世界の動き 2023年6月2日 金曜日

今日の言葉:
「悲観的な若者たち」
日本の若者は将来を悲観しているようだが米国の若者も同様のようだ。以下Bllombergの記事によると、
「米国では若い成人の半数以上が親より貧しい生活を送ると考えていることが、最新の調査で明らかになった。42%は住宅購入の頭金を用意することを諦め、給料ぎりぎりの生活を「おおむね受け入れている」という。調査では金銭感覚と習慣について性や年齢、所得、人種別に分析。定期的に貯蓄をしていると回答したのは黒人で33%、ヒスパニック系で36%だったのに対し、白人は29%にとどまった。「世界的な困難を考えると、きょう一日だけを生きればよいと思う」との文章に共感すると回答したのは48%だった。」
こうした刹那的な考えの広がりが米国で銃の乱射事件を起こす遠因になっているかもしれない。日本でも凶悪犯罪が増えているが同様の状況だろう。

ニューヨークタイムズ記事より
1.米国のデフォルト回避に向けた最後の一押し
【記事要旨】
米上院の両党指導者らは、財務省が米国の資金が枯渇するとの見方を示した月曜のデフォルト(債務不履行)の可能性を前に、債務上限を引き上げる法案の採決に向けて急いでいた。
下院は水曜日にこの法案を承認したが、上院の行動スケジュールは流動的だった。 上院がこの法案を承認した場合、法案はバイデン大統領に署名されて成立することになる。
上院での審議中、支出を削減しながら31兆4000億ドルの債務上限を2年間停止する内容の法案に対する批判がでた。
保守的な共和党議員の中には、歳出の大幅削減を求める議員もいたが、法案に盛り込まれた国防総省の支出数値が低すぎて軍事準備を妨げる可能性があると批判する議員もいた。
【コメント】
呉越同舟で何とかデフォルトは回避できそうだ。

2.裁判でオーストラリアで最も勲章を獲得した兵士が汚される
【記事要旨】
この名誉棄損事件は、世紀の裁判と呼ばれていた。 もっとも勲章を授けられた兵士は戦犯だったのか。裁判所の判断は「はい」だ。
4年前、この兵士ベン・ロバーツ・スミスは非武装のアフガニスタン捕虜を冷血に殺害したと報道したオーストラリアの新聞3紙を告訴した。 裁判官は新聞の彼の行動に関する記述が実質的に真実であると認定し、彼に不利な判決を下した。 これは刑事事件ではなく、ロバーツ・スミスは裁判の対象ではなかったが、この国の法廷で戦争犯罪容疑が審理されるのはこれが初めてだった。
告発者に有利であるとして批判されてきた名誉棄損法下で、報道機関にとってまれな勝利となった。 オーストラリアがアフガニスタンでの20年間の任務と現地での精鋭特殊部隊の行為と報道機関が闘い続ける中、この判決は事件そのものをはるかに超えて響くだろう。
【コメント】
英雄は血まみれだったということか。戦争だからしょうがないという考えに流されなかったオーストラリアの報道機関は見上げたものだ。我が国の報道は政府への批判が弱まっていることが憂慮される。

3.米中の雪解けは遠い
【記事要旨】
米中当局者間の最近の相次ぐ会談は、緊張緩和の試みを示唆しているようだ。 しかし、中国はテーブルに復帰したものの、さらに強硬な姿勢を打ち出し、バイデン大統領が予測した関係の「雪解け」を複雑化させている。
中国は米国製チップの禁止など独自の制限を設けて米国のハイテク輸出規制を反発し、米国の誠実さに疑問を呈している。
国防総省は、ロイド・オースティン国防長官が李尚福国防相をシンガポールでの会談に招待したが、それを拒否した。これはは中国政府が軍事問題で交渉する意図がないことを示す一例だと述べた。
3月にその職に任命された李氏は、ロシアからの軍事装備購入を巡り、2018年から米国の制裁を受けている。 中国政府は「対話に好ましい条件を作り出す」ために同氏に対する制裁を解除するよう要求した。
「対話がなければ、双方にとって容認できないリスクが存在する。それには台湾を巡る紛争に夢遊病で参加する」リスクが含まれると米の専門家は言う。
中国は、米軍に関する洞察を得るために国防総省、シンクタンク、民間企業からの公開データをマイニングするためにオープンソースのインテリジェンスに投資していることが報告書で判明した。
ビジネス面では、中国製の C919 ジェット機が初の商用飛行を完了したが、依然として西側のライバル企業が同国の航空機のほとんどを供給している。
【コメント】
振り上げた拳はなかなか下ろせない。グローバルサウスを取り込み、中国は米国に外交的に譲歩する理由はなさそうで、緊張関係は続くだろう。

その他:
ウクライナの戦争
A Russian missile attack on Kyiv killed three people, including a mother and her 9-year-old daughter.
The Russian border town of Shebekino is facing the frontline reality of the country’s war against Ukraine.
セネガルでも騒動
Clashes erupted between protesters and security forces across Senegal after the country’s top opposition leader was sentenced to prison and barred from running in future elections.
箱だけでなく一本一本に
Canada will require tobacco companies to put warnings on individual cigarettes.

2023年6月2日 金曜日

今日の動き 2023年6月1日 木曜日

今日の言葉:
「ジューンブライド」
 6月に入った。6月で真っ先に浮かぶのがジューンブライドと言う言葉だ。6月に結婚したカップルは幸せな人生を歩むという言い伝えだ。
 日本の6月は梅雨の時期にあたり雨が多いが、ヨーロッパには梅雨が無く、6月は平均気温が20℃前後。湿気も少なく過ごしやすい天候なので結婚式には最適だ。夏のバカンスを大事にするヨーロッパと米国の人々にとって、7月からのバカンスシーズン直前の6月に行う挙式はゲストにとっても都合が良く、結婚式のベストシーズンであるというのがこの言い伝えの起源のようだ。
 最近は結婚式への参加のお声も掛からないが、結婚資金+新家庭構築資金の補助も少子化対策に有効かもしれない。結婚する人を増やさなければ子供も増えない道理だ。

ニューヨークタイムズ記事より
1.韓国の「誤報」に対する恐怖と怒り
【記事要旨】
 昨日、北朝鮮が初の軍事偵察衛星を搭載したロケットを発射したとき、韓国では避難警報が発せられ、その直後、先ほどの通告は「誤報」だったという新たなメッセージが相次いだ。
 30分間、混乱とパニックがソウル中に広がり、その後その不安は怒りと憤りに変わりました。
 後に北朝鮮当局者らはこの発射は失敗だったと説明した。 しかし、北朝鮮の度重なる挑発に慣れてきた韓国国民にとって、政府の反応は、本当の緊急事態に対処する準備ができていないことを示す憂慮すべき兆候だった。
 サイレンの音で目が覚めたソウルの会社員は、「彼ら(政府)は大失敗をした」と語った。
 韓国は北朝鮮との北西国境に近い白翎島(ペクリョンド)に避難警報を発令したが、当局はロケット弾が市の西数百キロを飛行したにもかかわらず、なぜソウルにも同じ警報を発令したのか調査している。 ソウル市当局者は、予防措置として市内に警報を発令することにしたと述べたが、その後、ソウル市長は公式に謝罪した。
 政府の対応は、北朝鮮に対する強硬な姿勢を主張しながらも、核の脅威が増大する中で国民に北朝鮮の安全を保証できていない政権の兆候であると批評家は言う。
【コメント】
 韓国国民の政府に対する反応は厳しいが、とても健全だ。日本国民は政府には嚙みつかないから、政府は安心してオオカミ少年を演じ続けることが出来る。報道によれば、南西諸島に配備されたPAC3ミサイルは台風を避けるために退避したそうだ。政府の国防に対する考えを野党にはしっかり追及してもらいたいものだ。

2.北極におけるNATOの大きな挑戦
【記事要旨】
 気候変動により、北極はより商業的かつ戦略的な衝突にさらされている。 ロシア、中国、西側諸国はいずれも、この地域における軍事的プレゼンスの拡大を目指している。
 ブリンケン米国務長官は本日、ノルウェーで開催される非公式NATO会議に出席する。同盟は既にフィンランドを受け入れ、スウェーデンも含めることを米は望んでおり、同盟は極北地域に新たな影響力を持つことになる。
 NATOはウクライナ戦争におけるロシアの困難を歓迎しているが、ロシアが空軍力、北方艦隊、原子力潜水艦、核搭載ミサイルを保有している極北地域では同盟は依然として重大な脆弱性を抱えている。
 国防専門家によると、ロシアは北極を軍事地域の一つにしたいと述べ、 中国もこの地域での地位を確立し凍結されていない新たなルートを利用することに忙しい。 ロシアを抑止し、中国を監視するために「北方バブル(northern bubble)」を作り出すことは、NATOにとって新たかつ最大の課題の1つとなっている。

ウクライナ戦争におけるその他の進展:
米国は無人機や長距離砲用の弾薬を含め、ウクライナにさらに3億ドルの援助を送る予定だ。
 ロシアの石油を運ぶタンカーは、おそらく米国の制裁を避けるため、高度な技術を使用して位置を隠している。
 米国と英国がロシアへの無人機攻撃の非難を拒否した後、クレムリン当局者は米国と英国が攻撃を暗黙のうちに支援していると非難した。
【コメント】
 フィンランドやスウェーデンにとってロシアの脅威は現実だ。日本も国境を接し、北方領土をめぐる問題を抱えるのだが、ロシアの脅威を現実的ととらえることは出来ない。戦争はかなたの欧州の問題で我々の問題ではない。まさに平和ボケと言うべき状況だ。

3.インドで狭まる抗議活動の余地
【記事要旨】
 今週、有力なスポーツ関係者をセクハラで告発した女子レスラー2人が拘束され、ニューデリーにある抗議キャンプは解体された。 2日後、選手たちはオリンピックのメダルをガンジス川に投げ込み、ハンガーストライキを開始する予定だったが、地域の指導者らが介入して平静を訴えた。
 モディ首相は反対意見に対してますます不寛容になっている。 与党は議会の過半数を利用して議論を妨害し、警察は抗議活動を阻止し、それを批判する全国メディアやソーシャルメディアのインフルエンサーを悪者扱いしている。
 首都の抗議活動はジャンタル・マンタルと呼ばれる小さな指定場所に追いやられることが増え、ここでも集会には警察の許可が必要だ。
 モディ政権は、約24ドル相当の2,000ルピー紙幣を秋口までに廃止する計画を立てており、これが国民の支出ラッシュを引き起こしている。
【コメント】
 世界最大の民主主義国インドではモディ首相の強権が強まっているようだ。気になるのは高額紙幣の廃止だ。タンス預金の流動化には有効な手段だ。

その他:
パキスタンの政治混乱
 Pakistan’s judicial system has started to resist its powerful military during the political crisis over the fate of Imran Khan, the former prime minister.
中国の海外警察が裁かれる
 The first trial relating to China’s efforts to stamp out dissent by harassing its citizens overseas began in New York. A former police offer is among the accused.
米国の炭素減に反する補助金政策
 The E.U. is worried that U.S. climate subsidies will lure away new investments in electric car and battery factories that are not already destined for Asia.

2023年6月1日 木曜日

世界の動き 2023年5月31日 水曜日

今日の言葉
「1兆ドルクラブ」
 米エヌビディアの時価総額が5月30日、半導体メーカーとして世界で初めて1兆ドル(約140兆円)に到達し1兆ドルクラブに仲間入りした。アルファベットとアマゾン・ドット・コム、アップル、マイクロソフトが時価総額1兆ドルの節目を超えている。日本企業で最大のトヨタ自動車の時価総額は昨日で31.6兆円(約0.23兆ドル)だから、その巨大さが目立つ。

ニューヨークタイムズ記事より
1.ドローンがモスクワを攻撃
【記事要旨】
 昨日、少なくとも8機のドローンがモスクワの民間地域を初めて襲った攻撃した。 地元当局者によると、攻撃による被害は最小限で、住宅3棟の窓ガラスが割られ、住民2人が軽傷を負った。
 しかし、その最大の影響は心理的なものである可能性が高く、モスクワ市民はウクライナにおけるロシア戦争の現実に直面することになる。
 この襲撃は、ここ数週間集中攻撃にさらされているウクライナの首都キエフに対するロシア軍による夜間砲撃の後に行われた。 キエフは昨日早朝、少なくとも20機のドローンによる攻撃を受け、1名が死亡した。
 ロシアはウクライナを「テロ攻撃」と呼んで非難した。 ウクライナのゼレンスキー大統領の顧問は、キエフは「直接関与」していないが、「喜んで見守っている」と述べた。
 モスクワでの攻撃は、予想されるウクライナの反撃に先立ってロシアの脆弱性を露呈させた。 今月初め、ドローン攻撃がクレムリンを襲い、米国はこの攻撃はウクライナの治安当局によって組織された可能性が高いと述べた。
 ウクライナ侵攻開始から1年以上が経過し、ロシア本土に対する一連の攻撃は、ロシア国民さえも脆弱な可能性があることを示している。
 米国の当局者らは、米国は一般的にロシア国内への攻撃を支持していないと述べたが、モスクワによるキエフへの空襲は今月17回目だったと指摘した。
【コメント】
 ドローン攻撃は正規軍でなくても出来そうだ。日本へのドローン攻撃への対応のシナリオは出来ているのだろうか。日本の自衛隊にドローン攻撃可能な部隊はあるのだろうか。

2.大規模な石油流出を回避する競争
【記事要旨】
 イエメン沖で朽ち果てた超大型タンカーを処理する国連の作戦が、長年の遅れを経て今週、前進する。
 このタンカーには、1989年のエクソン・バルディーズ原油流出事故で流出した原油の約4倍の量が積まれている。専門家らは、タンカーがいつでも爆発または崩壊し、海洋生物だけでなく、漁民や沿岸地域の生活を破壊する可能性があると警告した。 また、港が閉鎖され、数百万人に水を供給する淡水化プラントの閉鎖を余儀なくされる可能性もある。
 このタンカーはイエメン東部の石油の浮体式貯蔵施設として使用されていたが、長年の戦争により維持管理が不十分なままで港湾都市フダイダの北に停泊している。
 今週、錆びたタンカーを検査して、国連が購入した耐航性のあるタンカーに石油を移送する作業の準備をする。準備には1~2週間かかり、移送には約3週間かかる可能性がある。
【コメント】
 こんなことは全く報道されて来なかった。100万バレル以上の原油が積まれているらしい。内乱により確固たる政権が政策を実行できなかったからだろう。無駄でもったいない人災だ。

3.エルドアン大統領の勝利の支柱
【記事要旨】
 トルコのエルドアン大統領は、保守的な信心深い女性のおかげもあり、20年間の権力に対する最も深刻な脅威を撃退した。
 2003年に野心的なイスラム主義政治家として国の舞台に登場して以来、エルドアン大統領はトルコの世俗的エリート層を脇に置き、スカーフ規制の緩和を推し進めてきた。 2008年に大学キャンパスでの規則が撤廃され、2013年にはエルドアン党のベールに包まれた女性4人が初の国会議員となった。
 今ではさらに多くの女性がおり、スカーフをかぶったために大学や政府の仕事から締め出された保守的な女性たちは今でも投票でエルドアンに感謝している。
【コメント】
 最初記事の意味がわからなかった。つまり、トルコの世俗エリートが「禁止」してきたスカーフの着用を、エルドアンが「緩和」して、大学や政府の仕事で、着用しても良いということにした、という意味だ。
 そういえば、エルドアンの奥さんも白っぽく見えるスカーフをいつも着用している。

その他:
キャセイ航空は不振・若者は高失業
 Cathay Pacific, Hong Kong’s flagship airline, is struggling to recover from Covid lockdowns and Beijing’s crackdown on pro-democracy protests.
 As China’s young people face record unemployment, our columnist writes, the Communist Party is telling them to embrace hardship.
難民認定は米国でも難しいらしい
 Dozens of Afghan women who served in a platoon that helped U.S. troops in Afghanistan are still waiting in the U.S. to be granted asylum.
AIが人類を滅ぼすか
 Tech leaders warned that A.I. could pose a risk of extinction for humans on par with pandemics and nuclear wars.

2023年5月31日 水曜日

世界の動き 2023年5月30日 火曜日

今日の言葉:
「親ばか子ばか」
 岸田首相親子をあらわす言葉だ。
英語で何と言うか調べたがしっくりくる表現が無い。
 Doting father, Spoiled child.
 溺愛する父親、ダメになる子供
 とでも言うとわかりやすい。

ニューヨークタイムズ記事より
1.ウガンダの厳しい反同性愛法
【記事要旨】
 ウガンダ大統領は昨日、刑罰として死刑を含む反同性愛者懲罰法案に署名し、L.G.B.T.Q.に対する取り締まり強化を法制化した。
 同性との性行為をした者には終身刑を課すことを求め、同性との性関係を持とうとする者は、最長10年の懲役に処される可能性がある。 同法はまた、子供や障碍者への「加重同性愛」には死刑を課す。
  ウガンダでは同性愛はすでに違法だったが、世界で最も厳しい同性愛者対策である新法は、より厳しい刑罰を求めている。
 3月にこの法律が議会に上程されて以来、多くの L.G.B.T.Q. の人々はウガンダから逃れている。
 ムセベニ大統領は、国連、西側諸国政府、市民社会団体からのこの措置を発動しないよう求める広範な要請を却下した。
 ケニアやガーナなど、ますます多くのアフリカ諸国が、同様の、あるいはさらに厳しい法律の可決を検討している。
【コメント】
 ウガンダは85%がキリスト教徒の国だ。ケニヤやガーナもアフリカでは開明的な国々でキリスト教国だ。イスラム教では宗教が同性愛を強く禁止している。キリスト教国では同性愛を禁ずる動きが法整備で現れるということかと思われる。

2.キエフへの珍しい朝の襲撃
【記事要旨】
 ロシアによる夜間集中砲火からわずか数時間後、午前11時頃にキーウで空襲警報が鳴り響き、4万1000人以上が地下鉄の駅に避難した。 親たちは子どもを守ろうと先を急ぎ、病院職員たちは避難所に身を寄せた。
 ウクライナはロシアが発射したミサイル11発を全て撃墜したと発表したが、落下する瓦礫により被害が発生しており、負傷者についてはまだ調査中である。
 ロシアは今月キエフに対して16回の攻撃を行ったが、昼間の攻撃はここ数週間で初めてだった。 ウクライナ当局者らは、ロシア政府が最大限の損害を与えようと戦術を調整していると述べた。 これまでのところ、西側兵器によって強化されたウクライナの防空体制はキエフへの空襲をほぼ阻止し、人口密集地域での死傷者と被害発生を阻止している。
【コメント】
 夜も昼もロシアは攻撃を続ける意志のようだ。ウクライナの防空システムがミサイル迎撃を効果的に防いでいるとすれば、それは良いニュースだ。

3.拡大する中国の宇宙への野心
【記事要旨】
 中国政府関係者は昨日、2030年までに有人月面着陸を計画していると発表した。 この発表は、3人の宇宙飛行士が今日、地球から昨年末に完成した中国の新しい宇宙ステーションに向けて打ち上げの準備をしている最中に行われた。
 月面着陸は、宇宙分野での米国との競争において中国にとって重要な成果となるだろう。 1960 年代と70 年代の米国のアポロ計画以来、人類は月に降り立っていない。 NASAの2025年を目標に人類を再び月に着陸させるアルテミス計画は遅れている。 昨年の米国の報告書は、中国が2045年までに米国の宇宙能力を追い越す可能性があると警告した。
 中国は21世紀に月面着陸に成功した唯一の国であり、2019年には月の裏側に探査機を着陸させた初めての国となった。
【コメント】
 宇宙分野では日本は太刀打ちできないほど差が開いた。宇宙開発はミサイル能力でわかるように軍事技術と不可分だ。民生のみの日本は弱いと言わざるを得ない。

その他:
インドで人口減とは
 The Indian state of Sikkim is offering cash to encourage people to have babies, a sign of India’s uneven population growth.
スペインでは総選挙へ
 Prime Minister Pedro Sánchez of Spain called for a snap election in July after his party suffered defeats in regional elections over the weekend.
日本の生き残る老舗
 A travel writer used a 22-year-old guidebook to lead him through Tokyo on his search for bars and restaurants that express the city’s traditional eating and drinking culture. It took him to old stalwarts like Iseto, a sake den that’s operated out of the same wooden house since 1948.
“The long-term survival of old-school places like Iseto is an accurate barometer of how much a city has been able to stay true to itself and resist the onslaught of the hot and new, often bywords for globalized sameness,” he writes.

2023年5月30日 火曜日

世界の動き 2023年5月29日 月曜日

今日の言葉
「梅雨入り」
 「梅雨入り」とは「梅雨の季節に入ること」で、雨や曇りの日が多くなる時期に突入するまで、5日間程度の「移り変わりの時期」が設けられ、気象庁はこの移り変わりの時期の中日を梅雨入り時期としている。わかりやすく言うと、これまでと比べ今後一週間で雨が目立って増えることが見込まれる場合は「梅雨入り」する可能性が高い。
 週刊天気予報を見ると今後一週間は明らかに雨が多そうだ。そろそろ梅雨入りかも知れない。「タチアオイ」の花は、下からはじめて一番上まで咲き終わると梅雨が明けると言われるが、自宅の近くの「タチアオイ」は一番上まで咲きかけており、梅雨入りをとっくに宣言している。

ニューヨークタイムズ記事より
1.米当局者が債務制限協定を結ぶ
【記事要旨】
 バイデン大統領とケビン・マッカーシー下院議長は、債務上限を2年間解除することで大筋合意に達した。
 バイデン氏は土曜夜の声明で「これは勤労者にとって重要なプログラムを守り、すべての人にとって経済を成長させながら支出を削減する重要な前進だ」と述べた。
 この協定により、現在31兆4000億ドルに達している借り入れ制限は、次の大統領選挙を乗り切るのに十分な期間停止されることになる。 財務省は、6月5日に予想された破滅的な債務不履行は回避される見込みだ。
 共和党が望むほどではないものの、国内支出には上限が設けられるが、国防、社会保障、メディケイド、退役軍人向けプログラムは削減から守られることになる。
 この計画の議会通過は保証されていない。下院と上院が協定案を可決し、バイデンに署名されないとならないが、下院では共和党が僅差で過半数を占めており、右派議員らはすでに反乱を起こしている。
 バイデン氏の超党派主義に徹しているという主張が民主党内の多くの人々から批判されることにもなる。
【コメント】
 一応安心だ。共和党右派が抗戦しても、下院の通過は堅そうだ。

2.エルドアン大統領が再選される
【記事要旨】
 在任20年間で最大の政治的課題に直面していたエルドアン大統領が昨日、再選に勝利した。 エルドアン氏は得票率52.1%を獲得し、対抗馬のケマル・キリクダログル氏は47.9%を獲得した。
 エルドアン大統領はイスタンブールの自宅前にある白いバスの上から支持者らに演説し、さらに5年間の任期を与えてくれたこと、そして決選投票での支持に感謝の意を表した。「墓まで一緒にいるよ」と彼は言った。
 キリクダログル氏はテレビ演説で結果には異議を唱えなかったが、エルドアン氏が国家権力を利用した選挙は不公平だったと述べた。
 米国を含むNATO同盟国はこの結果を注視していた。エルドアン大統領がフィンランドの同盟加盟を妨げ、スウェーデンの加盟支持を拒否したため、エルドアン大統領との関係は緊張している。
【コメント】
 大山鳴動したが落ち着くところに落ち着いた。ロシアを孤立させないためにはエルドアン政権の継続が良かったのかもしれない。経済運営をしっかり行い国内の不満を沈静化して欲しいものだ。

3.中国で新型コロナウイルス感染者が増加
【記事要旨】
 中国の保健当局は、4月以降、特に世界中に広がっている変異種による新型コロナウイルス感染者数の増加を報告している。 ある著名な医師は、6月下旬までに全国で1週間に最大6,500万人が感染する可能性があると推定した。
 これらの数字は、12月に突然撤回された「ゼロコロナ」政策への回帰の可能性を示すが、中国の当局者は、厳しい規制を再導入することなく、国民を感染拡大に備えさせようとしているようだ。
  国内旅行に対する厳しい制限を廃止して以来、政府は成長の回復と雇用創出に向けて舵を切った。 ここ数年で最高水準にある若者の失業率は、新型コロナウイルス感染者数の増加よりも政治的に差し迫った問題かもしれない。
【コメント】
 インバウンドの解禁で中国からの渡航者が著増するだろう。インバウンドのこれ以上の増加は歓迎しない立場だが、日本で感染が再拡大したとき日本政府が狼狽しないことを望みたい。効果の薄いマスクをいつまでも外せない国民性だ。

その他:
ベトナムで政府要人をからかうのはご法度
 A powerful Communist official in Vietnam ate a gold-encrusted steak. An activist who poked fun at the excess was sentenced to more than five years in prison.
日本の民間企業の月着陸失敗の原因
 An inquiry found that a software glitch caused a Japanese robotic spacecraft to misjudge its altitude as it attempted to land on the moon last month before its crash.
カンヌ映画祭の金賞
 “Anatomy of a Fall,” directed by Justine Triet, won the Palme d’Or at the Cannes film festival.
(水島注:Anatomy of a Fall (French: Anatomie d’une chute) is a 2023 French thriller film directed by Justine Triet from a screenplay co-written by Triet and Arthur Harari. It stars Sandra Hüller as a writer trying to prove her innocence in her husband’s death.
と言うことで、まだ日本未公開です)

2023年5月29日 月曜日