世界の動き 2022年5月20日 金曜日

ニューヨーク・タイムズ電子版より
今日の一言:
今朝は所用があり発信が4時間近く遅れました。申し訳ありません。こんな時は
“Better late than never!” 「遅くてもやらないよりはまし」
と言い訳します。

1.ロシアはウクライナ南東部の支配を計画
【記事要旨】
 ウクライナの占領地を視察した露高官は「ロシア一家にとって重要な地域になる」と占領地支配方針を表明。ロシアの占領地のコントロールは弱くても、欧州の穀倉地帯、有数の原子力発電所、重要な港が含まれ、ウクライナ経済への影響は甚大。米上院は400憶ドルのウクライナへの軍事・生活支援を可決。この2か月で米の支援は540億ドルに上っている。制裁の影響は軽微とプーチン大統領は言うが徐々に露の日常生活に影響が出ている。ハンガリーはロシアからのエネルギー禁輸にいまだ反対。
【コメント】
 南東部では露とウクライナの一進一退の攻防が続きそう。破壊された市街の映像に胸が痛む。

2.ウクライナでの戦争がアフリカの飢餓を招く
【記事要旨】
 コロナ禍と南米での干ばつのさなかに2大食料生産国、ロシアとウクライナ、を巻き込んだ戦争が農作物に大きな影響を与えている。アフリカ諸国のうち14か国は食料輸入の5割以上をウクライナとロシアに依存している。ソマリアを始め東アフリカ諸国での飢餓が懸念される。些細な食糧価格の上昇も弱小国には激甚な影響を与える。国連FAOは西・中央アフリカでの飢餓に直面する人口が戦争前の4倍の41百万人に上ると推定する。
【コメント】
 限界的な生活をしている人々は少しの変調で飢餓に直面する。日本ではおびただしい食料が廃棄されているわけだが、それを飢餓に苦しむ人々に送るすべがない。世界的なフローはさておき、日本の貧困家庭でも食べるものに事欠く人もいるようだ。
 日本国内であれ世界的であれ所得の再配分、過剰物資の流動化、民族的な政治運動の解消、もう何十年も繰り返されてきたテーマだが我々には解決策が見つからない。結局はレッセフェール、市場原理に任せる、というのが万人が合意できる解決策と言うことになる。

3.オーストラリアの民主主義を女性がよみがえらす
【記事要旨】
 約25人の独立系女性候補ーほとんどが成功した経歴の持ち主ーが腐敗し、右傾化し、女性嫌悪に傾く豪州の政治に新風をもたらそうとしている。The tealsと呼ばれるこの人たちは、土曜の選挙で与党の自由党連合も野党の労働党も過半数が獲得できない際には、政府に迅速な反応を期待し高い生産性を期待するtealsは大きな力を発揮すると見られている。Tealsは親ビジネス、親イノベーション(特にエネルギー分野で)、親平等(特に人種差別と性差別に関し)でありClimate200というグループ名で850万ドルの政治資金を集めてきた。
【コメント】
 このような動きが日本でも出てきてほしいと思うが、女性間でのやっかみや嫉みが大きい我が国ではなかなか出てこないのかなとも思う。

 人口の3 %が変われば社会は変化するという政治研究もある。沈滞した世襲政治に変化をもたらすものは何なのだろうか。

その他:
日本の誤入金事件
A city worker in Japan wired a 24-year-old man an entire town’s Covid aid by mistake. The recipient gambled it away and has been charged with fraud.
イスラエルの不安定な政権
Israel’s opposition now has a two-seat majority in Parliament, raising the possibility of a fifth election in three years.
英米法では
In the 17th century, an English judge, Lord Matthew Hale, wrote that women were contractually obligated to their husbands. That ruling still looms large in the U.S., Britain and India — where a Times reporter spent the past two weeks speaking to women about their struggle to balance between their ambitions in a modernizing economy and the constraints of a patriarchal system.

(2022年5月20日 金曜日)