今日の言葉:
「ゼロDTEオプション」
まず、Bloombergの記事から。
『今年最も投資家の視線を集めているオプション取引が、7兆4000億ドル(約1089兆円)規模の上場投資信託(ETF)市場に登場した。
ディファイアンスETFは14日、ナスダック100指数の超短期オプションを提供する「ディファイアンス・ナスダック100エンハンスト・オプション・インカムETF(ティッカー:QQQY)」をローンチする。いわゆるゼロDTE(ゼロ・デー・トゥー・エクスピレーション)契約を設計の一部に利用する市場初の商品となる。
このような短い期間のオプションを提供することで、より頻繁に契約を売却することができ、競合ファンドの倍に相当するキャッシュフローが期待できるとディファイアンスは述べている。
QQQYのローンチは問題視されているブームへの懸念をさらにあおるとして、一部で否定的な見方もある。1年前からのゼロDTEブームは市場の安定を揺るがしかねないと懸念をかき立てた。一方でオプション提供ファンドへの資金流入は、ボラティリティーの不気味な低下に影響しているとの見方もある。
熱狂の波に乗ろうとしているのはディファイアンスだけではない。プロシェアーズは5月、ゼロDTEを使ったETFの発行を申請したが、まだローンチには至っていない。
ブルームバーグ・インテリジェンスのETFアナリスト、ジェームズ・セイファート氏は、「ゼロDTEは話題の新商品となっているため、ETF発行会社がファンドに組み込むのは時間の問題だった」と語った。』
この記事を理解するためにはそもそもゼロDTEオプションが何か知っていなければならない。以下日経記事より。
『米株式市場ではオプション取引の日次売買高が2020年ごろから急増し、足元約4300万件前後とこの3年で2倍以上に膨れ上がった。特に盛り上がりを見せるのが「ゼロデイオプション(0DTE)」などと呼ばれ、24時間以内に満期を迎える超短期取引だ。少ない元手でもうけを膨らませられる新たな「投機の手段」として米個人投資家に広がる。』
更に説明を加えると、ゼロDTEは、Zero Day To Expilationだ。これで何が流行っているか理解いただけるだろうか。投資家の短期+レバレッジ指向が為せる業だ。
ニューヨークタイムズ記事より
1.救助活動が進まないリビア
【記事要旨】
リビア高官は、2つのダムが決壊して大洪水を引き起こし、デルナ市の大部分が破壊され、他の沿岸都市も破壊され、数千人が死亡、さらに数千人が行方不明になってから3日後の水曜日遅く、調査を要求した。
分断された国の西部に拠点を置くリビア大統領評議会の議長であるモハメド・アルメンフィ氏は「デルナ市のダム決壊につながる行動を許したすべての人は責任を問われることになるだろう」と述べた。
捜査がどのように行われるのか、また、10年以上にわたり二つの対抗権力を争う中でインフラの劣化が許されてきたこの国で、リビア国民がどの程度の責任を追及できるかは不透明だ。
当局者らが回答を求める中、救援活動は行き詰まっている。東部政府の保健大臣は、死者数は3,065人に増加したと発表。 デルナ市長は死者数は2万人に達する可能性があると語った。
救援活動に携わるボランティアは、対応が組織化されておらず、調整されていないと語った。
多くの医療施設が機能不全に陥っているか、パンク状態に陥っているため、WHOは 今後48時間以内にドバイから、28トンの手術用品や医療用品を積んだ空輸の準備を進めていると発表した。
リビア当局は、対応を監督するための共同作戦室を設置すると発表した。 リビア東部政府の内務大臣エッサム・アブ・ゼリバは計画を説明し、共同作戦は治安部隊と協力して機能するだろうと述べた。
【コメント】
政府の分断が救助を妨げている。これを機に二つの政府が分断から協調に変化するかどうかが復旧・復興の鍵だ。
2.プーチン大統領が北朝鮮を訪問する
【記事要旨】
ロシア極東で水曜日に首脳会談を行った後、プーチン大統領が金正恩委員長の招待を受けて北朝鮮を訪問すると昨日クレムリンが発表した。
北朝鮮はウクライナ戦争を利用してロシアへの立場を高めてきた。 ウクライナに対する戦争継続にモスクワは北朝鮮が豊富に保有する弾薬と軍事装備を必要としている。
朝鮮戦争中、ワシントンとモスクワは朝鮮半島に武器と援助を大量に送り込んだが、1953年の停戦後も正式に終結することは無かった。それ以来、北朝鮮とロシアは軍拡を繰り広げており、北朝鮮はかつての恩人に物資を供給できる立場にある。
【コメント】
世界の規範を破るならず者国家2か国が緊密化する。二か国の緊密化は世界からの孤立化だ。西側諸国は、これへの対応をどうするか考え所だ。「北風」でゆくか「太陽」で行くかということだ。
3.ハンター・バイデン、銃器容疑で起訴
【記事要旨】
バイデン大統領の息子ハンター・バイデン氏は昨日、2018年に拳銃を不法購入したことに関連した3つの刑事罪で起訴され、父親が再選を目指している来年に裁判にかけられる可能性がある。
この容疑は、ハンター・バイデンを守るはずだった司法取引が土壇場で決裂したことを受けて行われたもので、同氏が購入時に政府の書類に薬物使用について嘘をついたかどうかに関係している。 この起訴は、下院共和党がハンター・バイデン氏の海外での活動を利用して父親を弾劾するための訴訟を起こす取り組みを強化している中で行われた。
現在53歳のハンター・バイデンは、数十年にわたるアルコールとクラックコカインへの依存症を認めた。
政治的影響の可能性にもかかわらず、大統領の支持者らは、大統領と息子の絆は強固だと主張している。
【コメント】
80歳の父親に53歳のドラ息子。Thank you, sugar daddy!
その他:
南米から米国へのルート
The Darién Gap is the only land route to the U.S. from South America, and politicians and prominent businessmen are making millions by charging migrants for passage.
米国の台湾の租税条約
A U.S. Senate committee passed a bill that would end double taxation between the U.S. with Taiwan.
アームの上場は成功
Shares of Arm, the British chip designer, soared 25 percent as they began trading on the Nasdaq stock exchange in the year’s biggest initial public offering.
2023年9月15日 金曜日