が規制
 China’s tight control of the ways tragedy can be mourned by families reflects the party’s expectation that the Chinese people will remain obedient, no matter what happens to them, our columnist Li Yuan writes.
アルゼンチンでは極右政権が出来るか?
 Javier Milei, a far-right candidate in Argentina who embraces comparisons to Donald Trump, cemented his status as a front-runner for the presidency in elections in October.

2023年8月15日 火曜日