世界の動き 2023年12月7日 木曜日

今日の言葉:
「高校授業料無償化」
東京都では私立高校を含めた無償化を計画しているそうだ。必要だろうか?
開成や麻布と言った一流進学校へ子供を送れる富裕層を支えることになる。高校へ本来行くべきでない子供を無理に私立高校へ送ることにもなるだろう。
公立高校の無償化までは良いが、それ以上の無償化は、生活の苦しい層への支援を行うべきで、私立高校を含めた無償化は、理解できない政策だ。

ニューヨークタイムズ電子版よりTop3記事
1.ガザ市民はハーンユニスから逃れるが、避難所を見つけるのは困難
【記事要旨】
ガザ地区南部でのイスラエル軍の攻撃は、イスラエル軍がハマスの戦闘員と接近戦を繰り広げているハーンユニス市から、苦境に陥った民間人の新たな移住を引き起こしている。
多くのパレスチナ人が南部国境の町ラファに避難しており、国連は避難所が定員を超えて混雑していると発表した。 避難民の多くは、路上や空き地、その他の放棄された場所で寝ることを余儀なくされている。
グテーレス国連事務総長は、ガザ情勢は「パレスチナ人全体、そして地域の平和と安全に取り返しのつかない影響を与える可能性のある大惨事へと急速に悪化している」と述べた。
イスラエルは民間人に対し、家を出て地中海近くの農業地域ラファまたはアルマワシに向かうよう呼び掛けた。 しかし、どちらの場所でも攻撃は続いている。 特にアル・マワシには危機を緩和するために必要なインフラが整っていない。
イスラエル軍は、ガザ地下のトンネルに集まったハマス軍幹部11人の写真を公開し、そのうち5人が死亡したと発表した。
ガザでの戦争は、多くのアラブ指導者と国民との間に溝を露わにし、広げた。
【コメント】
毎日同じ記事の繰り返しで、むなしくなる。

2.バイデン氏、ウクライナ支援承認を議会に求める
【記事要旨】
ホワイトハウスからテレビ放映された声明の中で、バイデン大統領は議会共和党に対し、「つまらない、党派的な、怒りに満ちた政治」を脇に置き、数十億ドル規模のウクライナ支援策を可決するよう呼び掛けた。
昨日の午後に採決が予定されていたこのパッケージが可決されなければ、ロシアのウラジーミル・プーチン大統領が戦争の勢いを取り戻し、さらには米軍を呼び込む可能性があると同氏は警告した。 バイデン政権は議会に対し、ウクライナへの資金は年末までに枯渇すると述べた。
バイデン氏は「これは待ちきれない」と語った。 「議会の共和党はプーチン大統領に望む最大の贈り物を与え、世界的なリーダーシップを放棄するつもりだ。」
ホワイトハウスは、1,100億ドルの緊急支出対策の一環として、追加の610億ドルの支援を要請した。 共和党は、不法移民の取り締まりを支援するための資金をパッケージに添付するよう主張している。
ウクライナでは、ロシアとの全面戦争が2度目の冬を迎える中、ゼレンスキー大統領と軍司令官の間を含む政治的摩擦が表面化している。
【コメント】
共和党の動きは党派的ではあるが、健全な民主主義の発現でもある。

3.AIへの規制は負け戦
【記事要旨】
ヨーロッパ、米国、その他の国々の議員や規制当局は、AI の脅威に対する懸念の高まりに対応しようと競い合っています。 仕事を自動化し、偽情報の拡散を加速させ、最終的には独自の種類のインテリジェンスを開発する恐れがあるからだ。
欧州当局者らはテクノロジーの進化に不意を突かれていると言う一方、米国の議員らはテクノロジーの仕組みをほとんど理解していないことを公然と認めている。 これに対する対応は、根本的な不一致を明らかにする断片的なアプローチだった。 システムは非常に急速かつ予測不可能に進歩しているため、議員や規制当局は追いつくことができない。
【コメント】
すでにシングラリティが起きているのではないかと思う。もう誰AIを止められそうもない。

その他の記事より:
・山本由伸もいるぞ
American teams start bidding on Yoshinobu Yamamoto, a young Japanese baseball star, next week — and he could get a record-breaking contract.
・ケビンマッカ―シー前下院議長は引退へ
Two months after being ousted as speaker, U.S. Representative Kevin McCarthy announced that he would leave Congress at the end of the year.
・フジモリ前大統領に恩赦
Peru’s top court ordered the release of former president Alberto Fujimori, who was serving a 25-year sentence for human rights violations.

2023年12月7日 木曜日

世界の動き 2023年12月6日 水曜日

今日の言葉
「あれ」
 今年の流行語大賞の第一位は「あれ」だそうだ。実は、大賞を受賞する直前まで、この言葉を知らなかった。聞いた事も無かったのだ。これは世間が分断化している象徴的な出来事かも知れない。
 私が考える大賞に匹敵する言葉は「ChatGPT」だ。生成AIの使用を個人の日常まで普及させたことは偉大(?)な功績だ。
 私の存命中に地球が破壊される出来事を眼にする可能性(怖れ?)が出てきた。ひとつは核戦争で、もう一つは生成AIの暴走でだ。

ニューヨークタイムズ電子版よりTop3記事
1.イスラエル軍、ガザ南部最大の都市に進入
【記事要旨】
 イスラエル軍はガザ南部最大の都市ハーンユニスの中心部で戦闘を行ったと軍司令官が昨日述べ、2カ月に及ぶ戦争の中で最も激しい戦闘の一部だったと述べた。
 民間人に市内から退去するよう数日間警告した後、イスラエル軍は一夜にして攻撃を強化した。 昨日、避難所を求めた多くのパレスチナ人が廊下で寝ていた市内最大の医療施設であるナセル病院内から激しい爆撃音が聞こえた。
 南部への進出は金曜日に7日間の停戦が終了した後、北部に侵攻してからは数週間後に行われた。 イスラエルは、北部での人の死亡と物理的破壊のレベルを繰り返さないようにとの国際的な強い圧力を受けているが、ガザからの報告によると、軍事作戦の激しさやそれによる死傷者に変化は見られない。
 国連人道支援事務所は、日曜日から月曜日の午後にかけてガザで「これまでで最も激しい砲撃があった」と述べた。 世界保健機関は、新たな戦闘の結果、ガザの人道危機は刻々と悪化していると述べた。
 ハーンユニス市の状況は厳しく、水道や衛生設備へのアクセスはほとんどない。
 ガザ戦争とそれが国際的に引き起こしている二極化は、EU内でのテロ攻撃の「巨大な」リスクを生み出している、とEU内務委員は述べた。
 ガザ国内での報道活動は現在、非常に困難だ。
【コメント】
 戦闘は止められず激化しているようだ。日中戦争中の南京攻略戦を想起させる事態だ。日本軍は、中国兵を掃討したがその多くは民間人に扮していたために、戦後、民間人30万人を殺戮したという非難を中国から受けている。イスラエルには自制を強く求めたい。

2.ゼレンスキー氏、支援投票前に米上院議員との会合をキャンセル
【記事要旨】
 ウクライナのゼレンスキー大統領は昨日、数百億ドルの追加緊急軍事援助を米上院議員に直接、最後の手段で訴える計画を中止した。 ゼレンスキー氏は、戦争資金提供継続に対する議会での反対の高まりが予想される採決の前日に、極秘のビデオ通話で上院議員らと機密ブリーフィングで話す予定だった。
 多数派リーダーであるチャック・シューマー上院議員は昨日、「土壇場で何かが起こった」と述べ、それ以上の説明はせずに計画変更を発表した。
 ゼレンスキー氏の発言は、ウクライナに610億ドル以上を提供する法案に対する共和党の抵抗を鎮める民主党とホワイトハウスの取り組みの一環だった。 ウクライナは、戦場の流れを変えるために、より多くの弾薬やその他の武器を緊急に必要としている。 ゼレンスキー氏の顧問ミハイロ・ポドリャク氏は昨日、代替策は「壊滅的」なものになるだろうと述べた。
【コメント】
 ウクライナ政府ないでの混乱を暗示する動きだろう。プーチンより先にゼレンスキーの立場が弱まっているようだ。

3.ムーディーズ、中国の信用格付け見通しを引き下げ
【記事要旨】
 中国経済へのさらなる打撃として、信用格付け会社ムーディーズは地方政府の救済にかかる潜在的なコストを懸念し、同国の財政に対する見方を否定的な見方に引き下げた。
 ムーディーズは、巨大な不動産セクターが縮小し始めており、経済は低成長に陥りつつあると警告した。 同時に、ムーディーズは中国政府に対する総合的な信用格付けを「A1」と再確認した。
 中国共産党は、中国の銀行、年金基金、保険会社、その他の金融機関がマルクス主義の原則に従い、中国の指導者習近平に従うことを期待していることを明らかにした文書を発表した。
 エバーグランデ社の破綻の責任は中国の融資政策にあるとされているが、疑わしい会計処理と不十分な企業監督により、同社はすでに破局に向かって進んでいた。
【コメント】
 中国を馬鹿にできない。日本の格付けのAIで見通しはNegativeだ。

その他の記事より:
・ナイジェリアの政変
 Nigeria’s president called for an inquiry into a drone attack by his country’s military that killed scores of civilians.
・COP28では化石エネの将来の話ばかりでプーチンは中東へ
At the COP28 U.N. climate conference in Dubai, the talks have become consumed by an intense debate over the future of fossil fuels.
 President Vladimir Putin will make a rare trip to the Middle East today, visiting Saudi Arabia and the United Arab Emirates.
・ジョンソン前首相の証言
 Boris Johnson will testify today before an official inquiry into Britain’s handling of the Covid pandemic, giving his first detailed public account of how he grappled with the virus.
(英国の民主主義は日本よりは健全そうだ)

2023年12月6日 水曜日

世界の動き 2023年12月5日 火曜日

今日の言葉
「新生児の名前ランキング」
赤ちゃん本舗の2023年名前ランキングでは、男の子「陽翔」(はると)、女の子「さくら」がどちらも2年ぶりの1位を獲得した。男の子・女の子ともに「陽」の漢字や多いことや、女の子では「ひなた」「ひかり」「あかり」などの読みにある、あたたかく明るい、光のあたる未来へのイメージを連想させる名前が多くランクインしたそうだ。
大谷翔平人気にあやかって、「翔」と組み合わせる名前も増えているそうだ。
子供の健やかな成長を願う親心が現れているが、これからの数十年はどんな世界に代わっているのだろうか。

ニューヨークタイムズ電子版よりTop3記事
1.イスラエル、ガザ全域に作戦を拡大
【記事要旨】
イスラエルは昨日、ガザ南部のハマスに対する軍事作戦を拡大し、装甲車両が都市部を攻撃した。
イスラエルはここ数日、南部への地上侵攻の準備を進めていると示唆しており、ハマスの戦闘員や司令官が南部に隠れているとしている。 イスラエル軍は地上軍と空軍が「ガザ地区全域で作戦を続けている」と述べた。
イスラエルは再び民間人に対し、この地域最大の都市であるハーンユニスの一部を離れ、エジプト国境にあるラファを含むさらに南に向かうよう指示した。 しかし援助機関は、南部の避難所はすでに超満員だと警告した。
月曜日にガザを訪問した赤十字国際委員会のミルジャナ・スポルジャリッチ委員長は、「人間の苦しみのレベルは耐え難い」と語った。 「ガザで民間人に安全な居場所がないことは容認できない。また、軍事包囲が行われているため、適切な人道的対応もできない。」
タイムズの分析では、10月7日にガザから発射されたロケットが、核搭載可能なミサイルを収容していると考えられるイスラエル軍基地に着弾したことが判明した。
イスラエルは、10月7日の攻撃中に多数の女性に対して性的虐待を行ったとしてハマスを非難した。 抗議活動参加者らは国連に対し、暴力行為を非難するよう求めている。
ネタニヤフ首相:への汚職裁判が昨日再開され、戦争を指揮しているにもかかわらず首相が直面している法的・政治的課題に再び焦点が当てられた。
【コメント】
戦争はガザ全域に拡大したようだ。もう誰も止めることは困難になった。

2.化石燃料に関する発言をめぐり気候変動サミットで大騒動
【記事要旨】
ドバイで開催されているCOP28国連気候変動協議を主導している首長国石油幹部のスルタン・アル・ジャベル氏は、前回の発言がサミットで大炎上を引き起こしたことを受け、化石燃料使用の廃止に関する自身の立場を擁護した。
2週間前に撮影されたビデオが公開され、その中でアル・ジャバー氏は、地球の平均気温が産業革命前に比べて摂氏1.5度以上上昇するのを防ぐために化石燃料を段階的に廃止しなければならないという考えの背後に「科学はない」と述べている。 これを超えると人類は気候に適応するのに苦労するだろうと科学者は言う。
アル・ジャベル氏は昨日、ビデオで自分が言っているように聞こえる内容を発言していないと示唆し、そうでないと主張する者はCOP28での同氏のリーダーシップを弱体化させようとしていると示唆した。 このコメントと反発は、世界有数の産油国で気候変動サミットを主催することのジレンマを浮き彫りにしている。
サミットの詳細: 今年のイベントでは、お金が非常に大きな問題点となっている。 問題の一部は、米国の約束がしばしば果たされないことだ。
【コメント】
再生可能エネルギーへのファイナンスが問題になっている。先進国でのプロジェクトには民間金融機関の資金が提供されるが、最もエネルギー開発を必要とする途上国でのプロジェクトには国際開発機関からの資金か提供されないからだ。

3.台湾では若い有権者が第三党を推進
【記事要旨】
台湾の総統選挙が来月に近づく中、候補者らは台湾と中国との不安定な関係に誰が最もよく対処できるかに焦点を当てている。 しかし、多くの有権者、特に20代と30代の有権者は、地政学にはうんざりしており、住宅費の上昇、所得の伸びの鈍化、キャリアの見通しの狭まりなど、自分たちの懸念事項にもっと重点を置いた選挙運動を切望していると述べている。
台湾の 2 つの主要政党に対する彼らの幻滅は、第 3 の政党である台湾民衆党の台頭を促進するのに役立っている。台湾民衆党は、特に若者の間で、パンとバターの問題に対する不満を一部利用することによって、世論調査で注目を集めている新興政党です。 若者が最終的に誰に投票するか、そして何人が投票するかが、1月13日の大統領選挙を決定する重要な要素となる可能性がある。
【コメント】
なるほど。台湾民衆党は若者の支持が強いのか。民進党と国民党の対中政策での喧嘩よりも、自分たちの暮らしと将来を明るくしてくれそうな第三党を支持するということのようだ。選挙の行方に注目だ。

その他の記事より:
・インドネシアでの火山噴火
A volcanic eruption in Indonesia killed at least 11 hikers whose bodies were found on the slopes of Mount Marapi. Twelve climbers were still missing.
・オスプレイの墜落続報
Days after an Osprey aircraft went down off the coast of Japan, the U.S. Air Force said that the bodies of five crew members had been found.
・周庭さんカナダに
Agnes Chow, a pro-democracy activist in Hong Kong who was arrested as part of a crackdown, fled to Canada and isn’t likely to return.
(無事カナダに出国していたのに驚きかつ喜んだ。中国の監視の目はカナダにも張り廻られているので、しばらくは自嘲し、平穏な生活を送ってもらいたいものだ。)

2023年12月5日 火曜日

世界の動き 2023年12月4日 月曜日

今日の言葉:
「アバターは永遠に」
 50年のキャリアを誇る米国の人気ロックバンド「KISS」。メンバーが引退した後も、バンドは3次元(3D)アバターとして生き続けることになる。
  KISSは2日、ニューヨークのマディソン・スクエア・ガーデンで「最終公演」を行った。そこでの最後の曲、「ゴッド・ゲイヴ・ロックンロール・トゥ・ユー」ではリードボーカルのポール・スタンレー、ベースのジーン・シモンズ、ドラムのエリック・シンガー、ギターのトミー・セイヤーのアバターたちが登場し、演奏を披露した。アバターはジョージ・ルーカス氏の視覚効果会社インダストリアル・ライト&マジックが制作した。
  KISSはこれまでに44枚のアルバムを発表し、累計販売は1億枚を超える。バンドのフロントマンを務めるスタンレーは「自分たちが成し遂げてきたことは素晴らしいことだが、それだけでは十分ではない」と録画されたビデオ内でコメント。「バンドは生き続ける価値がある。バンドは自分たちよりも大きな存在なのだから」と語った。
  KISSがアバターによるコンサートツアーを開始するのは2-3年先になるとみられる。それまではゲームやメタバース、「エンタメビジネスのまったく新たな手法」に登場することになりそうだと、ポップハウスのパール・スンディン最高経営責任者(CEO)は述べた。
  人間が消滅してもアバターは不滅だということだ。人間が電脳世界で永遠に生存する世界がすぐそこに来ているようだ。

ニューヨークタイムズ電子版よりTop3記事
1.モディ首相の党が州選挙で勝利
【記事要旨】
 インド北部の州での選挙は、モディ首相とインド人民党(B.J.P.)にとって大きな試練とみなされたが、結果は、党が主要な人口密集地域での支配力を拡大したことを示した。
 この結果は、最大野党であるインド国民会議派にとってさらなる打撃となり、マディヤ・プラデシュ州、チャッティースガル州、ラジャスタン州の3州でモディ首相のBJPと争って敗れた。 国民議会派が勝利したのはテランガーナ州のみだった。
 モディ氏は今、春の総選挙に向けてさらに強い立場にある。 来月、モディ首相はウッタルプラデーシュ州の破壊されたモスクの跡地に建設中の新しいヒンズー教寺院の落成式を行い、自身の拠点をさらに活性化させる予定だ。
 数カ月にわたる民族暴力と、北東部州から焦点を移そうとする政府の努力の後、マニプールの遺体安置所は依然として引き取り手のない遺体でいっぱいだ。 家族らは、愛する人を迎えに行くのが怖くて出来ないと話している。
 米国でシーク教徒分離主義者殺害の疑いのある計画は、手の込んだおとり捜査によって阻止され、殺し屋を装った潜入捜査官と1万5000ドルの現金札が関与した。
【コメント】
 タイムズはモディ政権に批判的だが、政権は着々とヒンズー教徒の優越政策を進め支持を増やしている。カナダと米国でのシーク教徒の暗殺計画を見れば、動きはインド国内にとどまらず世界中で反政府の動きを見張っており、ロシアや中国と変わらない。

2.イスラエル、ガザ南部への地上侵攻を準備
【記事要旨】
 イスラエルによる週末の空爆で休戦が終了したことを受け、イスラエルは昨日、ガザ南部での避難命令を拡大した。 イスラエル軍は、北部で戦闘が始まった際に多くのガザ人が避難した南部への地上侵攻の準備を進めているようだ。
 米政府高官らは、戦闘が激化する中、ガザ地区の民間人を救うための行動をイスラエルに要請した。 多くのガザ人はどこに行けばいいのか分からない。この地域はすでに過密状態で、戦闘が始まって以来、ガザ人の80パーセントが家を離れている。
 米国防総省は、昨日紅海で米海軍駆逐艦が攻撃を受けたが、これはイラン支援の民兵組織との緊張激化の兆候である可能性があると発表した。
 タイムズ紙は、イスラエル高官がハマスの攻撃計画に関する諜報報告を無視または却下したことを示唆する証拠を発見した。 戦争が終わったら、彼らは辞職するか解雇されるかもしれない。
 パリでのナイフ襲撃事件:当局は、容疑者は精神障害を患っており、ガザを含む世界中でイスラム教徒が死亡したことに腹を立てていると警察に供述していたと発表した。
【コメント】
 結局戦闘の停止は永続せず、停戦の希望は絶たれた。

3.フィリピンで死者を出した爆発テロ
【記事要旨】
 イスラム国ISは、フィリピン南部の都市マラウィでカトリックのミサに参加していた少なくとも4人が死亡、数十人が負傷した爆発事件の犯行声明を出した。
 この爆発は、手榴弾または手製爆弾によって引き起こされたと考えられており、2017年に武装勢力との激しい戦闘の中心となったミンダナオ州立大学の体育館を破壊した。国軍参謀長は、この爆撃は「 過去数日間南部で武装勢力と衝突があった後の、報復攻撃かもしれない」と述べた。
【コメント】
 フィリピンでの地震は大きく報じられたが、この事件は知らなかった。宗教間の対立が抑圧された側からのテロ攻撃の引き金になる。こうした事件は世界中で起きる可能性がある。

その他記事:
・日本の津波警報
 Tsunami warnings in Japan and the Philippines were lifted after a powerful earthquake struck the region on Saturday.
・中国恒大集団の香港での倒産処理
China Evergrande may be on its last legs: A judge could force the property developer to liquidate and pay back creditors, who are owed tens of billions of dollars.
・中国のカナダ選挙への関与
 Han Dong, a member of Canada’s Parliament, may have received election support from the Chinese Consulate.

2023年12月4日 月曜日

キッシンジャーの名著”Leadership”について

キッシンジャーはその生涯に回顧録を含め多くの本を著している。その多くは批評家に客観性に欠けるとか自慢話だと批判されている。彼が自分で会ったことのある世界の指導者について述べたこの本はそうした批判を免れている。

この本の本質を説明するために、Amazonの書評を紹介したい。
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ヘンリー・キッシンジャーは、この説得力のある本の中で、「リーダーは 2 つの軸の交点で考え、行動するものである。
二軸の一つ目は、必然的に過去から得られる知識と、本質的に推測的で不確実な未来について直観することとのバランスを取ることだ。ニつ目は、彼らが率いる人々の不変の価値観に従うことと願望を奮い立たせることのバランスだ。 方向性を直感的に把握することで、リーダーは目標を設定し、戦略を立てることができる」と述べている。

キッシンジャーは、『リーダーシップ』の中で、6 人の傑出した指導者の人生を、彼らが体現したと信じている独特の国家戦略を通じて分析している。
第二次世界大戦後、コンラート・アデナウアーは、キッシンジャーの言うところの「謙虚の戦略」によって、敗北し道徳的に破綻したドイツを国際共同体に復帰させた。
シャルル・ド・ゴールはフランスを勝利した連合国に並べ、「意志の戦略」によってその歴史的威厳を新たにした。
冷戦中、リチャード・ニクソンは「均衡戦略」によって米国に地政学的優位性を与えた。
25年間にわたる紛争を経て、アンワル・サダトは「超越的な戦略」によって中東に平和のビジョンをもたらした。
逆境をものともせず、リー・クアンユーは「卓越性の戦略」によって強大な都市国家シンガポールを築き上げた。
そして、マーガレット・サッチャーが権力を握ったとき、英国は「ヨーロッパの病人」として知られていたが、彼女は「信念の戦略」によって自国の士気と国際的地位を新たにした。

キッシンジャーは、これらの研究のそれぞれに、歴史認識、公的経験、そして――彼はそれぞれの主題を知っており、彼が説明する出来事の多くに参加していたので――個人的な知識をもたらしている。 リーダーシップは、キッシンジャーだけが下すことができた洞察と判断によって豊かになり、世界秩序と今日のリーダーシップの不可欠性についての彼の考察で締めくくられている。
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いま捜したが、日本語訳はみつからない。AmazonでKindle版が1000円で読める(但し英文です)ので、年末休暇で時間があるときに読んでみたい。

2023年12月3日 日曜日