朝カーテンを開けると鉛色の空から雪が降っていた。本降りではないが、カースペースに停めた車の屋根は白い。
昨夜は冷え込むとの予報だったので、ミモザアカシアを玄関に取り込んだ。数日は出入りの障害だが、那須から車に積んで東京に持って帰るつもりなのだ。カブリオレの屋根を開けて木を運ぶのはやったことがあるが、寒い季節は初めてだ。
朝食を食べて、往復20分ほどのコンビニまで新聞を買いに行く。途中で、キャリーバッグを引きながら、ひどくゆっくり歩く老人を追い抜く。新聞を買って戻る途中すれ違う。「おはようございます」と挨拶を交わす。女性だった。雪の降る中を遠いバス停まで歩くのだろうか。
雪が止んだので、落ち葉の掃除をする。夏は天然のクーラーを作ってくれる木の葉だが、晩秋は大変な労力をかけて集める。大きなバスケットに二つが日課になる。毎年、雪が降る前に落ち葉の整理をするが、今年は秋の訪れが遅く、葉はかなり残っている。落ち切る前に初雪が降った。
雪が降り世間は静かだ。雪は掃除し残した落ち葉を隠す。世のざわめきを包む。ガザにも雪が降れば良いのに。
今朝ラジオで仲代達也氏が2024年の抱負を語っていた。雪に埋もれながら来るべき年に思いを馳せるのもこの時期ならではだ。
2023年11月25日 土曜日