今日の一言
「シェブロン」
シェブロン株は5.5%急騰した。石油メージャーがベネズエラに国有化されたのに、なぜシェブロンだけが国有化を免れたのか?
1. シェブロンは Chávez・Maduro 政権と「対立しない関係」を維持した
2007年、チャベス政権は外国石油企業の大規模国有化を進めたが、シェブロンは政府と交渉し、国営石油会社 PDVSA との合弁事業に同意した。
– ExxonMobil や ConocoPhillips は国有化に反発して撤退
– シェブロンは「政府が多数株を持つ合弁」に切り替えて残留
つまり、対立せず、妥協して残った唯一の米企業だった。
2. ベネズエラ政府にとってシェブロンは「必要な存在」だった
ベネズエラの石油産業は慢性的な資金不足と技術不足に苦しんでいた。
シェブロンは:
– 技術力 - 投資資金 - 国際市場へのアクセス
を提供できる数少ないパートナーだった。
政府にとっては、
「敵対して追い出すより、残しておいた方が利益になる」
という現実的判断が働いた。
3. 米国政府との関係を維持するための“安全弁”だった
チャベス・マドゥロ政権は反米姿勢を取っていたが、
完全に米国との関係を断つことはできなかった。
シェブロンを残すことで:
– 米国との最低限の経済的パイプを維持
– 制裁を少しでも緩和してもらう余地を確保
– 国際的孤立を避ける
という外交的な保険になっていた。
4. 米国の制裁下でも、シェブロンは特別ライセンスを得ていた
トランプ政権・バイデン政権の制裁下でも、シェブロンは米財務省から特別ライセンス(OFAC)を継続的に取得していた。
理由は:
– ベネズエラの石油供給を完全に止めると国際市場が混乱する
– シェブロンの撤退は中国・ロシア企業の独占を招く
– 将来の政権交代後の米国企業の復帰の足場を残すため
つまり、米国政府自身もシェブロンの残留を望んでいた。
厳しい国際情勢を切り抜けてきたのがシェブロンだった。
ニューヨークタイムズ・ニュースレターより
1.米国によるマドゥロ拘束が世界に与えた衝撃
【記事要旨】
米軍がベネズエラのマドゥロ大統領を突然拘束し、ニューヨークで裁判にかけるため連行したことで、ベネズエラ国内だけでなく世界全体が新たな現実に直面している。
1. 米国の「力による介入」が示したメッセージ
– トランプ大統領は、直接占領を避けつつ、従順な政権を樹立し、石油資源へのアクセスを確保する「仮想的占領」を進めている。
– ベネズエラでは混乱は広がらず、副大統領ロドリゲスが暫定大統領に就任し、一定の安定を保っている。
2. ベネズエラ国内の反応
– 国民は衝撃を受けつつも、「マドゥロよりは誰でもまし」という慎重な楽観もある。
– 経済成長を実現したロドリゲスは、ビジネス界からも支持を得ている。
– 正統な選挙勝者を擁する反対派は、米国によって事実上排除された。
3. 世界への波紋
– 米国は西半球を自国の勢力圏とみなし、コロンビアやキューバにも強硬姿勢を示している。
– ラテンアメリカでは、左派は「米国の帝国主義」、右派は「独裁者からの解放」と受け止めが分かれた。
– いずれにせよ、米国が再び地域の中心的存在となったことは共通認識となっている。
4. 中国・ロシアへの示唆
– トランプ政権は「西半球での米国の優位回復」を掲げている。
– 大国が小国に介入し資源を掌握するという前例は、中国の台湾、ロシアのウクライナでの行動を後押しする可能性がある。
5. 今後の不確実性
– ベネズエラ国内には反米感情が根強く、軍や治安機関を握る勢力との調整が必要。
– 台湾やウクライナと単純比較はできないが、第二次世界大戦後の国際秩序が大きく揺らいだことは確かだ。
【コメント】
日本は中国に対抗し「法の支配」を強調しているが、頼りとする米国が法の支配に考慮しない国になった。トランプにとっては国際法は無視してい良い存在で、西半球内の秩序を決めるのは自分だという考えがあるのだろう。アジアへの関心は、習主席との良好な人間関係の構築以外は、とても薄れるだろう。
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2026年1月6日 火曜日