世界の動き 2025年1月31日 金曜日

今日の一言
「frenemy」
 聞きなれない言葉だ。a person with whom one is friendly despite a fundamental dislike or rivalry. と言う意味だ。
 明日2月1日は、トランプ大統領がカナダとメキシコに25%の関税をかけると宣言した日だ。
 今まで2国は米国のfriendだったが、明日からは、frenemyという性格がはっきりしてくるだろう。彼らのせいではなくトランプ大統領からの圧力の結果だ。

ニューヨークタイムズ電子版よりTop3記事
1.ワシントン近郊で空中衝突、67人死亡
【記事要旨】
 昨日、アメリカン航空のジェット機が陸軍のヘリコプターと空中衝突し、ポトマック川に墜落した後、救助隊がワシントン近郊の氷の海から20人以上の遺体を引き上げた。当局は生存者はいないと述べた。
 64人を乗せたジェット機はカンザス州ウィチタから出発し、ヘリコプターには米軍人3人が乗っていた。水曜日の夕方、ロナルド・レーガン・ナショナル空港付近で発生したこの衝突は、2009年以来、米国で発生した民間ジェット機による航空事故としては最も深刻なものとなった。
 航空管制官とパイロットの会話の音声記録によると、衝突の直前、同機のパイロットは着陸ルートを滑走路から別の滑走路に変更するよう指示された。
 暫定的な安全報告書によると、同空港の航空管制塔の人員配置は「通常とは異なる」ものだった。管制官はヘリコプターを操縦し、飛行機に指示を出していたが、この仕事は通常、1人ではなく2人の管制官に割り当てられる。
 乗客の中には、カンザス州で行われたフィギュアスケート全国選手権の後にトレーニングキャンプに参加していた米国とロシアのフィギュアスケート選手もいた。
 反応: トランプ大統領は徹底的な調査を行うと約束し、バイデン政権とオバマ政権下での米国航空局の監督を批判することで政治的攻撃を行った。
【コメント】
 レーガン大統領の1998年から冠しているが、以前はワシントン・ナショナル空港と呼ばれていた。拡張前の羽田のような3本の滑走路でやりくりする多忙な空港だ。

2.ガザでの人質解放は混乱に陥る
【記事要旨】
 イスラエルは昨日、ガザでの混乱した人質引き渡しの後、パレスチナ人囚人110人を解放した。
 ハマスは1年以上監禁されていたイスラエル人3人とタイ人5人を解放した。ガザ北部では、イスラエル兵がスムースに解放されたが、南部の都市ハンユニスでは、人質は群衆に囲まれ、ハマスや他の武装グループへの支持を叫ぶ人もいた。
 ある動画では、生き残った最後の女性人質の1人であるアルベル・イェフドが赤十字の車列に向かっているとき、ハマスとイスラム聖戦のライフルを持った戦闘員に囲まれ、怯えている様子が映っている。
 釈放されたパレスチナ人の中には、過激派指導者を務め、2021年にイスラエルの刑務所から一時的に脱獄したザカリア・ズベイディもいた。
 イスラエルで農場労働者として働いていたタイ人人質の解放された家族は、喜びの涙を流した。
 援助:イスラエルは昨日、パレスチナ人に対する主要な国連援助機関であるUNRWAのイスラエルでの活動を禁止する法律を施行した。
【コメント】
 人質の救出までの恐怖がわかる映像がある。一年以上の監禁がやっと終わったのだ。どのような心身の苦労だったか想像に難くない。

3.トランプ氏の諜報担当候補がスノーデン容疑者をめぐって厳しく追及される
【記事要旨】
 国家情報長官候補のトゥルシ・ガバード氏は昨日、承認公聴会でロシアとシリアに対する見解について質問されたが、内部告発者のエドワード・スノーデン氏を裏切り者と断言するのを拒んだことが最も物議を醸した問題となった。
 トランプ氏が保健長官に指名したロバート・F・ケネディ・ジュニア氏は、承認されれば監督することになる保健プログラムについてほとんど知識がない様子だった。
 FBI長官候補のカシュ・パテル氏は、公聴会で過激な陰謀説に同意すると表明したことについて質問された。
トランプ氏についてさらに詳しく:
・トランプ氏の対外援助凍結は、アフリカでHIV再流行の恐れを生んでいる。
・対外援助停止は、ISISメンバーを収容するシリアの悪名高いキャンプの安全を支援するプログラムを脅かす。
・イーロン・マスクはツイッターの乗っ取り戦術を連邦政府に持ち込んでトランプの側近となった。
・トランプはカナダをフェンタニル取引の主要国と呼んでいる。本当にそうだろうか?
・トランプが今週署名した命令は、大学に対して留学生に関する報告を行わせて反ユダヤ主義と戦うよう促すものとなる。
【コメント】
 かつてハワイ州選出の民主党下院議員だったトゥルシ・ギャバード氏は、共和党にくら替えしトランプ氏の忠実な支持者となった。彼女はロシアに同調するコメントや、2017年のシリア訪問を巡り追及される見通しだ。同氏はシリアでアサド大統領に会い、化学兵器は無いとも言っていた。

その他の記事:
インド:
 インドの祭りで発生した群衆の暴走で死者が出た事件で、アナリストらは犠牲者に関する情報が不足しているのは、被害を隠蔽するための政府の取り組みのようだと述べた。
ウクライナ:
 キエフ市長は、ウォロディミル・ゼレンスキー大統領府が戒厳令の権力を乱用していると非難した。これは軍政の行使をめぐるより大きな論争の一部である。
石油:
 スコットランドの裁判所は、気候変動への影響が評価されるまで、シェルとエクイノールが英国領海で開発中の2カ所の石油・ガス生産施設で石油・ガスを生産することを差し止めた。

日本:東京北部の​​町で2日以上前に陥没穴に飲み込まれたトラックの運転手を救助しようと、救急隊員らが奮闘している。

2025年1月31日 金曜日