世界の動き 2024年11月15日 金曜日

今日の一言
「関税」
トランプの高関税政策が注目されている。
世界のタックスヘイブン、たとえばケイマン諸島では、所得税も諸費税もない。国は何を国策実施の原資にしているかと言うと関税だ。
国内で殆ど消費財の生産が出来ないケイマンではすべてを輸入に頼っているので、物価は高い。関税を含むからだ。
こうした関税に頼る経済運営は、ケイマンのような小国だけ可能と思っていたが、米国では法人税と所得税を下げ、関税を上げ、政府支出を極小化し、タックスヘイブンのような経済を目指しているように見える。

ニューヨークタイムス電子版よりTop3記事
1.トランプ人事、共和党も驚かす
【記事要旨】
共和党議員たちは、次期大統領ドナルド・トランプ氏の政権の重要な役職に対する指名に驚きと失望を示した。特に、司法省のトップにマット・ゲーツ氏を指名したことに対しては懐疑的な反応があった。ゲーツ氏は性的不正行為などの倫理調査の対象となっている元下院議員であり、一部の共和党議員からは「まともな候補者ではない」と評されている。
トランプ氏は経験豊富な候補者ではなく、声高な支持者を選ぶことでワシントンの規範を打ち破ろうとしている。彼の指名は、上院共和党に対する最初の力の誇示でもあり、彼らは指名を承認するために大きな圧力を受けることになります。
また、トランプ氏は国防長官にフォックスニュースのホストであるピート・ヘグセス氏を、国家情報長官に元民主党議員のトゥルシー・ギャバード氏を指名しました。これらの指名も注目を集めています。
共和党 は下院の支配権を確保し、トランプ氏が就任する1月にはワシントンでの上下両院を支配することになる。
【コメント】
お友達を集めて好き放題にすると言うスタンスが明らかだ。しかし大統領選でトランプに投票した人はこれを望んでいたはずだ。

2.イスラエルで記録が改ざんされていたか
【記事要旨】
イスラエルのベンヤミン・ネタニヤフ首相の側近が、10月7日のハマスによる攻撃の朝に将軍からの電話記録を改ざんした疑いで調査されている。この将軍は、数百人のハマス戦闘員が侵入準備をしていることを首相に知らせようとしていた。
この疑惑は、最近ネタニヤフ首相の側近に対して提起された複数の疑惑の一つであり、ネタニヤフ首相自身はこの調査の対象ではない。
他の中東ニュース:
イスラエルはガザの人道的ゾーンに指定されたテントキャンプを爆撃し、ダマスカスのパレスチナ・イスラム聖戦(PIJ)に関連する場所を空爆した。これにより少なくとも15人が死亡した。
【コメント】
米大統領が就任する1月までイスラエルは攻撃の手を緩めることは無いだろう。市民の死傷者は増える一方だ。

3.気温目標は達成困難
【記事要旨】
過去1年間で国々は温室効果ガスの排出を十分に削減できず、地球温暖化が危険なレベルに向かって進んでいるという報告が、国連気候サミットで発表された。2015年のパリ協定では、世界の指導者たちは、工業革命前の水準から2度の上昇を目指すかなり緩い目標達成を約束したが、この目標はますます達成困難になっている。現在の気候政策に基づいて、気温は2100年までに約2.7度(4.9度ファーレンハイト)上昇すると、気候変動追跡グループ(Climate Action Tracker)は推定している。
【コメント】
目標未達成でもペナルティがあるわけでは無く、所詮努力目標だ。必死に達成するというインセンティブが無い。企業や消費者を市場システムでインセンティブを与えるのが唯一の手だが、上手いやり方が見つからない。

その他の記事
ノルウェー:
議会は、サーミ人や他の先住民を沈黙させ、彼らの子供たちを寄宿学校に強制した政策について謝罪した。
テクノロジー:
EUは、Facebook Marketplaceで競争法に違反したとしてMetaに約8億4000万ドルの罰金を科した。
ニューヨーク:
知事は、マンハッタンの最も混雑した地域へのドライバーの進入に料金を課す渋滞料金プログラムを復活させた。

野球:
大谷翔平選手の50本目のホームランボールが現在、台湾で最も高いビルである台北101内で厳重な警備の下展示されている。

2024年11月15日 金曜日