世界の動き 2024年1月19日 金曜日

今⑥日の言葉:
「非日常性」
 一週間ぶりにこのブログを更新する。
 先週の金曜からタイに四泊六日の旅行に出かけた。定点観測的に数年に一度訪問しているのだが、コロナ後初の訪問で4年振りだった。(週末にこの件はレポートしたい)
 帰国後すぐ、新潟県で叔母のお葬式があり、参列した。母親のお墓が長岡にあるので毎年盆参に行っていたがコロナで中断していたため、新潟訪問も4年振りだ。懐かしい皆さんにお目にかかり、故人からの御恩に思いを致した貴重な体験だった。
 今日からまた6時起きの日常が始まるが、一週間程度の貴重な非日常の機会を得た。

ニューヨークタイムズ電子版よりTop3記事
1.パキスタンがイラン国内への攻撃で報復
【記事要旨】
 パキスタンは昨日、イラン国内のテロリストの隠れ家とされる場所に対して攻撃を実施したと発表した。 その前日、イランはパキスタンのいわゆる過激派キャンプを攻撃した。 この攻撃は、イスラエル・ハマス戦争に関連して拡大する一連の敵対行為の最新の例である。
 パキスタンは昨日、イランとの衝突が激化することを望まないと表明した。 軍はこの2つの隣国を「兄弟国」と呼び、攻撃はパキスタンの分離主義者だけを標的にしているとしてイランを直接非難することを控えた。
 イランは攻撃を非難する一方、緊張の緩和に努めているようだ。 同外務省はパキスタンを友好的な隣国と称し、同盟国であるパキスタン政府と国境内で活動するテロ集団を区別していると付け加えた。
 イラン当局は、子供4人を含む9人が死亡したと発表した。 パキスタン当局者らは、イラン空爆による死者には少なくとも子供2人が含まれると述べた。
 ガザでの戦争開始以来、イランはイスラエルとその同盟国に対して間接的に軍事行動をしてきた。中東における紛争が拡大するリスクが高まっている。
 フーシ派:米国は、イラン支援の民兵組織であるフーシ派が所属するイエメンの軍事拠点を1週間で5回目攻撃した。
【コメント】
 イランからの攻撃に対する報復と見られているのでパキスタンの抑制的なコメントは意外だ。
 現在中東諸国は何らかの理由をこじつけて周辺国を攻撃できる状況だ。まさに火薬庫化している状況だが、米国にこれを押さえる力が無いのが気がかりだ。

2.2019年には中国で新型コロナの手がかりが見落とされていた
【記事要旨】
 新しい文書は、中国の科学者が2019年12月下旬にコロナウイルスの遺伝暗号8ページを米国の遺伝データ保管所(リポジトリ)に送ったことを示している。この情報は、新型コロナウイルスの起源を調査する下院共和党が今週発表した文書で初めて明らかになった。
 米国が運営するこのリポジトリは、科学者がデータを共有できるように設計されており、提出されたデータはデータベースに追加されなかった。 その代わりに、中国の科学者らに、より詳細な遺伝暗号を再提出するよう求めたが、この要求は返答されなかった。 ウイルスのコードは2週間後に別のウイルス学者2人によって公開され、検査とワクチンを開発して命を救おうという熱狂的な世界的取り組みが始まった。
【コメント】
 初期的な情報が共有されるのが遅れたということだろうか。中国は当初はコロナウィルスを隠蔽する意図はなかったようにも見えるが、その後は情報共有に否定的だったと読める。
 現状、中国から米国のリポジトリへの情報提供はどうなっているのだろうか。

 リポジトリの日本語訳は?
 リポジトリとは、元々「貯蔵庫」や「資源のありか」といった意味の英単語であり、IT用語としてはアプリケーション開発の環境において、ソースコードや設計、データの仕様といった情報が保管されているデータベースのことである。

3.シンガポールでの贈収賄罪
【記事要旨】
 シンガポールの運輸大臣S・イスワランは汚職と収賄の罪で起訴された。 ロンドンでのミュージカル「ハミルトン」やサッカーのチケット、プライベートジェットでの旅行などを受け取った疑いが持たれている。 彼は昨日無罪を主張する前に辞任した。
 この前例のない一連の出来事は、この国の清潔な評判に打撃を与えた。 与党人民行動党はここ数カ月間、複数の不正疑惑に直面しており、この新たなスキャンダルは、10カ月後の選挙に向けて同党に打撃を与える可能性がある。
【コメント】
 ドイツに拠点を置く国際的な汚職監視団体「トランスペアレンシー・インターナショナル」が発表した2022年の「汚職腐敗度指数(CPI)」ランキングで、世界180の国・地域のうち「最も腐敗している国」にソマリア、「最も清廉な国」にデンマークが入った。
 CPIは、腐敗度が最も低い状態を100ポイント、腐敗度が最も高い状態を0ポイントとして指数化した。一位は90ポイントのデンマーク。北欧諸国が上位に並ぶ。
 アジアの中で最も清廉な国は5位のシンガポール(83ポイント)、次に12位の香港(76ポイント)が続き、日本は18位(73ポイント)。
 ただCPIは、高順位の先進諸国を通じた資金洗浄など不透明な仕組みが汚職の土壌になっていることも指摘している。

その他記事より:
・英国の移民排除
 Britain’s Parliament took a key step toward approving Prime Minister Rishi Sunak’s plan to put some asylum seekers on one-way flights to Rwanda.
・ドイツの停滞
 Germany, once Europe’s powerhouse, is at an economic standstill.
・米国の入国拒否
 The U.S. blocked a former Guatemalan president from entering the country because of bribery accusations.

2024年1月19日 金曜日