世界の動き 2025年5月16日 金曜日

今日の一言
「固定電話」
 2000年頃の話だ。住宅ローンの申請に際し固定電話が無いと認めない金融機関が多かった。携帯電話は、その人の信頼性を担保するものとしては、まだあまり信用されていなかったということだ。家に定着しきちんと固定電話を持つ人が信頼性が高いという判断だったのだろう。
 今では20-30代の家計では、固定電話を引いている人は10%を下回るそうだ。携帯で何でも解決できる時代に、固定電話の重要性が急落したということだ。
 毎日何度も掛かってくる詐欺電話も、固定電話を避ける大きな要因だ。街の公衆電話も姿を消している。時代はPhoneからMobileだ。

ニューヨークタイムズ電子版よりTop3記事
1.ウクライナ・ロシア協議は混乱に陥った
【記事要旨】
 ウクライナとロシアの代表団は昨日、3年ぶりとなる和平交渉のためトルコに到着したが、1日の大半を別々の都市で過ごし、そもそも会談が実現するかどうかも不透明だった。
 プーチン大統領は参加せず、中堅代表団をイスタンブールに派遣した。ウクライナのゼレンスキー大統領はトルコ大統領と会談するためアンカラを訪れ、国防相を筆頭とする縮小代表団をイスタンブールに派遣すると発表した。
 こうした状況に影を落としたのはトランプ大統領だ。彼は大統領専用機同乗していた記者団に対し、「プーチン大統領と私が合意するまで何も起こらない」と述べた。
 ロシアとウクライナの当局者は、何らかの形で協議は継続されるものの、本日まで延期される可能性を示唆した。
 背景:この混沌とし​​た外交の背景には、戦争終結をめぐるモスクワとキエフの大きな意見の相違がある。ゼレンスキー大統領は即時無条件停戦とそれに続く和平交渉を望んでいる。一方、戦場でロシアが優位に立っていると確信しているプーチン大統領は、自らの望みが叶うまでは戦闘を中止するつもりはない。
【コメント】
 プーチンのくせ球に、アメリカもウクライナも踊らされている印象だ。今回の交渉では何の進展も見られないだろう。

2.トランプ大統領、中東首脳に「もう説教はしない」と約束
【記事要旨】
 トランプ大統領は本日、アラブ首長国連邦(UAE)の首都アブダビで祝賀を受け、同国最高の文民栄誉賞を受賞した後、湾岸諸国での最後の1日を終える。
 トランプ大統領は、地域の首脳に対し、米国は国家建設と介入に終止符を打つと明言した後、ワシントンに戻る予定だ。サウジアラビアでは、米国はもはや「生き方についての説教」はしないと大々的に宣言した。
 トランプ大統領は湾岸諸国の平和と利益を重視する一方で、その発言は一部のアラブ諸国の聴衆に、人権侵害に対する米国の圧力が今後終了する可能性、そしてそれが自国にどのような影響を与えるかについて懸念を抱かせた。
 イラン:トランプ大統領は、政権が核合意締結に「近づいている」と述べた。
 テクノロジー:トランプ大統領は、アラブ首長国連邦(UAE)をAI大国へと変貌させる大規模キャンパス建設の契約を締結した。
【コメント】
 中東諸国は大事なお客様だから、政治体制や人権について上から目線でアドバイスはする立場にない、という声明だ。
 米国から何かを大量購入しておけば、トランプはご満悦だ。

3.イスラエルは、かつてガザ地区の人々が避難していたラファを破壊
【記事要旨】
 昨年、100万人のパレスチナ人が、ハマスとの戦争におけるイスラエルの爆撃の矢面から逃れるため、ガザ地区最南端の都市ラファに避難した。イスラエルがラファに侵攻した際、ラファの大部分は攻撃を免れた。
 しかし、もはやそうではない。3月の停戦解除以降、イスラエル軍はラファの広範囲を破壊した。タイムズ紙が分析した衛星画像と動画には、制御爆破や掘削機による建物の破壊の様子が映し出されている。新たな軍事施設も建設されている。
 現地では、ガザ保健省が発表したところによると、イスラエル軍の攻撃により、昨日ガザ地区全域で数十人が死亡した。
【コメント】
 何度も言うが、これはジェノサイドだ。イスラエルはガザ住民を抹殺しようとしている。

その他の記事
シリア:トランプ大統領が制裁解除を約束したことを受け、内戦中に国を離れた事業主たちは帰国の計画を立てている。マルコ・ルビオ国務長官はシリア外相と会談し、制裁解除に向けたロードマップについて協議した。
ポーランド:日曜日に始まる大統領選挙には、多くのことがかかっている。中道政権は、この合意がポピュリズムから国を遠ざける一助となることを期待している。

貿易とビジネス
インド:トランプ大統領は、インド政府が米国に「関税ゼロ」を課す用意があると示唆した。インドの外相は、両国はまだ交渉中だと述べた。
英国:米国との関税協定により、米国産食肉の英国への輸出が可能になる。しかし、英国の消費者は米国の食品生産に警戒感を抱いている。
セルビア:トランプ一家がベオグラードで進めている高級ホテル建設計画が、厄介な事態に陥っている。セルビア当局者が、合意における重要文書の偽造を認めた。

2025年5月16日 金曜日