世界の動き 2023年10月30日 月曜日

今日の言葉:
「Trick or Treat]
 10月末はハロウィーンだ。NYCに住んでいたころは子供と一緒に近くの住宅街を仮想して歩き回り、お菓子をもらい歩いたものだ。玄関でTrick or Treat(「お菓子をくれないといたずらするぞ」)と言うとお菓子をくれるのだ。スーパーでは配布用のお菓子の大きなパッケージを売っていた。日本では繁華街でコスチュームを着て騒ぎまわるイベントと化している。
 McKinzeyは消費者を巡る状況をTrick or Treat と題して以下のレポートを発表している。
『消費者の財布についての楽観的な見方が若干高まっているにもかかわらず、消費者は依然として価格上昇の可能性に怯えている。 私たちの最新の消費者調査によると、消費者は選択的に散財をしている一方で、節約していることがわかった。消費者の 40% は、今後数カ月間に散財する予定だと答えていますが、79% は買い物の際にお金を節約している。 全体的に、消費者は自分の支出に対してより慎重になっており、支出金額に対してより高い見返りを積極的に求めている。 今年はハロウィーンの支出で財布が恐ろしく軽くなるのだろうか?』

ニューヨークタイムズ電子版よりTop3記事
1.イスラエルはガザでの地上作戦を拡大していると発表
【記事要旨】
 イスラエル軍は昨日、ガザへのより激しい攻撃を示唆し、パレスチナ民間人がガザ地区沿岸部の南部に移動するよう「緊急性」を高めて警告した。
 金曜日以来ガザに送り込まれた兵士の数は依然として不明である。 イスラエル軍の首席報道官は、同国は「地上活動と軍隊の範囲を徐々に拡大」しており、「戦争の段階を計画通りに進めている」と述べた。
 イスラエル軍が公開したビデオは、軍隊が国境を越えてガザ北部に入った場所が少なくとも3か所あったことを示した。
 イスラエルが金曜日に強化された地上作戦を開始したため、ガザでは電話とインターネットのサービスが遮断されていた。 パレスチナの大手通信会社の責任者によると、昨日の朝、ガザの接続が部分的に回復したという。
 この通信担当幹部は、自社は何の修理も行っておらず、サービス停止の責任はイスラエルにあるのではないかと疑っていると語った。 2人のアメリカ当局者はタイムズ紙に対し、アメリカは通信喪失の責任はイスラエルにあると信じていると語った。 イスラエル当局は、同国が停電を扇動したという非難についてコメントを拒否している。
 以下、最新の動き
死者数:10月7日以降のガザでの死者数は8,000人を超え、その中には3,342人の子供が含まれているとハマス主導の保健省報道官が昨日発表した。
病院:ガザ市のアル・クッズ病院は、イスラエルから空爆を受ける前に避難すべきとの警告を受けたが、その命令に従うことはできなかったと述べた。 イスラエル当局者は、軍が病院に直接の標的になると伝えたかどうかについては明らかにしなかった。
燃料:イスラエルはガザ地区への援助物資のトラック1日あたり100台の搬入を許可することを約束したと米国高官が述べた。 この援助には、国連が主要な人道インフラに配布するための限定的な燃料が含まれる予定だ。
レバノン:イスラエルは北からの攻撃に対応し、ハマスとの団結を示そうとしているシーア派組織ヒズボラの標的を砲撃したと発表した。 両グループはイランの支援を受けており、イラン大統領のエブラヒム・ライシ氏は昨日、イスラエルが「すべての人に行動を強いるかもしれない越えてはならない一線」を越えたと発言し、紛争拡大の懸念を再び高めた。
【コメント】
 ガザ侵攻の第一段階の正式発表がないまま、戦闘は第二段階に入ったとナタニエフ首相は発表しているようだ。軍備は終結すれば使わざるを得なくなる。ウクライナ戦争も国境に集結したロシア軍10万人が戦端を開かざるを得なくなった。ウクライナはこの先ハマスとの制圧とガザの治安安定という出口の見えない課題に取り組むことになる。

2.ウクライナ、米国に「フランケン」兵器を要求
【記事要旨】
 冬が近づく中、ウクライナ当局は送電網をロシアの攻撃から守るための防空体制の強化を切望しており、キエフは怪物兵器システムの実験を始めている。
 もともとウクライナが発案したこれらのやや間に合わせの兵器は、現在国防総省によって追跡されている。 米当局者らはこれをフランケンSAM計画と呼んでおり、西側の地対空ミサイルとウクライナ軍が保有する改修されたソ連時代の発射装置やレーダーを組み合わせたものだ。 当局者らによると、2種類の変異型が米国の軍事基地で試験され、今秋にウクライナに引き渡される予定だという。
【コメント】
 見出しを読んで意味がわからなかったが、フランケンシュタインのような合成兵器ということだとわかった。継続するロシアの空襲に対し防空システムの整備は喫緊の課題だ。

3.ソウルで起きたハロウィーンの悲劇:1年後
【記事要旨】
 ソウルは週末、人気のナイトライフ地区、梨泰院に死者を出した人出が急増してから1年となる厳粛な記念日を迎えた。 タイムズ紙のカメラマン、チャン・W・リー氏が現場を捉えた。当局は出動したが、いつもは賑やかな地区に人影はまばらだった。
 2022年10月29日、韓国では数年ぶりにパンデミックの規制が解除され、待望のハロウィーンの祭典が始まった。 その夜、大勢の酒宴の客と狭い路地で人の流れが妨げられ、160人近くが死亡した。
 罪悪感に悩まされ、オンラインで中傷される:災害の生存者と犠牲者の親族は、公式の説明責任を求めながら、答えのない疑問と悲しみと格闘している。
【コメント】
 1年前の大事故には本当に驚いた。事故は起きないと防げないというのがリスク管理の泣き所だ。

その他の記事より:
・中国軍の危険な挑発
A Chinese jet flew within 10 feet of a U.S. bomber at “uncontrolled excessive speed,” the Pentagon said.
・女性の参画でバングラで所得増加
Economic growth and per capita income have surged in Bangladesh, in part because it has gotten women into paid work. Change has been slower in India.
・老いる世界で若いアフリカ
As the world grays, Africa blooms with youth
As richer countries reckon with aging populations, Africa is experiencing what some experts call a “youthquake.” The median age on the continent is 19, a full 20 years younger than that in China and the U.S. By the 2040s, two out of every five children will be born in Africa.

2023年10月30日 月曜日