世界の動き 2025年12月10日 水曜日

今日の一言
「そろばん」
 老齢者の認知症予防に効果があるということで静かなブームになっているようだ。
 当方、そろばんで困ったのは銀行員になりたての時だった。「札勘(さつかん」と並んで「そろばん」もある程度できなければならなかったのだ。小学校の時に学校で数時間習った後放っておいたそろばんを手に新入生研修に向かった。
 同期にそろばんの上手な人間がいた。9とか8を足すのにまごまごしている私に、9を足すには「1取るの10」8を足すには「2取るの10」と教えてくれた。
 たった一言でコツがつかめた瞬間だった。友のありがたさを感じた。ただ、営業店に配属後は、カシオの電卓(10桁で当時は4万円もした)を使ってしのぎ、そろばんを使うことは無かった。

ニューヨークタイムズ電子版より
1.ヨーロッパの極右政党とトランプの微妙な関係
【記事要旨】
●米国の新国家安全保障戦略
– 「ヨーロッパの偉大さの促進」と題された章は、極右政党の宣言文のような内容。
– 大量移民でヨーロッパは「見分けがつかなくなる」とし、エリート層が言論を抑圧していると批判。
– 米国は移民に反対する「愛国的」政党を支援すべきだと主張。
●ヨーロッパの反応
– 主流政治家は「米国が内政干渉している」と激しく反発。
– 一方、支援対象とされる極右政党は沈黙を保ち、積極的な支持表明はほとんどない。
●「アメリカ・ファースト」との矛盾
– 第一次トランプ当選直後は極右政党が歓迎したが、二期目は関税政策などで現実は複雑化。
– ドイツAfD支持者の47%、フランス国民連合支持者の43%が「トランプは自国に悪影響」と回答。
– AfD共同代表ヴァイデルは「ドイツが不当に影響を受けた」と批判。
– 国民連合のバルデラは「米国による経済戦争」と非難し、「米国には良いがヨーロッパには悪い」と明言。
●根本的な緊張関係
– 極右政党は移民政策や反リベラル思想ではトランプと一致するが、貿易や安全保障では利害が衝突。
– 「アメリカ・ファースト」と「ドイツ・ファースト」「フランス・ファースト」は本質的に両立しない。
– ナショナリズムが「ゼロサム競争」を前提とするため、同盟関係には限界がある。
●今後の可能性
– フランスのバルデラはEUに対し「トランプの関税に報復せよ」と要求。
– EUが妥協的な関税合意を結ぶと、ヴァイデルは「EUの屈服」と批判。
– これは通常のEU批判であると同時に、将来的にトランプの欧州戦略を阻む要因となり得る兆しでもある。
【コメント】
ヨーロッパの極右政党は思想的にはトランプと近いが、経済・安全保障の利害対立から全面的な支持は困難だ。むしろ「自国第一」と「アメリカ第一」の矛盾が、彼らをトランプの潜在的な障害に変える可能性がある、という記事だ。お互いが自国第一を貫けば衝突が起こるのは当然であり、このタイムズの長文の論考は意味がない。

2.オーストラリアでソーシャルメディア禁止法が施行
【記事要旨】
 オーストラリアで本日施行された包括的な新法により、10代の若者や16歳未満の児童が保有する数十万件のソーシャルメディアアカウントが無効化される予定だ。
 この法律は、世界中の親、研究者、政府関係者から注視されるだろう。一部の10代の若者はVPNを使って禁止を回避するだろうし、多くの若者は最初に登録する際に年齢を偽ったり、中には両親の情報を使ってアカウントを取得したり、年上の兄弟姉妹の個人情報を悪用したりする者もいる。15歳の2人がこの禁止法に異議を唱え、裁判を起こしている。
【コメント】
 SNSは、ほとんどが石の玉石混交だ。オールドメディアはバラエティ番組だらけで見る気もしない。

その他の記事
・トランプ政権は、NVIDIAが同社で2番目に高性能なチップを中国に販売することを許可する。
・アフガニスタンとパキスタンは、幾度もの死傷者を出した軍事衝突の後、現在貿易戦争に陥っている。
・リトアニアは、隣国ベラルーシから送られた不審な風船を撃退した後、国家非常事態を宣言した。
・ブリジット・マクロン仏大統領夫人は、抗議者を非難する中傷的な言葉を使ったところ、動画に捉えられた。
・ホンジュラスは、トランプ大統領によって最近恩赦を受けたフアン・オルランド・エルナンデス前大統領に対し、国際逮捕状を発行した。

2025年12月10日 水曜日