世界の動き 2025年2月25日 火曜日

今日の一言
「3周年」
欧米のメディアはロシアのウクライナ侵攻3周年を大きく取り上げている。時差のせいで日本より1日遅い。
3年といえば、太平洋戦争で言えば1941年12月8日の開戦から数えて1944年12月8日になり、あと8カ月で敗戦だ。1945年になってから日本中が米軍の空襲を受け焼け野原になった。
朝鮮戦争は3年1か月で終わった。
3周年は重い。

ニューヨークタイムズ電子版よりTop3記事
1.ウクライナ戦争の記念日に不確実性
【記事要旨】
トランプ大統領は昨日ホワイトハウスでフランスのマクロン大統領と会談した。ウクライナ戦争の3周年であり、ロシアとの和平交渉でキエフと欧州の指導者たちは脇に追いやられている。
トランプ大統領はフランス大統領の隣に座りながら記者団に対し、戦闘は「数週間以内」に終わる可能性があると語り、早ければ今春にもモスクワを訪問するかもしれないと示唆した。彼はプーチン大統領を独裁者と呼ぶことを拒否した。
米国は、国連でロシアを非難し、ウクライナからの即時撤退を求める欧州の取り組みに反対した。トランプ政権は独自の文言を和らげ、戦争の終結のみを求める決議案を出し長年の同盟国よりもモスクワ側に立った。
戦闘への復帰:ウクライナ軍は兵力補充に苦戦している。負傷した兵士の中には、痛みや不快感を乗り越えて再びロシアと戦うことを選んだ者もいる。

ウクライナとトランプについてさに詳しく
・中国の指導者は、プーチン大統領とのビデオ通話後、自国とロシアは「真の友人」だと述べた。
・ワシントンの政権交代により、プーチン大統領にとって新たな可能性が急速に浮上している。
・ゼレンスキー大統領は、戦争の記念日を記念してウクライナで西側諸国の指導者13人と会談し、連帯と支援を再確認した。
・イーロン・マスク氏が連邦職員に仕事の詳細を報告せよと要求したことで、米国政府全体に混乱が広がり続けた。その後、その要求は任意だと告げられた。
・宗教団体は、ICEが特定の礼拝所で捜査活動を行うことを許可するトランプ政権の政策に異議を唱えている。
・職員によると、連邦住宅局のモニター画面には、トランプ氏がマスク氏のつま先を吸っている偽の動画が短時間表示された。
・トランプ氏は、元ニューヨーク市警警官でシークレットサービスのエージェントから右翼の評論家兼ポッドキャスターに転身した人物が次期FBI副長官に就任すると述べた。
【コメント】
ゼレンスキーが独裁者でプーチンは独裁者でないとは、トランプの思考回路はどうなっているのだろうか。ウクライナは米国が管理しリビエラにするとも言い出しかねない。

2.ハマス当局者が10月7日について疑問を表明
【記事要旨】
ハマス外交局長はタイムズ紙に対し、イスラエルがガザにもたらす壊滅的な被害を知っていたら、2023年10月7日の攻撃を支持しなかっただろうと語った。イスラエルのガザ攻撃により、数千人のパレスチナ人が死亡し、ガザは瓦礫と化した。
同氏の見解が、より強硬な姿勢を取る傾向にある他のハマス指導者らにどの程度共有されているか、あるいは同氏がイスラエルとの交渉に影響を与えようとして共有したのかは不明だ。
今後の展開:ハマスとイスラエルの停戦は日曜日に終了する予定だが、双方とも延長交渉を始めていない。トランプ大統領の中東特使スティーブ・ウィトコフ氏は、新たな停戦を推進するため明日この地域に戻ると述べた。
停戦の短期的な延長は可能だが、長期的合意の可能性は低いようだ。
【コメント】
薄氷が割れそうだ。イスラエスは完全に破壊したガザを領土に加えたいのだろうか。アメリカがその責任を担ってくれるなら悪い話ではない。

3.北朝鮮人は海上で「強制労働」に直面しているとの報告
【記事要旨】
北朝鮮人の中には、インド洋の中国マグロ船で働くよう政府から任命されている人もいる。環境正義財団が昨日発表した報告書によると、彼らの稼ぎは金正恩政権に直接渡る。報告書は、労働者が何年も陸に上がらず、家族と切り離されることも多い「強制労働」の状況について説明している。
背景:国連は、金正恩が核兵器計画の資金調達に北朝鮮労働者を利用しているとして、加盟国による北朝鮮労働者の雇用を禁止している。しかし昨年、10万人以上の北朝鮮人が40カ国で依然として働いていると報告されている。
【コメント】
酷い話だ。中国のマグロ船とウクライナの戦場と、どちらがましだろうか。

その他の記事
ドイツ:
同国の次期首相候補は、さまざまな理由から、最初から弱いかもしれない。彼がどのように指導しようとするか注目だ。
ソーシャルメディア:
TikTokと保守的な移民政策への反発により、極左政党「左翼党」がドイツ議会で躍進した。
ビジネス:
アップルは、テキサスにAIサーバーを建設し、今後4年間で米国に5000億ドルを投じると約束した。

気候:
グリーンピースは、3億ドルの衝撃的な訴訟で裁判にかけられる予定で、この訴訟が成功すれば、この有名な団体は破産する可能性がある。

2025年2月25日 火曜日