世界の動き 2023年12月13日 水曜日

今日の言葉
「去年今年」
 一年間の大きな変化を示す記事がBloombergに載っていた。
『グーグルの2023年の世界ニュース検索ランキング:今年の一位は、イスラエル・ハマス戦争。昨年の首位はロシアのウクライナ侵攻。
 タイム誌の「今年の人」:今年は人気歌手テイラー・スウィフトさん。昨年はウクライナのゼレンスキー大統領。』
 一年間の動きをシンボリックに示す典型的な事例だ。

ニューヨークタイムズ電子版よりTop3記事
1.バイデン氏「イスラエルは支持を失っている」と語る
【記事要旨】
 昨日、バイデン大統領がイスラエルがガザ戦争を巡り世界の支持を失いつつあると警告したことで、イスラエルと米国の間の溝が一気に表面化した。
 バイデン氏は「彼らは支持を失い始めている」と語った。 同氏は、ネタニヤフ首相はイスラエル史上最も極右の政府を変える必要があると付け加えた。
 バイデン氏のコメントは、10月7日のハマスによるイスラエル攻撃後に戦争が始まって以来、米国がイスラエルに関して使用してきた言葉のこれまでで最も鋭い断絶となった。昨日まで米国は言動でイスラエルを支持し、ガザ攻撃を支持してきた。  国連での停戦の要求を避け、イスラエルへの数千の戦車砲弾の販売を承認してきた。
 同時にネタニヤフ首相は、戦争終結後のガザにおけるパレスチナ自治政府の役割についての米国の提案を真っ向から拒否した。
 米当局者らは、イランの支援を受けた民兵組織フーシ派が紅海でノルウェーの商船を巡航ミサイルで攻撃したと発表した。
 ガザでは汚れた水と過密な避難所のために病気が蔓延している。イスラエル軍の攻撃により、ガザ地区の近隣地域は破壊された。
【コメント】
 米国のスタンスがやや変化したが、イスラエルは聞く耳を持たないようだが、バイデンの砲弾を支援しつつ、批判に転じる動きは、イスラエルだけでなく米国内でも理解されるのが困難だろう。

2.ゼレンスキー氏はワシントンへのさらなる支援を懇願
【記事要旨】
 ゼレンスキー大統領は昨日、ウクライナの対ロシア戦争への追加支援の早期承認を求める緊急訴えを行い、議会共和党の抵抗の壁にぶつかった。
 ゼレンスキー大統領は米国議会で上院議員やマイク・ジョンソン議長と非公開で会談し、ロシアの欧州進出を阻止するには米国のさらなる支援が不可欠だと述べた。 しかし、ジョンソン氏と数名の上院共和党議員は、バイデン大統領が米国・メキシコ国境での移民取り締まりの要求に応じない限り、いかなる新たな支援にも同意しないとの立場を繰り返した。
 ジョンソン議長はまた、共和党が軍事援助をするための必要条件だと主張しているウクライナ勝利への道筋をホワイトハウスが明確に示していないとして非難した。
 バイデン氏はゼレンスキー氏が議会議員を動かして、ウクライナへの安全保障支援500億ドル追加を含む1105億ドルの緊急支出法案を可決させることを期待していた。 しかし、共和党が先週この法案を阻止し、世論調査で米国人が追加財政支援の拡大に懐疑的であることが示されたことを受けて、議会が年末までに支援策を可決する可能性は暗くなっていた。
 国会議事堂での会談後、ゼレンスキー氏はホワイトハウスでバイデン氏と会談し、そこで共同記者会見が予定されている。
 デジタル戦争:ウクライナ最大の携帯電話会社は、昨日強力なサイバー攻撃を受け、数百万人へのサービスが停止されたと発表した。
【コメント】
 共和党の移民制限とウクライナ支援のバーター政策は理解できないが、ウクライナ支援の潮目が世界中で変化したことがよくわかる状況ではある。
 戦争は正義が勝つとは限らない。早期停戦を今こそ望みたい。

3.今度は習氏がベトナムの機嫌をとる番だ
【記事要旨】
 バイデン大統領のハノイ訪問からわずか3か月後、習近平氏は昨日、重要な隣国との関係強化を図るためベトナムに到着した。
 現在、米国と中国の大国競争においてこれほど中心的な役割を果たしている国はほとんどなく、ベトナムはハイリスク、ハイリターンの立場に置かれている。 この 2 つの巨人を満足させ続けることは、経済の押し上げを意味する可能性があるが、どちらかを怒らせると、大きな代償が生じる可能性がある。
 詳細:ベトナムと中国の指導者は、1970年代以来両国の船舶が繰り返し衝突してきた南シナ海の領有権問題について話し合う予定だ。 議題には、中国国境近くの貨物鉄道プロジェクトや、レアアース鉱物に関する協力の可能性も含まれる可能性がある。
【コメント】
 It’s Xi’s turn to court Vietnam というのが見出しだが、courtと言う言葉は、「訴える」と「機嫌を取る」と全く異なる意味を持つ。文脈から「機嫌を取る」にしたが、国境紛争を抱えるベトナムに対し中国が諂うことは考えられない。

その他の記事より:
・米中の貿易関係
 U.S. lawmakers called for severing more of America’s economic ties to China, including revoking the low tariff rates that the U.S. granted Beijing more than two decades ago.
・フォルクスワーゲンは中国にかける
 Volkswagen is shifting more operations to China, tapping the country’s electric vehicle capacity and building factories.
・BTSのメンバー全員が兵役に就く
 The last two members of the K-pop group BTS began their 18-month military duty in South Korea. Some fans say they should have been exempt.

2023年12月13日 水曜日

世界の動き 2023年12月12日 火曜日

今日の言葉:
「Ivy League」
 米国の有名大学が揺れている。学長の発言と、イスラエル支持対パレスチナ支持の学生運動の高まりによる。
 ペンシルバニア大学の学長は辞任し、今日の記事にあるようにハーバード大学の学長が非難を浴びている。MITやコロンビアの学長も危ない。
 学生の党派性が高まり、政治と距離を置いていた象牙の塔はいま大きく揺れているようだ。
 日本の大学は眠ったように静かだ。

ニューヨークタイムズ電子版よりTop3記事
1.イスラエル、レバノン国境での攻撃に「対応が必要」と発言
【記事要旨】
 イスラエル軍高官は、イスラエル軍がガザ地区でハマスに対して市街戦を繰り広げている中、レバノンから行われているイスラエル北部に対するヒズボラの攻撃が強化されれば、強力な反応を引き起こす可能性があると警告した。
 「イランが支援するヒズボラによるイスラエルへの攻撃の増加は、イスラエルにそのような脅威を除去するよう要求している」と戦時内閣のメンバーで元国防大臣のガンツ氏はブリンケン米国務長官に電話で語った。 ヒズボラの攻撃に対するイスラエル軍参謀総長の前日の発言を反映したものだった。
 ガザ地区では、イスラエル軍がガザ市のハマスの旧本部周辺地域を制圧し、ハマスが依然として「拠点」を置いている3つの地域でイスラエル軍が激しい戦闘を行っていると発表した。
 これらには国連が人道的災害を警告し、エジプトへの大量避難の可能性への懸念を高めている南部の地域も含まれている。
 イスラエル軍は現在、ガザのハマスの指導者ヤヒヤ・シンワールの本拠地であるパレスチナ広場を囲むガザ市の地域を支配していると軍の首席報道官は述べた。 イスラエル軍は現在、ガザ北部のジャバリヤとシャジャイエ、そしてガザ南部最大の都市ハーンユニスの3つの地域での戦闘に集中しているという。
 ガザでの作戦を縮小するよう国際的な圧力を受けているイスラエルは、戦争終結の期限を設定することに抵抗している。
【コメント】
 終わりの見えない戦闘が継続し、民間人の犠牲者は増嵩する。毎日同じ記事の連続で空しくなる。

2.ゼレンスキー大統領が米国に向かう中、ロシアはキエフを標的にする
【記事要旨】
 ロシア軍は昨日、ここ数カ月で最も激しい弾道ミサイルの一斉射撃でウクライナの首都を標的にした。 この攻撃は、ゼレンスキー大統領が米国の軍事援助継続を求める緊急任務でワシントンを訪れている最中に起きた。
 その数時間前にはプーチン大統領がモスクワでシャンパンを飲みながら、キエフに対する西側の支持の低下を祝う動画が拡散された。 同氏は、ウクライナには「未来はない」と断言した。
 ロシアはここ数週間、無人機攻撃や爆撃機編隊による空爆など、キエフへの攻撃を強化している。 英国国防情報局は、今回の攻撃は「おそらくウクライナのエネルギーインフラの劣化を目的としたロシアによるより協調的な作戦の始まりだろう」と述べた。
 ゼレンスキー氏は今日、バイデン大統領および議会指導者らと会談する予定だ。 ウクライナへの追加資金提供を求めるバイデン氏の要請が議会で行き詰まっているため、米国の支援は今や疑わしい。
【コメント】
 ゼレンスキーは沈み、プーチンは浮上する。物事の善悪はさておき、今こそ停戦の実現を図るべきだ。

3.中国がどのように海洋を管理しているかを詳しく見る
【記事要旨】
 ここ数カ月間、中国船との海上衝突が数回あった後、フィリピンは、南シナ海の係争海域でフィリピン漁民に燃料を供給している自国の船にジャーナリストを招待した。
 週末にかけて、タイムズ紙は、長い膠着状態でフィリピンの船舶が深刻な被害を受けた中国船舶との衝突を報じた。
【コメント】
 フィリピンの事態は対岸の火事ではない。尖閣沖で明日にでも起きかねない。日本政府はどういうシミュレーションを行っているのだろうか。

その他の記事より:
・国連気候変動会議が不満を残し閉幕
 The countries most vulnerable to climate disasters assailed a draft of a final agreement at the U.N. climate talks, calling the deal a “death warrant,” after it fell short of calling for a phaseout of fossil fuels.
・ハーバードの学長も苦境に
 The president of Harvard University faced pressure to resign after her answers to questions about antisemitism during a congressional hearing.
・イランによるEU外交官の拘束
Iran put an E.U. official from Sweden on trial for allegations that include spying for Israel and a charge that could carry the death penalty.

2023年12月12日 火曜日

世界の動き 2023年12月11日 月曜日

今日の言葉:
「インフレ目標」
 欧米も日本もインフレ率2%を目標にしている。米国では今後FRBが政策金利を上げるのか下げるのかの議論が喧しいが、そもそも2%と言うインフレターゲットは妥当なのだろうか。
 2%は、失業率を押さえ、経済を成長させ、物価が高騰しない最適な目標と言うことだろうが、米国の経済は成長し、失業率は低く、労働者の賃金は上昇している。こうした状況ではインフレ目標に縛られて金融政策を行うのは考え物ではないかと思う。インフレ率4-5%の状況で、最適な経済が実現されているように見えるのだが。(以上は米国の話)
 日本では、ゼロ金利の下、無成長、無気力、無関心が蔓延した。金利の有る世界でまっとうな企業活動の出来る企業が生きの来る社会に変化させていくべきだろう。高齢者の観点からは、預金金利が数%付かない世界はとても暮らしにくい。

ニューヨークタイムズ電子版よりTop3記事
1.国連とWHO ガザに悲惨な警告を発する
【記事要旨】
 国連当局者は昨日、数万人のパレスチナ人がイスラエルの軍事作戦から逃れようとしているガザとエジプトの国境付近で圧力が高まっていると警告した。
 グテーレス国連事務総長は、「近いうちに治安が完全に崩壊し、伝染病やエジプトへの大量避難への圧力の高まりなど、さらに悪い状況が展開する可能性がある。ガザの民間人を効果的に保護する手段は存在しない」と述べた。
 WHO理事会の緊急会議で、テドロス事務局長は、「ガザの医療システムは崩壊しつつある」と述べた。 ガザにある36の病院のうち、部分的にでも病人や負傷者の治療ができていたのはわずか14病院だったという。
 昨日イスラエル軍は、過去24時間にガザ地区で250以上の「目標」を攻撃したと発表した。 戦闘の激化は、米国が拒否権を発動したため不成立となった永久的な停戦を求める決議後に行われた。
 バイデン政権は中東への武器輸送を促進するため非常事態を宣言し、議会を迂回してイスラエルに戦車弾薬1万3000発を販売した。
【コメント】
 バイデン政権の議会を経ないでイスラエルへの弾丸供与と言う動きは意外な動きだ。米国民に支持されるのだろうか。

2.サウジアラビア、新たな気候変動協定を阻止
【記事要旨】
 世界有数の石油輸出国であるサウジアラビアは、明日閉幕予定のドバイでの国連気候変動協議において、化石燃料を廃止する新たな合意に対して最も強力な反対者となった。
 サウジの交渉担当者らは、化石燃料に言及する文言を協定に含めることにきっぱりと反対し、少なくとも118カ国が支持する2030年までに世界の再生可能エネルギー容量を3倍にすることを目的とした条項にも反対している。サウジ外交官は特に議論を阻止するのが巧みだ。 非公開交渉に参加した十数人の関係者によると、交渉を遅らせているという。
 ドバイで各国が化石燃料の段階的廃止、あるいは段階的削減に合意すれば、それは歴史的な瞬間となるだろう。 過去の国連気候変動協定では「化石燃料」という言葉への言及を避けてきた。 しかし、参加198カ国のどれかが合意を妨害する可能性はある。
【コメント】
 私が大学生だった1970年代初めに「ローマクラブ」の「成長の限界」レポートが石油資源の枯渇を予言したが、新たな油田が開発されサウジはエネルギー大国の地位を守っている。安くて便利な石油を使うのはまだまだ代替エネルギーを使うのよりも合理的な分野がある。
 サウジの行動は自国だけでなく世界全体で見ても合理的なのかもしれない。

3.大谷翔平が野球史上最大の契約にサイン
【記事要旨】
 メジャーリーグベースボールにおける最も重要なフリーエージェント物語は、日本のスター投手兼外野手である大谷翔平がロサンゼルス・ドジャースを選んだことで幕を閉じた。 彼の10年、7億ドルの契約は、オオタニの元エンゼルスのチームメイト、マイク・トラウトの記録を樹立した12年、4億2,650万ドルの延長契約を上回り、さらには2017年にリオネル・メッシがFCバルセロナと結んだ4年、6億7,400万ドルの契約をも上回った。
【コメント】
 世界中の期待は大きい。大谷頑張れ!

その他の記事より:
・EVは2輪3輪で普及
 Two- and three-wheel electric vehicles are transitioning from fossil fuels to batteries faster than cars, and China has dominated the market. China’s electric car factories can’t hire fast enough.
・UPennの学長辞任
 The president of the University of Pennsylvania resigned after testimony in Congress about responses to antisemitism on campuses.
・EUのAI規制
 E.U. officials agreed to a new law to regulate artificial intelligence, one of the world’s first comprehensive attempts to limit the use of the technology.

2023年12月11日 月曜日

アーミッシュ

 ペンシルべニア州の田舎に行ったときにアーミッシュの住む地域を通りがかったことがある。小さな4輪馬車を走らせる黒い服を着た人達を見かけたのでそれと分かった。

 Wikipedia には「アーミッシュは、アメリカ合衆国のペンシルベニア州や中西、カナダのオンタリオ州などに居住するドイツ系移民(ペンシルベニア・ダッチも含まれる)の宗教集団である。アメリカのキリスト教者共同体であり、 移民当時の生活様式を保持し、農耕や牧畜によって自給自足生活をしていることで知られる。原郷はスイス、アルザス、シュワーベンなど。2020年時点での推定人口は約35万人とされている。」

 その戒律は、「原則として快楽を感じることは禁止される。なお、戒律は各地のコミュニティーごとに合議によって定められるので各地で差異がある。 以下のような規則を破った場合、懺悔や奉仕活動の対象となる。改善が見られない場合はアーミッシュを追放され、家族から絶縁される。
 ・屋根付きの馬車は大人にならないと使えない。子供、青年には許されていない。
 ・交通手段は馬車(バギー)を用いる。これはアーミッシュの唯一の交通手段である。
 ・アーミッシュの家庭においては、家族のいずれかがアーミッシュから離脱した場合、たとえ親兄弟の仲でも絶縁され、互いの交流が疎遠になる。
 ・怒ってはいけない。
 ・喧嘩をしてはいけない。
 ・読書をしてはいけない(聖書と、聖書を学ぶための参考書のみ許可される)。
 ・賛美歌以外の音楽を聴いてはいけない。
 ・避雷針を立ててはいけない(雷は神の怒りであり、それを避けることは神への反抗と見なされるため)。
 ・義務教育以上の高等教育を受けてはいけない(大学への進学など)。
 ・化粧をしてはいけない。
 ・派手な服を着てはいけない。
 ・保険に加入してはいけない(予定説に反するから)。
 ・離婚してはいけない。
 ・男性は口ひげを生やしてはいけない(歴史的に口ひげは男性の魅力の象徴とされることがあったため)。ただし、顎ひげや頬ひげは許される。」とある。

 基本的に、文明生活(電気やスマホやインターネット)とは無縁な生活だ。夜はやることがないのか(失礼)、5-6人は普通の子沢山で、アーミッシュの住む地域は人口の増加が顕著に高いそうだ。

 こんな究極のシンプルライフにあこがれるが、まあ無理ですね。社会とのつながりなしには現代の人間は1時間も過ごすことが出来そうもない。実は昨日は、ネット環境悪く、ブログの更新が出来なかった。

 電気、ガス、テレビ、スマホ、インターネット、スーパーマーケット、車等々、どれがなくなっても、惰弱な自分は、生存して行けそうもない。

2023年12月10日 日曜日

世界の動き 2023年12月8日 金曜日

今日の言葉:
「十二月八日」
 1941年の今日は、日本が米英との戦争を始めた日だ。開戦を告げる勇ましい大本営発表が耳に響く。
 アメリカに暮らしていたころ(1990年代)は、毎年この時期になると先の大戦と真珠湾攻撃に関するニュースが多かった。
 最近はどうなったのだろうか。日米の一体化で、少なくなったのだろうか。
 そうそう、オリックスの山本投手は、YAMAMOTOとして古い世代の米国人には山本五十六提督を想起させる苗字だ。今後の米国での報道を見守りたい。

ニューヨークタイムズ電子版よりTop3記事
1.ハマスが「人道地帯」からロケット弾を発射したとイスラエルが非難
【記事要旨】
 イスラエル軍は昨日、ハマスがガザ南部の「人道地帯」からロケット弾を発射したとする動画と地図を投稿し、ガザには民間人にとって安全な場所はどこにもないという懸念が高まった。
 イスラエル軍は、ハマスの過激派が、避難するガザ人で混雑していたラファの不毛地帯アルマワシなどで、「避難したガザ民間人のテントの近く」と「国連施設の隣」から発射されたと発表した。
 イスラエルが今後この地域を正当な軍事目標とみなすかどうかは明らかではないが、いわゆる安全地帯の危険性を浮き彫りにした。国連は、戦争当事国が民間人にとって完全に安全な場所を一方的に宣言することはできないという理由で、安全地帯に反対してきた。
 アルマワシとその周囲のラファ地域は、イスラエル軍がガザ南部で攻撃を開始する際に安全を確保できるとイスラエル軍がガザ住民に告げた数少ない場所の一つである。
 国連によれば、ガザ総人口の約85%に相当する190万人近くが、2か月間の戦争中に故郷を逃れた。
 ヒューマン・ライツ・ウォッチは、レバノン南部でロイター通信社のビデオ撮影者を殺害した10月13日の攻撃はイスラエル軍によって行われ、意図的な攻撃とみられると述べた。
 イスラエルは軍は、ハマスが攻撃計画と戦術の範囲を評価するために使用した大量の資料を回収した。
【コメント】
 まだ戦争は続いている。

2.欧州連合EU指導者らはロシアとの貿易について習氏に圧力をかける
【記事要旨】
 EUと中国の首脳は昨日北京で4年以上ぶりの直接の首脳会談を行った。 予想通り、この会談では大きな進展は見られなかった。
 EU首脳らは中国に対し、欧州との貿易不均衡やロシアとの連携について圧力をかけた。
 中国政府がロシアへの支援削減を拒否していることほど、欧州当局者らをイライラさせている問題はない。 欧州首脳らは中国に対し、ロシアに対する影響力を行使してウクライナ戦争を終わらせ、同国に軍隊を撤退させるよう求めた。 しかし、中国は米国に対抗するパートナーとしてロシアを必要としており、ロシアを見捨てる可能性は非常に低い。
 欧州市場は昨年、対中国で過去最大となる4,260億ドルの貿易赤字を記録した。 中国は、中国の欧州への輸出の大部分が中国に拠点を置く欧州資本の企業からのものであるとして、不均衡に関する欧州の多くの苦情を否定している。
【コメント】
 経済の停滞している中国へ圧力を掛けるのには良いタイミングだが、中国とロシアの連携は簡単に崩れそうもない。

3.ウクライナは米国からの援助の減少に備えている
【記事要旨】
 ウクライナ当局者らは依然として、米議会が最終的に支援策を可決することに期待を抱いている。 しかし、否決されれば悲惨な結果が生じることを考慮し、自国の軍事能力の強化に急ぐとともに、他の同盟国との関係を深めることに努めている。
 例えばドイツは先月、すでに納入した3基に加えて、2025年にさらに4基の最先端防空システムをウクライナに送ると発表した。 それでも、ウクライナ国民は戦線全体で、過去数カ月で急激に減少した資源をどのように配分するのが最善かについて難しい決断を迫られている。
【コメント】
 ウクライナは苦しい戦いを続けているようだ。何とか踏ん張って欲しいものだ。

その他の記事より:
・共和党は対中強硬
 Republican lawmakers demanded that President Biden impose tougher curbs on Chinese technology.
・ロシアの英国での諜報活動
 The U.K. said a group linked to Russia’s intelligence service carried out cyberattacks for years to undermine trust in Britain’s political system.
・ギリシャとトルコの友好条約
 After years of tensions between Greece and Turkey, the countries’ leaders signed a “declaration on friendly relations and good neighborliness.”

2023年12月8日 金曜日