世界の動き 2025年2月27日 木曜日

今日の一言
「順番が逆では」
 高校授業料の無償化について3党が合意し予算案の可決が決まったあと、予算委員会で審議が続いている。
 TVや新聞は今になって無償化が公立高校の定員割れを招くとか、私立高校の学費値上げを招くとか、経済学者の否定的な見解とかを報道している。
 順番が逆だろう。国民の考えを踏まえ、国会で議論をしたあとで、予算委員会で決議されるべきだ。
 小学校の生徒会にも劣るのが現在の国会と日本の政治だ。

ニューヨークタイムズ電子版よりTop3記事
1.ハマスとイスラエル、新たな人質交換へ
【記事要旨】
 停戦のこの段階で最後の人質交換となるかもしれない交換が昨夜遅くに予定されていた。イスラエルとハマスは、4人のイスラエル人の遺体を数百人のパレスチナ人囚人と交換することで合意したとイスラエルは発表し、仲介者はハマスが「屈辱的な儀式」なしで棺を引き渡すことを保証した。
 イスラエルによると、停戦の第一段階は数日中に終了する予定で、約25人の人質と30人以上の遺体がまだガザにいる。第二段階の本格的な交渉が始まったかどうかさえ不明だ。
 トランプ大統領の中東特使スティーブ・ウィトコフ氏は、交渉を前進させるために昨日この地域を訪れる予定だった。しかし、米国によると、同氏の訪問は延期された。
 追悼:先週ハマスによって返還された人質のシリ・ビバスさんと幼い息子2人は、連帯と悲しみを示す中、昨日埋葬された。
 軍事:イスラエルは昨日、地域を「非武装化」するための「新政策」の一環として、シリア南部の標的を攻撃したと国防相は述べた。
 中東では:シリアの指導者らは火曜日、期待されていた「国民対話」を終えたが、協議は代表制政府の約束には及ばなかったとの声もある。
【コメント】
 第二段階への移行は難しそうだ。イスラエルはハマスの排除無しに攻撃を中止しないからだ。

2.ウクライナの鉱物資源取引、安全保障に漠然と言及
【記事要旨】
 ニューヨーク・タイムズ紙が昨日入手した合意案には、ウクライナが天然資源からの収入を米国に引き渡すことを求める内容が盛り込まれており、米国は「ウクライナが永続的な平和を確立するために必要な安全保障の確保に向けた取り組みを支持する」という新たな文言が含まれている。ウクライナのゼレンスキー大統領は昨日、この言及が交渉の優先事項だったと述べた。
 以前の草案には安全保障の保証に関する文言はなかった。これはウクライナの安全保障を守るという米国の具体的なコミットメントを示すものではなく、草案が最終版かどうかは不明だが、合意は支援継続の可能性を示唆するものとみられている。トランプ氏は、ゼレンスキー氏と明日ワシントンで会談すると述べた。
 抗議の声: ウクライナの米国大使館で起きた珍しい抗議は、同国のトランプ氏に対する恐怖を反映していた。

トランプについてさらに詳しく
・トランプ政権は、米国の港に到着する中国製船舶に150万ドルに達する課税を課すことを提案した。
・英国のキール・スターマー首相は本日トランプ氏と会談する予定。
・イーロン・マスク氏はトランプ政権2期目の初閣僚会議に出席し、大統領に対する彼の並外れた影響力を改めて示した。
・ロシア外相によると、米国とロシアの当局者は、互いの国の大使館職員の復活について協議するため会談する予定。
・著名な保守活動家は、Xについてマスク氏に直接連絡を取ることができた。
・国家情報長官のトゥルシ・ガバード氏は、性的に露骨なチャットをしたために100人以上の諜報員が解雇されたと述べた。
・トランプ氏は、約500万ドルを支払う意思のある人に永住権をもたらす可能性のある新しいビザプログラムを提案した。
・トランプ氏は、米国を世界最大のならず者国家の側に立たせ、第二次世界大戦以前から米国の親友であった国々に対抗しようとしている。
【コメント】
 こんな漠然とした表現でゼレンスキーは受諾するのだろうか。
 トランプゴールドカードは正気とは思えないが、実施されれば専制国家の金持ちが群がることだろう。

3.スーダンで飛行機墜落事故、数十人死亡
【記事要旨】
 スーダン当局は昨日、軍用機が首都ハルツームの住宅街に墜落し、少なくとも46人が死亡したと発表した。これは同国の近年で最も多くの死者を出した飛行機墜落事故の一つで、ほぼ3年続いた内戦による惨状にさらに拍車がかかった。
 墜落の原因は特定されていない。スーダン軍は、飛行機には民間人と軍人が乗っており、火曜日の夕方、空軍基地から離陸中に墜落したと述べた。この基地は、軍がハルツームを奪還する計画にとって極めて重要な場所である。
【コメント】
 原因は不明だ。続報を待ちたい。

その他の記事
コンゴ:
 WHOの報告によると、コンゴ民主共和国では原因不明の病気により数十人が死亡し、数百人が感染した。
気候:
 欧州委員会は、企業に事業の影響を報告するよう求める要件を大幅に緩和することを提案した。
チリ:
 政府は夜間外出禁止令を発令し、大規模な停電に対応して軍と国家警察を街頭パトロールに派遣した。

日産についてのBloomberg報道

『フィッチ・レーティングスは26日、日産自動車の信用格付けをジャンク級に引き下げた。21日のムーディーズ・ジャパンに続く格下げで、主要格付け会社3社全てから投機的格付けを付与されたことになる。

  フィッチは収益低迷と回復見通しの不透明を理由に、日産の格付けを「BBB-」から「BB+」に引き下げた。見通しは引き続き「ネガティブ(弱含み)」。

  ムーディーズは先週格下げしたが、S&Pグローバル・レーティングは2023年3月23日以来、日産を投機的格付けとしている。

  青山悟氏率いるフィッチのアナリストチームは26日発表したリポートで「格下げは、日産の収益性が依然として低く、回復の軌道が予想よりも遅れていることを反映している」と説明。「今後1-2年は収益性が圧迫された状態が続く」と予想した。

  日産は13日、今期(2025年3月期)の営業利益見通しを1200億円に下方修正。純損益は800億円の赤字との見通しを示した。

  同日にはホンダとの経営統合協議の打ち切りも発表しており、低調な業績が経営陣にさらなるプレッシャーをかけている。』

2025年2月27日 木曜日