今日の一言
「米株の売り一巡か」Bloombergの記事より
「米国株についてUBS証券のトレーディング部門は、売り一巡の可能性があり、年末にかけて上昇局面に入る可能性があるとの見方を示した。
S&P500種株価指数とナスダック100指数は先週、10月下旬に付けた過去最高値からそれぞれ約4%、7%下落し、100日移動平均線まで値を下げた。
UBS証券は、11月の売りがポジション調整を進める結果となり、上昇再開の土台が整ったと指摘。S&P500は年末にかけて7000近くまで上昇する可能性があるとの見通しを示した。」
大手証券会社からのポジショントーク的なコメントだ。こうなってほしいという願望に近いと見たほうが良い。
ニューヨークタイムズ電子版より
1.ウクライナとロシアにとっての和平案の見方
【記事要旨】
●戦争の現状
– 紛争は4年近く続き、2014年のクリミア併合から数えると11年。
– 当初の「ロシアがすぐ勝利する」という予測は外れ、ウクライナは抵抗を続けている。
– 西側制裁でロシアは資金難に直面する一方、戦況は消耗戦化しロシアが徐々に前進。
●双方のレッドライン
– ウクライナ:領土保全と信頼できる安全保障の保証が不可欠。ロシアの再侵攻を防ぐ仕組みが必要。
– ロシア:ウクライナのNATO加盟を永久に拒否。ドンバスなどの領土確保、NATO軍駐留の拒否。
●領土問題と妥協案
– ウクライナは現在の前線に沿った停戦を受け入れたが、ドネツク地域の一部は譲れない。
– 妥協案として「非武装地帯」化が検討されるが、国民に受け入れさせるには安全保障の保証が不可欠。
●安全保障モデルの選択肢
– ドニプロ川以西への欧州軍派遣(少数の象徴的存在)。
– トリップワイヤー・モデル(欧州域内に軍の大規模配備)。
– NATO第5条を参考にした西側諸国の防衛保証(ただしNATOは直接関与せず)。
●NATO問題
– ロシアはウクライナのNATO接近を脅威とみなし侵攻を正当化。
– NATO加盟は現実的に困難で、EU主導の平和維持部隊案が前例として検討される。
●交渉の余地
– ウクライナ軍の規模縮小など、軍事面では妥協可能。
– 双方とも国内で「勝利」として説明できる合意が必要。
●国際的な仲介
– トランプ氏の交渉関与はウクライナ国内で意外な支持を得ている。バイデン政権の対応への不満が背景。
– 完全解決ではなくとも「和解の兆し」が希望を生んでいる。
【コメント】
和平交渉の最大の障害は、ウクライナの安全保証とロシアのNATO拒否という両立しない要求だ。妥協の可能性は「非武装地帯」や「欧州主導の安全保障モデル」にあり、双方が国内に「勝利」として示せる形を模索している。
2.トランプ大統領にとって大きな痛手
【記事要旨】
連邦判事は昨日、ジェームズ・コミー前FBI長官とレティシア・ジェームズニューヨーク州司法長官に対する訴追を棄却した。この判決は、トランプ大統領が自らの敵と見なす者に対し刑事司法制度を行使しようと試みる上で、大きな敗北となった。
判事は、検察官の任命は無効であり、コミー前FBI長官とジェームズ前FBI長官は大統領の最も著名な標的である両氏を起訴する「合法的な権限」を有していないと判断した。この判決により、政府は訴追を再申し立てできる可能性がある。
【コメント】
この事件は日本でほとんど報道されていないので以下に説明します。
この記事は、トランプ大統領が政敵とみなす人物に対して訴訟を仕掛けたが、裁判所で退けられたという出来事を伝えている。
1. 訴訟の理由
– 対象者
– ジェームズ・コミー(元FBI長官)
– レティシア・ジェームズ(ニューヨーク州司法長官)
– 訴訟の背景
– トランプ大統領は両氏を「敵」とみなし、刑事訴追を通じて政治的に打撃を与えようとした。
– 記事では具体的な罪状は明記されていませんが、文脈から「政敵を標的にした訴訟」であることが強調されています。
2. 今回の判断の理由
– 裁判所の判断
– 訴追を担当した検察官の任命が「無効」であるとされた。
– そのため、検察官には「合法的な権限」がなく、コミー氏やジェームズ氏を起訴することはできないと判断された。
– 結果
– 訴訟は棄却され、両氏に対する起訴は取り消し。
– 政府側は理論上、改めて有効な手続きで起訴し直すことは可能だが、今回の判断はトランプ大統領にとって大きな敗北。
其の他の記事
・ベトナムでは、今年に入って14回の台風に見舞われており、過去1週間で洪水と地滑りにより90人以上が死亡した。
・トランプ大統領は、中国の習近平国家主席から4月に北京を訪問するという招待を受け入れたと述べた。
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2025年11月25日 火曜日