レストランで食事をする際に飲み物を取るのは楽しみの一つだ。
一杯の飲み物が終わりに近づき、食事の進み方とのかねあいで、もう一杯頼もうか迷うことが多い。一流レストランであれば飲み物もそれなりの値段であり、躊躇することもある。
こうしたときに、「もう一杯いかがですか?」と聞かれると、二杯目を頼むことが、私の場合は、普通だ。
「もう一杯いかがですか」と尋ねられるのはソムリエからが多い。一流レストランのソムリエは、必ず聞いてくる。食事に合った飲み物を勧めたいというプロ精神のなせる業でもあろう。
一流ホテルのレストランでもソムリエがいない処だと、聞かれるのは3割程度、というのが実感だ。
これが、居酒屋系飲食店(特に大手チェーン)になると、「もう一杯いかがですか」と聞かれることはほぼ皆無だ。店員に外国人パートが多い。タッチパネルの導入が進んでいる。といった理由で、顧客とのコミュニケーションが少なくなっている。大手チェーンでも教育が行き届かない。
コロナ禍で、居酒屋系飲食店の経営は非常に厳しい。売り上げを少しでも上げるためには入店してくれた顧客あたりの売り上げを増やすのが最も確実だ。
「もう一杯いかがですか」と声掛けできるところだけが生き残ってゆけると思われる。
(2020.7.18)