世界の動き 2024年1月23日 火曜日

今日の言葉:
「オオカミ少年か予言者か」
 2023年はリセッションになると米国の証券会社のアナリストの殆どが2023年のはじめには予想していた。結果は大外れだった。
 市場が最高値を更新しているさなかに、リセッション入りを唱える見方が出ている。
 ヘッジファンド、ブレバン・ハワードのチーフエコノミスト兼調査責任者であるジェーソン・カミンズ氏によれば、24年においても23年と同様に、世間一般の見方は間違っている。
  米労働市場は既に急激に減速しており、金融政策は極めて景気抑制的な状態にあると主張しこの組み合わせでは、次のリセッションが避けられないとの見方を示した。
 市場が実体経済と同調するまで、しばらく時間がかかるものだ。
 「ベアー・スターンズが破綻した後、4月と5月には毎月25万人の民間雇用が失われていた」が、それでも「株価は上がり、クレジット市場も順調だった。金融商品も金融市場も、悪くなるまではうまく行くことが多い」とカミンズ氏は話す。
 まだこの見方は少数派だが、さて、どうなるだろうか。

ニューヨークタイムズ電子版よりTop3記事
1.北朝鮮の最新ミサイルがウクライナに出現
【記事要旨】
 ロシアはウクライナの戦場に北朝鮮の武器を配備し始めている。
 北朝鮮の砲弾の多くは不発弾であることが判明しており、中には数十年前に製造されたものとみられるものもあるが、ウクライナ軍が軍需品の配給が減少している間に、ロシア軍に攻撃の材料を与えている。
 しかし、米国、NATO、欧州当局者らが懸念しているのはミサイルだ。これまでのところ、ロシアに移送されたのは50発未満とみられるが、今後はさらに多くの数が移送される可能性がある。 アメリカ当局者らによると、新年前後にウクライナ陣地を狙った北朝鮮製ミサイルの3発の集中砲火があり、週末にはさらに多くのミサイルが戦場で使用されたとみられる。
 ロシアがウクライナ戦争で使用した兵器を記録している組織「紛争兵器研究」による分析では、北朝鮮のミサイルが比較的最近設計されたものであることが判明した。 米国当局者らは、ロシアの国産機器と同じくらい正確であることが証明されていると述べている。
 韓国では、当局者やアナリストらが、ウクライナ戦争は北朝鮮に切実に必要なものを与えていると述べている。それは、韓国と米国との紛争を想定して設計された新しいミサイル兵器の有効性の確認だ。
 昨年の夏、ウクライナは1日あたり7,000発の砲弾を発射していたのに対し、ロシアは1日あたり5,000発だった。 現在、ウクライナ軍は毎日2,000発の砲弾しか使用できないが、ロシアは北朝鮮の砲弾で増強され、1日あたり約1万発発射しているとアナリストらは述べた。
【コメント】
 砲弾の使用量まで計測されているとは知らなかった。物量面でのウクライナの劣勢は明らかで、米国の支援後退で、どのように生き残るか生存策を真剣に検討する必要がある。

2.モディ首相、ヒンズー教民族主義者の勝利の幕開け
【記事要旨】
 モディ首相は昨日、インド北部の都市アヨーディヤにあるラム寺院の落成式を行った。 約2億5,000万ドルをかけて70エーカー以上の敷地に建設されたこの建物は、インドでのヒンズー教至上主義の確立を目的とした国民運動の最高の成果である。
 しかし、この国の2億人のイスラム教徒にとって、新しい寺院は絶望感と混乱感を強めている。 このモスクは、1992 年にヒンズー教の活動家によって破壊され、宗派間の暴力が引き起こされ、数千人が死亡するまで、何世紀もの歴史を誇るバーブリ モスクがあった場所に建てられた。
 牛の屠殺や輸送の容疑で告発されたイスラム教徒男性はリンチに遭い、宗教を超えたカップルは「愛の聖戦」を名目に殴打され、イスラム教徒の家は「ブルドーザーの正義」により平らげられた。
 寺院の詳細: ラムはインドのヒンズー教徒の間で最も尊敬される神の 1 つだ。 ラーマーヤナ叙事詩の英雄である彼は、故郷アヨーディヤから追放され、歓喜の戴冠式のために故郷に戻ってきた王であり美徳の模範でもある。
【コメント】
 サハリンに旅行した時に、日本統治下の神社が崩されロシアの戦車が設置されているのを見た。
 イスラム教徒の感情は良く理解できる。

3.中国南部の地滑りで数十人が埋まった
【記事要旨】
 中国国営メディアによると、寒波が国の大部分を覆ったため、中国南西部の雲南省で昨日、地滑りによって少なくとも8人が死亡、さらに39人が埋まったという。 国営メディアは500人以上が避難していると伝えた。
 土砂崩れは午前6時前に発生し、四川省と貴州省の境近くにある2つの小さな村、和興市と和平市を襲った。 雪が降り続く氷点下の気温の中、数百人の救助隊員ががれきを捜索していた。
【コメント】
 悲惨な自然災害が中国でも起きた。被害者に同情を禁じ得ない。

その他の記事より:
・EUはイスラエルに圧力
 E.U. ministers pressed Israel’s top diplomat to ease civilian suffering in Gaza and move toward an independent Palestinian state.
・米特殊部隊の被害
 The U.S. military declared two Navy SEALs dead after they went missing 10 days ago during an operation to intercept weapons from Iran headed to Houthi fighters.
・プーチンが裸で狂喜
 President Vladimir Putin of Russia derided celebrities who were “jumping around without pants” at a party. Some guests are trying hard to make amends.

2024年1月23日 火曜日