世界の動き 2023年5月25日 木曜日

今日の言葉:
「人手不足」
 旅行業で、飲食業で、介護で、建設業で大幅な人手不足だという報道が相次いでいる。多くの報道では、日本人が「戻って来ない」ので、不足分は海外からの技能研修生、特定技能者で埋めるという説明だ。昨日は空港のオペレーターとしてフィジーから研修生が来ているという首都圏ニュースがNHKであったが、日本人がなぜ集まらないのかと言う説明はなかった。
 「消えた」人たちはどこに「移った」のだろうか。より労働環境の良い給料の高い業界や企業に移った違いない。消えたので無いとしたら、ゼロ成長すら維持できない労働力の供給不足ということになる。
 まずは労働力不足の状況を分析し、労働力不足に悩む業界は、労働条件を改善して対抗するしかあるまい。政府は、お得意の「補助金」を使うなら、原因を解消する効果的な使い方をしてほしい。

ニューヨークタイムズ記事より
1.デサンティス氏が大統領選に参戦
【記事要旨】
 ロン・デサンティスフロリダ州知事は昨日、大統領選に出馬表明のための書類を提出した。 同氏はイーロン・マスクとのツイッター上の会話で選挙運動の開始を発表する予定で、午後6時に始まる予定だ。
 共和党の選挙戦で何が争点になっているのか?タイムズの政治記者は、共和党の予備選は本質的にはドナルド・トランプに対する国民投票だとみる。 デサンティスは長い間トランピズムを求める共和党の候補者とみなされてきたが、デサンティスはトランプ氏の最も近いライバルであり、今のところ唯一の真剣なライバルだ。ただ、年初以来、共和党の世論調査ではトランプに約30ポイントの差を付けられている。
 トランプの2期目は、2021年1月6日の国会議事堂襲撃を含め、現代史のどの時点よりもアメリカの民主主義を強調することになる。トランプは現在、大統領選の結果を覆そうとしたこの暴動を「素晴らしい日」と呼んでいる。
 デサンティス氏は浮動有権者がトランプを嫌っているため、トランプ氏では敗北の危険が高いという選挙の見込を強調する作戦だ。
 デサンティス氏はフロリダ州知事として、中絶やその他の問題に関してトランプ同様の政策を執ってきた経歴を生かして出馬することになる。 そして44歳のデサンティス氏は、80歳のジョー・バイデン氏とは世代的に対照的だ。
【コメント】
 共和党内でトランプとデサンテスの支持率に大きな差がある理由がよくわからない。共和党支持ではなくトランプ支持と言う人たちがたくさんいるのだろう。デサンテスはそこをどう崩していくのだろうか。

2.中国では番組は続かない
【記事要旨】
 先週、全国各地でコンサート、スタンドアップコメディーショー、音楽公演が突然中止され、中には開演時間の数分前に中止になったものもあった。
 文化に対する弾圧は、すでに厳しい検閲が行われている中国のクリエイティブ界における監視の目が高まっていることを示している。 中国の最高指導者、習近平は、中国のアイデンティティに対する国家主義的なビジョンを促進するという共産党の目標に沿うようアーティストたちに要求している。
 北京当局は先週、スタンドアップパフォーマーの1人がジョークで軍を侮辱したとしてソーシャルメディアで告発されたことを受け、コメディスタジオに約200万ドルの罰金を科した。 ペナルティが発表されてから数時間後、他の主要都市の主催者はスタンドアップショーをキャンセルし、音楽パフォーマンスも消え始めた。 中止されたイベントの多くは外国人出演者や講演者が出演する予定だった。
 スタンドアップは、現代中国の生活についての限られた辛辣な言葉を表現する珍しい媒体として近年、国内で人気を博しており、当局者もそれに気づいた。
 米国諜報機関とマイクロソフトは2月、グアムの電気通信システムで中国のハッキンググループに関連するコンピューターコードを検出した。 グアムは台湾の侵略または封鎖に対する米軍の対応の重要な部分を占めることになるため、この発見は警戒を高めた。
【コメント】
 日本の戦前の文化統制に似たような動きに見える。自国を称賛し「夜郎自大」的な動きに中国が陥らなければ良いのだが。

3.ティナ・ターナー死去、83歳
【記事要旨】
 耳障りなボーカルと爆発的なエネルギーにより、彼女は忘れられないパフォーマーとなり、史上最も成功したレコーディング アーティストの 1 人となった。
 1984年にリリースされた彼女のソロ・アルバム「プライベート・ダンサー」は、タイトル曲「ベター・ビー・グッド・トゥ・ミー」と「ホワッツ・ラブ・ゴット・トゥ・ドゥ・ウィズ・イッ ト」が大ヒットし、1985年のグラミー賞で大賞を含む3つの賞を受賞した。このアルバムは500万枚を売り上げ、彼女の世界的地位を確立するツアーキャリアに火をつけた。
 ターナーは晩年をスイスで過ごし、そこで亡くなった。 「私はひどい人生を送っていました。私はただ進み続けました。」と2019年にタイムズに語った。
【コメント】
 波乱の多い人生だったようだ。随分以前からSGI創価学会インターナショナルの信者で「南無妙法蓮華経」のお題目を唱えて精神の安定を得ていたそうだ。ご冥福を祈りたい。

その他:
ドローン攻撃はウクライナ?
 U.S. officials said that a Ukrainian unit likely orchestrated the drone attack on the Kremlin earlier this month.
中露は関係強化
 China’s top leader, Xi Jinping, vowed that Chinese-Russian cooperation would reach a “higher level” during talks with Russia’s prime minister in Beijing.
朗報?
 A paralyzed man was able to walk again with the help of brain and spine implants, researchers in Switzerland reported.

2023年5月25日 木曜日