今年の株主総会では株主還元より会社のガバナンスの整備を求める声が強かったと日経新聞が報じていた。
日本の会社のガバナンス形態には3つあるのはご高尚のとおり。
指名委員会等設置会社、監査等委員会設置会社、監査役会設置会社の3つである。
指名委員会等設置会社:
巷間、欧米のスタンダードに近く、最も進んだだ形態と言われるが、日本企業で先行した東芝は不正会計疑惑にまみれ、ソニーは極度の業績不振に見舞われた。
形式だけ先進っぽくしてもそれが実際に先進のガバナンスをもたらすわけではないことは自明である。
監査等委員会設置会社:
ガバナンス・コードの基準の社外取締役を複数任命要請にこたえるべく、既に複数存在した社外監査役を社外取締役に替えることが可能な簡便な制度である。
従来の監査役が監査等委員になるので、しっかりした監査役会であれば有効な形態たりうる。
また、指名委員会のように3つの委員会を正式に走らせるわけではないので会社のオペレーションの負担はずっと少なくて済むメリットがある。
監査役会設置会社:
実は監査役の権限は強いのです。
取締役は取締役会決議の際しては一票を持つのみです。
正論でも、多数決では負けることが大いにあり得ます。
監査役は独任制だから、監査役が一人でも納得しなければ、
決議に同意しないことが可能です。
最終的な手段として監査役監査報告を発行したい手があります。
結論:従って、結論としては「どの形態が優れているか一概には言えない」ということになる。