世界の動き 2024年9月9日 月曜日

今日の言葉
「Procrastination 先延ばし」
 誰もが先延ばし病に苦しんでいるようだ。New Yorkerという雑誌に載っていた書評記事だ。
 『先週、ニューヨーカー誌は、大学のキャンパスで増えつつある締め切りに寛容になった教授たちについて報じた。先延ばしは時代を超えたもので、古代エジプトの象形文字が先延ばしに反対を訴えていたという。
 2010 年、ジェームズ・スロウィッキは先延ばしについて調査し、それが「学術界の重要な分野」として台頭していることを指摘した。例えば期限内に納税申告を怠ることでアメリカ人が毎年何億ドルも失っていることに驚嘆し、つまり明らかなコストがあるのに先延ばしするのかについては、哲学者からゲーム理論家まで、誰もがなぜ私たちがこのように予測通りの自己破壊的な行動を続けるのかについて意見を述べている。
 スロウィッキは、神話上のユリシーズ、南北戦争の将軍ジョージ・マクレラン、小説家ヴィクトル・ユーゴーなどの人物からインスピレーションを得て、考えられる解決策も調査している。私たちは、携帯をちょっと覗いた後、ユーゴー法を試してみるつもりだ。』
 ユーゴー法の詳細は著書を読まなければならないので不明だが、やる気が湧くのを待っていても先延ばしは直らない。何かの行為をとりあえず始めることが唯一の解決策のようだ。

ニューヨークタイムス電子版よりTop3記事
1.トランプ氏、選挙日前の判決を回避
【記事要旨】
 マンハッタンでトランプ氏の刑事裁判を担当した判事は、トランプ氏の判決を選挙日以降まで延期した。これにより、重罪で有罪判決を受けた初の元大統領であるトランプ氏が刑務所で過ごすかどうかが分からないまま、アメリカ国民が投票することになる。
 トランプ氏は法的な問題を抱えているにもかかわらず、驚くほど根強い支持を得ている。ニューヨーク・タイムズ紙とシエナ大学が実施した全国世論調査では、トランプ氏がカマラ・ハリス副大統領を48%対47%で僅差でリードしている。
 今日は以下の読者からの質問を取り上げた。
Q:ヨーロッパは選挙に注目している。なぜ候補者たちは、アメリカに対する世界の見方や同盟国とのつながりを取り戻す必要性について語らないのか? —ベルリン
A:2人の候補者は、アメリカの伝統的な安全保障同盟について非常に異なる見解を持っている。トランプが再び大統領になった場合、彼はアメリカの伝統的な同盟を強化するのではなく、むしろ弱体化させる可能性が非常に高い。ハリス副大統領は、民主党候補になって以来、外交政策についてあまり語っていないが、彼女がバイデン大統領の伝統的な米国の同盟を強化する取り組みを引き継ぐと考えられている。
 ほとんどのアメリカの有権者は、アメリカ軍が悲惨な戦争に直接関与しない限り、外交政策を米国の選挙における優先事項とは見なしていないため、候補者は通常、米国の同盟や世界情勢について話すことに多くの時間を費やさない。しかし、火曜日のテレビ討論会では、外交政策の見解について質問が出るかもしれない。
【コメント】
 選挙まであと2か月を切った。
 ハリスはテレビ討論に入念な準備をしているようだが、軽口をたたく癖が出なければ良いのだが。

2.ベネズエラの野党候補が国外逃亡
【記事要旨】
 先月行われたベネズエラの大統領選で勝利したと広く考えられていた野党候補のエドムンド・ゴンザレス氏は、カラカスのスペイン大使館に自主的に避難した後、土曜日にスペインに逃亡した。同氏には、陰謀、権力奪取、破壊活動などの容疑で逮捕状が出されていた。
 同国の大統領ニコラス・マドゥーロ氏は、7月の選挙で勝利したと主張し、その後デモ参加者を暴力的に弾圧した。治安部隊は、同氏の勝利宣言を疑う者を一斉に逮捕しており、多くのベネズエラ国民は、軍は反対者を追うためには国境すら越えてくるのではないかと恐れている。
【コメント】
 独裁国家では反政府活動は命がけだ。国民の3分の1が難民化しているそうで、中米有数の豊かであった国は見る影もなく落ちぶれている。

3.ヨルダン川西岸で暴力が急増
【記事要旨】
 先週末、イスラエル占領下のヨルダン川西岸で26歳のアメリカ人女性、13歳のパレスチナ人少女、イスラエル人3人が殺害され、同地域での暴力がさらに増加し​​た。
 金曜日、米国とトルコの二重国籍を持つアイセヌール・エズギ・エイギが抗議活動中に殺害された。別の事件では、バナ・ラブームのカリュット村に住むパレスチナ人少女が、イスラエル人入植者と軍の激しい衝突を窓から見ていたところ、銃撃されたと村長が語った。目撃者とパレスチナ当局は、2人を殺害した銃弾はイスラエル軍が発射したと述べた。
 イスラエル軍によると、昨日、ヨルダンとヨルダン川西岸地区の間の重要な国境検問所で銃撃犯がイスラエル人3人を殺害した。
【コメント】
 憎悪と暴力のエスカレーションは止めようがない。停戦は夢の又夢だ。

その他の記事
北朝鮮:
 平壌は、韓国上空にゴミを詰めた風船を再び発射したが、韓国は挑発を一蹴した。
ロシア:
 連邦検察官は、ロシアがアメリカのメディア企業に金を払い、保守派ソーシャルメディアの有力者によるクレムリン支持のメッセージを流したと述べている。
テクノロジー:
 タイムズ紙がテレグラムの320万件以上のメッセージを分析した結果、同プラットフォームが犯罪者、過激派、テロリストの遊び場になっていることが明らかになった。

2024年9月9日 月曜日

生成AIはペイするのか

 NVIDIAの株価の動向を大きく左右するのは、生成AIが利益をもたらすビジネスになるかどうかだろう。
 ITコンサルとして著名なGartnerは悲観的なレポートを出している。

『企業はすでに着手した生成人工知能(AI)プロジェクトから価値を見出すのに「苦労」しており、最終的には3分の1のプロジェクトが中止されることになると、調査会社のGartnerが最近のレポートで報告した。

 「2023年の一大ブームを経て、企業の幹部は生成AIに対する投資からの見返りを心待ちにしている。だが、企業はその価値を証明して収益化するのに苦労しているのが現状だ。プロジェクトの間口が広がるにつれて、生成AIモデルの開発と導入に金銭的負担を感じることが増えている」と、Gartnerの著名なアナリストであるRita Sallam氏は、この調査結果をまとめたプレスリリースで述べている。

 このレポートでは、2025年末までに生成AIプロジェクトの少なくとも30%が概念実証の段階を経て中止されるとしている。

 Sallam氏によれば、コストがプロジェクトの導入に対する大きな圧力になっており、初期投資の金額は500万〜2000万ドル(約7億3000万〜29億円)に達するという。

 例えば、一般公開されているモデルを利用する生成AIのAPIを用いてコーディングを支援するといった低コストのプロジェクトでさえ、10万〜20万ドル(約1500万〜3000万円)の初期投資と、ユーザー1人あたり年間最大550ドル(約8万円)の追加コストが必要になると、Gartnerは見積もっている。

 「基盤」となるAIモデルを調整したりカスタムモデルをゼロから構築したりするような、高コストのプロジェクトなら、500万〜2000万ドル(約7億3000万〜29億円)の初期投資に加え、ユーザー1人あたり年間8000〜2万1000ドル(約120万〜300万円)のコストがかかる可能性がある。

 もっとも、Gartnerの調査で大きな課題が指摘されているとはいえ、生成AIにとって悪いニュースばかりではない。売り上げの増加やコストの削減、生産性の向上など、生成AIのメリットをすでに享受している企業もある。

 ただし、このようなメリットには別の警告が伴っている。Gartnerによれば、成果の測定が難しい場合があるという。

 「生成AIでは、短期的な投資利益率よりも、将来の間接的な投資基準に対する許容度がより強く求められる」と、Sallam氏は言う。

 「歴史的に、多くの最高財務責任者(CFO)は、将来の間接的な価値のために投資を続けることを快く思わない。このような抵抗感のために、投資の配分が戦略的な成果ではなく、戦術的な成果に偏ってしまう可能性がある」(Sallam氏)

 また、コスト以外にも、AIプロジェクトを失敗に導きかねない要因として、「不十分なリスク管理」や「質の低いデータ」があるとGartnerは指摘している。』

 やってみないと効果はわからない。やってみるには初期費用が巨大だ。キャッシュフローに余裕のある企業しか生成AIを利用するプロジェクトに資金を拠出できそうもない。

 だとすれば、

 巨大IT/AIプラットフォーマー企業の寡占化が一層進む明るくない未来が起こりそうだ。生成AIの果実を誰もが享受できる情報民主主義的な未来は期待薄だ。

2024年9月8日 日曜日

公益通報者保護

 兵庫県知事の独断専横らしい行為が糾弾されている。百条委員会でのヒアリングを聞くと確かにそのようなのだが、一点疑問を持った。

 以下。時事のニュースを長くなるが引用する。
『5、6両日に行われた兵庫県議会百条委員会では、職員(7月に死亡)が行った斎藤元彦知事のパワハラ疑惑などの告発に対し、県が公益通報者保護法に基づく保護対象として扱わなかったことが争点となった。職員は生前、真相解明を訴えていたが、斎藤氏は6日の尋問で改めて「誹謗(ひぼう)中傷性が高い文書だ」などと退けた。
 同法は、通報者に不利益な扱いをすることを禁止。300人超の企業・団体の場合、内部通報に対応するため、必要な体制を整備することが義務付けられ、同法指針では「通報者捜し」を防ぐ措置も求められている。
 証言などによると、斎藤氏が西播磨県民局長だった職員による告発文書を把握したのは3月20日。翌21日、当時の片山安孝副知事らに「誰が出したか徹底的に調べてくれ」と指示していた。職員は27日に局長から解任され、同日の記者会見で斎藤氏はこの職員を「公務員失格」と断じた。
 4月4日、職員が同様の内容を県の公益通報窓口に通報。人事課内では第三者機関で調査するよう求める声もあったが、県は5月7日、職員を停職3カ月の懲戒処分とした。
 参考人として出席した消費者庁公益通報者保護制度検討会委員の山口利昭氏は、職員を保護しなかった県の対応が公益通報者保護法違反に当たるとの認識を示した上で、「誰がどんな目的で文書を書いたか調べることはあり得ない話だ」と指摘。奥山俊宏上智大教授は「公務員失格」発言を「公開ハラスメントだ」と批判し、「(県の判断は)拙速に過ぎた」と述べた。』

 私が疑問に思うのは、何故亡くなった元局長だった方は3月20日の段階で公益通報窓口に通報しなったのかということだ。4月4日には通報したわけだから3月20日の段階で通報しておけば、知事に怪文書のように扱われ、組織内で調査を強要されることは無かったはずだ。いかに知事の顔色をうかがう部下にしても、3月の段階で正式に通報されていれば、ちょっとまずいとなったはずだ。

 兵庫県の顧問弁護士は、3月の段階での知事の行為は妥当だと言明しており元局長が公益通報をした4月以降とは区別した発言をしている。知事擁護は明らかだが、こういう議論も成り立つとも思えるのだ。

 元局長は、軽く一石を投じれば知事も対応してくれると信じて、敢えて公益通報にしなったのであろうか。

 自分が信じる行為を行う際は、法律面でも瑕疵なく行わなければならないという、尊い教訓だ。

2024年9月7日 土曜日

世界の動き 2024年9月6日 金曜日

今日の言葉
「法人税 上げるか下げるか」
 米国の話だ。大統領選挙の大きな論点になりそうだ。以下Bloombergの記事より。
 『米共和党の大統領候補トランプ前大統領は、法人税率の引き下げや規制削減、連邦政府機関の行政改革など自身の政策について、ニューヨークのエコノミック・クラブで訴えた。目玉政策は米国内で製品を生産する企業の法人税率を現在の21%から15%に引き下げるというもので、同税率を28%に引き上げるよう求めている民主党の大統領候補ハリス副大統領との違いを打ち出した。資産家イーロン・マスク氏が提案していた連邦政府の支出を見直す委員会の設置も言明した。』
 日本の法人税率は23.2%。平成元年には40%だったから、随分引き下げられてきた。米国の選挙結果次第で日本でも税率見直しの議論が出てくる可能性がある。

ニューヨークタイムス電子版よりTop3記事
1.判事がトランプ氏の重大な判決を検討
【記事要旨】
 マンハッタンの陪審がドナルド・トランプ氏をセックススキャンダル隠蔽のための記録偽造の34件の重罪で有罪と判決してから3か月以上が経った。しかし、7月の最高裁判所の判決でトランプ氏に免責特権が与えられた後、トランプ氏はまだ判決を受けていない。
 裁判長を務めたフアン・マーチャン判事は、判決直後にトランプ氏の判決をすでに一度延期している。彼は今、今後何年にもわたってアメリカの政治を変えかねない決断に直面している。トランプ氏に予定通り9月18日に判決を下すか、トランプ氏の要請通り11月5日の選挙日が終わるまで待つかだ。
 マーチャン判事が判決を延期すれば、アメリカ国民はトランプ氏が刑務所で過ごすかどうかわからないまま投票することになる。延期しなければ、トランプ氏は間違いなく、ハリス候補に有利になるように誘導しようとしているとマーチャン判事を非難するだろう。
 連邦判事は、トランプ氏の選挙運動が、2020年の選挙結果を覆そうと企てたとして告発されている刑事事件のスケジュールに影響を及ぼさないと述べた。
 トランプ氏は、政府を監査するための効率委員会の設置を求めた。同氏は、イーロン・マスク氏がその委員長を務めると述べた。また、ハリス氏が勝利すればイスラエルは「存在しなくなる」と主張した。
【コメント】
 訴訟の嵐と有罪による禁錮から逃れるためには、トランプは何をしてもこの大統領選挙に勝たなければならない。不正であれ、反訴であれ、暴動であれ、何でもありだ。

2.フランスが新首相を任命
【記事要旨】
 マクロン大統領は昨日、ベテラン右派政治家のミシェル・バルニエ氏を首相に任命した。マクロン氏は、50日以上も政権が機能していないフランスを政治的行き詰まりから脱却することを目指している。
 73歳のバルニエ氏は、フランスの主要な保守政党である共和党のメンバーで、大臣職を何度も務めた。交渉の達人である同氏は、EUのBrexit交渉を主導し、1992年のアルベールビル冬季オリンピックを組織した。
 フランスは、7月の議会選挙以来、政治的に宙ぶらりんの状態にある。左派、中道、右派の政治グループは、選挙で大きな票を獲得したが、絶対多数には至らなかった。協力する政党はほとんどない。
 バルニエ氏の任命は、選挙で最多議席を獲得した左派政党連合の新人民戦線をすでに怒らせている。左派はバルニエ政権を拒否すると言い、マクロン大統領に反対する大規模なデモをパリで行うよう呼びかけている。
【コメント】
 三大政党は三すくみの状況になる。
 二大政党制は意見が極端に分かれる。
 民主主義が存続できるかどうか試練の時期だ。

3.フランシスコ教皇、インドネシアのトランスジェンダーコミュニティに温かく迎えられる
【記事要旨】
 インドネシア社会の周縁にいる多くのトランス女性にとって、カトリック教会は安全な避難所であり、LGBTQコミュニティに対する寛容と寛容のメッセージを伝えるフランシスコ教皇は英雄だ。
 多くの人が教皇の4日間の訪問に興奮し、昨日ジャカルタでミサを執り行うフランシスコ教皇を一目見ようと熱望していた。

【コメント】

 なるほど、そうですか。

その他の記事
ガザ:
 ポリオワクチン接種キャンペーンの第1フェーズが終了してから数時間後、イスラエルはガザ中心部の病院の中庭を攻撃した。
ケニア:
 ウガンダのオリンピックランナー、レベッカ・チェプテゲイは、交際中の男性に日曜日に火をつけられ、昨日死亡した。
英国:
 英国の検察当局は、ハーヴェイ・ワインスタインに対するわいせつ行為の訴訟を取り下げた。「有罪判決の現実的な見込みはなくなった」ためだ。

2024年9月6日 金曜日

世界の動き 2024年9月5日 木曜日

今日の言葉
「株価の下落」
 今日のタイムズの記事にあるように世界中で株価が下落した(日経ダウは昨日は1638円安)。
 米国の景気が軟着陸するかどうか不確実性が高まったというのが一般的な説明だが、そうだろうか。
 一部のIT/AI株(特にNVIDIA)のばかばかしいほどの価格の高騰と、これら企業への時価総額の集中、経済指標の発表に過剰に反応する米国市場の状況がある。
 しばらく乱高下が続くだろうが、しばらく辛抱の時期だ。

ニューヨークタイムス電子版よりTop3記事
1.ゼレンスキー大統領、政府大改造を計画
【記事要旨】
 ゼレンスキー大統領は、2年前に戦争が始まって以来、最も大規模な内閣改造の計画を発表した。同国外相は昨日辞意を表明した6人の高官の1人で、本日新たな閣僚名簿が発表される予定だ。
 ゼレンスキー大統領の内閣改造は、戦争の不安定な時期に行われる。ロシアのウクライナ全土への攻撃は増加し、この1週間で数十人が死亡した。一方、ウクライナ軍は、ロシア西部で奪取した領土の支配を維持しようとしている。
 一部のアナリストは、大統領が「戦争の新たな局面」を計画していることを示唆していると指摘している。今回の改造でよりゼレンスキー大統領に権力がさらに集中する可能性があると懸念する見方もある。
【コメント】
 知名度の高かった外相の交代は意外だったが、発表の詳細を待ちたい。

2.米国、ロシアの選挙干渉に反撃
【記事要旨】
 米国は、ロシアが国営メディアを利用して米国大統領選挙に影響を与えていると非難し、ロシア政府が米国の有権者を動揺させようとする計画に対抗する幅広い取り組みを発表した。
 メリック・ガーランド司法長官は昨日、ロシア国営放送局RTのロシア人従業員2人を起訴し、ドッペルゲンガーとして知られるロシアの悪意ある影響力キャンペーンを阻止すると発表した。RTはテネシー州の企業を利用して、何千ものロシア政府支持の動画をソーシャルメディアで拡散した。
 米国は、ロシア政府がウクライナに関するプロパガンダや偽情報を拡散するために使用しているとされるウェブドメインに対するさらなる制裁、起訴、押収を計画している。
 詳細:ロシア政府のキャンペーンは、カマラ・ハリス副大統領よりもドナルド・トランプを支持しているようだ。トランプの方が米国のウクライナ支援継続に懐疑的だと見ているようだ。
 ロシアだけではない。イランは偽情報ゲームにおける最大の脅威の1つになっている。ハッキングや偽ウェブサイトによるイランの取り組みはトランプ氏に不利な選挙戦を転換させる狙いがあるようだ。
 TikTokは、選挙の仕組みやメディアリテラシーに関するコンテンツをさらに追加すると述べた。米国の政治家の認証済みアカウントに対するセキュリティ要件も強化する。
【コメント】
 トランプ対ヒラリーの選挙戦ではロシアの諜報機関がトランプ支持で動いたと報じられている。今回はそれ以上の作戦が展開されているのだろう。
 今秋に予想される日本の総選挙でも気をつけないといけないポイントだ。

3.グレンフェル火災は嘘と監視不足が原因だった
【記事要旨】
 報告書によると、コスト削減、不正な販売慣行、規制の緩みが、ロンドンの公営住宅であるグレンフェルタワーで2017年に72人が死亡した火災の原因だった。
 公聴会では、保守党が運営する地方議会がコスト削減に熱心で、高層ビルでは決して使用すべきではないとサプライヤーが知っていた可燃性材料の広範な使用を承認したという非難の声が上がった。
 この災害は、第二次世界大戦以来の英国最悪の住宅火災であり、規制緩和の危険性と英国の首都における根強い社会的不平等の象徴となっている。
【コメント】
 大きなビルが炎に包まれる映像は記憶に残っている。以下BBCの報道だ。
『ロンドン西部の高層公営住宅グレンフェル・タワーの火災で72人が亡くなってから、14日で5年になる。5年たった今も、助かった住民や活動家は、正義を求めていると話す。
 2017年6月14日未明、24階建て127戸のタワー棟から出火し、大火災となった。刑事事件としての捜査は続いているものの、ロンドン警視庁は、独立調査委員会による中間報告が公表されるまでは、訴追に動かない方針を示している。
 内務省によると、具体的な立法措置につながった独立調査委による勧告は、半数以下にとどまっている。
 こうした対策の遅れから、多くの被害者や遺族は、先に進めないと感じている。』

その他の記事
ビジネス:
 事情に詳しい3人によると、バイデン大統領は国家安全保障上の理由で日本製鉄によるUSスチール買収を阻止する準備を進めている。
(コメント:労働者の雇用を問題にしているようだ。日本製鉄が買収しなければより多くの米国人労働者が失業するリスクを見ていないようだ。)
日本:
 同国の「無料」住宅ローンの時代は終わりを迎えつつある。(コメント:住宅ローン減税を考えると借金はプラスだった。そんな時代がやっと終わりそうだ)
経済:
 火曜日に米国で始まった市場の暴落は、世界経済と大手テクノロジー企業への懸念から、昨日もアジアと欧州で続いた。

2024年9月5日 木曜日