世界の動き 2023年12月19日 火曜日

今日の言葉:
「郵便料金の値上げ」
 25グラムまでの封書が84円から110円へ。はがきが63円から85円へ値上げされるそうだ。通信のデジタル化の流れで、郵便事業の赤字の拡大を防ぐには止むを得ない値上げと理解する。
 驚いたのは30年振りの値上げだとの説明だ。何度も小幅な値上げを繰り返してきた記憶があるが、いずれも消費税率の引き上げによるもので、料金の値上げではなかったということだ。
 野党の多くが消費税の引き下げを求めているが、物価引き下げの効果が確かにある、と知れる。

ニューヨークタイムズ電子版よりTop3記事
1.BP、紅海経由の原油の出荷を一時停止
【記事要旨】
 昨日、エネルギー大手BPが紅海へのタンカー輸送を停止したと発表したことを受け、世界の原油価格が急騰した。 武装勢力フーシ派がドローンやミサイルで船舶を攻撃し始めて以来、この航路は危険になっている。
 イエメン北部の大部分を支配するフーシ派は、イスラエルがハマスとの戦争を止めるまでイスラエル船の紅海航行を阻止するつもりだと述べた。 フーシ派もハマスもイランの支援を受けている。
 週末にかけて、米国およびその他の国の軍は、この地域で十数機の無人機を撃墜したと発表した。
 ここ数日、エバーグリーン、ハパックロイド、マースク、地中海海運などの大手海運会社は、紅海地域への船舶の派遣を一時的に停止すると発表した。 BPの発表により、原油と精製石油製品の両方の経路であるスエズ運河を通る輸送にさらなる混乱が生じるのではないかとの懸念が高まった。
 イスラエル・ハマス戦争におけるその他の進展:
 米国防長官は昨日、イスラエルの指導者らに対し、民間人の保護はガザでのイスラエル作戦にとって「戦略的緊急課題」であると語った。
 CIA 米当局者らによると、バーンズCIA長官はワルシャワでイスラエルおよびカタールの当局者らと会談し、人質・捕虜交換の再開について協議した。
 国防総省当局者らは、イスラエルによる無誘導兵器の使用がガザ地区の死者数の多さを説明できる可能性があると述べた。
【コメント】
 なるほど。ホルムズ海峡の封鎖は、軍艦を使わなくてもドローン攻撃で簡単に可能なのだとわかった。せっかく安定してきた原油価格への影響が懸念される。

2.香港の民主派大物実業家が裁判中
【記事要旨】
 昨日香港で始まったジミー・ライ氏の裁判は、2019年の民主化運動後に課された国家安全法に関するこれまでで最も注目を集めた裁判である。ライ氏は有罪判決を受ければ終身刑となる可能性がある。
 人権活動家や米国、英国政府は、反政府新聞「リンゴ日報」を発行したライ氏に対する告発を偽りで政治的動機に基づくものだと非難している。 彼の裁判は80日間続く予定である。
 当局は国家安全法を利用して市中の反対派を沈黙させてきた。 彼らの捜査により独立系メディアは閉鎖に追い込まれ、数十人の反政府派幹部が投獄された。 中国は、北京の主権に対する脅威を根絶するためにこの法律が必要だと主張しているが、活動家や学者らは、この法律は司法の独立を侵食すると主張している。
 頼氏に対する告発の一部は、同氏がソーシャルメディア上で行った投稿と、西側政府に香港と中国に制裁を課すよう呼び掛けたリンゴ日報に掲載された記事に基づいている。
【コメント】
 いくら西側諸国が反対してもライ氏への極刑は免れないだろう。香港の中国化が進み、香港の輝きは失われている。

3.教皇は司祭が同性関係を祝福することを許可する
【記事要旨】
 教皇フランシスコは、ローマ・カトリック教会がL.G.B.T.Q.をより歓迎する取り組みの中で、これまでで最も具体的な一歩を踏み出した。 カトリック教徒が同性関係にあるカップルを祝福することを司祭に許可することをバチカンが昨日発表した。
 教皇は、結婚は男性と女性の間でのみ存在し得るという教会の立場を明確に支持したが、祝福を求める際には司祭は「司牧的慈愛」を発揮すべきだと述べた。
【コメント】
 進んだ考え方だが、同性カップルのどれくらいが教会へ行くのだろうか。

その他記事より:
・日本製鉄がUSXを買収
 The Japanese company Nippon Steel will buy U.S. Steel for $ 14.1 billion..
・エジプト大統領は3期目へ
 Abdel Fattah el-Sisi is beginning his third term as Egypt’s president, presenting himself as a beacon of stability even as the economy shakes.
・ラトビアでの対露緊張
 Latvia is scrutinizing residents with Russian passports as part of efforts to combat Moscow’s influence.

2023年12月19日 火曜日