世界の動き 2025年11月24日 月曜日

今日の一言
「6-7」
 アメリカのGen Alphaで流行している現象だ。TikTok発のミームで、特定の意味はなく「面白いから言う」だけのスラングだ。YouTubeにたくさん載っているので見ると、両方の手のひらを上に向けてふりながら、「6-7」と叫ぶ画像が多数出てくる。
起源
 - ラッパーSkrillaの曲「Doot Doot (6 7)」が発端。歌詞に「6-7」が登場するが、本人も「意味は特にない」と語っている。
 - TikTokでこのフレーズが切り取られ、NBA選手ラメロ・ボール(身長6’7”=約201cm)の映像と組み合わせて拡散された。
広まり方
 - Gen Alpha(小中高生世代)がTikTokやInstagram Reelsで「6-7」をランダムに叫んだり、コメントに入れたりして遊ぶ。
 - ジェスチャー(手を上下に動かす仕草)と組み合わせて「まあまあ」「適当」なニュアンスで使うこともある。
 - バスケ選手やインフルエンサーが繰り返し使ったことで「校内スラング」として定着。
 - 2025年には「67 Kid」と呼ばれる少年が試合で叫ぶ動画がバズり、さらに拡散。
意味合い
 - 固定された意味はない。ただの「ノリ」で使われる。
 - 文脈によって「背が高い」「まあまあ」「ランダムな数字ジョーク」などに変化。
 - Gen Alphaにとっては「スキビディ」「シグマ」「rizz」などと同じく、意味よりも共有感・遊び心が重要。
文化的背景
 - 一部メディアは「brain rot(脳の腐敗)」現象の一例と評しており、質よりも「バズること」が優先されるデジタル文化の象徴とされる。
 - 同時に、Gen Alphaがネット文化に存在感を増している証拠とも見られている。

【コメント】6-7もGen αも知りませんでした。

ニューヨークタイムズ電子版より
1.デンマークの試験
【記事要旨】
– 英国労働党政権の新規則
 難民申請者の地位を頻繁に審査し、永住権取得に20年を要するなど、長期滞在を困難にする厳しい制度を導入。宝石没収などの政策は批判も受けている。背景には、極右「改革UK」の支持拡大があり、移民問題への対応が急務となっている。
– デンマークモデルからの着想
 デンマーク左派政権は移民制限を福祉国家維持の前提と位置づけ、難民申請者の生活を困難にする抑止策を実施。結果として申請者数は大幅に減少し、極右の勢いを抑える効果を発揮したとされる。英国や他の欧州諸国もこのモデルに注目している。
– 成果と限界
 デンマークでは一時的に政治的成果を上げ、政権維持に成功した。しかし、給付金削減による貧困や犯罪増加、合法移民への悪影響など副作用も顕在化。最近の市議会選挙では左派からの反発が強まり、首都コペンハーゲンで社会民主党が敗北した。
– 今後の展望
 デンマーク社会民主党は、富裕層や若者、都市部人口が多いコペンハーゲンでの敗北を、全国のより保守的な有権者の支持で補えると期待している。試金石となるのは2026年の国政選挙であり、他の欧州諸国の政府もその行方を注視している。
– モデルの適用可能性への疑問
 デンマークは人口約600万人で比較的均質な社会構成を持つため、英国のように多様な人口構成や移民依存度が高い国では同じ手法が通用するかは不透明。移民流入抑制と国内統合の間で緊張が生じる可能性が高い。
【コメント】
 左派であれ右派であれ、移民の流入に規制をかける政策が支持を集めるようだ。日本でも、参政党が注目される所以であり、政策の素地は整っている。

2.ウクライナに対する米国の和平案
【記事要旨】
 米国とウクライナの当局者は、昨日ジュネーブで行われたトランプ大統領の対ロシア戦争終結計画に関する協議で進展があったと発表した。
 トランプ大統領は、ウクライナのゼレンスキー大統領に対し、木曜日までに和平案に同意するよう求めた。当局者らの会談中、トランプ大統領はソーシャルメディア上でウクライナ指導者らを批判し、恩知らずingratitudeだと非難した。28項目からなるこの提案は、ウクライナがロシアの要求の大半に屈服することを求めており、戦場で失っていない領土の放棄、軍の規模制限、そしてウクライナのNATO加盟の拒否などを盛り込んでいる。
【コメント】
 ゼレンスキー大統領にとって、これはまたしても成否を分ける局面だ。彼はこの状況を乗り越えられるだろうか?

其の他の記事
・イスラエル軍は、レバノンのベイルート郊外で行われた空爆でヒズボラの幹部司令官を暗殺したと発表した。レバノン当局によると、この攻撃で少なくとも5人が死亡した。
・ブラジルで開催された気候変動に関する国際会議は、地球温暖化の主な要因である化石燃料について直接言及しない、骨抜きの決議で閉幕した。
・ブラジル警察は、クーデター未遂事件での服役を逃れるため自宅軟禁を逃れる恐れがあるとして、ジャイル・ボルソナーロ前大統領を逮捕した。
・マージョリー・テイラー・グリーン下院議員の辞任は共和党に打撃を与え、右派の不満を露呈させた。

2025年11月24日 月曜日