世界の動き 2023年12月18日 月曜日

今日の言葉:
「米国債」
 これまで米国債の主要投資家だった中国が米国債の保有をさらに減少する方針のようだ。以下Bloombergの記事より。
 『中国は米国債保有の秩序ある削減が「必要」だと中国人民銀行(中央銀行)の貨幣政策委員だった余永定氏が17日に述べたと中国紙の証券時報が報じた。米国債の低水準の表面利率と米国の対外純債務急増見通しを踏まえた発言だとしている。
 余氏は、米国の対外債務が国内総生産(GDP)比で増え続け、対外純債務の状況が悪化すると指摘し、中国は外貨準備の割合引き下げなど海外資産の構造改革を急ぎ、海外資産のリターンと安全性を向上させる必要があると語った。
 余氏は中国の外貨準備高について、国際的に妥当と認められる水準まで削減されるべきだと主張したと証券時報は伝えた。』
 このような記事は共産党政府の意向の反映だろう。金融を通じ米国に揺さぶりを掛けようという中国の意図が見える記事だ。日本も中国の減少分を埋める余裕は無いので、米国の来年の金利引き下げは、見込み通りに進まない可能もある。

ニューヨークタイムズ電子版よりTop3記事
1.米国が自制を求める中、イスラエルは戦争を継続
【記事要旨】
 イスラエルのネタニヤフ首相は、先週人質3人が自軍に殺害されたことで苦痛が広がる中、ガザ地区で「最後まで戦う」と誓った。 人質らは白旗を振っていたのにイスラエル軍によって誤って射殺され、彼らの死はネタニヤフ政権がどのように戦争を進めているのかについて新たな疑問を引き起こした。
 ネタニヤフ首相は昨日、ガザでの戦闘で死亡したイスラエル兵の家族から届いたという「あなたには戦う使命がある。途中で止める義務はない」という手紙を読み上げて政府会議を始めた。
 この書簡は、愛する人たちが帰国できるよう停戦を要求するために街頭に出ている人質の親族からの要求とは異なるように見える。
 オースティン国防長官は今週中東を歴訪し、イスラエルとペルシャ湾岸3カ国を訪問するが、バイデン政権当局者はイスラエルに対し、数週間以内に大規模な陸空作戦を終了し、より集中的な段階に移行するよう求めている。
 オースティンはイスラエル指導者らと、ハマス指導者の捜索・殺害、人質救出、トンネル破壊などのより精密な任務を遂行する少数精鋭部隊の活用について協議するとみられる。
 ドイツと英国は、これまでのイスラエルに対する全面的な支援から明らかに転換し、「持続可能な停戦」を主張した。
 ガザ保健省が発表した死者数は2万人に近づいており、その中には一家族での100人以上の死者が含まれている。
【コメント】
 繰り返すが、「大のためには小の虫を殺す」のがイスラエルの国策だから、戦争が止まらない。

2.寒波到来を中国は警戒
【記事要旨】
 冬の天候と大雨により、中国全土の気温が低下し、500人以上の通勤者が入院した北京の地下鉄衝突事故を含む広範な混乱が起きた。
 首都の平均最高気温は、先週約50度(摂氏10度)で推移した後、土曜日には華氏約15度(摂氏-9度)まで急降下した。
気象学者らは土曜日、「強い寒波」が全国的に冷たい風を広げており、今週もその状態が続くと予想され、低温と強風警報を発令した。 中国の一部の地域では気温が歴史的最低水準に低下する可能性があり、中国北部では年末まで平年より寒い状況が予想されている。
【コメント】
 温暖化の世界でも、冬は寒くなる。冬将軍はやってくるのだ。

3.コンゴでの戦争中の生活
【記事要旨】
 コンゴ民主共和国では数十年にわたる戦闘の末、600万人が死亡、600万人以上が避難民となっている。 汚職が蔓延しており、虐殺や強姦が日常的に行われており、来たる大統領選挙は混乱に拍車をかけるだけだ。
 100以上の武装組織といくつかの軍隊が覇権を争っている。 外国勢力はこの国の金、石油、そして携帯電話や電気自動車の製造に使用される鉱物であるコルタンを切望している。 援助団体は、影響を受けた人の数が最近の他の危機よりも少ないので、コンゴでの苦しみに注目を集めるのに苦労している。
 「私たちの子供たちは戦争で生まれた。 私たちは戦争の中に生きている」とジャン・バハティさんは妻とともに砲撃から逃れながら語った。 「もううんざりだ。」
【コメント】
 WIREDというメディアの記事より
『「わたしたちは後世に何を残すことができるだろうか?」
 「携帯電話と遠隔操作の武器だ」
 イタリアでは、スペイン人ジャーナリスト、アルベルト・バスケス=フィゲロアによる著書『コルタン』が、Nuovi Mondi社から最近出版された。この本は、コルタンの問題に一般の人々の関心を向けさせた。「コルタン」とは、ハイテク産業で用いられる金属のことで、これが原因で500万人から700万人もの犠牲者が出ているという(とはいえ、推計は何年も前からすべて止まっている)。』

その他の記事より:
・ニュージーランドでのマオリ族の抗議
 After a rightward shift, New Zealand’s government has weighed abandoning policies that benefit Māori and ordering public agencies to stop using their language.
・米陸軍は対中国の戦闘訓練
 The U.S. Army has been training troops in the Hawaiian jungle in preparation for a potential conflict with China.
・途上国で急増する債務
 Economists are warning that the systems used to handle the debt of developing countries are broken.

2023年12月18日 月曜日

風の又三郎

那須に来て3日目の朝。雪がチラついている。

昨夜は風がひどく、「風の又三郎」の書き出しを思いだした。

どっどど どどうど どどうど どどう
青いくるみも吹きとばせ
すっぱいかりんも吹きとばせ
どっどど どどうど どどうど どどう

那須山の山頂から、風の塊が落ちてくる感じだ。その音はまさに「どっどど どどう」という感じなのだ。

今日の午後は冷え込み、雪は本降りに変わりそうだ。

本格的な冬将軍の来訪だ。彼の吹くラッパの音色が聞こえる。
「どっどど どどうど どどうど どどう」

2023年12月17日 日曜日

21世紀のIT監査人として必要な3つのスキル (備忘録的メモ)

 ビジネスとテクノロジーのリーダーは、テクノロジーの状況とそれが将来どのようになるかを、様々な流行語を使って定義する。 IT の状態を説明するためには、「進化する」、「ペースが速い」、「破壊的」、「機敏」、「生成的」などの言葉を使うのをよく聞く。 これらは、21 世紀の IT 監査人もよく使用する用語だ。

 一方、特定の IT 管理者、最高情報責任者 (CIO)、または最高情報セキュリティ責任者 (CISO) に、IT 監査人をどう表現するかを尋ねる場合、「制限的」、「時代遅れ」、「欠陥がある」などの形容詞を使用する場合がある。 「彼らは私たちがやっていることを理解していない」または「彼らはテクノロジーがどのように機能するかを理解していない」などと言われることが多い。 このように感じている経営幹部は、監査は価値を付加していないか、監査人が単にチェックリストを調べているだけだと信じている。 したがって、第 1 の防御線 (経営陣) と第 3 の防御線 (内部監査) の間には断絶があるように見える。

 IT監査人が意識しないかぎり、こうした認識は継続する可能性があり、組織が将来に向けてビジネス目標を推進するために新しいテクノロジーを採用するにつれて、監査による管理推奨事項とテクノロジーの進歩の間に認識されるギャップが拡大する。

 監査対象のテクノロジーチームに価値を付加し、上級リーダーから否定的な目で見られるのを避けるために、現代の IT 監査人が身につけなければならないスキルが 3 つある。

1.何が収益を生み出すのかを理解すること
 簡単に言えば、これは組織がどのようにして利益を上げているかを知ることを意味する。 IT 監査人が IT 監査 (つまり、変更管理、アクセス管理、職務分掌 [SoD]、バックアップ、従来の IT 管理テスト) のみに関心を持つ時代は終わった。 監査人は企業の利益を生み出す要因を理解し、リスク評価に基づいてテクノロジーのリスクがその利益にどのような影響を与えるかを明確にし、その後、そのようなリスクに対処するための革新的なテストを設計する必要がある。 そうしないと、CIO との間に常に溝が生じることになる。 したがって、最初のステップは、収益要因を理解し、収益への影響の可能性のある分野のあらゆるコントロールをテストすることだ。 一般に、監査結果が収益への潜在的な影響に関連付けられる限り、リスクは被監査者によって理解され、受け入れられる。

2.サイバーセキュリティの重要性を認識する
  いくつかの調査では、サイバーリスクが現在から将来に至るまでの最大のビジネス リスクであると特定されている。また、予測では、このリスクの恐れと影響は増加し続けると述べられている。 ほとんどの IT 専門家が、新しいテクノロジー (人工知能 [AI]、量子コンピューティングなど) に固有の部分であることに同意するリスク要因の 1 つは、セキュリティリスクだ。すべてのテクノロジーリーダーは、組織のデータ資産を保護することを望んでいる。 IT 監査人は、サイバーセキュリティ制御をテストして理解できる知識とスキルを持っていることを明確に証明できなければならない。 これらの管理は、ほとんどの IT 監査人がレビューを終了する場所であるガバナンス領域に限定されるものではない。数年前は、監査人がフィッシング テストを実施し、ファイアウォールが設置されているかどうかを判断するだけで十分だったかもしれない。 しかし、今日の監査人は、数例を挙げると、ゼロトラスト、脅威モデリング、マイクロセグメンテーションなどのサイバーアーキテクチャ原則を理解する必要がある。 セキュリティ DevOps、クラウド、脆弱性管理ライフサイクルに関する知識も重要だ。 サイバーセキュリティの基本原則は、チェーンの強さはその最も弱いリンクと同じであるということだ。 したがって、監査人は組織のコンテキスト内のチェーン内のすべてのリンクを理解し、最も弱いリンクが特定されるだけでなく強化されることを保証する監査プログラムを設計することが重要だ。

3.適応性とリスクベースのアプローチを採用する
 ビジネスの機敏性、より迅速な開発、小規模ビジネス アプリケーションの展開をサポートするように設計された Microsoft Power Apps などのプラットフォームの場合、監査人は一般的な IT コントロールのアプリケーション テストに従来のアプローチを適応させる必要がある場合がある。 たとえば、そのようなプラットフォームは、開発者が本番環境にビルドを公開するためのアクセス権を持たないなどの管理に関して、監査人の従来の考え方に疑問を呈する可能性がある。
 このような状況では適応力が重要だ。潜在的なリスクを確実に軽減しながら、監査人がアプローチを変更できる能力を意味する。 一部のコントロールはシステムに組み込まれている。 したがって、被監査者との会話はリスク主導型であり、単に管理アクティビティを設定することについてのみ行うべきではありない。 これは、監査人が組織内の Software-as-a-Service (SaaS) ソリューションを監査し、システム管理者 (admin) がソース コードを変更できないことをどのように確認しているか、またはバックアップ手順がどのように実行されているかを監査対象者に尋ねるという形をとることもできる。

結論
 テクノロジーの将来について確かなことがあるとすれば、それは変化だ。 これらの変化は監査要件によって引き起こされるのではなく、常に進化するビジネス ニーズによって引き起こされる。 IT 監査人は、関連性を維持し、監査を通じて価値を推進し、管理環境を改善するための新しい方法を常に開発できるように、新しいテクノロジーに適応する必要がある。

2023年12月16日 土曜日

世界の動き 2023年12月15日 金曜日

今日の言葉:
「リニア新幹線」
 建設が難航している区間があり完成時期が伸びたようだ。建設が進んでいる区間も多く、もう止められない。
 東京名古屋を40分で結ぶそうだが、需要があるのだろうか。
 東京から名古屋まで1時間半、大阪まで2時間半。忙しいビジネスマンにとっては丁度良い休息の時間だ。ほとんどがトンネルの40分は楽しくなさそうだ。
 既に事例がある。コンコルドだ。速さを売りにしていたが商業的には失敗に終わった。リニア新幹線は第二のコンコルドになることを危惧する。

ニューヨークタイムズ電子版よりTop3記事
1.米国はイスラエルに対し数週間以内に地上作戦を縮小するよう求める
【記事要旨】
 バイデン政権はイスラエル政府に対し、年末頃にガザ地区での大規模な地上作戦を終了し、ハマスに対するより的を絞った行動に移行することを望んでいると伝えた。
 米国はイスラエルがガザ地区の人口密集地に出入りする少数精鋭部隊を投入し、ハマス指導者の捜索・殺害、人質救出、トンネル破壊などのより精密な任務を遂行することを構想している。 アメリカの勧告に応えて、ベンヤミン・ネタニヤフ首相は「イスラエルは全ての目標を達成するまで戦争を継続する」との声明を発表した。
最新の動き:(Timesの中東特派員の言葉)
 ガザ地区の状況が壊滅的になる中、ここ数週間で米国とイスラエルの溝が広がっていることから、戦術の変更が求められている。
 ガザのパレスチナ人の生活はひどいものだ。 彼らはただ人生にしがみついているだけだ。状況があまりにも絶望的になっていて、トンネルの先には何の光も見えないので、核爆弾が来てみんなをやっつけてほしいと私に言う人もいる。信じられないほど悲惨な場所がガザだ。
 ガザの人達は、全世界が自分たちを見捨てたように感じている。 最初は希望を持っていた人々でさえ、何度も避難し、安全な場所はどこにもないため、疲弊するだけだ。
 昨日、病院で働く医師は私に、小さな女の子が一人で入ってきた。彼女の家族は全員殺され、見知らぬ人たちが彼女を病院まで送り届けに来た。 実際、ガザの病院ではこれを表す用語があり、それは「未知のトラウマ児unknown trauma child」だ。 彼らは子供の体にそれを書き、家族が来てくれることを期待している。
 この医師はイスラエルの空爆で末の息子を失い、他に2人の子供がいる。 彼は、家に帰り、生き残った2人の子供たちと一緒に座って、「もし彼らが未知のトラウマの子供になったらどうなるだろう?」と考えると言う。 なぜなら、彼が今恐れているのは、自分と妻が殺され、子供たちがこの世に一人になってしまうことだからである。
ガザ人はの考える将来:
 永久にガザから追放になるのではないかという大きな恐怖がある。 特に、ガザ人の大多数は、イスラエル国家が樹立された1948年に故郷を逃れたか、故郷を離れて帰還を許されていない人々の子孫であるためだ。 したがって、永続的避難のこの経験と歴史は非常に強力だ。
 そして、この恐怖には二重の意味がある。 ガザ人は、ますます狭い地域に閉じ込められているため、ガザ内で永久に避難させられるのではないかと恐れている。イスラエルの指導者、軍司令官らは、ガザを縮小する、つまり一部の土地を接収する計画があると発言しており、家に帰ることを許されないという恐怖は間違いなく現実のものだ。
 しかし、ガザ人はまた、自分たちが他の場所、外に避難させられることを恐れています。 イスラエルが最初に避難命令を出した非常に早い段階でさえ、シナイ砂漠で避難民になるのではないかという恐怖が人々の話題になっていた。 ガザ人にとっては、ますます南へ押しやられているように感じている。 ある時点で「じゃあ、他にどこに行けばいいの?」と感じている。 今でもガザ北部には家から出ず、「死ぬなら家で死なせてほしい」と言う人たちがいる。
 したがって、将来にはあまり希望が持てず、ガザでもヨルダン川西岸でも状況はさらに悪化すると予想する人もいるのは間違いない。 一部のアナリストや評論家は、これは二国家解決策の考えに火をつけるだろうと言う。 しかし、ほとんどのパレスチナ人から必ずしもそのようなことを聞くわけではない。 彼らが見る限り、すべてが非常に後退しており、さらに悪化しています。
【コメント】
 ガザの状況を個人の観察を基に報じているとても衝撃的な記事だ。ガザの人々の悲惨さは言葉に尽くせない。一刻も早い休戦を求めるが、個人として何が出来るかわからない。嗚呼!

2.欧州連合の指導者らはウクライナとの加盟交渉を開始することで合意
【記事要旨】
 欧州連合(EU)首脳らは本日、ウクライナのEU加盟交渉を正式に開始することで合意した。 このニュースは、今週のワシントン訪問中に数十億ドルの米国軍事援助を確保できなかったゼレンスキー大統領にとって、極めて重要な時期に発表された。
 ロシアでは、昨日、ウラジーミル・プーチン大統領は4時間の年末記者会見で、ウクライナや西側諸国に対して勝ち残る決意を強調した。
【コメント】
 昨年は行わなかった恒例の年末記者会見を復活した。余裕綽々のプーチンがいる。

3.親中派の YouTube ネットワークが A.I. を使用し西側を中傷
【記事要旨】
 異例の大規模な YouTube チャンネル ネットワークが親中と反米を広めている。 オーストラリア戦略政策研究所の報告書によると、一部のビデオでは人工的に生成されたアバターやナレーションが使用されており、このキャンペーンは同研究所が知る限り、A.I.と人工知能を組み合わせたビデオエッセイ付きの音声による最初の影響力作戦となった。
【コメント】
 現在は紙媒体の新聞はすでに終わったもので、若者はTVすら見ない。これからはTouTubeも注意して見る必要がある。

その他の記事:
・米兵の釈放
 A U.S. Navy officer who was imprisoned in Japan after killing two people in a car crash was released to the U.S.
(これは何だろう。日本では全く報道されていない)
・英国中銀は金融引締め
 The Bank of England held interest rates at a 15-year high as policymakers sought to squeeze out inflationary pressures, even amid signs of a slowdown.
・UFOについて公表
 The U.S. Congress has passed legislation that directs the government to eventually tell the public at least some of what it knows about U.F.O.s.

2023年12月15日 金曜日

世界の動き 2023年12月14日 木曜日

今日の言葉:
「政策金利引き下げ見込み」
 米連邦準備理事会(FRB)は今回のFOMCでは金利を据え置いたが、2024年には3回(0.75%)引き下げることを示唆した。インフレは沈静化したので、引き下げられるときに金利を下げておこうということだろう。
 印象は、「金利政策の有効性が存続している米国はうらやましい」ということです。

ニューヨークタイムズ電子版よりTop3記事
1.国連気候変動協定
【記事要旨】
 ドバイで開催された国連気候変動サミットに出席した約200カ国の外交官らは、2週間にわたる激しい議論を経て、昨日「化石燃料からの移行」を明確に求める包括的な合意に達した。
 この協定は各国に対し、この10年間に化石燃料からの世界的な移行を加速し、今世紀半ばまでに大気中への二酸化炭素の追加を完全に中止するよう求めている。 また、各国に対し、2030年までに世界中で導入される再生可能エネルギーの量を3倍にし、短期的には二酸化炭素よりも強力な温室効果ガスであるメタンの排出量を削減するよう求めている。
 以下はドバイを訪れていたタイムズの同僚のコメントだ。
・今回の気候サミットは何が違ったのか?
 石油国家でカンファレンスを開催するのは決して簡単なことではなかった。しかし、これらの COP のうち 12 件を取材した者として、これは非常に目を見張るものだったと思う。毎日、石油の恩恵に直面していたので。
 同時に、小島嶼の指導者とその他の人々がUAEに本質的に語っていることは非常に対照的だ。 そしてサウジアラビア人は、自分たちの贅沢は島国の存在を犠牲にして実現していると感じている。 私にとって、サミットの開催地は、国連がバランスをとらなければならないさまざまな国のニーズをすべて浮き彫りにしている。
・どのように合意に達したか?
 欧州の指導者や気候変動による異常気象に対して最も脆弱な国の多くは、化石燃料の完全な「段階的廃止」を求める文言を求めていた。 しかし、これはサウジアラビアを中心とする大手産油国の反発に直面していた。 最終的に、彼らは妥協点を見つけた。
・各国はこの協定についてどう感じているか?
 このことに一部の人々、特に島の指導者らは深い不満を抱いた。 実際、多くの島の指導者らは水曜朝、会議を主宰するUAEの石油幹部であるスルタン・アル・ジャベル氏が、全会一致で採択されたと宣言するまで、宣言について変更を提案したり懸念を伝えたりする機会さえなかったと述べた。
 同時に、各国政府が問題の対象を化石燃料と名付けるまでに、気候変動に関するこれらの年次会議が28回もかかったということは注目に値する。化石燃料の燃焼は地球温暖化の主な原因である。
・最終合意から得た主なポイントは何か?
 この決定は妥協だが、重要なことだ。多くの指導者は、これは化石燃料の時代が終わりに近づいているという信号を送っていると述べていますが、5年前には想像できなかった。
【コメント】
 ついに長い会議は終了した。日本の存在感は無かった。

2.ガザ人質の家族がバイデン大統領と面会
【記事要旨】
 昨日、ガザ地区でハマスに拘束されている米国人8人の家族がバイデン大統領と初めて直接面会した。 イスラエルが人質解放の交渉を行えるよう、米国が戦闘の一時停止を求めるよう求めた。
 バイデン氏は火曜日、イスラエルがハマスのトンネルに海水を注入し始めているとの報道を踏まえ、人質の安全に懸念を表明した。 家族は、愛する人の状態についてほとんど知らないことに深い不満を表明している。
 イスラエル当局者らによると、イスラエル南部への攻撃から2カ月以上が経過し、ガザに連行された人質約240人のうち半数以上が行方不明のままだ。
 国連総会は、即時停戦を要求する圧倒的多数の投票で米国の拒否権に対抗した。
【コメント】
 イスラエルは「大のためには小の虫は殺す」と言うのが対テロへの政策の基本だ。もう多分人質を救出しようというインセンティブは彼らには無い。

3.日本の軍事に課題をもたらす高齢化
【記事要旨】
 中国と北朝鮮による安全保障の脅威に直面している日本は、今後5年間で軍事費を約60%増額することを約束しており、これにより世界第3位の国防予算となる。 しかし、人口の減少と高齢化により、兵士の募集が困難になっている。
 日本の軍隊の現役職員の数は、1990年に比べて10パーセント近く減少している。全体の隊列を拡大するために、日本の統合幕僚会議議長は、自衛隊は現在8%未満の女性の割合を2030年までに12パーセントまで増やすべきであると述べた。
【コメント】
 記事のとおりだ。自衛官の平均年齢上昇は問題だ。
 「自衛隊の平均年齢は、1990年には31・8歳でしたが、2018年には陸自35・5歳、海自36・5歳、空自36・5歳(18年10月31日時点)となり、高齢化に拍車がかかっている。」(赤旗記事より)
 防衛大学校への志願者も大きく減少している。兵も士官も不足しているのに予算だけ大きく降りかかってくる。

その他の記事より:
・豪州で台風シーズン始まる
 A tropical cyclone is bearing down on northeastern Australia, the first of the season.
・途上国の債務増嵩
 The World Bank warned that record debt levels could cause a “lost decade” for developing countries.
・ロシアは戦争に耐える
 Russia, once awash in recriminations over its disastrous invasion of Ukraine, is celebrating its capacity to sustain a drawn-out war.

2023年12月14日 木曜日