世界の動き 2024年1月2日 火曜日

今日の言葉:
「年始の地震」
 昨日の地震には驚いた。東京の自宅では、2階では揺れたそうだが1階では私は気づかなかった。震度3だったそうだが。
 崩落したビルや住宅、火災の映像を見ると胸塞がれる思いだ。寒風下に被災された方々には同情を禁じ得ない。
 東京で震度7が起きたら、阿鼻叫喚は想像に難くない。
 我が家の地震対策は大丈夫か見直すきっかけにしたい。

ニューヨークタイムズ電子版よりTop3記事
1.イスラエル最高裁判所、権力を制限する動きを拒否
【記事要旨】
 イスラエル最高裁判所は、裁判所自身の権限を制限することを目的としたネタニヤフ首相が提案した法律を僅差で棄却した。 裁判官8人対7人の多数決で決定されたこの重大な判決は、憲法上の危機を引き起こす可能性がある。
 ネタニヤフ首相率いるリクード党の党員らは、最高裁の決定は「特に戦時下における国民の統一願望に反する」と述べた。 彼らは、イスラエル兵が「戦い、戦闘で自らを危険にさらしている」間にこの問題について判決を下した裁判所を非難した。
 今回の判断は、右翼政府が1年前に始めた司法改革計画が引き起こした大規模な抗議行動が、時には国をほぼ停止状態に陥らせた事態を再燃させる可能性がある。 これは、イスラエルの民主主義を根本的に作り変える可能性のある裁判所と連立政権との間の潜在的な対決を予告するものである。
 背景: この法律は、裁判官が「合理性」という法的概念を使用して、議員や大臣が下した決定を覆すことを禁止することになる。 国会は一院で、正式な成文憲法はなく、儀式的な大統領を持つこの国では、多くの人々が最高裁判所が政府権力に対する唯一の防波堤であると考えている。 政府は、「合理性」とは定義が曖昧で主観的なものであると主張した。
 ガザではイスラエルは、少なくとも一時的にガザから数千人の軍隊の撤退を開始すると発表した。 軍は、この措置はイスラエルの戦闘継続の意図を妥協したり、縮小を求めるアメリカの要求に耳を傾けたりするものではないと強調した。
 戦闘は依然として激しい。 国連によると、ガザの人口約220万人のうち半数が飢餓の危険にさらされており、90%が定期的に丸一日食べ物を口にしない生活を送っていると述べている。
【コメント】
 最高裁の抵抗だが、僅差の判断でやっと政権の意向を食い止めた形だ。まだこの先、専制政権への牽制機関としての機能を期待するのは困難だと思われる。

2.強力な地震が日本を襲う
【記事要旨】
 西日本は地震に見舞われ、複数の県で避難指示が出され、倒壊した建物の下敷きになり、震源地である石川県では数万人が停電したと当局者と日本の公共放送が発表した。
 能登半島で地震があったのは午後4時10分ごろ。 気象庁によると、マグニチュード7.6だったという。 米国地質調査所はマグニチュード7.5を報告した。
 当局は津波警報を発令し、その後注意報に格下げしたが、余震と津波は最長1週間続く可能性があると警告した。
【コメント】
 「令和6年能登半島地震」だそうだ。
 志賀原発のある志賀町は震度7だった。原発は無事との報道だが、そうであれば安堵する思いだ。
 東日本大震災で起きた福島第一原発の事故は、地震でどれだけ被害があり、津波による冷却の中止が破棄の原因かははっきりとわかっていない。

3.米中スパイ関係の緊張に巻き込まれる人々
【記事要旨】
 米中間のスパイ戦争が激化する中、遠く離れたアジアを含むアジアとつながりを持つ一部の米連邦職員らは、自分たちが不当な監視を受けていると述べている。 彼らによれば、米国の防諜・治安当局は彼らをスパイの可能性があると誤ってみなし、外交政策や国家安全保障の分野での仕事を禁じているという。
 パラノイアは、多くのアジア系アメリカ人を含む有能な職員が、流暢な言語スキルや文化的背景が役立つ外交使節や諜報部隊、その他の重要なポストに就くのを妨げることで、米国を弱体化させている、と彼らは言う。
【コメント】
 中国系だけでなく日本人・日系人も差別的な扱いを受けているようだ。中国のために働く白人のスパイも沢山いるだろうから見た目で差別するのは大きな問題だ。当人にとっても政府機関にとってもだ。

その他の記事より:
・BYDのEV販売は300万台越え
 The Chinese car company BYD sold more than three million electric and hybrid cars in 2023, its most ever.
・コンゴの大統領選
 Felix Tshisekedi, the president of the Democratic Republic of Congo, was declared the winner of December’s election despite accusations of fraud.
・ブルンジでのLGBTへの極刑
 Burundi’s president said that gay people in his country should be stoned, amid a widening anti-L.G.B.T.Q. crackdown.

2024年1月2日 火曜日

世界の動き 2024年1月1日 月曜日 

今日の言葉:
「正月営業」

 ニューヨークタイムズは年始から営業で、当方のブログもだ。
 昔は年始に普通に営業していたスーパーはどうか。我が家の近くの「オオゼキ」と「東急ストア」はいずれも三が日は休業だ。少し遠くの「OKスーパー」は毎日営業のようだ。消費者にとっては、開いてくれていると便利だが、開いていないと知っていれば何とかなる。
 従業員の働き甲斐にも影響すると思われ、三が日休業が小売りでも飲食でも拡大すると思われる。
 三が日は家でおせち料理を食べましょうか。

ニューヨークタイムズ電子版よりTop3記事
1.ウクライナ、列車を狙った妨害行為を強化
【記事要旨】
 ロシアとウクライナがそれぞれ戦争の最前線で実質的な前進を遂げることができない中、ウクライナは妨害行為、暗殺、ロシアの鉄道や鉄道トンネルの標的などのゲリラ戦術に目を向けている。
 11月29日、ウクライナの破壊工作員が、セヴェロムイスキー山脈を通る重要なトンネルに損害を与えようとして、ウクライナ国境から約3,000マイル離れたロシアの貨物列車に爆発物を設置した。 爆発でトンネルが揺れた後、ロシア当局は爆発の原因は「未確認の爆発装置の爆発」だったと発表した。 ウクライナのパルチザンは先月、ロシア占領下のクリミアから弾薬と燃料を輸送していた貨物列車を爆破したと述べた。
 ロシアも同様の戦術を使っている。 ポーランド当局者らによると、ポーランド当局は先月、ロシア情報機関の指示による妨害行為の罪で14人に有罪判決を下した。 当局者らによると、彼らの主な標的はウクライナに軍事援助や人道支援物資を輸送する列車だった。
 ロシアは大晦日に向けて、ウクライナ東部の都市ハリコフをミサイルと無人機で攻撃した。
 ウクライナ侵攻からわずか数日後、ロシアのウラジーミル・プーチン大統領は、戦時中の反対派を沈黙させるための包括的な検閲法に署名した。 タイムズの分析によると、昨年8月までのこの法律により、6,500件以上の人が逮捕または罰金を科せられたという。
【コメント】
 年末も新年も戦闘は続いている。反転攻勢に行き詰まりウクライナはゲリラ戦に活路を見出している。これに対してロシアは倍返しで仕返しする。この繰り返しだ。

2.米国、紅海でフーシ派の船3隻を沈没
【記事要旨】
 米中央軍によると、昨日、紅海で米軍のヘリコプターがイランの支援を受けたフーシ派戦闘員の砲撃を受けて反撃し、フーシ派のボート3隻が沈没し、乗組員が死亡した。
 この出来事は、紅海におけるフーシ派の攻撃の大幅拡大を示している。イスラエルの対ハマス戦争に対抗して、フーシ派は商船に対して数十回のミサイルとドローンによる攻撃を開始した。 イエメンに本拠を置くフーシ派が、水路の船舶を守るためにこの地域に展開している米軍を直接標的にしていることが知られるのは、イスラエル・ハマス戦争が始まって以来初めてのことだった。
 イスラエル:イスラエルのベンヤミン・ネタニヤフ首相は、ガザでの戦闘を止めようとする国際的な圧力の高まりを拒否し、土曜日、「絶対的な勝利」まで戦闘を続けると誓った。
 人質: ミア・シェムはガザで55日間拘束された。 彼女のインタビューと書面による説明は、捕らわれの中での生活がどのようなものであったかを最も詳細に示しています。
【コメント】
 フーシ派について説明したい。イエメン北部を拠点に活動するイスラム教シーア派の分派の一つであるザイド派の武装組織であり、ホーシー派、フス派などともよばれる。
 ザイド派の宗教・政治指導者であるフセイン・バドルッディーン・フーシHussein Badreddin al-Houthi(1959―2004)は、1990年に南北イエメンが統一されると地域政党ハック党を結成し、イエメンの大統領サレハAli Abdullah Saleh(1942―2017)に対抗したが、抗議活動は弾圧され、2004年に暗殺された。これ以降、フーシ派はイエメン政府に対抗する武装民兵として知られるようになった。

3.フィリピンの貧困は植民地時代にルーツ
【記事要旨】
 フィリピンが米国から独立してから数十年が経ち、土地を持たない何千万人ものフィリピン人が絶望に直面している。その原因の一部は、何世紀にもわたってこの列島を支配してきた権力者が課した政策のせいである。
 アメリカの工場製品に依存するように仕組まれた政策により、フィリピンには強力な産業基盤や他のアジア諸国を押し上げてきたような工場経済がなくなってしまった。 その代わりに、米国はプランテーションと政治領域を支配する裕福な家族に有利な制度を残し、土地のない人々をなすがままにしたままにした。
【コメント】
 第二次大戦後、日本は農地解放で民主化に成功した。一方フィリピンでは大地主を温存した。米国もその政策を支持した。
 フィリピンはASEAN創設メンバーで最後に経済発展してきている。遅ればせながらの成長に期待したい。

その他の記事より:
・中国は防衛相を任命
 China appointed a naval commander as its minister of defense, which could calm uncertainty after the unexplained disappearance of the previous minister.
・軍から防衛産業に天下り
 Retired U.S. officers and departing defense officials are flocking to investment firms that are pushing the government to provide more money to defense-technology startups.
・チリの刑務所での猫の効果
 In Chile’s oldest and most overcrowded prison, the men live in cages, but hundreds of cats roam free. To prison officials, the cats were a peculiarity of sorts, and mostly ignored. Then they realized something: The feline residents were not only good for the rat problem. They were also good for the inmates.

2024年1月1日 月曜日

2024年の年頭に当たって

謹 賀 新 年

   世界を揺るがす2つの戦争と、急速に進歩した生成AIにより、もしかしたら生きている間に世界の大団円を見ることが出来るかもしれません。

  そんな中、2023年は、飲食チェーンと自動車のコーティング関係の知見を増やした1年になりました。ライフワークとして、内部統制と内部監査の講演や著作は続けています。

 大きな世界の動向には全く無力ですが、「一燈照遇。万燈照国」の気概は持ち続けていきたいと考えています。

 困難な年になりそうですが、元気を出して行きましょう。皆様のご多幸をお祈りします。

 2024年元旦

  水島 正 (株)コンサルティング・ワン代表

大晦日

  毎月の月末を晦日(みそか、あるいは、つごもり)と言い、年の最後の月の12月の末日を大晦日と言う。

 大晦日と言えば、江戸時代は、その日までに借金が取り立てられなければ来年末まで払わなくて良いという掛け取りの習慣を巡る落語の話が思い出される。
 江戸の風情が色濃く残っていた明治時代を生きた樋口一葉(1872年5月2日(明治5年3月25日)- 1896年(明治29年)11月23日)の名作「大つごもり」では、お金に困ったお峰という下女の金策が、はらはらドキドキで描かれている。

 英語では特に大晦日を特定する言葉はなく、New Year’s Eveと言う。つまりは新年の前の日という位置づけだ。

 英語でも大晦日に類する特別な感情が無いのだろうか。思い出すのは It’s Just Another New Year’s Eve と言う歌だ。Barry Mnilowが情緒を込めて歌っている。浜田省吾の「New Year’s Eve」も情緒に富んだ名曲だが、New Year’sEveという言葉は出てこない。
 この違いは文化の違いだろうか。感性の違いだろうか。

 今年もあとわずか。皆さんのご多幸をお祈りします。

2023年12月31日 日曜日

困った事態

  昨日、那須で使っている軽自動車にETCカードを挿入しようとして、ETCの機械の上部の隙間に誤って入れてしまった。いつも軽自動車はETCを使わない街乗りしかしていないので、慣れていなかったのだ。

 スーパーの駐車場のカード挿入の警告で気が付いたが、指では取り出せない。家に帰って工具があれば取り出せると踏んで、取り出そうとした。ALAS!掻き出そうとした小さなドライバーが逆にETCカードを押して、ETC上部の隙間の奥にますます入ってしまった。

 ディーラーも自動車修理工場も年末休暇で閉まっている。困った事態だ。東急の管理事務所に電話をしたが、受付嬢は知っている修理工場は無いようだ。

 仕方がない。東京に帰るときはETCレーンでなくお金を払うようにすれば帰ることは出来る。ETCカードは至急再発行を依頼すれば1週間もあれば手元に届くだろう。

 無い知恵を絞ってここまで考えた時に家のチャイムが鳴った。東急の管理事務所のヘッド(ありがとう、会田さん)が見に来てくれたのだ。彼はETCの機械を触り、これは専門家が取り外さないと取れないかもしれませんね。と言ったあと、ダッシュボードの下部の隙間に手を入れた。するとVoila!ETCカードが取り出せたのだ。

 この時ほど東急の事務所をありがたく思ったことはなかった。同時に私の正面からだけ取り組んで失敗した無策を恥じた。表がダメなら裏があったのだ。リスクとコントロールについて、教訓に富んだ一日になった。

2023年12月30日 金曜日