今日の一言
「防衛関連株」
トランプ氏へおもねるNATO首脳には辟易したが、株式投資には良い機会だ。
NATOの国防費支出を2025年までに5%(これまでの目標は5%)まで増やす決定により欧州の防衛関連株が大幅に上昇している。
代表的な銘柄は、ラインメタル(独)、BAEシステムズ(英)、レオナルド(伊)等だ。BAEとレオナルドは日本と一緒に次世代戦闘機を開発するパートナーだ。
もう一つ注目すべきは、韓国の防衛産業企業だ。安価で信頼性の高い兵器を世界に輸出しているからだ。Hanwhaグループ傘下で自走砲や航空機エンジンを製造するHanwha Aerospace。誘導ミサイルメーカーのLIG Nex1。戦闘機メーカーのKorea Aerospace Industries等が注目だ。
ニューヨークタイムズ電子版よりTop3記事
1.トランプ大統領、イランとの会談を発表
【記事要旨】
トランプ大統領は昨日、イランとイスラエルの停戦が2日目に入ったことを受け、「来週」イランと会談すると述べた。協議の形式や、イランの核開発計画への制限につながるかどうかは不明だ。
トランプ大統領はNATO会議で記者団に対し、会談でイランとの合意、おそらくは核開発計画の放棄につながる合意に至ることは「必要だとは思わない」と述べた。
トランプ大統領はまた、火曜日に発表された米国の情報機関の予備報告書の調査結果を激しく批判した。報告書では、米国によるイランの核施設への攻撃は、イランの核開発計画をわずか数ヶ月遅らせたに過ぎないと述べられていた。
トランプ大統領は、攻撃によってイランの核開発計画が「壊滅した」と繰り返し述べ、マルコ・ルビオ国務長官はトランプ大統領の主張をより詳細に説明した。ルビオ氏は、核燃料を核兵器製造に必要な形に転換するために不可欠な「転換施設」が破壊されたと述べた。イスラエルもトランプ大統領の主張を支持する声明を発表した。
衛星写真は広範囲にわたる破壊の様子を示しているが、国際核査察官が立ち入ることが許可されるまで、現地やその他の場所での再建にどのような費用がかかるかは分からない。
【コメント】
ディールが上手く行きそうなときに顔を出してくるのがトランプ氏の特長だ。彼が何を目指して会談しようとするのか不明だ。
イラン・イスラエルの紛争激化の間、ロシアはウクライナへの攻勢を強めている。トランプ氏の強い態度をロシアに示してもらいたいものだ。上手く行かないロシアとのディールには興味を失ったように見える。
2.米国、国際ワクチン機関への資金提供を停止
【記事要旨】
米国は、貧困国の子どもたちへのワクチン購入を支援する国際機関であるGaviへの資金提供を停止すると発表した。米国は同機関への最大の拠出国であり、同機関の活動は過去20年間で推定1,700万人の子どもたちの命を救ってきた。
ロバート・F・ケネディ米国保健福祉長官は、事前に録画された短いビデオの中で、Gaviの指導者たちが世界中の子どもたちへの予防接種において「科学を無視した」と非難した。Gaviはこの主張を強く否定した。ケネディ長官は自身の主張を裏付ける証拠を提示しなかった。
これは、トランプ政権によるGaviへの資金提供停止の決定が、外国援助削減の意向に加え、ワクチンへの不信感から来ている可能性を示唆する最初の兆候である。
関連記事:HIV感染をほぼ完全に予防する新薬が、今年アフリカ全土で投与される予定だったが、その後、トランプ政権は外国援助を大幅に削減した。
【コメント】
ケネディ氏は一体何をしたいのだろうか。トランプも反ワクチン論者だから、米国のこうした動きは広まって行き、世界中で米国への尊敬と信頼が損なわれる。
3.マムダニ氏がニューヨーク市長選でリード
【記事要旨】
進歩的な政策で若い有権者の支持を集めた33歳の州議会議員、ゾーラン・マムダニ氏は、火曜日夜遅くに行われたニューヨーク市長選民主党予備選で、アンドリュー・クオモ前知事に圧倒的なリードを奪った。67歳のクオモ氏は予備選で敗北を認めた。
民主社会主義者のマムダニ氏が指名を獲得し、11月の選挙で勝利すれば、ニューヨーク初のイスラム教徒市長となる。彼の左派的な政策は、ニューヨークにとって大きな方向転換となるだろう。彼の提案の中には、知事や州議会議員からの反対に遭う可能性が高いものもある。
【コメント】
マムダニ氏はウガンダ出身のインド系でムスリムだ。民主党の市長予備選には計11人が立候補し、物価高対策、治安対策、経済格差の是正などが主な争点となった。マムダニ氏は「民主社会主義」を掲げ、住宅費の抑制、バスの無料化、富裕層への増税などを訴え、格差社会に不満を持つ若者たちから熱狂的な支持を得た。 財源は富裕層への増税だ。
トランプは彼を共産主義者として批判している。
その他の記事
ケニア:全国で数千人の抗議者がデモを行い、警察と衝突する中、少なくとも8人が死亡、数百人が負傷した。
麻薬:中国は、フェンタニルの製造に使用できる2種類の化学物質に関する規制を強化したと発表した。
ウクライナ:ロシアの長距離無人機計画は、戦争に新たな局面をもたらした。これらの兵器は低コストで長距離を飛行し、夜間に人々を恐怖に陥れる。
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宇宙:ハンガリー、インド、ポーランドの宇宙飛行士を含む4人が国際宇宙ステーションに向けて出発した。これらの国はこれまで宇宙ステーションに人を派遣したことがない。(インドはこれまで宇宙ステーションに人が行っていなかったとは意外でした。今後は宇宙大国になって行くだろうなー)
2025年6月26日 木曜日